純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

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「坂本怜夢-さかもとれいむ-ちゃんとぷぷぷ、プールデートだぁぁぁ!!」

 緑風光武-みどりかぜみつたけ-は手紙の内容に舞い上がっていた。
 JBT46の1人、坂本怜夢-さかもとれいむ-とのお忍びプールの誘いを断る男は一人もいない。
 早速準備を進めていた俺のもとに、ドアを蹴り破る勢いで開け放つ妹たちの怒声が響き渡っていた。

「その手紙がお兄ちゃんなわけないでしょう!」
「私たちの手紙勝手に覗かないでよ。失礼じゃない」

 妹の千秋-ちあき-と優海-ゆみ-が怜夢の手紙を奪い取る。どうやらその手紙は妹たちに宛てられた手紙であり、妹たちこそ怜夢ちゃんとお忍びでプールに連れてってもらえる正統者だと主張していた。

「う、う、嘘だああぁぁ!!俺は怜夢ちゃんの推しファンだぞ!それくらいのサービスあって然るべき金額をつぎ込んでるんだ」
「いくらつぎ込んだの・・・」
「お兄ちゃんはファン止まりでしょ。私は一緒に活動しているメンバー。普通この手紙私宛てだってわかるでしょう」

 何を隠そう、妹の千秋はJTB46のメンバーであり、怜夢と一緒に歌って踊っているアイドルである。千秋と怜夢は密かに交流もあり、優海も一緒に遊んでもらっている仲だった。
 怜夢と俺はプライベートでも顔を合わせたこともあるので、普通のファンより距離が近いと思っている。
 しかし、妹だからこそアイドルなんてとてもとても似つかわしくないことを知っている。「あんなガサツで横暴な妹のどこにアイドル要素があると言うのだろう」。

「優海。今からお兄ちゃんが一人なくなるけど、問題ないよね?」
「お兄ちゃんが一人なくなるというパワーワード・・・」
「はっ、しまった!うっかり口を滑らせていた!?」
「血を分けた実の妹に金を振り込まない癖に――!!!」
「ぐぎぎ!ばか、千秋!そ、その関節は、そっちのほうには曲がらな、あっ、あっ、ああああーーーー!!!」

 腕ひしぎ十字固めが完全に決まり、悲鳴をあげる。解放されたのは優海によってKO取られたあとだった。

      晴れてJBTメンバー

「お兄ちゃんは勝手についてこないでよ」
「頼む!俺も連れて行ってくれ!荷物持ちやるよ、鞄持つの大変だろ!?金!全額出してやるから!車出すから!!!」
「普段同じことで上司にいじめられて泣いてるのに・・・」
「お兄ちゃん必死過ぎ」

 妹たちに何と言われようと、怜夢ちゃんと泳ぎに行けるこの千載一遇の機会を逃してたまるか。

「男はいざとなれば足の指だって舐めることができるんだ」
「それ、男のほうがむしろご褒美で女のほうが恥ずかしいよね」
「むっ?そうなのか?じゃあどうすればいいんだ?」
「アーーーハッハッハッハ!!!」

 プライドを捨てた特攻作戦も交わされて万策が尽きたその時、千秋の高笑いがこだました。

「いいよ。連れて行ってあげようか?」
「ほ、ほんとか?」
「その代わり、一年間は私たち姉妹の言いなりだけどいい?」
「はぁ!?誰がそんな契約飲めるか、いい加減にしろ!」
「プライドが超回復してる・・・っていうヒールワード」

 すべてを捨て去った俺の頭の中に、今まで浮かれていて気づかなかった発生と原因に至る。 

「ん?・・・まてよ。あの手紙・・・・・・優海。手紙どこに置いていた?」
「私の机の上だよ」

 俺が手紙を見つけた場所は扉の下だぞ。ご丁寧に二つ折りにされて隙間に挟まるように丁寧に仕舞われていた。
 風で飛ばされたにしては明らかに不自然だ。と、いうことは、誰かが俺に知らせるためにわざと置いた可能性が出てきた。
 その人物とは、手紙の置き場所を教えた優海じゃなければ一人しかいない!

「千秋。すべてお前が企んだことか!?」
「ひどい!企んでいるなんて・・・っ。お兄ちゃんヒドイ!」

 うわ、いきなり泣き真似しやがった。滅茶苦茶あやしい。

「冷静になればお前、俺のこと普段から『お兄ちゃん』なんて呼ばねえじゃねえか!」
「・・・・・・ちッ・・・」

 アイドルが舌打ちすんな。本性あらわしたな。

「お兄が好きな怜夢ちゃんをちらつかせれば私の手駒になると思ったのにな」
「なるか!実妹を好きになる兄なんかいません」
「でも、お兄は妹属性好きなんでしょ?遊んでるゲーム全部『妹』に関係するものばかりだし。わざわざ女主人公を選んで衣装替えして遊んでいる姿どことなく優海ちゃんにそっくりだし」
「女主人公を妹そっくりにして遊ぶっていうプレイワード…変態だね!」
「妹が可愛くねえからだよ!別にいいだろ!千秋に俺の趣味をとやかく言われる筋合いない!」
「お兄が好きなゲームって最終的に妹とHな事するのが定番なんでしょ?もしかしたら・・・お兄ぃ・・・私たちのこと・・・・・・」
「お兄ちゃん。優海のことが好きだったんだっていうワード・・・怖い~」
「怖いのは想像力豊かなお前らだろ!優海、なんで俺を見て泣いてるんだ!?」
「顔がデカいもんね」
「顔はやめて!顔はいじらないで!」

 そんなことをしていたら、呼び鈴を鳴らして怜夢が二人を呼びに来た。 

「ごめんください。千秋ちゃん!優海ちゃん!迎えに来たよー!」

 怜夢の声にプール道具一式もって姉妹たちは部屋から遠のいていく。

「今日はお兄のことなんか忘れて怜夢ちゃんと一緒に泳ごうね~♪」
「お留守番よろしくね、お兄ちゃん」

 姉妹が消えて部屋に静けさが戻っていた。しかし、逆に怒りが込み上げてきた。

「くそっ。千秋のやつ調子乗りやがって」

 このまま千秋に馬鹿にされていたんじゃ、兄としての尊厳がない。
 ここはひとつ兄としてガツンと言ってやらなくちゃいけない。そういう事ができるアイテムを俺は既に手に入れているというのに。

「千秋。お前は一つミスを犯したぜ。プールに行く事実を俺に知らせてしまったことだ!今日一日遊びに行く予定が分かってりゃ俺だって行くことが出来るんだぜ。車でな!」

 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 怜夢に連れて行ってもらったプールに到着する。そこは市民プールではなく都内の旅館に備え付けられている屋外プールである。人の数も少なく、アイドルとして姿を隠すにはうってつけの場所でもある。
 選ばれた者だけが入れるプールも夏の暑さだけあり人の数は多い。しかし、怜夢と遊ぶ二人の姿を見つけるのは特に苦労することはなかった。
 キャッキャッと楽しそうに笑う三人の声が特に目立っていたこともあり、流れるプール、ウォータースライダーで遊んでいる姉妹はいい意味でも悪い意味でも目立っていたのであった。

「このくらいの場所からでいいか」

 三人に見つからないよう物陰に隠れた俺は、栄養ドリングさながらの『飲み薬』を取り出し、キャップを回すと中身を流し込んだ。
 すると、しばらくして俺の幽体が身体から抜け出てきた。俺は幽体となって、眠るように床に横たわっている自分の身体が見えたのだ。『飲み薬』の効果に書いてあった通りだ。
 周りの人は眠っている俺がいるだけで特にかかわろうとする様子もなくプールに戻っていく。しかし、その傍らで宙に浮いている俺に気づく人物は一人もいなかった。

 あとは『薬』の通り、自分の身体に戻れるかどうかを試すだけだ。とりあえず戻ってみようと思い、床の上にある身体に幽体を重ねた。 
 頭がクラッとしたが、目を開けると俺の幽体の代わりに身体から見える視界に変わっていた。 身体を起こし手足が普通に動くことを確認して、簡単に普段の俺に戻ることができた。 
 
「簡単に普段の俺に戻るというパワーワードっ!」

 優海みたいなことを言ってしまったが、『飲み薬』の効能に信頼を置いたうえでいよいよ次は千秋に一石投じよう。 
 残った『飲み薬』を飲み干して、再び幽体になった俺は千秋の元まで飛んでいく。
 遊んでいる千秋が空から近づく俺に気づくことはなく、プールの足場を駆け回っていた。タイミングを見計らい、千秋への視線が逸れた一瞬の隙をつき、自分の身体に戻るように千秋の身体へ幽体を飛び込んでいった。

「んにゃああっ!?」 

 千秋はそう言って床に転ぶように倒れた。しかし、痛かろうが子供なんでダメージは残らなかった。そして、その時には千秋の視界を通じて俺が目を開いていた。
 先ほどのように自分の身体に戻ったように、 俺は急いで体勢を立て直して、スッと立ち上がった。
 明らかに視線が低く、今までとの違和感が半端ない。ほぼ同じ視線で話しかける優海が転んだ俺のことに気づいた様子だった。

「千秋ちゃん。大丈夫?」 

 千秋。明らかに優海は俺にそう言ったのだ。この視界も水着が包む身体も物語っている。俺は千秋に――憑依したんだ。

「憑依というパワーワード・・・」
「えっ?なに?」
「ううん、なんでもない。足を滑らせちゃって。やっぱり濡れた床を走っちゃダメだよね。あははは!」 

 千秋の声で笑う俺に、安堵した優海も怜夢も、プールへと戻っていった。 

 三人で遊んでいる間も千秋の身体はとても軽く、プールだけのおかげというわけでは絶対ない。

「千秋ちゃん!」
「なに?・・・うわぁ!!やったなぁ!それえ!!」
「きゃあ、もぅ~つめたい!」
「お返しだぁ!」
「キャッキャッ!」」

 考え事をしていたら水をかけられる。お返しとばかりに水をかけ返す。
 怜夢ちゃんの眩しい笑顔ときらびやかな水が反射している。かわいい水着に飛び込みたいのを我慢していると、千秋のお股が心なしか疼いてきたのを感じた。

「(ヤバい。俺の感情が千秋の身体に移ったかもしれない)」

 このまま三人で遊んでいると、どうにかなっちゃいそうだ。このままプールの中でオナニーしていいだろうか。
 一緒に遊んでいたかった俺は当初の予定を思い出し、一人プールの外に出たのだった。

「どうしたの?千秋ちゃん」
「ちょっと泳ぎ疲れたから一人休んでるね」

      ごっめ~ん!

 二人に嘘をつきこの場で別れる。ここからじゃ見えない自分の身体まで俺は急いで走っていった。
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 勝也を包んだ光が消えていき、その場から姿を現したのは、倉田彩夏だった。

「・・・お前だけじゃないんだぜ。彼女を好いていた人間はな」

 俺と同じように、彩夏に変身した勝也が立っていた。
 本物に引けの取らない、完璧な倉田彩夏の容姿がニヒルに嗤う。
 どこか下卑た表情を浮かべる彩夏(勝也)の異変を俺は気付いてしまった。

「なっ!おまっ!?」

 驚く彩夏(俺)の声。それもそのはず。何故なら、彩夏(勝也)のお腹――本人にはなかったはずのお腹――は異様な膨らみを持っていたのだ。
 食べ過ぎという横に太らんだお腹ではなく、子宮の中から膨らんで風船のように丸みを帯びた姿はまさに妊婦のようで――彩夏が子供を孕んだらこのようなお腹になるのだろうかという想像を掻き立てる姿で俺の前に現れたのだ。

「その腹って、誰の子だよ!?」
「当然、俺の子に決まってるだろ?産むことは出来ないけどな」
「へ、変態だ!!!」

 妊婦の姿で変身するなんて誰が想像するだろうか。同一人物とはいえ、妊婦というだけで雰囲気が違って見えるのは何故だろう。
 そもそも俺は彩夏のことが好きだけど、妊婦の姿を想像してはいなかった。彼氏彼女の付き合いがいいのに、妊婦という現実感に拒否反応を示してしまうせいで、彩夏(勝也)の妊婦姿を見るのは耐えられなかった。

「今すぐ変身を解け!さもなければ失格にするぞ」
「失格とはなんだ!彼女のどんな姿でも受け入れるというおれのスタンスを殺す気か?」
「な~にが『おれのスタンス』だ!勝也の都合のいい姿にさせられているだけじゃねえか!貧乳キャラを巨乳にするとか、性格を変えてるとか、それもう別人だから!!公式はぜ~ったい認めないぞ!!」
「はあぁ???妊婦はいずれ来る女性の姿じゃねえか!彩夏さんだって妊婦になるんだぜ?成史みたいなお子ちゃまは未だ赤ちゃんはコウノトリが運んでくると信じてると思うが、――実は男の女が夜な夜な肉と肉をぶつけ合わせて作ってるんだぞ。その結果、女性のお腹はこんなに大きくなるんだけどな」
「言うなよ!!!見たくない!知りたくない!!真面目でいさせてくれ!!」
「というわけで・・・ごめんなさい、児島くん。私、お腹の中に渡部くんの子供がいるの」

      精神攻撃

「急に倉田さんに成りすますな!精神攻撃で陥れようとしても騙されないんだかあああ!!(泣)」
「しっかりダメージくらってるじゃないか・・・」

 呆れながらも彩夏に変身した勝也は、好きな人の身体を弄り始める。


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 ひかりを選んだか。
 お嬢様学生なんて言ったら男性とは全く疎遠の関係だ。その分、欲には非常に飢えている。キミが応えられるかな?

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「あなたが私を満たしてくれるの?」

 ほお、きみのその表情。挑戦を真っ向から受けてやるくらいの強い意志が良いよ。これならひかりと対等に渡り合えそうだ。

「じゃあ、いくわよ」

 ひかりがきみの上に乗ったね。おいおい、女の子に押し倒されるなんて思わなかった顔をしないでくれよ。ひかりは本気だぞ?きみはまさか冗談でひかりを選んだわけじゃないだろ?これじゃあひかりに弄ばれるか。さっそくひかりがキミを裸にしたね。

「おくち開いてよ。あなたの蜜を味わいたいの…………あは、大きなおくち。舌が私を味わいたいって伸ばしてくる。おくちを満たしているあなたの涎、私が飲み干してあげる。んん……くちゅ、ぴちゅくちゅ、あーー。あふっ、ん」

 ひかりの舌軟らかいだろ?これが女の子の感触だぜ?ああ、そんなに近いんだから全身を触ればいい。スク水に包まれていても肌の軟らかさや温かさぐらいは感じることが出来るだろう?

「――んんっ!!?……ちくび、つまないで?」

 いいぜ。俺が許すよ。キミのテクニックを使って彼女を喜ばせてよ。上半身を起こして抱いてみてもいい。彼女の小ささや重さを感じながらも甘い魅惑が脳天をくすぐってるだろ?
 その誘惑だけを感じてればいい。
 もっとちくびを親指と人差し指で潰してみろよ。……はは、ひかりがキミの上で跳ねたじゃないか。いいよいいよ。

「ちゅっ、レロ、レロ、んふっ、ん……」

 キミとひかりの胸が当たってる。スク水越しにひかりの乳房を感じているかい?かたちの良いひかりの乳房だ。
 ……キミは感じているかな?ひかりを乗せている太股に濡れた感触。
 俺は見えるよ。ひかりのスク水が濃く変色しているのが。

「んっ、んっ、んんっ、ちゅぷっ……あはっ、ひかりのあそこ、もうこんなに濡れてきちゃった。あなたはどうなの?わたしに見せてよ?
 ――――わっ、すごい大きい。硬くなってる。私に触れられて感じちゃったの?よかったあ。気持ち良くされたの私だけだと思ってたから嬉しくなっちゃった。じゃあ、あなたのおちんぽ、挿れていいよね?良いわよね?あなたもその気だったんだもの。じゃあ、いただきます――――んんん……」

 ひかりの顔が歪んでる……。キミは本当に凄いものを持ってるね。どうだい?ひかりの膣内は?ヌルヌルであったかいだろ?キミの表情を見ればわかるけどね。

「いや、すごい。くるしい……でも、これが欲しかったの。私を満たしてくれるおちんぽ。がんばって、奥まで咥えるの……ああ!!待って!!突かないで!私のペースでやらせて――」

  ……聞いちゃうんだ。優しいんだね、キミは。

「――はああぁ……ぜんぶ入った。気持ち良い……もうなにも入らない……」

 じゃあ、そろそろキミの番だ。腰を動かして彼女の奥まで貫いてあげよう。

「えっ、ま、待って!!うごかな――ひゃあ!!ああん。おくが、奥が!ジンジン響くよお!お、落ちちゃうよお!!――激しい!激しいの大好き!もっとバコバコ突いてほしいの!!」

 ひかりを狂わせるだけでキミの勝ちは決定かな?でも、俺はひかりに勝ってもらいたいんだ。主からひかりに少し手を貸してあげても良いかな?

「ごしゅじんしゃま、なにを?」

 なにって、ひかりの好きなローターだよ。いまクリトリスに宛ててあげるからね。

「そ!そんなことしたら!わたし!!――――ひゃあああああああ!!」

 あははは。その顔、いいよ。ひかり、もっと狂ってくれよ。ひかりの快楽はそのままキミへと流れ込むんだ。締めつけてくるだろ?うねってくるだろ?良いよ、キミの表情も凄く素敵だ!

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「あ゛あ゛あ゛あ゛。ごしゅじんしゃまぁ。わらし、いっちゃううああ。イクヴヴヴヴヴ―――!!!」

 キミも逝っちゃいなよ。ひかりと同じ表情、同じ快感を共有して、最高の顔を俺に見せてくれよ。

      
「――あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」


「STOP。――止まれ」

 ひかりと供に固まるキミ。繋がった二人のオブジェも飾らしてもらおう。
 キミも永遠に俺の家から出ることはできなくなったね。

  

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 樹下琴子から貰った『飲み薬』によって、”憑依”することができるようになった浩平は、将来自分のなりたい職業の模範を考え、該当する人物を模索していた。

「・・・琴子には馬鹿にされたが、スポーツ選手になれば莫大な地位と名誉が手に入るじゃないか」

 世界各国で活躍しているスポーツ選手をテレビで応援しない日はない――。
 サッカーで言えばT〇FA出場を果たし、野球で言えばWB〇Cで活躍し、テニスやゴルフでグランドスラム達成と言えば、連日テレビに引っ張りだこ。スポンサー契約を果たしCM、宣伝でもすれば安泰。
 さらに引退したとしても解説、キャスター、モデル、俳優、人気や知名度の高さから政治家等まで活躍の場が大きく広がる可能性もある。
 若い内から練習に勤しんだ分だけ将来安泰できる。スポーツ選手になるというのはそれだけ大きな見返りがあるのである。
 子供の時に夢見た、将来なりたい職業でも男女ともに上位に入るスポーツ選手。夢を叶えた選手に憧れを抱くのは誰しも通る道である。

「よし、そうと決まればスポーツ選手になってみるか!」

 勉強一本でやってきた浩平にとって真逆の人生ともいえる体力勝負の職業といえど、スポーツというジャンルで報酬も名誉も手に入るならと、身を粉にして身体づくりをし始めることに高校生からでも決して遅くないと、躍起を見せる浩平。その為に世界的にスポーツで活躍している人物に”憑依”して、職業ライフを観察するのも悪くはなかった。

「でも、この状態でどこに行けばいいんだ?」

 なりたい職業は決まった。しかし、今はただ宙を漂っているだけの浩平。前回のように幽体が偶然さくら先生に当たったということはない。今回は相手を探してその人の下に自分が”憑依”するまでこの幽体をコントロールしなければならないという課題があった。結局、幽体の操作ですら解読できていない浩平にとって、スポーツ選手に近づくことすらままならないのではないかという課題が大きく残っている。

「まさか、宙を泳いでいくのかよ・・・これから俺のすることは広大な海より広い空で遭難者を発見するような確率に思えてきたぞ・・・」

 身体も不自由な幽体でスポーツ選手を追いかけるのはもしかしたら歩くよりも遅いのではないかと真っ青になる。しかし、やってみなければ始まらない。身体、というより幽体をゆっくり動かし、宙をかき分けるように平泳ぎの格好を取ることでようやくゆっくり進み始める。

「・・・・・・・・・・・・遅い・・・・・・」

 浩平は別にスポーツが嫌いなわけではない。人相応な運動神経はあるので、泳ぐことも平均タイムは出せるだろう。遅く感じるのは、目的地までゴールが見えず、その距離は果てのない道に見えるからである。下を向けば歩いて授業をサボる女子高生の姿が見える。電車の方が遥かに早く目的地に向かって走る。
 幽体というのはなんと不便で、文明の機器を使えない大変な重労働だろう。泳ぐことでしか通行手段はなく、壁も隔たりもないから一定の感覚で宙をかき分けて前に進むしかない。
 体力に疲労を覚えないのがせめてもの救いだが、だからどうしたというレベルで結論から言うと、しんどいものだった。

「こんなんじゃ何時までたっても埒があかない。もうどの程度でもいいから適当に活躍したスポーツ選手がこの辺にいないかな?」

 いったん休憩して”憑依”する相手を格段に下げることにした浩平。すると、

「・・・う、うおお―――――っ!!!?」

 突然、なにかに吸い込まれるように幽体が勝手に飛び出していく。自分の幽体のことなのに、まるで掃除機に吸い込まれる埃のように軽く浮くと一方的に引きづられていく。コントロール不能。一体なにが起こっているのか分からない浩平は、混乱しながら街の体育館内部へと侵入していく。
 誰にも気づかれることなく、
 誰にも見つかることなく、
 誰にも触れられることなく、
 誰にもぶつかることなく――――目的の相手‐ばしょ‐まで勝手に到着していく。

 女子更衣室にいた一人の女性。その相手にも気付かれることなく、彼女の後姿見せる背中に吸い込まれるように”憑依”を果たした。

「・・・・・・うっ」

 漏れるようにくぐもった声を発した女性。それは彼女が発した声だったのか、それとも浩平が無意識に発したのか分からない。

「・・・・・・いったい、何がどうなってるんだ・・・・・・?」

 彼女が次に漏らした声は、男性口調のものであり、”憑依”した彼女を支配したものであった。浩平は自分の身になにが起こったのかを確かめるために、更衣室に備え付けられていた鏡の前に立った。

「っ!これが俺!?すごい可愛い・・・」

 鏡の前に立つ美少女。普段だったら浩平の姿が映っているはずのところに映る変わりの美少女。それが今の美少女‐こうへい‐の姿。自分がようやく彼女に”憑依”したことを思い出した浩平。スポーツ選手になりたいという憧れの果てに浩平が辿り着いた相手が彼女である。いったい彼女は何者なのか、浩平は彼女の記憶を手繰りながら失礼ながら勝手に彼女の情報を盗み見だした。

「・・・白星水夏―しらほしすいか―って言うんだ。水泳のインストラクターとして働いているのね」

 指導員‐インストラクター‐として働いている水夏。特に目立つような大会で優勝しているわけでもなく、高校までの水泳部の延長となにより泳ぐことが好きという理由から指導員として働いている。
 なるほど、どうやら憑依する前に浩平が”憑依”する対象者のレベルを下げたことで勝手に該当する人物を探し出して連れてきたというわけだ。
 決してテレビで活躍している人がスポーツ選手のすべてではない。地方で指導員で働いている人も立派なスポーツマンであり、水夏という女性は現状の生活に不満もなく楽しい日々を過ごしているという。
 予期せぬ”憑依”であったものの、水夏という女性に”憑依”できたことは浩平にとって思わぬ収穫だった。

「・・・へえ~。悪くないじゃん」

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 自分を見ながらイヤらしい目でボソリとつぶやく水夏。その目は明らかに水着から盛り上がる乳房を見つめていた。
 浩平にとって白星水夏という女性は容姿、声、仕草すべてを気に入ってしまったのだ。
 指導員だけが入ることを許されたロッカールームで一人ガッツポーズを決める水夏。その姿はスポーツマンらしい動作だけど、彼女の雰囲気からはかけ離れたものだった。

「この身体でどうやって楽しもうかなぁ~」

 職業を体験する前に白星水夏という女性を体験する浩平。姿見の前で水着を穿いている両足を徐々に広げていくと、股間に食い込んだピンク色の水着が見え始めた。
 
「なんて、イヤらしい姿・・・」

 水夏だったら言わないだろうし、行動を取らないだろう。しかし、本人がしないことをやらせることに興奮を少しずつ覚えてくる。
 水着の食い込みを直した水夏は、じっと自分の胸を見つめて、ニヤリと笑うと、両手を胸に押し当てた。

「あ、あん・・・!」

 水着の生地に指をめり込ませると、うっとりとした表情を見せ始める。

「水着の上からなんて、ダメぇ・・・。でも、気持ちいい」

 その揉み具合はさくら先生よりも大きい気がする。余分な肉もなく、引き締まった身体が水着に収まっているのだから、その柔らかさが胸にすべて集まっているかのような凝縮感だ。水着の中に両手を差し込み、直接胸を掌で包み込みながら乳房を揉みし抱いた。

「ふああっ、あっ、ああん!」

 胸元が指の形に膨れ上がり、胸を弄る様子が分かった。感じる水夏の乳首を弄ると、思わず声が裏が得るほどの敏感な刺激が身体に走った。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 さくらの時に女性の快感を体験した浩平にあの時の興奮が蘇ってくる。今回の水夏の時も同様か、それ以上の快感が押し寄せてきては引いての繰り返しがやってくる。波立つ快感に逆らうことを忘れて、指で乳首を摘まんだり転がしたりして波を荒立てていく。

「乳首が・・・勃起している・・・」

 これから子供たちの教育があるというのに、一部水着を濡らして濃色に変化している。あるまじき行為と分かっていても、止められない欲求に水夏は両手を下に移動させていった。水着が盛り上がりを見せながら動き、パンストの中に忍ばせた彼女の手が茂みに到達した。さらにその手を下に移動させ、滑った感覚と供に小陰唇に到達し、くいっと押し込むように指の甲をめり込ませた。

「ふああああぁぁぁあぁ!!!」

 水夏の身体が男性では味わうことのできない快感を与えてくれる。瞬間的に身体中に駆け巡る刺激に思わず喘ぎ声を漏らしてしまった。
 水夏自身が喘ぐ声と全く同じ声色、声質で、女性本来の喘ぎ声を荒げてしまったことに興奮する。

「お、おおお・・・おおおおぉぉぉおぉ!!!」

 弄る度におま〇こから感じる快感に、イヤらしい水音が聞こえ出す。まわりから見たら水夏がオナニーしているようにしか見えないだろう。水着の中でイヤらしく手を弄る水夏がさらに激しく手を動かす。

「いい、いいわ。すごく気持ちいい」

 水夏の裏返った声と水着の中から聞こえる愛液が浩平の脳を焼き付ける。擦りつける度に快感が増してゆく身体に耐えられなくなりつつも、それでもなお水夏の指を動かして全身を快感で埋め尽くしていく。

「あっ、あっ、す、すごい・・・こ、これ、くるっ!イきそっ!まちがいない・・・イク・・・イク!イクゥ!・・・・・・あっ―――」

 一気に津波が押し寄せたかのような感覚に捕らわれた水夏に目の前が白く靄がかかる。一瞬、なにも考えられない状態がやって来ると、その間に全身が脱力し、水着の中で潮を噴く感覚がやってきた。
 これが、水夏の絶頂なんだと、温かい感覚がパンストの中でじわりと滲み出てくる中で思った。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・やっちゃった・・・」

 手を水着の中から抜くと、びっしょりと愛液に濡れて透明なお汁が人刺し指に満遍なく降りかかっていた。自分の愛液に光る指をうっとりと見つめながら、更衣室に備わっているシャワーを捻り、自慰に耽っていた証拠を消すように水で洗い流した。


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 義也と彩夏(貴明)が向かった場所は、校舎ではなく、別館に建てられている屋内プールだった。
 キャンバスが大きいだけあり、部活動の内容も一流アスリートを育成する施設や資材もしっかり確保している高校である。
 しかし、屋内プールに来たとはとはいえ、今の時間は部活中のはず。水泳部が練習していてもおかしくない時間である。

「貴明。屋内プールに来たのはいいけど、俺が入ったらまずいんじゃない?」
「そんなことはないさ。こっちこいよ」

 彩夏(貴明)に連れられて施設内に入る義也。しかし、今は誰の姿もなく、泳ぐ生徒は一人もいなかった。部活動は休みなのか、それにしたら結構な幸運である。

「誰も居ない・・・」
「この子水泳部の部長でさ、『本日の部活は休み』って部員全員に連絡しておいたんだ」
「彼女が!?」

 見かけによらず驚きである。貴明が選んだのはただ好みの娘に憑依したのではなく、『水泳部の部長』に憑依したのだった。校門前で下校していた生徒たちの中にはショルダーバックを抱えていた子もいた。きっと彼女たちが水泳部だったに違いないと、義也は貴明の策略で何も知らずに部活を休部した水泳部たちを憐れに思った。
 幸運は作れる。何も知らないことが幸せなのかもしれない。

「よし、ちょっと義也ここで待ってろよ」

 彩夏(貴明)は突然、義也を置いてプールから引き返していく。慌てる義也が声を掛けた。

「どこいくのさ」
「プールのある場所でまずやることは、着替えにいくことだろ?」

 彩夏(貴明)は女子更衣室に向かって歩き出していく。着替えにいくってことは、彼女の水着姿が見られるということ。義也は男ながらに少し期待してしまい、彩夏(貴明)の歩を止めることは出来なかった。
 消えていく彩夏(貴明)。残される義也。しばらく待っていても帰ってこない彩夏(貴明)に手持無沙汰になり、辺りを見渡してみると、足元には彩夏のショルダーバックが置かれていた。

「・・・え?・・・え?」

 彼女のショルダーバックを持って行かずに着替えに行くと言った貴明に義也は困惑する。着替えのバックは此処にあるのに、いったい何に着替えようというのだろうか。

「ちょっ、貴明?いったいなにを――――」
「お待たせー」

 タイミングよく帰ってきた彩夏(貴明)。その姿を見て義也は驚愕する。

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「なんだ、この格好は!!?」

 明らかに学校指定とは程遠いエロ水着を着て帰ってきた彩夏(貴明)。ブラもビキニもなんの意味もなさずに隠すべきモノが丸見えになっていた。

「いやぁ。前からこの学園の娘たちに憑依する機会を狙っていたからな。前もって下準備は済ませていたんだよ」

 おそらく貴明が用意していた隠し道具の中にその水着も用意されていたのだろう。それを取りに行って着替えてきたのだ。
 それにしても、さすがの義也にもその水着は刺激的過ぎた。エロ下着と同じエロ水着。実用性皆無で大事なところが見えているにも拘わらず、水着を付けていることで裸とは違う興奮を与えてくれるのは何故だろう。
 水泳部の部長であるなら納得できる、スタイル抜群の彩夏に、エロ水着を身に付けるという爆弾投下に、義也の興奮は一気に高まってしまう。
 完全な不意打ち。嬉しい誤算。貴明の狙い通りに義也は翻弄されていく。

「ふふ。ズボンの上からでもわかる。チ〇コ膨らませてる」
「か、からかうなよ」

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 彩夏(貴明)の見る目がイヤらしい。単純で分かりやすい性格をしている義也だからこそからかい甲斐がある。貴明だからこそ義也のことを知り尽くしていると言ってもいい。

「今なら、彼女のカラダでお前のことを慰めてやるぞ」
「それは・・・」
「誰も入ってこないし、気持ちいいモノ、まだ持ってきてあるんだけどな」

 貴明の持ってきた隠し道具はまだエロ水着だけじゃないらしい。
 その言葉を聞いた瞬間、義也の心がぐにゃりと歪んだ。

「(だってこれは仕方がないこと。これは俺だけが望むことじゃない。貴明も望んでいるんだ)」

 彩夏のカラダを使いたいこと。
 彼女のカラダで慰めたいこと。
 彼女のカラダで感じたいこと。
 彩夏のカラダを弄りたいこと。

「(二人が望んでいることなんだ)」

 と。
続きを読む

 季節は夏。
 僕、吉田流符伊―よしだるふぃ―は友達の増沢洋平―ますざわようへい―と一緒に市民プールへやってきた。夏の暑さを避けるように、プールは人でいっぱいになっていて、室内だけじゃなく、野外プールも大勢の人がいた。

「これじゃあ泳げないね」
「馬鹿!今日はお前の金槌を克服するためにやってきたんだろ?絶対に泳いでもらうからな!」
「もう帰ろうよ~」

 そう。僕はかなづちなのだ。プールに来ても泳げないんだ。授業でもこの時期の体育はすべて欠席してみんなが泳ぐ姿を見ている毎日だった。それを洋平君が無理矢理つれてきて泳ぐ練習を強制したんだ。
 かなづちって治るのかな?特訓しても僕の場合は水が嫌いじゃなくて、水に浸かると全身の力が抜けるっていう特異体質のせいなんだけど・・・

「気合で直せよ。溺れても助けてやらないぞ!」
「人の波に溺れそう~!」

 手を引っ張って僕をプールの中へ突き飛ばそうとする。人に当たりそうになるのをぎりぎりで回避するのがやっとだった僕だけど、ついにどんっと、一人の女性に体当たりをしてしまって転ばせてしまっていた。

「あっ、すみません!大丈夫ですか?」

 僕は咄嗟の力で洋平の手を振るい払い女性に声をかける。でも、彼女に声をかけた瞬間、僕は一瞬で引き込まれてしまった。

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 その美貌さに、思わず見惚れてしまった――
 僕より年上のお姉さん。金色の髪が異国の姫のように思えるほど、あまりに綺麗な女性だった。

「ごめんなさい・・よそ見をしてしまって」
「ち、違うんです!僕、というか・・・洋平が!」
「・・・んん?」

 彼女が僕の顔を覗きこむ。どうやら、僕が会話していながら、彼女の目を見て放していなかったことが気になったようだ。
 逸らしていたわけじゃない。見惚れたあまり、彼女の豊満な胸を見ていたのだ。
 ・・・弁解の余地がなく、さらに窮地に起たされる。二重の意味で。

「俺がなんだって?」

 こんな時に呑気に洋平がやってきてしまった。恥ずかしくなって僕は彼女から逃げるようにその場を立ち去ってしまった。
 
「あらあら」

 僕は子供だ。そんな幼稚な行動を、彼女は思わず笑って見ていたのだった。



 
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 小山優佳―こやまゆうか―は小学校の授業が終わり、放課後に仲の良いお友達と一緒に遊ぶ約束をしていた。
 ランドセルに教科書を入れ、宿題も忘れない様にノートをしっかり入れる。そして、みんなと一緒に教室から出ようとした時、担任の桂木明菜―かつらきあきな―が声をかけた。

「小山さん。あなたちょっと残ってくれない?」
「えー?」

 みんなと遊ぼうとしていただけに優佳はあからさまな怪訝な表情をしている。しかし、先生の言うことに子供は従えず、渋々とみんなが「先にいってるね」と言う合図をするように手を振って消えていった。
 先生と二人っきりになった優佳は、何故自分が居残りさせられたのかと言う疑問を問いかけた。

「先生。・・・それで、私はなんで残らされたのでしょう?」

 なにか悪い事でもしたのか。小声で聞いてみるのは、子供なりに悪いことをしたという罪悪感からだろうか。しかし、優佳の頭の中にはそういう悪いことをした記憶は見当たらなかった。しいて言えば、小テストの時に隣の席の衛―まもる―くんの回答欄がチラリと見えてカンニングしてしまったことぐらいである。
 しかし、それが先生に呼ばれるほど悪いことをしたことになるのだろうか、みんなだってやっていることだと優佳は知っているのに、優佳だけが呼び出されるとは思えなかった。
 だとすれば、何故・・・?
 優佳の疑惑に明菜が思い口を開いた。

「小山さんの体育の成績を見たんですけど、みんなよりも少し劣っているようね」
「た、体育・・・?」

 優佳は確かに体力はない。しかし、病弱でもなければ、体育を欠席したことは一度もない。むしろ、体育の授業は好きだからみんなと一緒に走ったり、泳いだりして遊んでいるくらいだ。

「そうかな・・・。私なんかよりも体力ない人いると思うし」
「体力作りにプールなんて最高よ。先生と一緒にこれからプールに行きましょう」
「いまから!?」

 今は8月を過ぎて秋になりかけている9月後期。体育も長距離走に内容が変わっており、水泳の授業は既に終わっている。気温もまだ夏の暑さが残る日もあるが、夜になると寒さを感じるようになって来たこの頃、放課後にプールに入ろうとする生徒は水泳部以外はもういない。
 先生の無茶ぶりに困惑する優佳。正直、体力作りなんてやりたくないというのが優佳の意見であった。

「えっと・・・、だって私、プール道具持ってきてないし」
「大丈夫よ。先生がもってるから」
「え・・・」

 笑顔で優佳サイズのスク水を見せる明菜。なんで明菜が生徒用のスク水をもっていたのかと言う疑問を通り越し、そもそもスク水を用意している明菜にドン引きする表情を見せていた。

「あの、先生。どうしても今日しなくちゃいけないんですか?私、今日は帰らないと行けなくて・・・」
「ごちゃごちゃ言ってないでさっさとプールに行けよ!」
「ひぃっ!!?」

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 思わず明菜に怒鳴られた優佳が後ずさりしてしまう。今まで温厚な明菜先生に怒鳴られるとは思っていなかったけれど、明菜の怒鳴り方や形相はまるで別人の様に変わっていた。

「あっ、嫌だ私ったら、生徒に怒鳴っちゃうなんて教師失格ね。ごめんね、小山さん。怖くなかった?」
「せ、せんせい・・・だよね?」

 優しい顔して近付く明菜に優佳は終始落ち着くことは出来なかった。明菜からスク水を受け取ると、本当は行きたいみんなのもとへと向かう通路とは違い、一人プールへ向かう廊下を歩いていた。

「いいわね。先生待ってるからね。絶対にプールに向かうのよ。絶対よ」

 先生の言葉に反論できない優佳は、開いていたプールに入り、誰もいない更衣室で先生から預かったスク水へ着替え始めた。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 優佳を見送った後、明菜は急いでプールに向かうのかと思いきや、足早に女子トイレへと入っていった。そして、個室のトイレに籠ると、誰もいない空間の中でひとり口元を歪ませた。 

「はぁ~。教師っていうのはいいもんだ。生徒になんの疑いもなく指図できるんだからよ。さて、このカラダも惜しいもんだが、早く行かないと優佳ちゃんが先に帰っちまうかもしれないもんな」

 普段と口調が全然違う明菜が下品な声でボソリとつぶやく。そして、スク水を取り出した鞄から、ゲル状のドリンクの入ったペットボトルを取り出して、勢いよくゴクッ、ゴクッと飲み始めた。まもなくすると、明菜の表情が青ざめ、体調が悪くなったようにトイレにうつ伏せになり、便座にしがみ付いた。
 そして、しばらくの間、女子トイレでは明菜の嘔吐する声が木霊した。

 ・・・後日。明菜は夜勤の警備に当たっていた警備員に発見される。第一発見者の男性によると、明菜は意識不明の状態で発見されており、まわりには明菜が嘔吐したと思われる胃液の跡が検出された。しかし、床に転がったペットボトル以外、他の証拠は出てこなく、嘔吐したにも関わらず、嘔吐物は一切発見できなかった。
 この怪事件に警察は事件の解明に全力を注いでいる。

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「やだやだ!水着になんて着替えたくない!恥ずかしいよ」

 瑛美の言い分を全力で拒否する有だが、先程と違って仲間と3対1の状況は完全に逆転しているのだ。

「だったら私が着替える」
「あっ、わたしも!」

 恵理と亜実を利用し、水着に着替えさせると、有がぎょっと目を見開いた。

「ウヒヒ…。水着冷たいい。肌に張り付く~」
「透けて見えてイヤらしくない?それに、床に水が零れてるわ」

 絞ったわけでもなく、床に彼女たちの身体を通った水が零れて水溜まりを作っていた。それを見て嗤う亜実と恵理に狂気の沙汰としか思えなかった。

「いやあっ!もぅ、いやあ……」

 何もかも怖い状況。瑛美も亜実も恵理も人が変わったようにおかしくなってしまった。それに有にとって一番怖いのは、部屋中で大騒ぎしているにもかかわらず、未だ布団から起きることなく眠り続けている大男に他ならなかった。
 眠っているというより死んでいるのではないかと思えるほど静か。対して狂ったように歓喜して身体を弄んでいる親友たちを見て、有は涙が止まらなかった。

「さあ、有ちゃんも水着に着替えようね☆」

 瑛美が水着を差しだし、恵理と亜実が有を囲う。逃げ場などなく、親友なのにまるでいじめられるかのように追い詰められた有は、3人の手によって羽交い締めにされてしまった。

「きゃああああああぁぁ!!!」

 部屋から木霊する有の悲鳴に駆けつけてくるものなど誰もいない。当然、近所付き合いのない男性の家を訪ねてくる来客など一人もいないのだ。死んでいようが誰も気にならない。いつまでだって眠っていても誰も起こしにこないのだ。
 そうして、有は強制的に水着着替えさせられた。
 ベッドに持ちあげられ、男性の身体を隅に押しのけ、有を座らせる。

「えっぐぅ……あぐぅ…!うぇぇ……」

      
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 泣いている有が涙をぼろぼろ零しながら悲痛に叫ぶ。

「どうしてこんなことするの……?私たち、えぐぅ……親友だと思ってたのに!!」

 わざわざ水着に着替えさせて、有を怖がらせる親友たち。瑛美が前に出て有の泣き顔を覗いていた。

「うん。有ちゃんは親友だよ!私の一番の親友」
「だったら、もうやめてよ!瑛美ちゃん……怖いよ」
「怖くないでしょ?わたしは有坂瑛美でしょ?」

 涙でかすむ視界を開いて瞳に瑛美を映す。にたぁと不気味に嗤う瑛美が、普段の優しい瑛美の笑顔とのギャップに苦しむ。目の前にいるのは確かに、有坂瑛美なのに、それを認めることがは今の有にはできなかった。

「その表情、きっと認めてないんだね。……いいんだ。有ちゃんがそんな態度取ったって……俺は好きにやらせてもらうぜ!」
「ヒッ―――!!?」

 悲鳴を塞ぐように、有の唇に瑛美の唇が重なり合う。開いた歯の中に瑛美の舌が入り込み、口内を舐めまわす動きに有は言葉を失っていた。

「んふぅ…ちゅばっ……ちゅむっ…くちゅくちっ……ん…ぬちゃ……柔らかいね。有ちゃんの唇」

 唾液が混ざり、粘液が二人の唇に糸をひく。興奮している瑛美を前に、有は襲われているはずの瑛美に助けを求める様に泣き縋りついた。

「えみちゃん……瑛美ちゃん――!」

 正常な思考ができなくなる。幼い甘美に酔い、身体が麻痺を起こしているみたい。
 有にとってなにもかも疑わしい空間で、それでも瑛美だけは信じたいという気持ちが最後の望みに託されていた。
 瑛美は有に微笑みかける。まるで今まで通り、仲のいい親友たちとの戯れの延長腺。

「もっと、私ときもちいいことしよ?」

      
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 有のスク水の肩紐を外し、乳房を露出させて遠慮なく揉み始める。
 小さな掌いっぱいに感じる瑛美の飽和力を堪能している瑛美の表情を見て、有の希望は絶たれてしまった。

「瑛美ちゃん!!!――――いやああああああああ!!」



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「うわっ、競泳水着!スクール水着じゃないんだ」

 スクール水着よりもハイカットな、nux―ニュークス―素材の競泳水着の触り心地を確かめる。早く泳ぐために、良いモノを着ているだけあり、まるで肌に貼りつくかのような滑らかな心地良さは瑛美の鼻息を荒くした。

「私たち、授業の時間でも部活と思って真面目に泳ぎたいから。先生も了承してくれてるし」
「あんた達とは考え方が違うの」
「お、おねえちゃん……」
「そうなんだ。藤林さんって無駄な肉ないもんね。それなのに、ピチピチの肌、くぅ…羨ましい」

 しゃがみ込んで佐祐里の裸姿を眺める様に覗きこむ瑛美。有と同じか、それ以上にカップが大きい。垂れることなく、ピンと突っ勃った乳首がなんとも可愛らしい。乳輪の小ささも中学生と言えば当然なのに、上から覗きこみ、全てを見渡せるアングルに、瑛美の表情がだらしのない笑みを浮かべていた。

「ちょっと!有坂さん!?」
「ほらっ、足をあげて。水着が通らないじゃない」
「……」

 無言で足をあげて、競泳水着に足を通す佐祐里。誰かに着替えを手伝ってもらったことなど、姉の真祐理を除いて誰もいないだろう、恥ずかしそうに赤面しながら、水着を身体に通していった。

「やだな。なんで何も言わないの?クラスメイトなんだから緊張しないでよ!」
「そうだよ、お姉ちゃん。せっかく有坂さんが一緒に着替えようって言ってくれてるんだし、会話した方が良いと思うな。お姉ちゃん、いつも怒ってるって耳にするし」
「だって、真祐理……」

 クラスメイトでも同性同士着替えを手伝うことなどあるのだろうか、という佐祐里の疑問は、真祐理に押し切られる形で口にすることはなかった。じっと、瑛美の着替えを待つだけの佐祐里。すぐに着てしまう競泳水着を、焦らされるようにゆっくり生地を上げられていることに、早くしてほしいという想いが込み上げてきた。

「ねえ、有坂さん。まだなの?」
「もうちょっとでしょう?」
「授業、始まってしまうのだけど……」
「まだまだ時間あるよ?そんなに焦らなくても~」

 乳房に差しかかり、盛り上がった乳房が水着の生地に隠れて見えなくなっていく。肌色の素肌が紺色の水着に染まっていく。ツンと尖った乳首もまた、水着に隠れて見えなくなる。

「いやんっ!」

 乳首が引っかかったらしく、水着に隠れた時に佐祐里が珍しく甲高い声をあげた。顔が真っ赤になって、瑛美から放れる様に一歩後ずさりした。

「ちょっとぉ!人の身体で遊び過ぎじゃない?」
「あはは。ごめん、ごめん!」

 冗談っぽく笑う瑛美に佐祐里はあまり良い顔をしない。しかし、瑛美にとっては佐祐里の感情などどうでもいいことである。自分さえよければそれでいいと、肩に紐をかけ終えた佐祐里に近づき、両手を乳房へと押し当てた。

「やっ!なにするの!?」
「だめだよ。ちゃんと水着に着替えたらカタチを整えてから行かないと」

 そう言って瑛美は乳房を揉みながら、佐祐里の谷間を形成していく。

「有坂さん、なんだか揉み方がイヤらしい」
「うふ。有ちゃん達と揉み合いっこしてるから」
「そうなんだ…意外にやってるんだね」
「だからって、私たちにやらなくていいってば!」

 水着の上から乳房を揉んでいるうちに、水着の内側で硬くなってくる乳首が存在感を表し、ぷっくりと生地を押し上げて両胸に二つのポッチができていた。
 瑛美は乳房を揉みながら乳首を摘まんでコリコリと引っ掻くと、佐祐里は驚いてしまった。

「や、やだ!有坂さんっ!」

 はっきりとした拒絶。これ以上すると、本当に怒りそうな表情をしているので、瑛美は渋々真祐理の方へ近づいた。

「じゃあ次は真祐理ちゃんだよ」
「えー、いいよ。自分で着替えられるから」
「そうじゃないよ。誰かに着替えさせてもらうから楽しいんだよ!」

      
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 主に自分を主張し、真祐理のことなど関係なしに水着を着替えさせていく。佐祐里の時とは真逆に、真祐理の時はすぐに水着を着替えさせるように上へとあげていく。すると、

「あんっ!」
「あっ、ごめんね!水着が胸につっかえちゃった☆」

 可愛く謝りながらも、水着を一度下ろすことなく、無理やりにぐいぐいと引っ張り上げていく。水着が上では乳房にかかり、瑛美の手が生地をおもむろに掴んでいるせいで、真祐理の競泳水着がぐいっと引っ張られて、面積が異常に細くなっていった。

「え、瑛美ちゃん!待って!い、痛いの!」
「ん……待って……、何処が痛いの?」
「お、おまたが……水着が食い込んでるの」

 さすがに瑛美(男性)は真祐理から指摘される前から気付いていた。身に付けた水着が細くなって真祐理の股間を締めつけている。瑛美(男性)が水着をさらに上へと引っ張ると、真祐理が腰を浮かせたように引っ張られてあん、あん、と喘ぎ声を響かせていた。
 遂には競泳水着が真祐理の秘部のカタチを写すまでに食い込んでおり、ぷりぷりのお尻が全開に露わにされていた。

「真祐理ちゃんって、お尻も可愛いね。それに、綺麗なおしり……」
「み、見なくていいからぁ!!」

 瑛美から逃げたくても水着を掴まれているせいで逃げられない真祐理。佐祐里に助けを求める様に目で合図すると、佐祐里が瑛美を睨みつけた。

「ちょっと、有坂さん――!」
「あっ!こんなところにいた!」

 視聴覚室に入ってきたのは有だった。瑛美を探しに来たのだろうが、水着姿で他のクラスまで覗きこんだのだろう。他クラスの男子は一斉に視線を逸らしたであろう。

「瑛美ちゃん。早くしないとチャイム鳴るよ?着替えてないんだから、急いで着替えないと遅刻だよ?」
「(ちっ、良いところだったのに……)わかったよ、有ちゃん」
  
 舌打ちをして真祐理を解放する。二人は最後に自分で水着を整えると、無言で視聴覚室を出ていってしまった。
 佐祐里が出ていく時にちらりと有を見た表情がどこか怒っていた気がする。

「……ねえ、瑛美ちゃん。私、あの二人を怒らせちゃったのかな?」

 瑛美が怒らせたという発想に行かず、あくまで自分に非があった点を見つけようとしている有に、

「うん。有が入ってきちゃったからだよ」
「ええ!?だって私、瑛美ちゃんを心配して探してたんだよ?……それなのに、二人を怒らせちゃったのなら、後で謝らないといけないよね?」
「ちなみに私にも謝ってよ」
「ええぇ!?え、瑛美ちゃんにも?!いったい、視聴覚室で、三人でナニしてたの……?」

 何故かビクビクしながらも聞こうとする有を置いて、瑛美は教室に置いてきた水着を取りに一人で視聴覚室を出ていった。



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