純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

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 春菜の顔が股間におりていき、そのまま美味しそうに口の中でしゃぶりはじめたのだった。黒い長髪を揺らしながらじゅぼじゅぼと亀頭を啜る音を響かせる。

      むぎゅぅ~

「ちょ、ちょっと・・・やめて!なに考えてるの?」

 一成(春菜)が春菜(一成)に向かって叫ぶ。春菜(一成)はしゃぶるのをやめて一成(春菜)を上目遣いで見つめていた。
 元々の自分が切磋琢磨して男性の性器を愛撫している様子が映し出される。かつての春菜も男性と付き合ったらこんな顔をしていたのかと想う度に、身体の中にどす黒い感情が湧き上がっていた。

「いや、やめて・・・。私の身体でヘンなことしないで・・・・・・あああ・・・」
「ん?・・・ちゅぱちゅぱ・・・・・・ぷはぁ~。いやいや、ヘンなことじゃないって。これが本能でしょ?自分の身体で尽くされて気持ちよくなってる」
「いや・・・聞きたくない・・・・・・」
「ウソはダメだよ。どんなに踏み止まろうとしても、チ〇ポが熱く脈打って感情が抑えきれないのが分かっちゃうから」

 身体を入れ替えられ、男女の立場を入れ替え、味わったことのない快感が逸物から直接与えられてしまう。男性は外部に飛び出た性器から直接快感を与えられることができる。濡れるわけでもなく、竿に快感が蓄積していく様子に一成(春菜)は滾る快感をどう耐えて良いのか分からなかった。

「ねえ、出したくない?自分の元々の顔に精液をぶっかけてみたくない?」
「なにを言うのよ?」
「んふ。俺ときみは一度『融合』していたんだよ。切り離したといっても全部が綺麗に切り離したわけじゃないんだよ。きみの中には俺の思考が混ざっていてもおかしくないはずだよ。汚らしい不細工な男がこんな可愛い女の子にチ〇ポ舐められてるんだ。感じないはずがないじゃないか」

 一成は春菜を揺さぶりにかかる。春菜が耐えようと思っても、その身体は一成のもので、『融合』した時に一成の思考が混じり合っている。春菜の精神の中に拭いきれない一成のだらけきった思考が芽生えているのを春菜には感じることが出来た。

「・・・っ!じゃあ、この気持ちって――!」
「アハッ!やっぱり図星だったんだ!」
「しまっ——あ、あんっ!」
「いやいや言いながら気持ちよくなってたんだろ?それなら逆に感謝してもらいたいよ。こんな醜いおっさんのチ〇ポを綺麗に舐め舐めしてあげてるんだから」
「ふざけないでっ!!元はといえばあなたが・・・・・・あっ、うあああっ!!!」

 突然春菜(一成)が一成(春菜)の逸物の愛撫を強くした。

「ふざけてるのはあなたの方じゃない!こんなに硬くしたチ〇ポで私のおっぱいぐちょぐちょに濡らして。とんだ変態よ、オ・ジ・サ・ン!」

 春菜(一成)は口調を真似て罵倒を始めた。

「違うっ!これはあなたの身体が勝手に反応して――!」
「なに言ってるの?今はきみの身体でしょう。他の誰でもない、あなた自身が勃起させてるのよ。だって、私が藍井春菜だもの!!」

 指摘されるたび、罵倒されるたび、愛撫されるたび、一成の股間は熱さを滾らせていく。否定したくても根拠はなく、次第に春菜自身が逸物を勃起させていることを自覚して吐息を荒くしていった。先走り汁が迸り春菜の手を濡らしていく。他の誰でもない、一成(春菜)が感じている証拠だった。

「こんなものが、私の股間に生えているなんて・・・イヤなのに・・・」
「今後のためにもこんな立派なおっぱいがあるのに男性経験はないもんね!今後のためにも練習させてもらおうかしら。ねえ、自分のおっぱいの感触はどう?」

 改めてパイズリフェラの感度を確かめる春菜(一成)。一成(春菜)は答えられずただ耐え凌ぐだけだった。

「私の身体で・・・イヤなのにぃぃ・・・・・・あああ・・・」
「うふっ。今は自分のおっぱいを堪能しろよ。これでお別れなんだからよ。俺はこれからもこの極上おっぱい触り放題だけどな」

 唾液を落としてヌルヌルのおっぱいを亀頭に擦りつける。温かく柔らかく包み込む乳房に逸物が感じてしまい谷間で暴れていた。

「なにか出ちゃう・・・オチ〇ポからっ・・・」
「おっぱいの中でチ〇ポビクビク脈打ってる。ひょっとしてイくのか?」
「で、射精るぅ~!」

      でた☆

 一成(春菜)の視界がフラッシュバックし、亀頭の尿道口から湧き上がってきた白濁色の液を噴水のようにびゅ~~~っと噴き出したのだった。
 顔にまで届く精液は春菜に降り注ぐ。真っ赤になった亀頭が今も滾った状態で彼女の乳房に押しつぶされていた。

「んはぁぁぁ!初射精すごっ、・・・こひぃ~~~!」

 春菜(一成)はパイズリフェラだけでイってしまった元自分の身体の感度に驚いていた。しかし、今まで一人でせっせと扱いていた時とは違い、女体でパイズリフェラしてイったのだから、今まで以上に気持ちいいに違いないと確信していたのだった。

「自分のおっぱいこんなに精液塗れにしちゃって・・・・・・クンクン。はぁ~すごい臭いにおい。病みつきになりそう~」

 不敵に微笑む春菜(一成)。その笑みに対抗するように、吐き出したはずの一成の逸物は、今も硬さを保ち続けていた。身体の中にフツフツと浮かんでくるどす黒い感情が春菜に襲い掛かっていた。

「物足りない・・・・・・って、私はいま何を考えているの?」

 それは一成の思考なのか、それとも春菜自身の思考なのか、もうわからなくなっていた。
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(この作品は、GG『接着剤―融合熟女―』の後日談となっており、合わせてお読みいただけるとより楽しめるようになっております)



 藍井春菜-あおいはるな-と『融合』した俺、久遠一成₋くおんかずなり₋は彼女になりすまし、女子大生に成り替わることに成功した。
 母親の麻理子-まりこ-が先生であり彼女の成績を裏で操作することもでき、遊び呆けていても単位を貰うことが出来た。まあ、そんなことしなくても彼女の普段の成績が優秀なだけあり、単位を落とすこともなく大学生活を順風満帆に過ごすことが出来た。
 満たされるのは心だけじゃなく、身体でもだ・・・。


「春菜ちゃん・・・」

 春菜(俺)は親友の双山冬子-ふたつやまとうこ-と供にラブホを訪れる。大学生とは思えない幼い容姿を残した子だが、彼女が春菜のことを好いていることを察した春菜(俺)がラブホに誘うとホイホイと付いてきたのだった。そしてお互い裸になり、愛撫をしながら冬子をベッドに押し倒すと、俺の特大チ〇ポを登場させた。

「えっ!?な、なんで春菜ちゃんの身体に・・・・・・あるはずないモノが付いてるの!?」

 当然、最初見た時冬子の顔は引きつっていた。しかし、俺は優しく冬子に声をかけた。

「びっくりした?ふふ・・・私、女の子を好きになると、自分の性器を男の子みたいに膨らますことが出来るの」
「そ、そんなことできるの・・・?」
「うん。だから、これで女の子を犯すことが出来るの。冬子ちゃんもハジメテを男の人より私みたいな可愛い子に捧げた方が安心するでしょう?」
「そ、それは、まぁそうだけど・・・・・・あんっ」

 適当に話を繕っても春菜の信頼性は高いおかげで俺の言うことを簡単に信じてくれる。最初は驚いていた冬子も、まんぐり返しして女性器を開かせて逸物を突っ伏していった。

「いただきます、冬子ちゃん」

 ズブズブズブ・・・!!

      まんぐり返し

「んあああああ!!は、春菜ちゃんのが・・・挿入ってくるうぅぅ!」
「ハァ、ハァ・・・冬子ちゃん・・・私のチ〇ポ気持ちいい?」
「は、はひぃ!春菜ちゃんの・・・奥にズンズンきて、んひぃ!」

 チ〇ポを突っ込んだ瞬間雌の顔になって喘ぎ始める冬子。
 アヘアヘ言ってる姿がチ〇ポにビンビン来るものがあった。

「ん、んふ!冬子ちゃん。チ〇ポって言って」
「は、春菜ちゃんの・・・おち〇ち〇、ん゛ぎも゛ぢい゛い゛!!」
「こうやって無理やり犯してるみたいで、興奮するね!」
「んひぁああああ!!」

 それにしても、この冬子という女も感度が良すぎて突っ込まれる度にイってるみたいだ。軽くイク度にオマ〇コをギュウギュウと収縮してくるのがチ〇ポに堪えた。

「冬子の膣内、すごい締め付けてきて気持ちいいよ」
「あんっ、ああっ、私も春菜ちゃんのおち〇ち〇気持ちいいよ」
「うんっ、あはっ!この女ぁ気持ちよすぎる!」
「はぁ、はぁ、んんっ、ぁっくぅ・・・ふぁんっ・・・あんっ!んんっ、んあぁ、はあぁ」

 冬子の艶やかな吐息が、間近に感じられる。春菜(俺)も気が付けば息を荒げるくらい膣壁にチ〇ポを擦り付けていた。

「あっ、あっ・・・なんかすごっ、ひぅっ!・・・はぁんっ!だ、だんだん、何も考えられなくっ・・・なっちゃうよおぉ!
「うっ・・・ううっ!」

 春菜(俺)はとっくに何も考えられていない。予想以上の肉棒への圧迫感で、絶頂まで導かれていた。

「もう、射精そうだ」
「あっ!あっ!きちゃうっ・・・や・・・あ・・・あ・・・きちゃうううぅ―――!!!だめ、あ、だめぇえぇっ!刺激が強すぎてえぇっ!頭、真っ白にっ・・・っひあああああああぁぁぁんっ!!」
「くっ、やばッ!中に出しちまう!」

 冬子の絶頂と供に膣内へ引きずられるような感覚に、思わず春菜(俺)は腰を引いてしまう。
 その瞬間に大量の精液を発射させた。

      白に染める

 びくっ! びくん! ドビュビュドビュルルル!

「あつっ・・・・・・あ、ぁあ・・・あぁああ・・・・・・あ!・・・あああ・・・あっ!・・・ん・・・んあぁあ!」

 冬子の身体がビクビクと震えた。春菜(俺)は荒い息を吐きながら、冬子の身体を白く染め上げていた。

「はぁぁっ、はぁ・・・・・・なに、これ・・・精液?・・・・・・んんっ・・・春菜ちゃんの・・・・・・せーえき、ねとねとするぅ・・・」

 うっとり震える喘ぎ声を出しながら、俺の白濁液をすくい上げて弄んでいる。冬子も完全に春菜(俺)を受け入れていたのだ。

「春菜ちゃん。・・・だいすきぃ」
「私も好きよ・・・またやろうね、冬子ちゃん」

 軽くキスを交わしながら、冬子はベッドで寝入ってしまう。
 春菜の親友を犯し、春菜の生活を壊していること圧倒的な征服感を堪能する。この身体と美貌があればサラリーマンから援助交際でお金を稼ぐことも可能だろう。この身体でパパに甘えれば可愛い愛娘にいくらでもお金を貢がせることも可能だろう。
 大学生の身体を確かめるように胸の膨らみを冬子に押し付けてやった。サイコーの身体だぜ。

「この女の身体でもっと遊んでやるか・・・・・・」

 一人ほくそ笑む春菜(俺)の頭の中で微かに反発する声を聞く。
 まるで俺の行為を嘆く者がいるように。
 麻理子のように意識を沈めたわけではなく、意識を覚醒させたまま俺とくっついた春菜本人が間違いなく俺の行為を見ていることに気付いた。
 必死に自分の身体を取り返そうと抵抗している彼女の存在が、次第に俺にとって不要なものへと変わってきていたのだった。
 俺にとって必要なものは、春菜の身体と、彼女の環境だった。
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 麻理子に成りすましたとはいえ、春菜₋女子大生‐と遊んだ俺は今まで味わったことのない満足感を堪能していた。母親以外の女性と話したのはいつ以来だったのか覚えていなかった。そんな俺に甘えてくる春菜という女性に対して俺は一種の恋愛感情を抱いてしまった。
 きっと春菜が一成と出会ったとしてもこの恋愛が成就することはないということを確信している。春菜は一成ではなく麻理子を愛しているのだから。
 だから、この恋愛感情を成就するには手段を択ばない。これは恋愛という甘い関係ではなく、独占欲という強いストーカー意識から来るものだ。

「ねぇ、藍井さん」
「は、はい。なんですか、先生?」
「私のことをなんでも聞いてくれるかしら?だってもし・・・このことが誰かにバレたら、あなたは退学よ」
「えっ・・・」

 夢から突然の現実を呼び覚ますように、退学をちらつかせると春菜は血相を変えて困り果てている。

「だって、先生‐このわたし‐とヤったんですもの」
「それは困ります。私、先生の言うことをなんでも聞きます」

 お互い行為を許したから秘密を共有したいという意志が働いている。春菜が麻理子の言うことを聞くのはまだ脅迫概念から来る服従ではなく、忠誠を誓う家臣が命令を待っているかのような信頼関係だ。
 ここまでくると一種の洗脳だ。

「目を閉じて。先生がいいって言うまで動いちゃだめよ」
「はい、わかりました」

 春菜は麻理子(俺)の言われた通りに目を閉じてじっと待っていた。その瞬間に、俺はもう一本買ってあった『接着剤』を用意して彼女の身体に塗りつけていった。

「ン・・・・・・」

 ピクッと、なにかを付けられて冷たいのか、閉じた瞼が震えていた。それでも春菜は命令通りに目を閉じて我慢していた。動かないで耐えている春菜は『接着剤』を塗りやすい。自分の身体に塗りたくっていったように、彼女の身体にも同じように『接着剤』を塗していく。
 母親の身体もよかったのだが、なにより現大学生の春菜をみすみす見逃す気など毛頭なかった。

「(春菜の身体すら俺の身体に取り込んでやる)」

 春菜に『接着剤』を擦り付けていくと、彼女も我慢の限界がきたのか、ついに目を開けてしまった。そして、麻理子(俺)がなにか得体のしれない液体を付けていることに驚き、慌てて放れようとする。

「せ、先生・・・それ、なんなんですか・・・・・・?きゃああぁぁぁ!!」
「ちっ、うっせえな。ぎゃあぎゃあ騒ぐんじゃねえよ」
「せ、せんせい・・・?」
「うひゃひゃひゃ!!!もう少しでおまえは俺と一つになるんだ!!俺だけじゃない、このババアとも一緒だ!!お前が大好きだって言ってた、糞ババアと一つになれるんだ!!サイコーだろ?ヒャッヒャッ!!!」
「あ、あなた・・・・・・ダレ・・・・・・だれか!!たすけ——」

 今更慌てたところでもう遅い。『接着剤』の効果が表れ始めたところはもう俺の身体にくっつき始め、使い切った『接着剤』を春菜の身体に満遍なくぺたぺたと擦り合わせていく。
 すると春菜の身体が煤けた状態になり、乳合わせをするような格好をとり麻理子(俺)は春菜の身体に重ね合わせていった。
 自分の身体がなくなった時のようにそこには麻理子(俺)の姿しかなかった。もう和室には春菜の身体はソコになかった。

「・・・・・・成功したのか。あ・・・あぁ!」

 自分で声を出してみる。麻理子の身体なのに声は母親のモノではない。しかし、この声は聞き覚えがあるものだった。先ほど俺がセックス指導をしていた彼女、藍井春奈のものだったのだ。
 母さんの身体に声だけが藍井春菜のものになっていた。その中途半端さは俺と麻理子が融合した時と同じだ。よく見れば乳の張りが戻っている気がする。この胸も春菜のものだ。
 中途半端さをまずは完璧に仕上げるため、春菜の身体に成り変われるか試してみたくなった。自分の身体には現在三人の身体が保存されている。しかし、三人分の重さも感じないし、どこかから現れることもない。しっかり仕舞った身体の保存場所から春菜のパーツの身を取り出していくイメージだ。
 すると俺は春菜の身体にも成り替えることができた。春菜の股間にある陰毛もばっちり再現されている。当然だ。この身体すべてが藍井春菜のものなのだ。先ほど消えた女子大生が再び和室で現れ、変わりに久遠麻理子という女性の姿がいなくなった。

「ああぁあん。すごい・・・わ、私は藍井春菜よ。・・・うふっ。私、ピチピチの女子大生よ。先生にハジメテ奪われちゃったけど、今度は男の子とセックスしてみたい。あっ、いやぁん。私ったらなんてはしたない発言してるのかしら。セックスだなんて・・・オナニーすらしたこともなかったのに・・・・・・くっ・・・・・・くふふふふ・・・・・・。

      近い・・・近い・・・

 なんて女だよ。こんな清楚な子がまだいるのかよ。それでスタイルは抜群なんだから聖女のような生活してるんだろうな!そんな女の身体を手に入れちまった!う、うひゃひゃひゃ!!!」

 我慢できなくなった俺は彼女の大陰唇の上に俺の逸物を形成し、春菜の右手で逸物をシコシコとしごくことにした。初心な春菜(俺)の身体は、逸物を触る手つきが妙にたどたどしくイラつくことがあったが、男というものを知らない彼女にとって、まさか本人の知らぬところでこんなことをされることなど、知らないだろう。

「うはあっ!俺、春菜ちゃんの手で自分のオチ〇ポをしごいてもらってる!!たまんねぇぜ!!」

 春菜の声で淫語を言っていると、春菜(俺)の乳首が硬く勃起していくのがわかる。このまま春菜の身体でなりすましてオナニーしてイくのもいいが、せっかくもう一人身体を手に入れているので、今度は春菜から瞬時に麻理子に変化し、逸物を握らせてみた。

「おっ、ああぁん・・・。やっぱり母さんの手の方がデカいし、分厚いな。でも、チ〇ポには応えるぜ」

 春菜から麻理子の声でチ〇ポを扱いていく。

      近くて下が見えない。

「カズのチ〇ポ。お母さんがシコシコしてあげるからね。ほらっ、頑張りなさい。出したら早く私たちを解放するのよ」

 シコシコシコシコ。
 うん。近親相姦といえども、こういうのも悪くないな。麻理子にチ〇ポ生えさせてチ〇ポオナニーさせているのを眺める背徳感が堪らない。まあ、俺がやらしているんだがな。
 いや、いっそのこと身体を一度俺の身体に戻したあと、両手をそれぞれ麻理子と春菜の手に変えてやる。部分変化だけど、彼女たちの手でオナニーをするならそれで十分だ。

「ふ、フオオオオ!!!なんだこれ、未知の領域に辿り着いちまったぁ~!超、気持ちいい~」

 右手と左手で別々の女性の手で扱かれる。まるで俺のチ〇ポを奪い合うw手コキそのものだ。

「一成さん。私の手で扱いてあげるね」

 右手は春菜の手。若々しい細い手が俺の逸物を柔らかくシコシコと竿から伸びきった皮をズリあげていく。自分の手の感覚とは全然違う指の綺麗さや細さは目を閉じると本当に別人₋はるな₋に扱いてもらっているような感覚に陥る。それだけでイってしまいそうになる。

「次は私よ。カズのおち〇ぽは元々私が作ったのよ。どう扱おうと私の勝手よね?」
「おいおい。無茶なことするなよババア」

 左手は麻理子の手。太々しい腕はもともと俺にもよく似ているが、逸物を扱く手つき、柔らかさは俺には真似できない男性のチ〇ポをどう扱えば知っている女性にしか分からない動きを見せつけている。亀頭に手のひらを押し当てて窪みに吸い付かせる動きを見せると、やっぱり麻理子の手も十分気持ちが良かった。
 コロコロと顔を変え、表情を変え、声を変え、一人三役になりきり逸物を弄っていく。
 一人の身体で三人の快感を共有する。
 これが未知のオナニーだ。

「ああぁん。私の手で扱かせて。私が一成さんを気持ちよくさせるんです」
「仕方ないわね。じゃあ私は裏に下がるわ」

 麻理子のパーツを裏に下げ、身体を全て春菜へと切り替える。春菜がニヤニヤと自身の身体をどう弄ろうかと舐め回す様な視線を送りながら楽しそうな表情を浮かべていた。もちろん、俺が彼女にそうさせているんだけどな。

「それじゃあ一成さん。私と一つになりましょう」

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 麻理子の身体でオナニーをした俺は自分の部屋へとやってきた。
 そこには、幽体になった時に垣間見た一成‐おれのからだ‐が眠っている様子がありのまま映されていた。麻理子(俺)が入ってきても気付かないくらい爆睡している。それは当然だ、いまこの身体は幽体がない、空っぽの器みたいなものだ。
 目を覚めることもないし、言葉を発することもない。客観的に見るもう一人の麻理子(俺)だ――。
 そんな俺は床に転がっている荷物をもう一度漁った。実は荷物の中には『飲み薬』だけじゃなく、俺が頼んだモノはもう一つあるはずだからだ。
 それはすぐに手の中に収まった。――『接着剤』だ。
 相手とくっつくことで身体の一部を取り替えたりすることも出来る『接着剤』は『飲み薬』と使えばさらに面白いことが出来るのではないだろうか――そんなことを考えながら麻理子(俺)はニンマリと不敵に笑い、ベッドで眠っている一成₋じぶん₋の身体へと歩み寄っていった。
 俺は『接着剤』を手に落とす。これを使い、自分の身体を母親の身体に取り込もうと考えたのだ。幽体離脱すれば、眠ったままになる空っぽの器をどこに放置するのかは『飲み薬』を使用する者にとって一番悩ましいところだ。変に誰かに見つかることがあったら警察や医者にお世話になりかねない。
 大事になることを避けたいなら、自身の身体を隠す場所を最初から決めなければならないはずだ。
 だけど、俺は違う。眠り続ける身体を隠すのではなく、持って歩くことを決めていたのだ。
 自分の目の届く範囲から外さないようにするためには、常に持ち歩くことが一番手っ取り早い。そうすれば、誰にも俺の身体に気付くようなことはない!
 とはいうものの、身長162㎝、体重96㎏。巨漢の一成‐おれ‐の身体を常に持ち歩くなんてことは普通なら出来るはずがない。持ち運ぶだけで相当骨が折れる作業だ。
 しかし、そんなことを可能にする方法が一つだけある。――その方法を叶えるのが、『接着剤』という代物なのだ。

「さあ、私と一つになりましょう」

『接着剤』を手に付けた俺は、自分の顔に塗りつけていく。ベチャベチャと、透明な『接着剤』が顔につけられていくも、当然一成は目を覚ますことはなく、ぶよぶよの頬に大量の接着剤を塗していく。
 顔が済んだら次は身体。服にそのまま『接着剤』を塗り込んでいく。粘液が服について濃く変色していくが、麻理子(俺)は構わずに『接着剤』を塗りこんでいく。麻理子の手で首に、太股にと伸び、さらにパンツを引き下ろすと、お尻に、そして股間にも塗りこんでいった。足の先、手の甲、そして、もう一度たるんだ脂肪のついたお腹と両胸にも『接着剤』を一本丸々使って塗り広げていった。
 まるでオイルマッサージをするように念入りに塗り込み、麻理子の手で全身に隈なく塗られていった。
 やがて『接着剤』がまんべんなく一成₋おれ₋の全身に塗り広げられた状態で10秒ほど待った。すると、先ほどまで触れることができた身体がくっついて放れなくなっていた。まるで底なし沼のように足掻けば足掻くほど、俺と麻理子の身体は近くなっていき、まるでくっつくようにズブズブと沈んでいった。

「う、うわあああっ!!?」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 俺は思わずびっくりして目を閉じてしまった。しかし、目を開けてみるとそこが沼の底ではなく、自分のベッドの上だった。先ほどまで眠っていた一成の身体だけがなくなっており、空になった『接着剤』の容器だけが残されていた。

「お、俺の身体はどこ行ったんだ・・・?」

 麻理子の声で素っ頓狂な声を荒げた俺は、なくなってしまった一成の身体に慌てて姿見に身体を映す。すると、麻理子の裸体が映しだされている中で、先ほどとは両腕と両足のバランスがおかしくなっていたのである。麻理子の肢体に付いた似つかわない太い腕と足は、今まで見てきた俺でなければ半狂乱の悲鳴を上げていただろう。どこか見覚えのあるたるんだ二の腕や脹脛の毛深さを見てあることに気付いたのだ。
 それは俺の両手と両足だったのだ。麻理子の身体に俺の身体の一部分が生えていたのだ。
 いや、生えていたという言い方は語弊である。切り替わっているというべきである。
 今の俺は一成の身体と麻理子の身体を両方使えるようになったということだ。麻理子の身体をパーツ化して、両手と両足のパーツを一成の身体で表示しているようなものだ。
 目を閉じて意識すれば俺は一成にも、麻理子の身体にも一気に変わることが出来た。

「おお!すごい。俺の身体になることもできたぞ。そして――母さんの身体に切り替わることもできた!へへ!一人二役も出来そうだ」

 鏡の前で瞬時に身体が切り替わる親子。そして、これは身体を切り替えるだけじゃなく部分的にも変えることも出来た。

「うっはぁ!すげえ!俺の身体に母さんの胸が付いてるよ。やっぱり女の身体は違うな。同じくらい胸の厚さがあると思ってたのに張りがあるのとないのじゃ全然違うぜ」

 俺は自分の身体に戻った後、胸だけを麻理子のもとに切り替えると、男性なのに女性の胸を持つ不釣り合いな身体になることが出来た。そんな不釣り合いな身体に興奮し、チ〇ポを扱きながら胸を揉むことも出来た。

「ハァ、ハァ・・・んああ!おっぱい揉みながらち〇ぽ扱くのたまんねぇ。癖になりそうだ、ハァ・・・」

 普段は逸物を扱くだけのオナニーが、たわわに実ったおっぱいを揉みし抱く行為を追加しただけで幸せな気持ちになる。その高揚感に包まれてすぐにイきそうになっていた。

「んああああぁぁぁ・・・・・・!!!」

 麻理子の乳首を抓った瞬間、自分の声で初めて喘ぎ声を漏らしてしまった。かなり恥ずかしかった。
 我慢できなかったとしても、やっぱり男性としてのプライドで喘ぎ声を聞くのは居た堪れない。
 それだったらと、俺はパーツを逆転し、麻理子の身体で再びオナニーを始めることにした。


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 東雲椿の身体には、はち切れんばかりに勃起している男性のシンボルをのぞかせていた。

「なんでぇ・・・東雲ちゃんに、お、お、おち〇ち〇が・・・・・・?」

 私の頭は彷彿として熱暴走を起こして泣き叫ぶことしかできなかった。東雲椿が怖いのか好きなのかわかんなくなっていた。
 男の子なのか女の子なのか、人なのかそうじゃないのか。私も冷静じゃなくなっていた。

「やっぱり、東雲ちゃんって・・・お、お――」
「誤解しないでくれよ。教えてくれたのは由姫の方じゃないか」

 そう言って東雲さんは『接着剤』を見せつけていた。私の『接着剤』が少し減っているような気がした。

「由姫が眠っている間、手近に外を歩いていた男性にくっついてきたんだ。実際、『接着剤』の本当の使い方はこれが正しいんじゃないのかい?」

 肉体を部分的に組み換える『接着剤』――他人とくっつき、一部分を相手のものに変化することが『接着剤』の使用用途だ。東雲さんの身体でおかしいのは性器の部分だけで他は先程と違いはない。東雲さんの言う通り、私が気を失っている間に『接着剤』でふたなりになってきたというのだろうか?――誰のために?私のために・・・・・・?

「ほんと・・・ほんとうなの・・・?」
「はぁぁあ。由姫のその顔すごく可愛いよ。もっと僕に見せてくれよ」

 東雲さんの浮かべる怖い笑みは変わらない――。

「信じて・・・いいの・・・?」

 それでも私は、東雲さんを求めて、犯そうとしている相手に身体を差し出そうとしているのだ。
 矛盾している行動だ――理屈ではなく、感情で動いてしまっている。

「このおち〇ち〇は僕と由姫を繋ぐものだよ」
「おね・・・が・・・いしま・・・。もぉ、どぅにでもして、・・・くだ・・・さい」
「ふふふ」

 余裕の笑みを浮かべるながら東雲さんは私を傷つけてくる。私は逆に悔しさを滲ませながら、それでも東雲さんに救いを求めてしまう。

「いやぁ!・・・東雲ちゃん・・・・・・たすけ・・・」

      破れちゃった・・・私の処女膜(きもち)・・・

 どうにでもしてほしいのに、どうしてほしいのかもわからない。答えが出ないで右往左往している私を静めるように、東雲さんのおち〇ち〇が膣内に入ってきた。その大きさはディルドバイブの比ではなく、ぐしょぐしょに濡れたはずの私の膣内の奥まで一気に貫いていった。

「うっ!・・・・・・ぅぅっ・・・・・・」

 子宮口に当たる感覚が脳に響いた瞬間、私は軽く絶頂してしまい先ほどの悲鳴もなくなり室内は静まり返っていた。

「・・・・・・大人しくなっちゃって。そんなに嬉しかったのかい?」

 逸物に伝う赤い血栓。私の処女膜が破られたのだ。痛くて、痛くて・・・でも、少し嬉しくて、私はぽろぽろ泣き出してしまった。東雲さんが私のはじめてになってしまった。これはおかしいことなのかな・・・?

「はぁあぁ!ひっ、あぁっ、ふぁ・・・」

 部屋に音が戻ってくる。私の甘い声が漏れ出すと、東雲さんは腰を動かし逸物の出し入れを始めていった。
 ヌププ、ヌププと、私の膣内に挿入される大きな逸物が、全身を痺れさせて未だに身動きが取れなかった。

「身体が、動かない・・・。だめ、こんなの挿入されたら・・・ゾクゾクして、全身が貫かれて・・・全身性感帯にされちゃってる・・・」

 腰が無意識に浮き、再び絶頂に向かってひた走る。また、イっちゃうのを感じ取っていた。

「もう、やだぁ・・・こんなの、むり、だよぉ!・・・・・・勘弁して、くだ、さぃ・・・・・・」
「そうかい?・・・じゃあ、『これからは僕に従います』って言ってくれたら、やめてあげても良いよ――」

 この場に応じて最後に逃げるチャンスを与えてくれる。しかし、東雲さんは私の答えを分かっているようだった。

「――でも、本当にやめていいの?」

 私のイク寸前に、東雲さんのピストン運動がピタリと止まった。瞬時に燃え上がっていた快感が冷めていくことに私は悲鳴をあげて首を振って暴れていた。

「・・・ん゛あ゛ぁ゛ぁぁ!!」
「・・・なに?」
「も゛う゛・・・ゆ゛る゛びで・・・ぐだ・・・ざい゛!」
「ちゃんと言わないと。ほらっ、『僕に従います』って言ってよ」
「に゛ゃ゛あ゛ぁ゛ぁぁ!!」

 東雲さんの腰がビクンと動いた。私はそれだけで簡単に屈してしまった。

「わ・・・かりまひたぁ・・・。ひたが、い・・・ましゅ・・・からぁ・・・あぁ、はぁ、はっ、はぁっ」
「由姫は良い子だね。思いっきりイかせてあげるよ」

 東雲さんがベッドに縛りつけた両足を解放すると、私は東雲さんの腰に両足を絡んで放そうとしなかった。
 東雲さんはその状態でピストン運動を再会し、勃起した逸物を子宮口へ突きまくってきた。
 全身が痙攣して膣内が収縮し、逸物ごと千切り潰すほどの激しい絶頂が襲ってきたのだった。

「ひぐっ、あぅ・・・ひゃらぁ・・・ひゃめぇ・・・!あ!あぁっ!あああ!!」
 
 ドピュプシャアァァーー!ビュルビュルッ!ドビュッ!ドビュッ!

      原理はどうなっているのかな?

 私の膣内を満たす東雲さんの逸物からは大量の精液が吐き出されていた。
 一生残る烙印を子宮口に刻まれたような想いだ。
 熱く滾る精液の脈動を感じながら、身震いが止むことはなかった。

「可愛い、由姫・・・こんなに震えちゃって。これから毎日可愛がってあげる。楽しみだなぁ・・・」

 膣から引き抜いた逸物を労わりながら、私の泣き顔を見て恍惚する東雲さん。
 私は彼女のことを唯一誤解していたのは、御淑やかなお嬢さまなんかではなく、男勝りな王子さまのような独占力が強い人だということを知らなかった。


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 東雲さんを部屋に招き入れる。東雲さんの活躍は親も知っているので、今更私が断ることも出来なかった。

「この部屋に入るのも久し振りだね」
「そうだね・・・」

 口数少なく私は東雲さんを避けるように目を背く。後ろめたさがあるせいか、その身長はやはり本人を前にすると大きく感じられた。そしてパジャマの上からでも分かる東雲さんの特徴的な大きな胸の膨らみが復活しており、彼女の動きと供にパジャマの中で大きく揺れていた。
 先程はっきり見てそれは偽乳だと確信している。でも、その動きは実際に触らないと見分けがつかないくらい精巧な作りをしているように見えた。
 本人にすぐに疑問を投げたいたいけどそれができなくなっている。東雲さんの了承を得ずに私は潜入して情報を奪ってきたのだ。ここで東雲さんに喋ってしまえば努力がすべて水になる。
 私は私自身に捕らわれている――!
 だけど、東雲さんがこのタイミングで家にやってきたことは何かしらの原因があったからではないだろうか。自分がやらかしたことを思い返して、やり忘れていたことがないかを探求する。
 東雲さんの話を半分聞きながら、私の記憶を調べ直していく。
 ああ、完全犯罪を模索していた犯人はこんな気持ちで探偵に追い詰めれていたのだろうか、ものすごく胃が痛くてキリキリするよ!

「・・・・・・東雲さん・・・」
「嫌だな、そんな他人行儀な。もっと気軽に東雲ちゃんって言ってくれよ――」

 笑顔ではにかむ東雲さん。

「――僕たち友達なんだから」

 だけど、彼女の私を見る細目は決して笑っていなかった。怖いよ、すっごい怖いよ。戦々恐々とした思いに駆られているよ。

「・・・・・・し、東雲ちゃん」
「なに?」
「なに?じゃなくて、なにしに来たの?」

 私が喋るたびに喉の奥がチリチリ灼ける思いがした。高校になって初めて東雲さんがうちにやってきたのだ。理由もなく長年会っていなかった人の家に行こうとは思いもしないだろう。
 本題に入りながら東雲さんの様子を伺っていく。逃げる心得はばっちりだ。なにかあったら小動物の如く町中をかけまわる準備はできていた。

「突然やってきたから、びっくりしちゃって。私、なにかやらかしちゃったかなって?」
「やらかしたかね・・・それは楠木さんが一番察していることじゃないかな?」

 ドキンッと、心臓が身体の内から握りつぶされる想いだ。やっぱり、彼女は勘付いているのか――?

「僕の携帯画面、開いたら楠木さんのライムと繋がっていたもんでね。会話記録もないし、なにかを送ったみたいだけど削除されているし・・・そもそも、僕たちライムの登録なんか交換したかなって」

 会っていなければライムの情報交換なんて出来やしない。そういうことだ。画像を消すのではなく、アカウントを消すべきだった!なんという失態だ!

「あ、あれって、電話番号知ってれば自動で登録されるみたいだし・・・。私の画面開いたのも寝てる最中に偶然ボタンを押したのかもしれないよ」
「あくまでたまたまだって言うんだね」

 背中に汗をかいているのがわかる。白を切る私に鋭い眼光が突き刺さっている。もう私は東雲椿から逃れられない――。

「僕はさっきまで仮眠していたんだ。三度の食事より、再三行う部活動よりも、三度寝ることが好きだからね。つまり、僕の生活スタイルなんだよ」
「はぁ・・・」
「・・・あれ?喜ぶと思ったんだけどな。新聞部なら僕の情報を知りたいと思っているからわざわざこちらから出向いてインタビューをと思ったんだよ。起きてないと会話が成立しないだろ?」

 二人での会話で、一方が他方に質問をして情報を得るために行われるインタビューのためのわざわざ東雲さんはやってきたってこと?わざわざ逆指名の、私との密会での単独インタビューなんて報道者もとい新聞部として嬉しいはずがなかった。
 だけど、それは今じゃない。いまじゃないよー!

「インタビューはもういいかな・・・」
「楠木さんのために東雲椿本人が直接答えてあげるのさ。勝手に家探しされて間違った情報を持ち帰ったら困るだろ?」

 呆れたように彼女は言い放った。私の間違いを修正するために。つまりそれって――

「東雲ちゃん・・・まさか・・・・・・」
「ああ、見てたよ。楠木さんが僕の身体にくっついてたんだろ?凄いね、今の技術はどうなってるんだろうね。まさか僕も身体が勝手に動くなんて体験は初めてだよ」
「あ・・・ああ・・・あああ・・・」

 私は口を開けたまま声を戦慄いていた。それくらい動揺していた。

「それに、隠していた大人の玩具まで見つけられてしまって、自慰行為までされるとは思わなかったよ。楠木さんは昔から探すのは得意だったものね」
「本当に申し訳ございませんでした!」

 逃げることが出来ない私にはベッドの上で誠意をもって土下座をするしかなくなっていた。

「許してください!この通りです。なんでもしますから!」
「やめてくれよ。僕は楠木さんに怒ってるわけじゃないんだよ。・・・いいよ。もっと僕をいじめても。楠木さんなら、どんなことしても怒らないからさ」
「ガクガクガクカヒィー(((i|!゜Д゚i|!)))ガタガタ ガク」

 前回の言葉を流用するのやめてください!私のライフはもうゼロよ。死んじゃう!死んぢゃうからあぁ!

「だからさ、今度は僕の番だよ。楠木さんはいったい何を手に入れたのか僕は凄く興味があるんだ」


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 私は観念して『接着剤』という商品を教えながら、東雲家でやっていたことを一部始終伝えていった。

「ふぅん。『接着剤』か」

 最初は疑惑で見ていた東雲さんも、話を聞いているうちに私が真剣に話すものだから、少しずつ信じているように頷き返していた。

「面白いものが世に出ているんだね」

 ようやく面白おかしく東雲さんが笑顔を見せていた。安堵が半分、それでも警戒を拭えないのが半分だ。

「それを使って東雲ちゃんの身体を動かすことが出来たんだ。東雲ちゃんもそう言ってたでしょう?」
「それは違うよ」

 私用していた私に反論する東雲さんに思わず口籠ってしまう。

「いや、語弊があったかもしれないけど厳密には違うんだ。詳しくは分からないけど、楠木さんはまだその域には到達していなかったと思うよ」

 東雲さんがなにを言おうとしているのか分からない。私の『接着剤』の使い方が間違っていたなんてどうして彼女がそう言えるのだろう。確かに私は『接着剤』を今日初めて使った。でも、ちゃんと透明になれたし、東雲さんにくっついたし、身体を動かしていたのは間違いなかった。
 それのなにが間違いだというのだろう。

「・・・どういうこと?」
「これを見てもらおうか」

 百聞は一見に如かずとばかりに、東雲さんは徐に立ち上がり着ているパジャマのボタンを外し始めた。

「なにをしているの!?」

 突然、部屋の中で上着を肌蹴て上半身を露出させる東雲さんに私は恥ずかしがって目を背けてしまった。しかし、目にどうしてもチラチラ入る彼女のたわわに実った乳房が目に入る違和感に、私はゆっくりと視線を戻していった。

      胸があるとは失礼なことをさらっという

「えっ・・・あっ・・・」

 私は声を荒げて驚いてしまう。東雲さんがなにを言おうとしていたのかを察していた。

「先ほどと何か違うか分かるよね?」
「うそっ・・・・・・あっ、れ・・・・・・?」
「なにが違うか言ってよ?」
「胸がある!」
「ご明察。これが僕の本当の身体だ」

 東雲さんの胸を見ながら私は叫んでしまった。Fカップはあるだろう豊満な乳房と、割れた腹筋は先程の身体にはなかったものだ。私とくっついていた時に見られなかったものが、何故いまになって現れてたのだろう。東雲さんはスペアボディでも所持しているのだろうか?テストの成績がいい私でも、学んでいない状況の最適解までの答えを簡単には導き出せなかった。

「じゃあ、さっきまでの身体はいったいなんだったの?あの、胸が異様に小さくて、偽乳のおっぱいに隠れていた貧乳はなんだったの!?」
「おそらくね・・・、あれは楠木さんの身体だと思うよ」

 東雲さんは私では絶対に導き出せなかった答えを手繰り寄せていた。私はそれを聞いて、なるほどと思った。その後すぐに恥ずかしくなった。

「わッ、あわわわわわ!!!」
「あの時、恐らく僕と楠木さんの身体がくっついた後、顔だけを残して身体が楠木さんの身体と同化してしまっていたんだ。実際パジャマがでかかったのは胸のサイズだけじゃなくて、全体が合ってなかったんだよ」

 確かに、私が立っていた時の東雲さんのパジャマはブカブカでサイズが合っていなかったと思う。動いていなかったこともあると思うけど、一回り違うパジャマズボンは放っておけば絶対に自然と体から落ちていたに違いない。
 それは当然だ。あの時、東雲さんのパジャマを着ていたのは、私の身体だったとすれば――

「気付かなかった・・・」
「楠木さんが気付かないのも無理ないよ。こんな経験はじめてだろうし、身長差も違ったところで、実際立った時に見ている視界の高さや広さなんて普段と変わっていなかったと思うよ。変わっていなかったからこそ受け入れてしまったんだろうね。鏡を見なければ実際身長差なんて気付くことが出来なかったろうし、部屋の大きさが違うだけで高低差なんて錯覚して気にならなかったと思うよ」

 今頃になって気付く衝撃の事実。いや、あの時、私に主導権を握られていた東雲さんは気付いていたのかもしれない。私と会話が出来ない状況で、私の視界を見ながらひとり悶々としていたに違いない。
 だとすれば、その後のこともすべて東雲さんは見ていたってこと――

「じゃあ・・・私は・・・私の身体でオナニーしていたってこと?」

 東雲ちゃんの玩具を使って、自分の身体でオナニーしちゃったってこと?感じ方が違ったように思えたのは、東雲ちゃんの部屋で普段と雰囲気が違っただけ?気持ちよかったと思えたのは、初めてディルドバイブを使っちゃったから!?ディルドバイブがなかなか膣内に挿入らなかったのは、もともと私の身体だったから――!!?

「まあ、うん・・・そういうことになるんだよね・・・」
「☆*――――――――――――――― ヾ(奇>Д<)ノキャー ―――――――――――――――*☆*」

 衝撃事実二頭目が投下され、私のライフは-4000を超えるオーバーキルで瀕死状態だ。ベッドの上でピクピクと呻くだけの哀れな死体となってこの世から消えてしまいたかった。

「・・・楠木さんの秘密を僕は黙っておいてあげるよ・・・・・・」

 優しさをありがとう。東雲さんの秘密を知りに行って逆に私は東雲さんに秘密を握られてしまったのではないだろうか。
 どうしてこうなった・・・本当なら交渉材料として相手を脅すことが出来るはずの証拠写真は、無残にも私自身を賎劣させるものに成り代わってしまった。他の誰にもばれるわけにはいかない。他人の玩具でオナニーするなんてどういう竿姉妹だよ!うわああああぁぁぁああああぁぁぁぁぁ!?!?!?!?
 こうなってはもう勝敗は決した。あとできる私の抵抗は責任転換か言い訳でしかない。

「ずるいよ!東雲ちゃんが最初から体育の時間でも着替えを見せてくれれば、疑うことなんかなかったのに!」

      もん☆

「だって、みんなの前で着替えるのって恥ずかしいんだもん」
「可愛いな、ド畜生!!!」

 同性でもドキッとときめいてしまった。こういう不意打ち本当にやめて欲しい。ぐうの音も出ない私の完全敗北だ。

「これが正真正銘の僕の身体だよ。目に焼き付けておいてしっかり新聞部から報告しといてくれよ」
「わかったよ。ばっちり撮らせてもらうね」

 自信を取り戻したようにポーズを決めながらスマホに写真を収めていく。私と違い、本物の東雲椿のポーズである。自信に満ち溢れた肉体美を栄えらせる、写真写りに慣れているポーズを見せつけてくれる。一人撮影会という貴重な時間を過ごして、私はデータを保存していった。
 画面に目を向けている私に東雲さんは表情を一変させた。

「はい。ありがとう。これで東雲さんの噂も消えると思うよ」
「うん・・・・・・」
「本当に誰だろうね。こんな素敵な肉体美を持っているのに、東雲ちゃんのことを男だなんて言う不埒な噂を立てる人がいるなんてね。でも、これで東雲ちゃんの無実は証明できるよ!私の方からも東雲ちゃんを弁護する証人としてこれから、守って、あげ、る、か・・・ら・・・・・・」

 ドスっ――

 突然、首の付け根に痛みを覚えた。刹那、私の意識が朦朧としはじめた。スマホを手から落とした私はそのまま何が起こったのか分からないまま気を失ってしまったのだった。




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 東雲椿に憑依してしまった。
 私の思い通りに東雲さんの身体が動き、私の心境を映して東雲さんの表情がコロコロ変化した。

「東雲ちゃん・・・東雲ちゃんになっているんだ・・・私・・・」

 女子バスケ部期待の新星の1人として注目されていて、私と仲良しの東雲椿を私が主導権を握って動かしているんだ。
 私が手をあげると東雲さんの手が動いて手をあげて――、私がはにかむと東雲さんが白い歯をのぞかせていく――
 私が思っていることを東雲さんにさせることが出来る。友達だと思っていても、主導権を握ってしまう服従関係は気分が良かった。もともと私の知る東雲椿は仲良くしててもどこか一線を引いているのが見え隠れしていたと思う。
 東雲さんは体育の時間は決まって休んでいたのだ――体調が悪いというのが主な理由だった。百歩譲って毎回体育の時間に体調が悪くなったと言えども、体育の授業を出席、欠席関係なく運動着に着替えなければいけない中、女子更衣室を使わず一人女子トイレで着替えるほどの徹底ぶりだった。それほどまでに体調が悪いのかと思っていたけど、そんな彼女がいま女子バスケ部で活躍しているのだから、東雲椿を知る人からすれば違和感として見えるだろう。
 運動嫌いだったわけじゃない。中学、高校で身長が伸び、成長期を迎えて女っぽくなり、ホルモンバランスが調整されて年々体調がよくなったと言えばそれまでかもしれない。しかし、それだけではどうしても拭えない不信感が東雲椿にはある。
 私はそれを確かめなければならないのだ。たとえ仲のいい友達だったとしてもだ――。
 そして、今こそ誰もが確かめられなかった真実の扉を開ける好機がやってきたのだ。

「・・・・・・ごめんね。東雲ちゃん。でも、これはどうしてもやらなくちゃいけないことだから――」

 プライベートを守る人がいれば、それを暴くことに使命感を持つ人もいる――。友達なのに相容れない関係になってしまったことを憂いながら、私は東雲さんがどうしても隠したがっていた秘密を公表しなければいけないのだ。
 そうすれば、一獲千金が手に入るから。

「・・・・・・東雲さんって、やっぱり偽乳だったんだ」

 秘密――いや、それは私が東雲さんに乗り移った時からそれはもう秘密ではなくなっていた。彼女にとって常に目を奪うほどの大きな美乳が、無くなっていたのだ。彼女の部屋には姿見はなかったが、パジャマ越しでも分かってしまう。サイズが合っていないパジャマの上着を一気に脱ぎ捨てて、上半身を裸にしてしまう。
 そこにある胸は普段の彼女にはあった美乳はなく、私と同じような小さな胸に変わっていた。東雲さんはブラをしていなかった。当然だ。この胸でブラをするのは貧乳が嫌で見栄を張りたい女子だけだ。
 身長と反比例の、小学生のような膨らみかけのおっぱいだ。というものの成長期である程度の重量感はあった。しかし、普段の彼女の胸の落差がAカップでもBカップでもAAカップのような残念感しか込み上げてこなかった。

      A secret makes a woman woman

 これが秘密――まるで男の子のような胸板に、私は東雲椿に対する憧れが希薄になるのを感じていた。
 彼女もまた見栄を張りたくて偽乳で自分を隠していた普通の女の子だった。いくらスポーツが出来ても、嘘をついて生活している彼女の魅力は今までの半減だ。心なしか、彼女の身長も私と同じくらいに対等になっているかのような気分がしていた。不思議少女のミステリアスな魅力がなくなったらこんなものか――私はついに、彼女の秘密の全貌を暴く時が来たと思った。

 つまり、最初の目的――東雲椿は男の子であるという噂の検証を始める時が来たのだ。

『そして別れる際、東雲椿は彼氏に言ったそうです。『私にもあなたと同じものが付いている』と――』

 部長が証言した確実な物証が、ズボンを脱げば露わになる。性別を象徴するシンボルのようなものが股座に全員付いているのだ。
 貧乳なのは男性でも女性でもありうる。しかし、シンボルだけは男女で明らかに違うのだ。
 東雲椿の性別が証拠になるシンボルがズボン一枚で隠されているのだ。しかも、今や誰も私を止める人はいない。私がズボンを下ろせば間違いなく秘密は完全に暴かれる――東雲椿にとって絶体絶命の状況に他ならなかった。
 しかし、それは友達という関係を完全に瓦解させるものだ。東雲さんが知れば絶対に傷つくし、許すことが出来ないだろう。確実に目に見える境界線の上に立っている。この線を越えれば東雲さんとの関係を引き返せないし、今まで通り東雲さんの関係を維持したいなら引き返すべきだ。
 貧乳を隠したかったという可愛い秘密を暴露するくらいなら許されるだろう。しかし、男の子だと暴露されたら二度と東雲さんと会うことは出来なくなるだろう。真実を明らかにされたら引っ越し確実だし、なにより東雲さんの立場が怪しくなる。
 そこまでする権利が果たして私にはあるだろうか――。
 友達を売る権利が果たして私にはあるだろうか――。
 私はいったい何様なのだろうか――。
 私は権利や金利のために、友達を売るような人間で良いのだろうか――。
 私が東雲さんを憧れていた気持ちは嘘だったのだろうか――
 ・・・・・・・・・。

「ちがう。だからこそ確かめるんだ」

 東雲椿の噂を確実なものにするためにここに来たんだ。
 東雲椿の噂の真偽を伝えるためにここに来たんだ。
 真実だったとしても私は東雲椿を友達だと思っている。裏切らないし、これからも応援し続ける。
 嘘だったとしたら私は東雲椿の身の潔白を証明し、友達だと思いながらこれからも応援し続ける。

「私は東雲椿のことを誰よりも気にかけている――大好きな友達だから!」

 私は東雲さんの穿いているズボンをつかむ。後は下ろしていくだけで、シンボルは露わにされる。

 知りたい。東雲さんのことを――。
 誰よりも、私が最初に秘密を共有したい――。

「東雲ちゃん・・・ズボン、下ろすよ・・・・・・」

 ぐっと力を入れる。自分の手がショーツごと握り下ろさんとしているのがわかる。
 私は勢いよく腰をかがめながらズボンを下ろしていった。
 ズボンの裾を踏んでいることも気付かないまま私はあっという間にズボンをストンと床に落としてしまう。そして、足から抜いて全裸へとなった東雲椿の肢体を眺めたのだった。
 ・・・・・・・・・。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。あっ、あはは・・・・・・あはははは・・・・・・」

 楠木由姫は笑ってしまった。
 東雲椿は笑ってしまった。

 その身体の股下には、うっすらとスジの入った女性器が見えたのだった。
 明らかに男性器のシンボルは存在しない。
 外気に曝された勃起している肉棒は彼女の身体にはついていなかったのだ。

「当然よね。そんなもの、最初から感じなかったし。東雲さんはれっきとした女の子よ。うん。マンスジがある・・・!」

 当たり前のことを喜びながら声を張り上げて宣言している椿(私)におかしくなってしまう。全裸になったままマンスジを弄りながら喜んでいる由姫(私)を見たら、東雲さんは『おかしくなった?』と私をなじってくれるだろうか?
 だから――私は東雲さんの携帯を手に取ると、彼女の部屋にある箪笥や机の引き出しを勝手に開けていく。Fカップのブラが並ぶ箪笥を見つけると、見栄に飾られた中身を写真に収めていく。それだけじゃなく、引き出しの中にあった大人の玩具―それは女性が使う男性の肉棒の形をしたディルドバイブだった――を見つけてしまう。私はそれも写真に収めていく。そして最後に、東雲さんの全裸ポーズで自撮りを収めると、私のSNS‐ライム‐を登録させて写真を張り付けると、自分の携帯へと飛ばしていったのだ。これで、東雲さんの秘密を共有することが出来たのだった。これをもって私の潜入捜査は終了したのだった。

「結局、東雲さん一番の秘密は、彼女も大人の玩具を持っていることだったじゃないか」

 電源を入れるとウインウインと、機械的な音をあげながら、うねり始めるディルドを見比べる。これを使って彼女もオナニーをしているのだろうか・・・。

「まだ時間あるし・・・せっかくだから、この身体でオナニーしてみようかな☆」

 私はベッドにもたれかかると、マンスジから溢れる愛液をディルドーに塗り付けながら、ゆっくりと彼女愛用のディルドーをおま〇こに呑み込んでいったのだった。



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 東雲椿‐しののめつばき‐には秘密がある――

 秘密と言うのは他人に知られないようにすることで、隠して人に見せたり教えたりしないことを言っているので、当然私、楠木由姫‐くすのきゆき‐も東雲椿の秘密を知らない。
 つまるところ、学園には彼女のそういう噂があるということだ。期待していたら申し訳ないけれど、断言した割には確定要素は薄く、未確定要素が多いのが実情だ。

「でも、彼女の噂の真実が明らかになれば、新聞部の私たちの株は鰻登りになると思わない?」

 部長は私にそう話を持ち出していた。新聞部と言うだけあり、学園の情報を随時報告することが部活動である私たちには、常に更新を待っている人たちがいる。言い換えれば平穏とは無関係で、心の中では常に争いを望んでいるような部活動なのだ。
 噂というものは特に私たちの部活動は好みやすい。煙が立たないところには噂など立つはずがない。一度あがった煙からその情報源を探し当てるのは、実はとても容易いことだったりする。
 百聞は一見に如かず、殺人鬼を見たと聞いて騒ぐ人ではなく、殺人鬼を見たという人を発見すれば、その時点で噂は確定する。より親密な想像図を構築して殺人鬼を描けば、カーテンの向こう側に殺人鬼が現れる――それを記事にすればいい。私たちは事件ではなく、噂を求める新聞部なのである。

「東雲さんと楠木さんはクラスメイトよね?」
「そうですね・・・」と、私は、部員たちの質問に頷いた。
「だったら、東雲さんと会える機会は他の部員よりも多いわけだ」
「早速だが、取材してきてくれないかしら?」

 部員たちは言いたい放題である。誰とて秘密の一つや二つあることは当然で、法律でプライバシーは守られている。それを暴こうとすることを本人が了承するとは思えないのだけれど・・・。

「本人にですか?それは――」
「まあ、無理でしょうね。だけど、今やマスコミも注目する女子バスケ部の東雲椿の秘密が明らかになれば、新聞部の部費は跳ね上がるわ」
「遂に正体を現しましたね!?」

 金、金、金。新聞部として恥ずかしくないのだろうか。
 他人のプライベートを踏み躙ってまで部費が欲しいのだろうか。

「部費が出れば行動の幅が一気に広がるのは当然でしょう。女子バスケ部が期待の新星として売れているうちが私達新聞部の飛躍の大きな好機でしょう。一度部費があがれば下がりにくいんだから、なんとしてでも女子バスケ部の秘密を暴露させなさい!彼女たちも当然名が売れればマスコミの餌食になることくらい分かって行動しているのですから」

 流石部長。他人のプライベートで食べるご飯は美味しいか?
 とはいえ、新聞部として入部している以上、心を鬼にして学生の欲しい情報のために活躍しなければいけないのも事実だ。特に女子バスケ部は学生だけじゃなく国民まで新鮮な情報を求めているくらい人気が高まっている。一大スクープをものにすれば、新聞部の活動が大きく前進する。
 私も欲しかった、新型の一眼レフカメラのために――!!

「東雲椿。女子バスケ部所属。ポジションはCね。身長182cm 体重55kg。スリーサイズは91-59-84ね」
「スリーサイズが分かれば、その情報でいくらかお金になりませんかね?」
「重要なのはそこじゃないの。実際これも噂よ。虚偽の可能性もあるわ」
「なら自信満々に言わないでください。ひょっとして部長が発信源じゃありませんよね?」

 噂の多くは嘘だ。本気と捉えて踊るだけ馬鹿を見てしまうものだ。部長の情報源はツッコミどころ満載で素直に喜べない。常に疑惑を抱き確信へ昇華させなければいけない大事な仕事である。

「さすがよ、楠木さん。新聞部として素質を持っているだけあるわね」
「はぁ・・・」
「じゃあ、この情報でなにが疑わしいか分かるかしら?」
「そうですね。・・・恵まれた体型をお持ちで――」
「そう言うのを聞きたいわけじゃないの」
「――身長と体重に対して、スリーサイズが合っていないのではないのでしょうか?」

 一見ありそうな身長と体重だ。男性なら間違いなく野球部員でいそうな数字の並びだ。細身で長身なら走力さえあれば十分選手として使えるレベルだ。しかし現実問題、女子バスケ部の選手でセンターを勝ち取った選手としてスリーサイズがあり得ないほど高いのだ。まるで、アイドルのような数値を記録しているのはおかしいと思ってしまう。記載している情報が見栄による虚偽申告だったら面白いが、実際彼女を見ると、スリーサイズに似合う身長と体重、そしてスリーサイズを持っているのである。私服はゴスロリファッションを通す東雲椿は女子バスケ部でも人気の女性であり、試合とプライベートのギャップが一番激しいとされる人物である。
 だからこそ、誰もが彼女ならその数値で間違いないと思ってしまう。彼女だから許されることだ。

「実はね、ここから東雲椿の秘密の本題に入るんだけど――」

 部長がそう呟いて声を落とした。
 そう言えば、私は東雲さんの噂を未だに知らなかった――。

      疑惑

「東雲椿は男かもしれないのよ」
「・・・・・・・・・はあ!!?」

 部長の探してきた噂があまりに荒唐無稽な内容に思わず叫んでしまった。
 マスコミにも注目されている、女子バスケ部にまさかの性別虚偽申告疑惑――そんなことが事実だった場合、女子バスケ部は部活動すら大変なことになるのではないだろうか。いや、前代未聞の女子バスケ部の大事件の余波で新聞部の部費が増えるどころか自粛方針になるではないだろうか。
 まさに諸刃の剣だ。

「うちの部、潰す気ですか?いえ、学校が潰れますよ!?」
「学校が潰れたら、マスコミにネタをさばいてでも部費にするわ」
「学校がないのに部費とは如何に!?」

 今や国民的にも有名になっている女子バスケ部だ。この噂が真実だった場合、マスコミは喜んでネタを買ってくれるだろう。まさに一獲千金の極上ネタだ。
 部長は既に勝ったと言わんばかりに強気な姿勢を崩していなかった。

「この噂は私も自信を持っています。なにせ、彼女の一人称が『僕』っていうのですから間違いありません」
「・・・・・・いえ、その理屈はおかしいです」
「部長に指図するのか!?」
「今時、ボクっ娘なんて珍しくもありません。偽乳やふたなりの証拠でもあれば信じますけど」

 男性と女性の違いが明らかに分かるものであればいい。しかし、未だに部長は強気な姿勢を崩さなかった。

「フッ。その証言があるといえば信じますね」
「えっ?あるんですか・・・?」
「東雲椿に彼氏がいたことはご存知で?」
「知りませんでした!」
「当然です。東雲椿自身否定してましたからね。でも、元彼は頑なに彼氏だと叫んでいたそうです」

 と、いうことはこの噂は元カレからの情報源か・・・。

「そして別れる際、東雲椿は彼氏に言ったそうです。『私にもあなたと同じものが付いている』と――」

 ・・・・・・・・・。

「彼氏は言葉を失いながらも、確認するために自分の股間を指したそうです。彼女はそれを見て、コクンと頷いたそうです。これが全貌です。彼女は自ら、自分にもおち〇ち〇があると認めたのです!」
「それだけ元カレと別れたかったのではないのでしょうか?」

 どうしてもその情報源も偏りが強い気がする。

「この証言で記事にしても良かったのですが――」
「絶対やめた方がいいと思います」
「それを調べるのも新聞部の務めです。取材が出来ないなら張り込んででも、彼女のプライベートを盗んでくるのです!」
「そんなぁ・・・」

 結局、下に皺寄せが来るんだ。噂を確かめるために足を使って情報を掴んでくる。
 厳しい労働時間だ。もっと楽に、短時間で東雲椿のプライベートを知ることはできないだろうか――
 そんな私を見て、部長は本件とは別に一つの噂を持ちだしてきた。

「そう言えば、楠木さんは知っているかしら?――他人に乗り移れる『薬』を販売する闇サイトの噂を?」


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