少女、相内紗里奈は一日中電車の中にいた。一時間で一周するように作られている電車線は乗っていても全然飽きることがなく、また降りなければ乗車券分以外にお金もかかることはない。こうして紗里奈は一日中電車の中で乗っていることが日課だった。
 ニートだった。記憶を読んでいくと分かってきたことだが、自由にあこがれた毅に紗里奈は馴染む身体だった。
 そして、さまざまな人間を観察し、男女問わず機会があれば痴漢行為に走る。
 毅は紗里奈の記憶を見様見真似に実行すると、本当に成功してしまった。一度成功すると、二度目の実行にはさほど時間がかからなかった。
 そして、電車が5周するまでには成功した回数は二桁を超えていた。

 紗里奈が提示した自由を噛み締める毅。
 ――本当に苦しくてにがい、白濁の自由だった。

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