純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

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「・・・なにをやってるんだ、俺は・・・・・・」


 茜音(貴明)は授業が終わり、茜音の部屋にまっすぐ戻ってきてしまったことを後悔した。
 学校では体育の後疲れてしまい、そのまま睡眠学習に突入してしまい、起きたら放課後になっていたのだ。

「なんで起こしてくれなかったあぁぁ!!」
「だって、あまりに気持ちよさそうだったから・・・」

 体育での活躍を皆知っているせいか、眠っている茜音を起こさないようにしようとクラスが団結して起こさなかったのだという。

「余計なお世話だよぉぉぉ!!オオォォォン!!」

 一人残った義也に連れられて学校を去る。その時間になると既に陽が傾いていた。

「もうこの時間で暗いね。一年早いね」

 雪の到来を告げる冬。5時でも夕暮れは落ちて辺りは暗くなっていた。貴明(茜音)の姿はそこにはなかった。義也も帰ったというだけでそれ以外何も知らなかったようだ。

「なんてこったい・・・俺はまだ何もしてないぞ・・・・・・」

『飲み薬』を使って復讐すると言っていながら、茜音の株を挙げることしかしていない。むしろ義也が見た茜音(貴明)の行動は、どこか復讐に本気を出している素振りが見えない。
 そう思ったのは、眞熊達樹の告白を義也も聞いたいたからだ。

「ねえ、貴明。本当に茜音さんに復讐するつもりだったの?」
「ったりめーだ!この身体を使って、トラウマをだな——」
「ふーん。なんか口だけなんだよな」

 義也にしては珍しく茜音(貴明)に食いつくので、売り言葉を買ってしまう。

「馬鹿言え!俺がやろうと思えば車の前に飛び出して一生残る傷を作ってやる——」
「貴明が車の前に飛び出すなんて出来ないよ~」
「言ったな!いいんだな!じゃあ、見てろよ!今から茜音の身体で本気で飛び出してやるからな!」

 言い切った茜音(貴明)が何を思ったのか、道路に飛び出し走ってくる車に向かっていった。

「貴明!?」

 言い過ぎたと本気で後悔した義也。茜音の身体が車に跳ねられると思ったが、時速30km制限の道路で飛び出した茜音に気付いて車はブレーキを踏んで停止した。そして飛び乗った茜音(貴明)は、思い通りにならなくて一瞬思考停止したが、

「えい!えい!」

 突然、拳を振り下ろしてフロントガラスを叩き始めた。しかし、茜音の手の力でフロントガラスを叩いたところで全然ガラスにダメージはなく、コン、コンと音を立てるだけで割れる心配など全くなさそうだ。

「お嬢ちゃん。なにやってるんだい、早くおりてくれよ」
「ごめんなさい!すぐおりますから!」

 義也に引きずられて慌てて車から降ろされる。運転手は怒り心頭だった。

「次やったら学校に連絡するよ。まったく、危ないじゃないか」
「本当にごめんなさい。気を付けます!ハイ!」

 歩道に戻りながら全力で頭を下げる義也に運転手は車を走らせて消えていく。姿が見えなくなったあと、義也が変わりに謝罪したことに対する怒りを倍にして茜音(貴明)を睨みつけていた。
 茜音(貴明)も計画通り進まなかったことで調子がくるっているのか、義也から視線を逸らすように横を向いた。

「・・・・・・ってなわけよ」
「謝って」

 馬鹿なことをしていると、義也は深々とため息を吐いた。

「本当に飛び出すなんてどうかしてるよ。死んだらどうするつもりだったんだよ」
「安心しろ。異世界が俺を待っている!」

 ブチッと、義也の怒りが冷める前に燃料がさらに追加され、茜音(貴明)の身体をぐいぐいと車道へと押し込んでいった。

「いっぺん死んで来い!!」
「やめろ!茜音の身体だぞ!茜音の帰る身体がなくなるぞ!!」
「ほらぁ。やっぱり死ぬつもりなんて毛頭なかったじゃないか!」

 貴明の言っていることとやっていることが噛みあっていない。
 復習したいといいながら、どう復讐していいのか分からないと、逆に縛られているように思えてしまう。
 それも今日、貴明が本音を発したあの一言に尽きた。

「貴明。眞熊くんに告白されてたよね?」

 義也が達樹に告白されたことを教えると、茜音(貴明)は動揺していた。思いを伝えるとき誰にも知られないよう陰で告白するものだ。達樹もそのために体育館裏に茜音(貴明)を呼び出していた。にもかかわらず、義也がその告白を見ていたなんて思いもしないだろう。

「な、なんでそれを知ってる!?」
「聞いてたもの」
「あ・・・あ・・・」
「その時貴明、言ったよね?」

『茜音の幸せは俺が決める。どんなにおまえが茜音のために最善を選ばせようが、俺が決める幸せが茜音の一番の幸せだ、バカヤロウ!!!』

 一字一句間違えないくらい、茜音(貴明)が言った言葉を覚えている。それくらい印象に残った台詞だったのだ。義也だけじゃなく、貴明(茜音)にも残っていたはずだということはあえて義也は告げなかった。

「それってつまり、貴明がやりたかったことって茜音さんを困らせたかっただけでしょ?好きな子に虐めたいみたいな」

 貴明の本心を突く一撃をさり気無く発する。貴明がもし自分の気持ちに気付いていないなら、意識させるように持って行きたかったのだ。
 義也は貴明の親友だから幸せになってもらいたいから。

「冗談じゃない。俺は茜音にごめんなさいさせるんだ。俺と同じ苦しみを味あわせるためにな!」

 ひょうい部を廃部にさせた茜音に苦しみを味あわせるために『飲み薬』を使ったのだ。貴明が発足し、行動し、部員を集め、生徒会長に直談判した。人一倍想い入れのある部活動なのだ。
 部活にならなかったとしても、廃部になったとしても、他校の女子生徒に憑依して遊んだ記憶は義也も貴明も忘れられない思い出だ。
 だからこそ、何時までも続けていたいと思う貴明。面白い遊びを捨てて勉強に励むことを拒む。
 だからこそ、勉強に励むことができると思う義也。これからどんな辛いことが待っていても、部活で培った思い出がある限り前を進んで歩んでいける。

「貴明・・・・・・」

 二人の意見は一日で交わることは出来なかった。それぞれ家路に向かい放れていった。
 部活に縛られている貴明にとって、幽霊部に取り憑かれてしまった貴明をどうすれば目覚めさせることが出来るのか義也には分からなかった。



 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 茜音として部屋に戻ってきた貴明。幼馴染とは言え貴明が茜音の部屋に入ったことは子供のときから一度もない。逆に茜音が貴明の部屋に入ったことがあるのは、基本誘っているのが千村家の方だったからだ。
 始めて入る茜音の部屋。無断で侵入しているような感覚に警戒が解けない。今すぐにでも茜音が現れて、「なに勝手に入ってんのよ、この常識知らず~!」と殴られるのではないかと思えてしまうほどだ。
 しかし、ここには貴明しかいない。たった1人だけだ。通学鞄を置き、部屋一面を見渡した。
 年相応の女の子らしい部屋の模様になっており、女の子の部屋特有の甘い香りが鼻腔をくすぐる。可愛いデザインのベッドや机は少し値段が張りそうだ。そして本棚には集めている雑誌が綺麗に発売順に収められており、几帳面さが垣間見える。
 パソコン関連も持っていないため、コードやコンセントが少ない印象だ。その分クローゼットにかけられている服の多さに驚くほどだ。貴明が見ている茜音の服はせいぜい制服のみだったこともあり、茜音がこれほど衣服にお金を掛けているとは思っていなかった。

「そんなことよりも——!」

 茜音は姿見の前に移動して自分の姿を覗いてみた。
 そこに映るのは高橋茜音の姿だ。千村貴明はそこにはなく、変わりに幼馴染の茜音が映っているのだ。いや、この場合は逆かもしれない。茜音の部屋で茜音が映っているのはなにもおかしくない。しかし、貴明の意志で茜音を動かすことが出来るのである。

「今の俺は茜音だぞ。俺が下手なことすれば茜音が罪を被るんだ。ざまあみろ!」

 誰かを脅す様な口振りで高笑いを見せる。聞いているのは茜音(貴明)以外誰もいないが、満足そうに微笑んだ後で物色を開始する。

「茜音の人生を潰すために手っ取り早いっていったらネット!炎上商法だ!!ネットに茜音の恥ずかしい画像を載せれば萌えあがるだろ。頼むぞ、突撃兵たちよ!」

 貴明は近くにあった箪笥の中を勝手に開いて、下着が収納された棚を発見する。色気のない白が多い中で、水玉やピンクなどのカラフルが数点ある。下着を揃える年齢でもないとはいえ、その種類は他の女子よりも多いのではないだろうか。

「色々あんじゃん。へー」

 柄だけではなく、カップのデザインも豊富だ。フルカップブラ、ボリューム感を出すハーフカップブラ、締めつけが少なく着け心地がよく、とにかくラクなイメージの強いノンワイヤーブラと、バリエーション豊富になっている。
 茜音は物を捨てられない性格で奥にはサイズがもう合わないようなものまで残っていた。貴明が見つけたのは、中学時代に使用していたスク水が出てきたのだ。

「懐かしい。スク水じゃん。まだ取っておいたのかよ。捨てとけよ」

 ポリエステル素材のスク水は穿かれなくなっても昔と同じくその存在感に遜色がない。
 やけに小さいイメージがあるのは、貴明の記憶しているサイズと茜音のサイズに差があるせいだ。

「大事に取っておいたんなら、俺が着てやるよ。お前の身体でな」

 スッ——と、制服を脱ぎ捨てた茜音(貴明)はスク水を穿いていく。
 スレンダーな身体にスクール水着が良く似合う。スタイルも崩れているわけではなく、1年ぶりに着たであろうスク水を身に付けることが出来たのだった。

「こんな感じで着方合ってるか?女物のスク水なんて生まれて初めて着替えたけど、この身体にぴったりフィットする感じがたまんないんだよな。へぇ~。わりと入るもんだな。ちょっとキツイ・・・食い込みが」

 ひょうい部で培ってきた経験が蘇る。やはり女物の衣服に包まれる感じは男性では味わうことのできない楽しみの一つだと再認識される。胸や股間が食い込んでいるのもまた、茜音が成長した証拠であることを知る機会であり、食い込みを直してハイレグにならないようにちょくちょく手を入れていく。

「サイズがちっさくなってる?違うか、身体が大きくなってるのか。ハイレグ・・・処理が甘いところ見えるんじゃないか」

 鏡で、そして茜音-じぶん-の目でスク水に包まれた身体を見ながら感嘆の息を吐いた。

「素晴らしい。スク水が栄えるな!」

      jkがスク水に着替えたら・・・

 レースクイーンが取るようなポーズを取りながら、大胆に身体を突き出すと、胸の膨らみがスク水を押し上げて美しいボディラインを見せていた。貴明が興奮し、鼻息を荒くしていくにつれ、茜音の身体が反応を見せ始めた。

「あっ、乳首が浮き上がってボッチ作ってる・・・。うわあっ・・・」

 スク水の上から浮き上がった乳首を恐る恐る摘まんでみる。

「んぅっ!いたっ・・・」

 スク水の中で弄るには狭すぎるのか、乳首が敏感すぎて痛みを覚えるほどだ。窮屈なのは貴明も嫌で、火照り始める前にスク水を脱ぎ始めた。

「・・・まあ、スク水は幼稚だったかな」

 そう言いながら、クロッチの部分が少し濡れてしまっていた。貴明は隠すようにそのまま箪笥の奥に戻してしまった。そして、先ほどから気になっていた大人っぽいデザインの下着を取り出すと、それを今度は身に付けていった。

「一度ブラってやつを着けてみたかったんだよな。えっと——」

 ハーフカップブラを乳房に宛がい、背中に腕を回してフックにかける。後ろで留めようと鏡の前で背中を向いて悪戦苦闘する。

「・・・う~~ん?なんだこれ?む、難しいって、いてて・・・・・・」

 もっと簡単なやり方があるのに貴明は付け方を知らなかった。茜音の柔軟さがなければブラを付けることは難しそうだ。

「おっ、はまった」

 なんとかフックがかかりブラが付いた。

「おお~お、おおお~~いつもより大人っぽい・・・・・・」

 姿見の前に立つと情熱の赤い下着を身につけた茜音が鏡の向こうに立っていた。これが茜音の勝負下着だろう。

「谷間が出来てる・・・。すげえ・・・」

 ムニュリと寄せあげられた胸の谷間とその谷間を強調するようにオープンになっている胸元に思わず視線が向いてしまいそうだった。そのまま視線を下げていくと、ブラとお揃いのデザインのパンツが茜音の大事な部分を覆い隠していた。
 スク水よりもきわどいV字ラインがイヤらしい。えっちな割れ目を隠す赤い布のシルエットにドキドキしてしまう。色気のない下着と違い、生地はシルクを使っており、スベスベしていて肌触りがいい。トランクスともボクサーパンツとも違う履き心地になんとも言えない柔らかさを感じてしまった。
 かなりお値段も高そうな下着である。

「それにしても、茜音はこういう背伸びしたデザインが似合うな・・・」

      ピンクのブラ

 これが初めて使ったわけではなさそうである。もしかしたら普段からも身に付けていたのだろうか。これを身に付けて誰に見せようとしているのかすごく気になるところだ。
 下着姿の茜音を見つめていると、自然と鼓動が高鳴った。

「ん・・・い、今の感覚は・・・この身体疼いてる・・・・・・」

 貴明が茜音で欲情したことなど一度もない。それなのに自分が茜音の下着姿に欲情していることにひどく動揺していた。おま〇こから切なく訴えてくる感覚に、一度唾を飲みこんだ。
 興奮が抑えきれなくなり、一人である状況にこのまま自慰行為だってやれるのだ。茜音の身体でオナニーすることが今まで憑依してきた女子生徒たちと何が違うというのだろうか。

「わっかんねえよ・・・そんなつもりないのに・・・・・・俺が、茜音に欲情するなんてあり得ねえって言うのによ!」

 まるで、茜音に欲情することを負けだと思っているように、自分の性欲を抑えつけようと必死に抗っているのに、その欲は止まらない。
 震える手が今まさに、下の口に触れようとした時——貴明が負けを認めるように叫んだ。

「ネットにあげるのは止めだ!止め!こんな姿を見せられたら独占したくなるだろうが」

 またもお預けしてしまう。しかし、貴明はある場所へ出掛けるために適当に服を借りて茜音の部屋を出ていった。


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「あぁぁ・・・シックスナインだけでイっちまった。なんて気持ちいいんだろう!)」

 春菜の上に乗って絶頂の余韻に震える。おっぱいを揉みながらその柔らかさを堪能しているうちに、男性の欲求も彼女に叶えてもらいたくなる。

「(このままチ〇ポも挿入れみてぇよな・・・・・・!)

 しっとり濡れた彼女のマン肉を見ながら、春菜から身体を起こして一旦そっぽを向く。その間に麻理子の女性器を沈ませ、一成の男性器を表に出すイメージを強くすると、性器の部分だけ入れ替わることができた。
 これで麻理子のふたなり姿が完成だ。

「(よし。うまく出来たな)」

 ニンマリと心の中で嗤う。その状態で麻理子(俺)は春菜を呼んだのだ。

「藍井さん」
「はい・・・」
「これを見てほしいの」
「・・・えっ!?・・・ちょっと・・・ウソ・・・・・・」

 春菜が麻理子の身体に生えている逸物を見て驚愕している。言葉を失い、女体から生えた男性の逸物をマジマジと見ていた。

「そんな思い切り見ないで。恥ずかしいわ」
「あっ、ごめんなさい・・・・・・じゃなくて、先生って・・・・・・男性?」
「そう見える?」
「ですよね・・・・・・でも、えっ・・・・・・どういうことです?なんで先生に・・・・・・その・・・・・・」

 性知識がないということは性癖すら知る由はない。ふたなり娘を知らない春菜にとって、状況が理解できないでいた。

「知らないのも無理ないわよね。私は女の身体だけど、おち〇ぽを持ってるのよ」
「えええ!!?」
「そういう希少価値なの。こういう人もいるんだってことを知ってほしくて特別に見せてあげる。藍井さんだけのヒミツよ?」

 ふたなり娘を知らない春菜にとってどこまで信じているか分からない。ひょっとしたら男性器を見たことさえ十数年振りかもしれない。子供のときに見たお父さんの逸物よりも太くて長い逸物に彼女の手を掴んでそのまま触らせてやった。

「な、なにするんですか!?」
「ほら。先生のおち〇ぽよ。すごく硬くなってるでしょ?」
「や、やめてくださいっ!先生・・・こんなの、間違ってる・・・・・・」
「間違い・・・?」
「そうですよ。先生におち〇ち〇が生えてたり、先生がマッサージしてくれたり・・・これは夢ですよ。そうじゃないと説明できないですよ・・・・・・」

 春菜が出した結論は夢落ちだった。これが自分の願望だと認めた上で、状況が崩壊していることで夢なんだと思って納得させているみたいだ。しかし、夢だと思っているのならそのまま押したら夢すら肯定するのか、はたまた否定するのか非常に興味があった。
 生憎俺は春菜の都合のいい様にできていない。俺の都合に合わせて生きている。

「そう・・・。そんなに夢見心地だって言うなら・・・・・・このまま私と、セックスしちゃおうか?」
「ひっ。せ、先生・・・・・・」

 身体を密着させ、勃起した逸物を彼女のお腹に宛がい押し付ける。

「や、やだ・・・先生・・・そんな、言い方ぁ・・・・・・」
「私も藍井さんともっと親しくなりたいな。・・・いいえ。実は私、春菜さんの事、前から気になっていたのよ」
「あっ・・・ん」

 背中に腕を回して強く抱きしめる。顔を近づけると彼女のいい匂いが漂ってきた。

「春菜さんも私のことを好いてくれたらすごく嬉しいのにな」
「せ、せんせい・・・ほんと、ですか・・・?わたし、せんせいのこと・・・・・・す、す・・・好きです」
「(よっしゃあああああぁぁぁ!!!)」

 母さんに出来た若い同性愛者。夢のようで夢じゃない、恋愛しているような潤んだ瞳で見つめ合いながら、唇を差し出し彼女の唇に重ね合わせた。

「私も大好きよ、春菜さん。んふっ・・・んっ・・・ちゅ・・・・・・んっ・・・・・・はぁ・・・あはぁ・・・」
「んああっ!・・・はっ、はぁっ・・・んっ・・・ちゅぷ・・・ぺろっ、れろっ・・・はぁ・・・」

 唇を重ね、舌を絡め、首筋をなぞり、感度が落ちていないことを確かめる。

「ねえ。私のオチ〇ポ、春菜の股で挟んでくれない?」
「それって、なんの意味があるんです?」
「いいからやってみて」

 性知識皆無の春菜に説明するよりやって見せた方が早い。春菜は言われた通り足を少し開き、股を開いてくれる。そこに逸物を移動させて春菜の股に擦りつけてやる。
 逸物を素股させるだけで春菜の愛液が亀頭に塗りたくられていくのが分かる。

「ああっ・・・やぁん。せんせぃ・・・」

 春菜も逸物でオマ〇コを擦られているのがわかるはずだ。
 マ〇コがさらにヌルヌルしてくるのがわかる。擦り続けると滑りが良くなるしカリが擦れて気持ちいいし最高だ。

「ほらっ。オチ〇ポが春菜の脚から顔を出してお尻まで届いてるのが見えるわ?春菜の手で触ってみて」
「私がですが・・・・・・でも・・・・・・」
「私の言うことが聞けないの?」
「・・・・・・はい。せんせい」

 遠慮しがちに春菜の手が後ろに回り、彼女の足から顔を出す亀頭にそっと触れる。彼女の手が亀頭のプニプニ感を押しているのが愛らしい。

「すごい・・・・・・硬いです・・・・・・」
「ええ。春菜がそうさせてるのよ。春菜の手が私のオチ〇ポを触ってるのがすごくイヤらしいわ」
「私、そんなイヤらしくなんか・・・!」
「大丈夫。これは春菜が見ている夢だから」
「・・・・・・ゆめ?」
「ええ。だから、そろそろ春菜も準備いいわね。私と一つになりましょうね」
「・・・えっ・・・・・・?」

      とぼけてもダメ

 一体なにをするつもりなのか本当に分かっていないのか、すっ呆けている間にも麻理子(俺)は逸物を足から抜きとって彼女の身体を反転させて足を持ち上げて担ぎ上げた。
 大きく開いた股とオマ〇コの入り口に、勃起した逸物をそのまま押し込んでいった。



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 その日は部活が終わる時間にまるかに学校の中庭に来るよう呼び出された。
 既に日は落ち辺りは暗くなっており、人影はほぼいなくなっている。校内で明かりがついていても、誰かが見回りに来ない限り人影も現れない雰囲気を醸し出していた。
 そんな中で俺はまるかと落ち合った。

「来てくれたんだね」

      ねぐりじぇ

 まるで来なかったら一人寂しく泣いているような声で、俺が来たことに逆に安堵している。
 あの強気な本庄さんの姿はそこにはなかった。
 付き添っていた女子生徒も日に日にまるかの周囲にはいなくなっていった。それでも一人強気な態度で俺を虐める姿はとどのつまり裸の王様のようで、それに付き従う俺を憐れに思って話しかけてくれる生徒が現れたほどだ。俺のクラスでの信頼回復の好転の兆しは徐々に見え始めていた。
 対して俺とは逆にまるかは孤立していき、そして挙句の果てに今夜エロ下着の格好で俺を呼び出している。

「見て。今日はこの格好で犯してあげる」

 もうまるかはいじめというか自虐行為で脅すことしか考えていない。本当にまるかの考えが分からない・・・。

「ふふっ、もうアンタを虐める子は他に誰もいなくなっちゃったわね」

 自分で言っている通りだ。自分の身体をいけにえに捧げてでも俺と性行為をしたいのか?いじめというのはただの狂言で、本当は俺を好いているだけについた照れ隠しの嘘なのではないか・・・。
 そんな都合のいい解釈以外納得できなかった。

「どうしてだ・・・?」

 俺はもう我慢できずに思わずまるか本人に聞いてしまう。

「こんなことをすれば、俺なんかよりまるかの方がドン引きされているじゃないか!俺をいじめるために自分の身体を傷つけてるだなんて、横暴すぎるだろう!!」

 俺を嫌っていたくせに急に性行為したいとか意味が分かんねえ。まるかにとって貞操概念が低いということなら、そんなことに振り回されるいい迷惑だ。
 俺ですら軽蔑する――そう思っていると、まるかはポツリとつぶやいた。

「私、気付いちゃったんだ。私は西永を甚振りたかったんじゃないんだって。甚振って嘆く西永の姿に私自身が共感してたんだ。どれだけ甚振っても満たされないのも同じ理由なんだよ。そのために私は――私が望んでいたんだって!だから私は西永に操を捧げたい・・・!」

 まるかは虐められている俺の姿を見ながら、自分に投影して興奮していたのだという。
 そして、俺を貶すことを性処理の一つでしか思っていなかったのが、耐えられなくなった。
 まるかはショーツの上から恥丘をなぞりながら、自ら感じるところを擦りあげて喘ぎ声をあげていた。

「あぁんっ・・・ね?これからは二人で愛し合いましょう。まわりからは虐められているように見えるかもしれないけど、私たち二人だけが分かっていれば関係ないわよね?だって私たち、いじめる側でもあり、いじめられる側でもあるんだから」

 今後のいじめは本心ではなく、愛情の裏返しといいたいのか――お互い相手の姿に自信を投影して興奮を覚える変態なのだということを告白してくる。
 本庄まるかという女性の真意を俺は垣間見た――はずだった。

「ウソだよ」

 でも、俺が本庄さんに告げたのは否定的な言葉だった。

「だって、本庄さんはそんなことを言う人じゃなかった」

 いじめられている人にしか分からない、本気でいじめてくる人の神髄。嘘、偽りなど無く、本気で相手の嫌なことをしてくるのがいじめだ。ただ自分の感情だけで相手を貶めることもそうだ。
 そこに一切の余念はない。本庄まるかがそこまで考えて俺をいじめているとは考えられなかった。
 つまり、いま彼女が言った告白こそが本庄まるかに成りすました者のウソなんだ――。

「きみは一体・・・ダレなの?」

 本庄まるかの姿として現れたきみは一体・・・誰なんだと逆に問いかける。
 いじめる者といじめられる者に信頼関係なんてあるわけない。そう簡単に言い表せる関係じゃないし、からかわれたらふざけるなとブチ切れる。
 俺は本庄まるかのことを世界一理解している人物なのかもしれない。

「そんなこと、どうだっていいじゃない」

 そんな俺に対して、まるかはクスリと嗤った。

「いじめもなくなったわけだし、アンタは私を好きに出来るのにどうして戸惑うの?散々虐められてきたっていうのに、この期に及んで恨みを晴らさないの?・・・いいんだよ?私、本庄まるかがいいって言ってるんだから、気にすることなんかないじゃない。フフフ・・・」
「本庄・・・さん・・・・・・」

 それは、今までまるかが見せたことのない、下卑た不快な笑みだった。その笑顔、俺はどこかで見覚えがあった気がしたが、どこだったのか思い出せなかった。

「あっ、顔赤くなってる。素直なんだから、西永くんったら」
「この口調・・・きみは・・・・・・ひょっとして・・・・・・」
「他人に余計なこと言わないでくれる?もし約束してくれるなら、西永くんが望むことならなんだってしてあげるよ?」

 そう言うと、まるかはは俺の手を掴み、自分の胸へと宛がわせる。そして、さらに力を込めて自分の胸に押し付けていった。

「こんなことだって・・・」

 それは倉田さんの時と同じ様に、手のひらに柔らかい胸の感触をゆっくりと確かめていた。五本の指は倉田さんの時よりは平たくなっているものの吸いついてくる胸の触り心地を蘇らしていた。

「や、やめてくれ!」
「そんなこと言って、ずっと私のカラダ見てるじゃない?」

 ネグリジェに包まれたまるかの身体が否応にも目に入る。高級なレースでシースルーのネグリジェはただ普通に裸を見ているよりも色っぽい。お嬢様育ちのまるかにとって身体が物足りなくても、その視感は倉田さんのときより興奮を覚えるものだった。

「ねえ、正直に言ったら。本当なら『本庄まるか』とは一生こんなことできないんだよ?」

 彼女はもう正体を隠そうとしない。俺も目を閉じて必死に歯を食いしばるだけだ。

 ・・・わかってる。わかってるさ、そんなこと!
 いじめっ子がいじめられっ子に操を捧げるなんて、催眠術という奇術でも使わなければ現実にあり得ない!つまり・・・きみは――

「西永。これで私を好きにしていいのよ。今日は逆転してアンタが私を好きにしていいよ♡」

 俺は・・・俺は・・・・・・っ!



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 俺は胸のざわつきが日に日に収まらなくなっていった。
 それは、校内でとある噂があがったからだ。その真実を確かめるために、俺は放課後進路指導室へと向かっていた。

”須郷真鈴が放課後、セックス指導をしている――”

 正直、不安だった。
 その噂が上がった時から、真鈴は俺との付き合いが悪くなったのだ。赤木先生から進路指導室の鍵をもらい、自分の巣窟にして放課後セックス部屋にしているという。
 さらにSNSを使って適当な男子をひっかけてオフパコさえしているのだという。

「ありえない・・・ありえない・・・ありえない・・・ありえない・・・」

 普段誰も来ない教室で、そこを開ける者などいない。
 何もなければいい。でも、確かめないと噂通りの真鈴と、今まで通りの真鈴の二人が存在してしまう。
 真鈴の噂を面白おかしく取り上げる生徒は多く、確かめたいと率先して向かおうとする生徒も多い。今日も放課後この教室に入っていくのを見たと言っている生徒がいたのだ。それが嘘であってほしいと願うのなら、俺自身逃げるわけにはいかなかった。逃げていたら、他の誰かがさらに大袈裟に取り上げて真鈴を苦しめることは必須だからだ。

「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ!」

 ぐっと、拳を握りしめ進路指導室の前にやってくる。この扉の奥でいったい何が起こっているだろう――。
 最適は誰もいないのがいい。次点は真鈴一人でいるのがいい。次からはもう願望だ。真鈴と赤木先生の二人でいるが、ナニモオコッテいないのが良い――赤木先生も教師だ。噂の後から今までの威厳がなくなったように思えるが、赤木先生も苦しんでいるという俺の思いこみのまま被害者でいてほしいと思う願望だ。どうか、被害者ではなく被疑者になっていないでくれ。
 申し訳ないが、それ以降はもう考えられないだろう。指導室に知らない男性がいた時点でもう俺は耐えられないだろう。
 俺が扉の前に立った時点でここはもう局地戦だ。真鈴は俺の友達だけど、彼女だ。今まで真鈴が隣にいてくれたから俺はここまで頑張ってこれた。真鈴が俺の足場を築きあげてくれたんだ!
 本当なら疑いたくない。本当なら迷うことなく信じたい人物だ。
 対峙なんかしたくない。当然だろう。
 でも、やらなくちゃいけないんだ。真鈴に一体何が起こったのか?進路指導室でなにをやっているのか?他ならない、俺がやらなくちゃいけないんだ。
 俺が真鈴を救いたいから。

「失礼します!」

 扉に鍵はかかっておらず、力を込めた勢いでスライドし、けたたましい音を立てて大きく開いた。
 でも、そんな音なんか入ってこなかった。中にいた人物しか俺には何も見えなかった。

「藤村君・・・・・・!?」
「・・・・・・真鈴・・・」

      ごめんなさい

 中には、真鈴が一人で待っていた。そして、俺の顔を見た瞬間、今まで見たこともないばつの悪い表情をしていた。
 それはもう、ばれたくなかったと言っているかのようで、背の小さい彼女がさらに縮こまったように見えた。

「・・・・・・ここでなにをしてるんだよ?」
「えっ・・・・・・あっ・・・・・・」
「帰るぞ!」

 俺は進路指導室の中をずけずけと入り、真鈴の手首を捕まえて引っ張ろうとした。

「いや、いやぁ!!」
「なにしてるんだよ!真鈴がなんでここにいるんだよ!?」
「いちゃあいけないの!?」

 確かに俺たちは受験生だ。居座るのが悪いというわけではない。しかし、真鈴にその必要はないはずだ。

「俺と大学に行くって、真鈴も決めてるだろ?目標にしている大学も決めているじゃないか!今更ココに必要はないだろう!!」
「目標にしている・・・大学・・・藤村君と・・・・・・?」
「そうだろ、真鈴!?最近付き合いも悪くて成績落ちてきてるんだよ。真鈴がいないと俺勉強できねえよ。だから勉強教えてくれよ。一緒に家に帰ってくれよ」

 生徒指導室から真鈴を連れ出そうと慌てる俺に対して、真鈴は一掃して手を振るい払ったのだ。
 明らかな俺に対する拒絶の表れだった。

「ダメだよ・・・私は一緒に帰れない・・・」
「なんでだよ!?」

 真鈴が俺の言うことを聞かないなんてことは今まで一度もなく、俺が不甲斐ないばかりに怒りを露わにしていた。真鈴に対してここまで怒ったことはなかった。嫌われてでもいいからこの場所から連れ出して、その後冷静になってから話し合いをしたい――とにかく、生徒指導室に真鈴がいること事態が噂の事実を証明しているようなものだった。だから、誰かに見られる前に、真鈴の姿を隠したかった。

「真鈴が帰らないって言うなら力ずくで連れて帰る、ゾ・・・?」

 そんな風に思っていた俺の身体は、ふいに動かなくなっていった。まるで金縛りに陥ったように、身体が痺れて動かなくなったのだ。俺の異変に対して真鈴は目の前で歪な笑みを浮かべていた。

「でも、どうしてもって言うなら~~勉強なんかより、性教育を教えてあげるよ♪」
「ま・・・真鈴・・・?」
「お主も噂を聞いて来たんじゃないの?童に抜いてもらいたいのかと思ったのに♡」

 真鈴の口から信じられない言葉を聞く。真鈴自ら噂を肯定する発言だった。

「っ!?じゃあ、あの噂は・・・」
「うん。本当だよ。今日もまたお客様が来るからダ~メ。まだ帰れないの~」

 見つめる俺の瞳がぶれて、真鈴の後ろに立つ『悪魔』の姿が見えた。その瞬間、俺もまた自分でも信じられない言葉を投げ出していた。

「お、おまえは・・・ダレダ?」

 真鈴は俺が何気に呟いた発言に反応を示した。そして、その正体をはっきりと露わにして見せた。

「童は悪魔だ――」

 真鈴のこの言葉を、果たして俺はどのくらい受け入れることが出来ただろうか。この不思議な金縛りも、まさか悪魔のせいとでも言うのだろうか、馬鹿馬鹿しい!笑えねえよ!!
 しかし、その悪魔ははっきりと、真鈴の面影を残しながら、悪魔の姿へと変貌させてしまった。コスプレなんかできるほど度胸がなかった真鈴が、痴女さながらの衣装に着替えているようなものだ。普段見えなかった胸の谷間も明らかに覗かせており、見ることができなかった真鈴の曲線美をこのような形で余すところなく見せつけていた。
 興奮度を覚えたかったが、それ以上に怒りと悲しみが込み上げてきていたのだった。

      悪魔化

「この娘に取り憑いた『悪魔』だ。でも~、既にこの娘の脳も知識も童と同化しているの。だから・・・・・・私、もう約束なんてどうでもいいんだ。ごめんね、藤村君」
「う、うおおおおぉぉぉぉぉ――――!!!」

 真鈴は自ら俺との約束を手放したのだ。

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 成績優秀、品行方正。それが外西陽菜に対する先生や友達、世間の評価だった。
 俺だってそう思っていた。そう思われていることが誇らしいと思っていた。
 でも、皆は知らない。陽菜の本音を・・・。

 彼女の携帯からSNSを開いてアカウントをのぞいてみると、そこには学園に対する不満や苛立ちが書き綴られていた。本当の彼女がそこにいた。綺麗な言葉でなんか書かれていない、本音をぶちまけていた。
 それだけではなく——、

"ザーメン直接見てみたいな。見せてくれる人リプ待ってまぁーす(`・ω・´)"
"汚れたいな。どなたかザーメンかけてもらえませんか(♡ >ω< ♡)"
"私、本当に汚されちゃうよぉ♥もっと、私を汚してっ♥ぐちゃぐちゃに汚していいよ♥"

 エロい無修正自撮り写真をアップしていたり、援助交際を誘っているかのようなつぶやきまで書き残していた。
 普段の姿では想像もできない、彼女の行動が見ることが出来た。果たして、世の男性は彼女を知っていたのだろうか。それなりにイイね(・∀・)が貰えているから、陽菜のSNSの更新を待っている者もいたに違いない。
 誰も気づいていなかった。誰も気づいてやれなかった。
 陽菜の覚える物足りなさ。学園生活を充実していない分だけ、なにかで満たされたいという想いをSNSに託してしまっていた事実を。その方向が間違っているのだとしたら断じて違う。陽菜はSNSで救いを求めていたのであり、学園生活でのストレスこそが陽菜の心を歪めてしまった根幹にあるのだから。つまり、陽菜を救ってやれなかった学園にいる教師、友達、生徒——宏(俺)も悪なのだ。
 先生に声をかけてくれたら満たされたかもしれない。友達に相談してくれたら本当に笑える日が来たかもしれない。誰でもいいから話をしてあげたらSNSに卑猥な画像を残さなかったかもしれない。
 でも、その結果最後に陽菜が頼ったのが宏(俺)との"入れ替わり"だったのかもしれない。
 男性に救いを求めていたのかもしれない。

"あーあ。男の子のように強くなりたいな♥そうしたら私、自分を好きになれたのに♥"

 そんなお願いを聞いてくれる人を待っているのだとしたら——

"
『この身体いつまで入れ替わってるの?』


 俺はてっきり一日だけの効果かと思っているけど、それは本当だろうか。『粉薬』の小瓶を全部使って”入れ替わった”効果の継続は果たして一日だけで済むのだろうか。

『いつまでだろうね?』
『おい。マジか』

 購入した宏(陽菜)がそんな曖昧な返事で大丈夫なのだろうか。もう”入れ替わり”は始まっているんだ。後戻りは出来ないんだぞ。急に元の身体に戻れるか心配で仕方なくなってきた。

『よくわかんないけど・・・いつまでだって私は全然かまわないよ』

 宏(陽菜)はのほほんとそんなことを言っていた。
 こいつはとんだお嬢様だ。
 もしおれがこのまま陽菜のままになったとしたら――果たして俺は、嬉しいだろうか。
"

 そういえば、あの時、宏(陽菜)は笑っていたよな。
 よっぽど嬉しかったのかもしれないな。

「あんな顔見せられたら、仕方ないよな・・・」

 不思議と陽菜(俺)は今の陽菜の状況を受け入れつつあった。
 宏(陽菜)は戻ってくるだろうかという不安よりと、このまま宏として陽菜が逃げられるのなら、それでもいいとさえ思い始めていた。一度は俺だって陽菜のカラダのままになったとしたら喜んだことは事実だ。
 新体操部の厳しい指導にもとの新体操部は辞めてしまうかもしれないが、陽菜の人生がこれ以上壊れるくらいなら、それでもいいとさえ思う。自分のカラダに戻れなくても、俺は陽菜として生きる覚悟を受け入れつつあった。

「ハァ・・・ハァ・・・ぜぇ・・・ハァ・・・」

 そうは言っても、本当に部活は辛くて死にそうだった。息を切らしてようやく初日を終わらせた陽菜(俺)は、部員の誰よりも最後まで起き上がることができなかった。身体から汗は拭きだし、目には涙をにじませて吐き気を飲み込むのが精いっぱいだった。
 部員たちは部長の練習量を案じて、声をかけることもせずに先に帰ってしまった。確かにいま声をかけられても言葉を返せる自信はなかった。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・ぐっ」

 陽菜も同じくらい苦しんでいたのだろうか。男性(俺)でも逃げ出したいと思っているのに、女性(陽菜)だったら逃げ出す気持ちが良くわかる。
 生き方なんて一つじゃない。部活に生きなくたって、勉強に生きなくたって、なんとか生きていけるものだ。そんななあなあの人生だって有りじゃないだろうか。どうして大人は極端に一つを特化させる生き方を好むのだろう。大人の都合で子どもの人生決めんなよな・・・。

「・・・・・・・・・」

 一人転がっている陽菜(俺)の顔に影が落ちる。突然、何かが俺と天井に吊らされた水銀灯の明かりを遮ったのだ。
 鴨が葱を背負っている特大のぬいぐるみだった。河原宏(陽菜)が陽菜(俺)を見下ろしていたのだった。

「なに私の顔で泣いてるのよ?」

 淡々とした彼女の口調は俺の声色になったとしても変わっていなかった。宏(陽菜)の顔を見た瞬間、陽菜(俺)は胸の中が締め付けられる思いがした。

「これは目汗だ。泣いてない」
「私の代わりに部活出てくれたんでしょう?ありがとう。おかげで私は放課後ゆっくり過ごすことが出来たわ」

 宏は帰宅部だったし、基本一人で放課後自由にしていた。その立場で宏(陽菜)は遊びにいってリフレッシュできたらしい。

「温泉に入ったのなんて久しぶりよ。1800円かかっちゃったけど」

 結構いい温泉行ってますよね、健康〇ンド的な場所だよね?その金額はどこの財布から出てきたんですかね?

「ゲーセンなんて何年ぶりに入ったかしら」

 その後にも行ったのかよ。俺よりも充実した放課後を過ごしているな。そして、強調するように揺らすぬいぐるみである。戦利品というべきものだろう。

「8000円使っちゃった」
「ゴフッ!?」

 思わず咳込んでしまった。なにそのブルジョアなぬいぐるみ!俺ですら買ったことねえ!?一桁間違ってたって、言ってくれよ。たかっ!?高すぎるよ、その投資は!?

「・・・1000円で取れなかったら諦めてくれよ。俺の諭吉がお亡くなりになったよね・・・?」
「向こうが悪いのよ。設定が設定なのよ」
「8000円使ったら設定以外にセンスも関係するだろ。いい加減にしろよ、完全にカモじゃないか」
「私がいくら色仕掛けでお願いしても店員さんイヤな顔してた。絶対わざとよ」
「俺のカラダで店員さんに何てことしてくれたんだ。もうゲーセン行けねえよ・・・」
「あら?目汗をかいてるわよ?」
「これは涙だぁぁ!うわあぁぁぁん!俺の憩いの場だったのにぃぃぃ!!」

 泣いている陽菜(俺)を見ながらサディスティックに微笑む宏(陽菜)。前言撤回。俺のカラダ返してくれよ。もし"入れ替わり"が戻った時に金銭面で生きていけなくなる!?

「ありがとう、河原くん」

 そんな、陽菜(俺)の心を察して宏(陽菜)が感謝の言葉を投げていた。
 一瞬だけ、感情が止まった。

「本当だったら私、もうあの体育館に戻らないつもりだったの。でも、今日久しぶりに思い切り遊んで吹っ切れたわ。私、もう少し部活を頑張ってみる」

 宏(陽菜)の言葉から聞く心境の変化。そして、これからのこと——陽菜の生き方について一つの答えを出したのだ。

「それって・・・・・・」

 部活に戻ると宣言することは、陽菜にとって不本意な生き方を自ら選んだということだ。やりたくないことを我慢して、優等生を演じ続ける道を選ぶということ。
 もっと楽しい生き方があるかもしれないし、もっとやりたいことが見つかるかもしれない。
 それでも、陽菜は——

「河原くんの言おうとしていることはわかるわ。それでも私、新体操が好きなのよ。身体を動かして、演技をばっちり決めて、観客に拍手を貰っている自分が大好き」

 俺が見た外西陽菜の演技をもう一度脳裏に思い出す。大会で感動していたのは、俺だけではきっとない。観客の中で陽菜を応援する人たちがきっと大勢いたはずだ。だから陽菜は新体操部を続けられた——

「あと一年の辛抱よ。高校に行ったら新たな環境でもっとレベルの高い部活動が出来るはず。先輩のように夢が終わったわけじゃないもの、顧問が嫌だからっていう理由で自ら夢を蹴るなんてそれこそ馬鹿らしいでしょう?」

 確かに、そんな理由で夢を諦めるなんてもったいない。

「いえ、蹴ろうとしてたから馬鹿かもしれないけど・・・」
「いいの?外西さん。本当に辛いと思うよ。みんな辞めていくと思うよ?」
「辞めていきたいなら辞めればいいわ」

 なんともドライな意見だな。

「でも、私も同じ気持ちになったことは確かよ。部長(私)の言葉で考えを変えて引き留めてくれるのなら、応援し続けたい」

 部員の辛さもわかる陽菜。痛みを知って、他人の気持ちがわかるようになったのだから。
 立場が違えど、新体操が好きな気持ちが変わらない限り、部員一人ひとりの夢も終わらない——。

「俺も、同じくそう思うよ」

 ——そう、思わずにはいられなかった。

「その時は、また河原くんに『粉薬』使ってもいいかな?私が河原くんにしてもらったみたいに」

 辛くて困っている人を助ける道具になるのなら、入れ替わってみて自分を見つめ直すのもいいかもしれない。

「そうだね。そうだといいね」

 "入れ替わり"なんて——そんな非現実的なオカルト話に盛り上がる陽菜(俺)と宏(陽菜)は、間違いなく笑っていたのだった。
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 真宵(尚樹)は自分の身体とセックスする。意識はなくて勃起するか分からなかったが、早速自分の逸物を取り出して外気に曝した。すっかりポークビーンズのように皮を被って小さくなってしまった自分の逸物が、これから大きくなるか分からなかったが、触ってみるとビクンと脈打つペニスの感覚が如実に伝わってきたのだった。

「はぁ・・・私、お兄ちゃんのペニス触っちゃってる・・・はじめて男の人の触っちゃったよ・・・・・・」

 真宵の記憶を読みながら、感想をささやく。まるで真宵本人がそう言っているように喋り、自身を昂ぶっていくように。

「ねえ、お兄ちゃん。私の手、気持ちいい・・・?」

 真宵の手で自分の逸物を扱いて、気持ちよくないはずがない。
 それを証明するように、意識のない尚樹の逸物はまるでそこだけ感覚を取り戻したようにムクムクと大きく膨らんでいくのだった。

「ん・・・お兄ちゃん・・・熱くなってきてる・・・ペニス硬くなってきてる・・・・・・私の手コキ、気持ちいいんだね・・・」

 ペニスをシコシコ扱くと、亀頭が皮から顔をのぞかせてきていた。恥ずかしそうに赤く膨らんだ亀頭を喜ばそうと、さらに手を動かしていった。

「んっ♡・・・・・・んはぁぁぁ~~~♡」

 尚樹の逸物を弄りながら甘い声を出している真宵。手をそのまま裏筋に這わせて男性の時に感じていた部分を弄ってやると、さらに逸物は膨らんで勃起していく。

「自分の手で扱いていた時にこんなに大きくなったことあったかな?こうしてみると、以外におっきぃなぁ・・・」

 尚樹の逸物の感想を真宵がつぶやく。逸物は尚樹自身に触られているはずなのに、尚樹の手とは全然違う感覚がわかるのだろうか、早速先っぽから我慢汁を吐き出しながら、真宵の手を少しずつ濡らしていった。

「スンスン・・・・・・匂いもスゴ・・・い・・・♡クラクラするぅ♡」

 我慢汁で感じる濃厚な匂いに頭が焼けそうになる。このまま扱いていけば射精もすると踏んだ真宵(尚樹)は、勃起した逸物から一度手を放し、ペニスを解放してしまった。その瞬間、尚樹の眉間がピクッと動いたように見えた。

「お兄ちゃん。私の手でこれだけ濡れるなら、私もすぐ準備するね。ちょっと待っててね」

 ベッドから下りた真宵(尚樹)は今度は自分の性器を濡らすように準備をするため、急いで自分の持ってきた鞄の中からレオタードを取り出そうとした。きっと真宵の鞄の中には本番用のレオタードが入っていると踏んでいたのだ。しかし、いくら真宵の鞄の中を漁ってもレオタードは出てこなかった。

「あ・・・、・・・あれ?・・・ない・・・・・・ないよ!?どうしてないの?レオタァァァドォォォォォ!?」
 
 まさかの未所持に困惑する真宵(尚樹)。この時、ようやく尚樹は真宵の記憶から本番用のレオタードを今日は持っていかなかった出来事を読み解いたのだった。今宵が昨夜洗濯機を回し忘れたことで洗濯が間に合わなかった事、練習用で我慢すると言ってしまったこと、朝の練習から顧問に怒られたことを思い出していた。
 そんなことがあったのなら、ローション塗れの練習用をもう一度着直すしかないと思ったが、それも更衣室に置いてらしく、鞄の中には入っていなかった。

「そんなぁ・・・レオタードがないなんて一生の不覚だよ。私が私じゃないみたい!!!」

 本気で悔しがる真宵(尚樹)。セーラー服のままでも十分満足いくプレイが出来そうだが、尚樹はヘンな拘りを見せていた。ピチピチのレオタードでセックスしたかったという当初の計画が出来なくなったことを後悔する。前もって準備出来なかった自分の失敗を認められず、これからどうするか考えあぐねていた。

「そうだ――!」


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「・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」

 鏡を見れば、レオタードを脱ぎ捨ててピンクローターを挿入して苦悶の表情を浮かべてアクメに達した真宵が映っている。新体操期待の星の少女の自慰行為をやらせてご満悦の尚樹だった。
 しかし、その時。

「ごっめーん。遅くなった。真宵いる~?」

 この状況を知らずに部屋の中にやってくる一人の少女がいた。テレビに映っていた時と同じリボンを付けた真宵の双子の今宵が顔を出したのだった。

「ひぃっ!?」

 誰もいなかった更衣室を抜けてまっすぐ真宵のいる部屋にやってきた今宵に、着替える時間もなく、裸の格好でオナニーしたばかりという状況をマジマジと見られてしまう。

      これは恥ずかしい。

 ありのままに起こったことを理解するようにしばらく呆然としていた今宵。転がるピンクローターを見つめながら言葉を失っていた。

「ち、ちがうの。こ、これは・・・ね・・・・・・」

 あうあうと、言葉を震わせて慌てふためく真宵(尚樹)だが、弁明のしようがない。閉ざされた部屋に未だ残る特有のにおいは残っている。真宵(尚樹)よりも今宵の方がその匂いは敏感に察してしまうだろう。
 双子と言えど軽蔑されてしまう・・・そう思っていた真宵(尚樹)だった。

「・・・・・・まさか真宵が一人で先にやってるなんて思わなかったわ」
「・・・・・・へ?」

 今宵はそれほど真宵に嫌悪感を見せているわけではなく、部屋の中に自ら進んでやってきたのだ。そして、濡れた痕跡が残っているピンクローターを拾い上げて、ぺろりとその味を舌舐めずりしたのだ。

「せっかく隠していたローターも見つけてるだなんて。絶対見つからないと思ったんだけどな」
「・・・なに言ってるの・・・?」
「真宵こそなに言ってるのよ?真宵が私を誘ったんじゃない?」
「私がっ!?・・・・・・ン?・・・ンン??」

 どういうことか尚樹には分からなかった。
 夜遅くまで真宵が残っていたのは、今宵を待っていたということなのか?
 何のために・・・?ピンクローターが関係あるというのか?ピンクローターを置いたのは今宵なのだろうか??
 それってつまり――

「うっ――!」

 考え事をしている尚樹の頭に突然真宵の記憶が流れてきたのだ。『飲み薬』で憑依した相手の身体で絶頂すると、感覚や身体になじみやすくなり、相手の脳から記憶が流れてくるという情報があったのだが、尚樹がその体験するのは初めてだった。そして、真宵の記憶全てがまるで自分の体験であったかのように思い出されていくのだった。

「(そうだ・・・”私”は昨夜、『今宵にもっと色気を出したい』って相談したんだっけ?それで今宵に言われたように今日は部活終わりに今宵を待っていたんだった。そしたら私・・・会ったこともないおじさんに身体も記憶も乗っ取られたんだ!!)」

 それは尚樹が真宵に”憑依”する直前の記憶だった。それだけじゃない。真宵の記憶を読み、今日の授業で今宵がサボってどこかに出掛けていたこと、それを注意しても今宵ははぐらかしていたこと等、真宵の記憶がいつの日の出も取り出せるようになっていた。

「(すごい。自然に喋り口調も真宵ちゃんのものになってるし、俺って言う方が違和感あるみたい・・・ふふ。それは当然よね。”私”は私だもん!)」

 尚樹は今宵そっちのけでまじまじと鏡に映る真宵の顔を眺めていた。先ほどよりも違和感もなく、真宵の姿に馴染んでいる自分がいる。それは尚樹が真宵に成り代わっている証拠であり、興奮が再び燃え始めてきた。

「あー!真宵ったら処女膜破ったの!?痛くなかった?」

 今宵は太腿に付着していた鮮血を見てすぐに勘付いた。処女膜を自分で破ってしまったことに今までは興奮していた尚樹だが、改めて真宵の気持ちになって考えると好きな人に破ってもらえなかったことにショックを受け始めていた。

「・・・うん。思ったより痛くなかったよ」
「そっか。ならいいわ。残っていたら私が破るつもりだったからね」

 軽い口調で物凄いことを口走る今宵である。

「処女膜なんてあったって痛いだけだもん。さっさと破っちゃった方が後々楽だしね」
「え~そうなの~?」
「そうよ。処女膜に憧れるなんて童貞だけでしょう?わざわざ相手の都合に合わせて残しておく必要なんかないっしょ。それでも合わせたいなら処女膜復活するから別にいいけど」

 確かに処女膜の奥にある狭い膣にこそ感じる部分があった気がすると真宵(尚樹)は思い出していた。しかし、そんなことを軽々しく話す今宵は真宵と違いビッチさながらの性知識である。
 〇学生末恐ろしい。

「よ、よく知ってるね・・・今宵は」
「そりゃあチアリーダー部なんてみんな彼氏持ちだもの。部室じゃいつもシモの話しかしないっつうの。イヤでも知識は増えるし、心は強くなるわよ」
「お、おう・・・」

 恐るべしチアリーダー部。Y談に花を咲かせる〇学生。ボディタッチが挨拶みたいなものだろう。
 真宵じゃ買えないピンクローターも今宵は普通に買ってきたのだということが容易に想像できた。双子と言えど環境が変わればどっちが主導権を握るかというのも分からなくなかった。

      自らヌグー

「それじゃあ、真宵の悩みに応えてあげますか」

 制服を脱いで真宵と同じく裸になる今宵。その身体は真宵と違い、既に成長期を迎えて熟した身体を見せつけていた。


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 東雲さんを部屋に招き入れる。東雲さんの活躍は親も知っているので、今更私が断ることも出来なかった。

「この部屋に入るのも久し振りだね」
「そうだね・・・」

 口数少なく私は東雲さんを避けるように目を背く。後ろめたさがあるせいか、その身長はやはり本人を前にすると大きく感じられた。そしてパジャマの上からでも分かる東雲さんの特徴的な大きな胸の膨らみが復活しており、彼女の動きと供にパジャマの中で大きく揺れていた。
 先程はっきり見てそれは偽乳だと確信している。でも、その動きは実際に触らないと見分けがつかないくらい精巧な作りをしているように見えた。
 本人にすぐに疑問を投げたいたいけどそれができなくなっている。東雲さんの了承を得ずに私は潜入して情報を奪ってきたのだ。ここで東雲さんに喋ってしまえば努力がすべて水になる。
 私は私自身に捕らわれている――!
 だけど、東雲さんがこのタイミングで家にやってきたことは何かしらの原因があったからではないだろうか。自分がやらかしたことを思い返して、やり忘れていたことがないかを探求する。
 東雲さんの話を半分聞きながら、私の記憶を調べ直していく。
 ああ、完全犯罪を模索していた犯人はこんな気持ちで探偵に追い詰めれていたのだろうか、ものすごく胃が痛くてキリキリするよ!

「・・・・・・東雲さん・・・」
「嫌だな、そんな他人行儀な。もっと気軽に東雲ちゃんって言ってくれよ――」

 笑顔ではにかむ東雲さん。

「――僕たち友達なんだから」

 だけど、彼女の私を見る細目は決して笑っていなかった。怖いよ、すっごい怖いよ。戦々恐々とした思いに駆られているよ。

「・・・・・・し、東雲ちゃん」
「なに?」
「なに?じゃなくて、なにしに来たの?」

 私が喋るたびに喉の奥がチリチリ灼ける思いがした。高校になって初めて東雲さんがうちにやってきたのだ。理由もなく長年会っていなかった人の家に行こうとは思いもしないだろう。
 本題に入りながら東雲さんの様子を伺っていく。逃げる心得はばっちりだ。なにかあったら小動物の如く町中をかけまわる準備はできていた。

「突然やってきたから、びっくりしちゃって。私、なにかやらかしちゃったかなって?」
「やらかしたかね・・・それは楠木さんが一番察していることじゃないかな?」

 ドキンッと、心臓が身体の内から握りつぶされる想いだ。やっぱり、彼女は勘付いているのか――?

「僕の携帯画面、開いたら楠木さんのライムと繋がっていたもんでね。会話記録もないし、なにかを送ったみたいだけど削除されているし・・・そもそも、僕たちライムの登録なんか交換したかなって」

 会っていなければライムの情報交換なんて出来やしない。そういうことだ。画像を消すのではなく、アカウントを消すべきだった!なんという失態だ!

「あ、あれって、電話番号知ってれば自動で登録されるみたいだし・・・。私の画面開いたのも寝てる最中に偶然ボタンを押したのかもしれないよ」
「あくまでたまたまだって言うんだね」

 背中に汗をかいているのがわかる。白を切る私に鋭い眼光が突き刺さっている。もう私は東雲椿から逃れられない――。

「僕はさっきまで仮眠していたんだ。三度の食事より、再三行う部活動よりも、三度寝ることが好きだからね。つまり、僕の生活スタイルなんだよ」
「はぁ・・・」
「・・・あれ?喜ぶと思ったんだけどな。新聞部なら僕の情報を知りたいと思っているからわざわざこちらから出向いてインタビューをと思ったんだよ。起きてないと会話が成立しないだろ?」

 二人での会話で、一方が他方に質問をして情報を得るために行われるインタビューのためのわざわざ東雲さんはやってきたってこと?わざわざ逆指名の、私との密会での単独インタビューなんて報道者もとい新聞部として嬉しいはずがなかった。
 だけど、それは今じゃない。いまじゃないよー!

「インタビューはもういいかな・・・」
「楠木さんのために東雲椿本人が直接答えてあげるのさ。勝手に家探しされて間違った情報を持ち帰ったら困るだろ?」

 呆れたように彼女は言い放った。私の間違いを修正するために。つまりそれって――

「東雲ちゃん・・・まさか・・・・・・」
「ああ、見てたよ。楠木さんが僕の身体にくっついてたんだろ?凄いね、今の技術はどうなってるんだろうね。まさか僕も身体が勝手に動くなんて体験は初めてだよ」
「あ・・・ああ・・・あああ・・・」

 私は口を開けたまま声を戦慄いていた。それくらい動揺していた。

「それに、隠していた大人の玩具まで見つけられてしまって、自慰行為までされるとは思わなかったよ。楠木さんは昔から探すのは得意だったものね」
「本当に申し訳ございませんでした!」

 逃げることが出来ない私にはベッドの上で誠意をもって土下座をするしかなくなっていた。

「許してください!この通りです。なんでもしますから!」
「やめてくれよ。僕は楠木さんに怒ってるわけじゃないんだよ。・・・いいよ。もっと僕をいじめても。楠木さんなら、どんなことしても怒らないからさ」
「ガクガクガクカヒィー(((i|!゜Д゚i|!)))ガタガタ ガク」

 前回の言葉を流用するのやめてください!私のライフはもうゼロよ。死んじゃう!死んぢゃうからあぁ!

「だからさ、今度は僕の番だよ。楠木さんはいったい何を手に入れたのか僕は凄く興味があるんだ」


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 私は観念して『接着剤』という商品を教えながら、東雲家でやっていたことを一部始終伝えていった。

「ふぅん。『接着剤』か」

 最初は疑惑で見ていた東雲さんも、話を聞いているうちに私が真剣に話すものだから、少しずつ信じているように頷き返していた。

「面白いものが世に出ているんだね」

 ようやく面白おかしく東雲さんが笑顔を見せていた。安堵が半分、それでも警戒を拭えないのが半分だ。

「それを使って東雲ちゃんの身体を動かすことが出来たんだ。東雲ちゃんもそう言ってたでしょう?」
「それは違うよ」

 私用していた私に反論する東雲さんに思わず口籠ってしまう。

「いや、語弊があったかもしれないけど厳密には違うんだ。詳しくは分からないけど、楠木さんはまだその域には到達していなかったと思うよ」

 東雲さんがなにを言おうとしているのか分からない。私の『接着剤』の使い方が間違っていたなんてどうして彼女がそう言えるのだろう。確かに私は『接着剤』を今日初めて使った。でも、ちゃんと透明になれたし、東雲さんにくっついたし、身体を動かしていたのは間違いなかった。
 それのなにが間違いだというのだろう。

「・・・どういうこと?」
「これを見てもらおうか」

 百聞は一見に如かずとばかりに、東雲さんは徐に立ち上がり着ているパジャマのボタンを外し始めた。

「なにをしているの!?」

 突然、部屋の中で上着を肌蹴て上半身を露出させる東雲さんに私は恥ずかしがって目を背けてしまった。しかし、目にどうしてもチラチラ入る彼女のたわわに実った乳房が目に入る違和感に、私はゆっくりと視線を戻していった。

      胸があるとは失礼なことをさらっという

「えっ・・・あっ・・・」

 私は声を荒げて驚いてしまう。東雲さんがなにを言おうとしていたのかを察していた。

「先ほどと何か違うか分かるよね?」
「うそっ・・・・・・あっ、れ・・・・・・?」
「なにが違うか言ってよ?」
「胸がある!」
「ご明察。これが僕の本当の身体だ」

 東雲さんの胸を見ながら私は叫んでしまった。Fカップはあるだろう豊満な乳房と、割れた腹筋は先程の身体にはなかったものだ。私とくっついていた時に見られなかったものが、何故いまになって現れてたのだろう。東雲さんはスペアボディでも所持しているのだろうか?テストの成績がいい私でも、学んでいない状況の最適解までの答えを簡単には導き出せなかった。

「じゃあ、さっきまでの身体はいったいなんだったの?あの、胸が異様に小さくて、偽乳のおっぱいに隠れていた貧乳はなんだったの!?」
「おそらくね・・・、あれは楠木さんの身体だと思うよ」

 東雲さんは私では絶対に導き出せなかった答えを手繰り寄せていた。私はそれを聞いて、なるほどと思った。その後すぐに恥ずかしくなった。

「わッ、あわわわわわ!!!」
「あの時、恐らく僕と楠木さんの身体がくっついた後、顔だけを残して身体が楠木さんの身体と同化してしまっていたんだ。実際パジャマがでかかったのは胸のサイズだけじゃなくて、全体が合ってなかったんだよ」

 確かに、私が立っていた時の東雲さんのパジャマはブカブカでサイズが合っていなかったと思う。動いていなかったこともあると思うけど、一回り違うパジャマズボンは放っておけば絶対に自然と体から落ちていたに違いない。
 それは当然だ。あの時、東雲さんのパジャマを着ていたのは、私の身体だったとすれば――

「気付かなかった・・・」
「楠木さんが気付かないのも無理ないよ。こんな経験はじめてだろうし、身長差も違ったところで、実際立った時に見ている視界の高さや広さなんて普段と変わっていなかったと思うよ。変わっていなかったからこそ受け入れてしまったんだろうね。鏡を見なければ実際身長差なんて気付くことが出来なかったろうし、部屋の大きさが違うだけで高低差なんて錯覚して気にならなかったと思うよ」

 今頃になって気付く衝撃の事実。いや、あの時、私に主導権を握られていた東雲さんは気付いていたのかもしれない。私と会話が出来ない状況で、私の視界を見ながらひとり悶々としていたに違いない。
 だとすれば、その後のこともすべて東雲さんは見ていたってこと――

「じゃあ・・・私は・・・私の身体でオナニーしていたってこと?」

 東雲ちゃんの玩具を使って、自分の身体でオナニーしちゃったってこと?感じ方が違ったように思えたのは、東雲ちゃんの部屋で普段と雰囲気が違っただけ?気持ちよかったと思えたのは、初めてディルドバイブを使っちゃったから!?ディルドバイブがなかなか膣内に挿入らなかったのは、もともと私の身体だったから――!!?

「まあ、うん・・・そういうことになるんだよね・・・」
「☆*――――――――――――――― ヾ(奇>Д<)ノキャー ―――――――――――――――*☆*」

 衝撃事実二頭目が投下され、私のライフは-4000を超えるオーバーキルで瀕死状態だ。ベッドの上でピクピクと呻くだけの哀れな死体となってこの世から消えてしまいたかった。

「・・・楠木さんの秘密を僕は黙っておいてあげるよ・・・・・・」

 優しさをありがとう。東雲さんの秘密を知りに行って逆に私は東雲さんに秘密を握られてしまったのではないだろうか。
 どうしてこうなった・・・本当なら交渉材料として相手を脅すことが出来るはずの証拠写真は、無残にも私自身を賎劣させるものに成り代わってしまった。他の誰にもばれるわけにはいかない。他人の玩具でオナニーするなんてどういう竿姉妹だよ!うわああああぁぁぁああああぁぁぁぁぁ!?!?!?!?
 こうなってはもう勝敗は決した。あとできる私の抵抗は責任転換か言い訳でしかない。

「ずるいよ!東雲ちゃんが最初から体育の時間でも着替えを見せてくれれば、疑うことなんかなかったのに!」

      もん☆

「だって、みんなの前で着替えるのって恥ずかしいんだもん」
「可愛いな、ド畜生!!!」

 同性でもドキッとときめいてしまった。こういう不意打ち本当にやめて欲しい。ぐうの音も出ない私の完全敗北だ。

「これが正真正銘の僕の身体だよ。目に焼き付けておいてしっかり新聞部から報告しといてくれよ」
「わかったよ。ばっちり撮らせてもらうね」

 自信を取り戻したようにポーズを決めながらスマホに写真を収めていく。私と違い、本物の東雲椿のポーズである。自信に満ち溢れた肉体美を栄えらせる、写真写りに慣れているポーズを見せつけてくれる。一人撮影会という貴重な時間を過ごして、私はデータを保存していった。
 画面に目を向けている私に東雲さんは表情を一変させた。

「はい。ありがとう。これで東雲さんの噂も消えると思うよ」
「うん・・・・・・」
「本当に誰だろうね。こんな素敵な肉体美を持っているのに、東雲ちゃんのことを男だなんて言う不埒な噂を立てる人がいるなんてね。でも、これで東雲ちゃんの無実は証明できるよ!私の方からも東雲ちゃんを弁護する証人としてこれから、守って、あげ、る、か・・・ら・・・・・・」

 ドスっ――

 突然、首の付け根に痛みを覚えた。刹那、私の意識が朦朧としはじめた。スマホを手から落とした私はそのまま何が起こったのか分からないまま気を失ってしまったのだった。




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 俺は時間が気になって時計を見ると、朝までに時間はまだありそうだった。イったばかりの身体は快感の火照りが続き、いい感じにまだ濡れている。
 イったばかりでほのかに赤く染まった肌を曝している小鳥遊の表情が魅惑的に微笑みを浮かべていた。

「・・・もう一回イってもいいよな。今は俺のカラダだしな」

 そうだ。記憶を読みこんで小鳥遊楓子になりきってオナニーしてみても良いな。
 彼女は普段どんな風にオナニーをするんだろう。マスコミも注目するスポーツ選手が定期的にオナニーする描写を俺はその目に宿したい。
 それだけじゃない。彼女になりすまして生活もしてみたい。女子バスケ部で他の子と絡んでレズ行為を励んでもいいじゃないか。
 俺がいま小鳥遊楓子である――この現象がいつまで続くのかわからない。でも、元の身体に戻るまでは俺が小鳥遊楓子だ!
 女子高生の生活が始まることを期待しながら、俺は再び妄想に耽ようとしていた――。

「楓子っ」

 びくっと、俺は名前を呼ばれたことに驚いてしまった。
 扉を向くと、そこには見知らぬ女性が立っていた。楓子よりも少し年齢は上だろうか、大人びた顔立ちで下着姿で現れたその女性は、ひっそりとオナニーしている楓子(俺)の姿を目撃して恍惚とした表情を浮かべていたのだ。自らもショーツの上からマンスジを擦っており、うっすらとシミが付着しているのが見て取れた。
 見られた・・・自慰行為を誰かに見られるのは誰でもばつが悪い。俺にとっては関係ないが、知られた以上は誤魔化すなり何とかしなければならないといけない。そのためにわざわざ会話をしなければいけない以上はこいつが誰なのかをしっかりと確認する必要があった。

「な、なんだ・・・お前は――」

 しまった――今のは軽率だった。よくよく考えれば記憶を読むという方法があった。分からない状態で話をすれば変に相手に疑惑を持たれかねない。小鳥遊楓子として成りすましていた方がこちらとしては都合が良いからだ。いまの発言で不審を持たれなければいいと思っていたのだが――彼女は楓子(俺)の言葉に不意に笑みを浮かべていた。

「わかんないかな?・・・わかんないの?・・・・・・くす・・・」

 その不敵な歪んだ笑みは、楓子に語りかけているものではない――俺に語りかけているものだった。

「そう。記憶をまだ引き継いでないのね。意識がない状態で『錠剤』を呑ませたから、記憶が混濁しているのかもしれないわね。本当は楓子に成り代わっていると思ったんだけど、それだけ成分が強かったのかもしれないな。くすくす・・・」

 なりすましているのではなく、成り代わっていることが目的だったと、彼女は俺に言う。
 俺の存在を肯定しながら、消失をも望んでいる――まるでそれは、ウイルスに犯されたワクチンのように、犯された身体を正常に戻すことだけに生まれているようなものだった。

「なにを言っているんだ・・・?」

 俺はわけが分からない。彼女は俺に何も言わない。まるで、自分で調べろと言うようだ。
 それなら俺は楓子の記憶を初めてのぞいてみることにした。憑依ならそれも可能のはずだ。

(私は小鳥遊楓子。女子バスケ部に所属している高校一年生。身長176cm 体重48kgのSF。スリーサイズは81-57-83よ。誕生日は――)

 楓子の記憶と供にプライベートが頭の中に流れ込んでくる。

(彼女は小鳥遊鈴子、二つ放れた私のお姉よ――)

 やはり姉か。鈴子に関する情報を読み解いていく。昨日話したテレビの内容、一週間前の喧嘩、楽しいこと、悲しいこと、嬉しいこと――記憶を遡り、鈴子と遊んだときの記憶も知っていく。これだけ知れば普段鈴子とする日常会話を楓子になりきることができそうだった。

「いやだなお姉ったら。なにを言っているか訳が分かんないよ」

 口調、仕草も途端に楓子のものと同じになる。それはそうよ。だってこの身体は――私が小鳥遊楓子だもの!

「ちょっと怖いんだけど。『錠剤』だかなんだか言ってたけど、私の寝ている時になにかしたんじゃないでしょうね?」

 俺の成りすましの成果を見て、鈴子はさらに笑みを釣り上げていた。――唇が裂けそうなくらいその笑みは頬を釣り上げて歪んでいた。

「妹の・・・楓子の身体は気持ちよかった?――立野紘‐たてのひろし‐くん」

 その瞬間、楓子(俺)の心臓が激しく脈動した。鈴子は全てをお見通しとばかりに、俺の成りすましに動じることなく俺に話しかけてきていた。

「いいえ、正確にはちょっと違うな。あなたは立野くんの成分を含んだ『錠剤』から生まれた別人格。私が発注させて作ってもらった『錬金生物‐ホルンクルス‐』よ」

 彼女の語る真実は俺が笑って誤魔化せる範疇を越えていた。成りすましが通用する事態ではない。それどころか俺は立野紘でもなければ、偽物だったなんて――そんなことを急に言われて、信じれるわけがない。小鳥遊鈴子に作られた『ホルンクルス』だなんて――

「う、ウソだああああ!!!でたらめを言わないで!!!」

 俺は叫んでしまった。夜で親が寝ているかもしれないのに、その恐怖に耐えようと必死になって躍起になっていた。『錠剤』の成分でしかない俺が小鳥遊楓子の身体を動かしているという――それじゃあ、まるで俺は――

「本当なのに・・・嘘じゃないのに・・・。まあ、いいわ」
「いいわけないじゃない!えっ・・・あっ!」

 いつまで俺は楓子の口調を真似ているのか、我を忘れて叫んだ声も、楓子の口調から戻ることはなかった。憑依のように、好き勝手に記憶を読みこんで成りすましていくものではなく、記憶を読みこんだら俺はもう立野紘に戻ることはできなくなっていた。

「ほら、始まった。これからあなたはどんどん楓子になっていくのよ。私の可愛い妹に」

      暗躍の姉

 記憶を読んだら戻ることは出来ない片道切符。立野紘は消滅して小鳥遊楓子として成り代わってしまう――『錬金生物(オレ)』。
 お姉はまさにそれを望んでいるように、楓子(俺)の身体に覆い被さってきた。

「いやあ!やめて、お姉ちゃん!」
「大丈夫。かわいい、あなたは私の妹だから・・・チュッ」
「やっ・・・・・・やだっ・・・!お姉ちゃん・・・」

 半分涙声になっている楓子(俺)を放そうとしない。むしろ、解放するようにお姉は、楓子の髪を撫で下ろしながら、強引に唇を重ねて舌を差し込んでくる。

「ちゅっ・・・ちゅっ・・・ちゅぶ・・・れる、れる・・・はあぁ・・・」
「ン・・・ンぅ・・・ぁっ・・・ちゅぶ・・・れろ、れる・・・んんぅ・・・」

 暴れる楓子(俺)をベッドに押さえつけて優しくキスを繰り返す。嫌がっているのは俺で、お姉は愛情を持って接してくるのがキスから伝わってくる。心を緩めてしまえば、簡単にキスを受け入れてしまいそうで、本当ならいつ蕩けてしまってもおかしくないキスを、本心に逆らって姉を突っぱねようとする。

「どうしてお姉ちゃんの言うことが聞けないの?」

 何度もキスをしても楓子(俺)からキスを返そうとしないことにじれったさを感じたお姉は、次は曝された状態だった胸をほおばり始めた。

「あっ・・・いやん!」

 お姉の顔を押しのけようとする。だが、お姉はその行為を続けていく。
 お姉のはじめて見る相手を求める顔。姉妹ではなく、女性としての表情で自分の胸を啜り舐めていく。まるで異性を求める感情を妹に向けて責め立ててくる。
 レズ行為で近親相姦だ――!
 そう思うと立野紘だったら異常に興奮してくるはずだ。なのに――。

「いやあぁぁぁ!!!やめて、おねぇ!!」

 優しかったお姉が怖かったのか、姉に性感を責められるのが恥ずかしいのか、色々な感情が混濁して、楓子として俺は完全に泣き出してしまった。

「ちゅぱちゅぷ・・・・・・レロレロ、くちゅ・・・怖くないよ。さっき自分がしたように気持ちよくなっていいから。お姉ちゃんの手が痛かったら、なんでも言っていいから・・・」

 しかし、お姉のその行為は止むことはない。次第に感じてきたのか、楓子(俺)は半分諦めにも似た感情が支配し、お姉の行為を受け入れるだけになると、だんだんと無口になっていった。

「・・・んっ・・・んんぅ・・・うん。はぁ・・・・・・」

 一度イったせいで感度は高く、再びおま〇こは濡れてきていた。 具合を見てお姉の指が楓子(俺)の膣内に侵入して愛液が描き出していった。
 ピチャピチャピチャと、染み出てくるイヤらしい音を響かせて、楓子(俺)の感じるところを同性の感性から察しており、自分でやるよりも一段と気持ちよく責め立てていた。

「あぁん!いいっ!いいよぉ~お姉ぇ!」
「いつでもイっていいのよ」

 楓子(俺)はいつしかお姉の与える刺激に酔い知れ、身体をくの字に曲げながら快感に溺れていた。自分で弄るそれとは違い、他人に責められているせいで自制することもない。ひたすら突きあがっていく快感の連鎖が強さを増して、再び絶頂へと昇らされていく。

「あぁぁ・・・楓子のおま〇こったら、お姉ちゃんの指を咥えて放さない・・・・・・イキそう?イキそうなのね?・・・イって。イけえ!お姉ちゃんの指で、おま〇こびしょびしょにイっちゃえ!」
「ああん!イク!イクぅ!あっ、あっ、あっ、あっ・・・だめ、い、イクウううぅぅぅーーーー!!!」

 プシャアァァーー!ビュッ!ビュッ!ビュッ!

「・・・・・・・・・ハァ・・・」

 おま〇こから勢いよく飛び出した潮噴きでお姉の手が愛液塗れになる。
 絶頂した私の記憶が、今までで一番すごい快感だったと読み込んでしまった。自分一人では辿り着けない境地に達してしまった快楽に、私はまた一つずつ、かつて男性だった記憶を失ってしまった。




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 朝6時30分。身体は昨夜の疲れで動くことは出来なかったが、慣れない環境変化に脳はたまたま起きてしまっていた。

「ふわあぁぁ~。もう朝か・・・」

 まったく、平日の朝はやる気が出来ない。もう少し寝ていたいという気持ちが優先して二度寝の危険を高めていた。毎日日曜日だったらどんなに楽なことか。
 それよりも先生のベッドの高級羽毛布団が身体を包んで放さない。俺の精神では抜け出すことができないくらい、柔らかくて軽くて心地よかった。普段の布団と全然違って体力の回復も捗る一品だった。
 仕方ない。先生の成分を強めていき、朝の支度だけでもやってもらうとしよう。俺の意識が沈むとともに、松村先生の意識が表に出てくる。パチッと目を開けて時間を確認すると、先生は布団から飛び出したのだ。

「いっけない!寝過ごしちゃった。このままじゃ遅刻しちゃうわ」

 先生からすれば俺が起きる時間では遅すぎるらしい。寝ぼけている俺とは違い、朝からテキパキと支度を始めていた。

「今日から挨拶週間なのに、水橋さんに怒られちゃうわ」
「(ああ、そういうことか・・・)」

 先生が慌てているのは風紀委員の仕事が今週はあったからか。俺には関係なかったことだが、先生はそう言うわけにはいかない。風紀委員としての仕事を生徒だけに任せるのではなく、先生自身も顔を出さなければいけない立場がある。
 軽くシャワーを浴びて来た松村先生はもう眠気はなくなっており、爽やかな顔をしている。化粧を決めていつもの白いスーツに身を包むと、学校へと向かっていった。
 ハイヒールで歩くと踝‐くるぶし‐に違和感を覚えるが、先生は既に慣れているだけあり、足早に歩いていた。
 学校に到着した時にはまだ生徒の姿はなく、水橋哀がいただけだった。

      怖い風紀委員長の笑顔

「おはようございます、先生」
「おはよう。朝からご苦労さま」
「挨拶は風紀の基本です。風紀委員として当然のことです」
「そうね。うふふ。水橋さんがいてくれて助かるわ」

 風紀委員としての使命を果たすために躍起になる委員長。その横で風紀のことなど考えていない俺が眺めているわけだ。
 ポツポツと風紀委員たちが混ざり、まばらにやってくる生徒たちに挨拶を交わしていく。風紀委員に混ざりながら、
そろそろ、調子をあげてきた俺は成分を増やして意識を切り替えていった。

「・・・?先生、どうしました?」
「ううん。なんでもないわ、うふふ・・・」

 途端に爽やかな表情からニヤけた顔つきになった松村先生に哀はなにか思ったかもしれないが、それ以上突っ込むことはなく、挨拶週間としての委員長の責務を果たしていった。

「(早く俺がやってこないかな~。・・・あああ、たまんねえぜ)」

 松村先生としてその景色を見守りながら、内山将平‐おれ‐自身が早くやってくることを待ち侘びていた。風紀委員がそろえば俺がいる必要もないわけで、トイレでも済ませて暇を持て余すのもいい。待ち侘びると言っておきながら、だいたい俺がやってくる時間は習慣的に8時を過ぎたくらいになることを知っている。それまでに帰ってくればいいのだから、20分近くは時間的に余裕がある。

「ちょっと、先生抜けるわね。あとよろしくね」

 風紀委員に声をかけて抜けると、俺はトイレに閉じ籠って松村先生の身体でオナニーを始めていた。
 その後、ようやくやってきた将平を発見して――いまに至る。


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