純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

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「朝比奈先生……」

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 久美子が教室のドアで立ちつくしている朝比奈明音―あさひなあかね―先生に気付く。朝比奈先生は今年配属となった新人の先生である。二十代前半の若い年齢でありながらその内気の性格と運動音痴から、講義が体育だとは最初思えなかった。服装も気にしないのか、運動着を着ている姿しか印象になく今日は珍しくタイトスカートを穿いた保健の授業スタイルの格好をしていた。その格好は麻生ですら一度しか見たことがなかったのだが、きっと印象に残っていたのだろう。

「久美子……なにしてるの……?」

 朝比奈先生が飯塚久美子を呼び捨てで言う。先生と生徒という関係である以上、上下関係があるのが普通だ。久美子は先生に見つかったことでばつが悪そうに乱れた衣服で身体を隠す。

「あ、あのですね……これは……」

 助けを求めるかのように准(蓮)を見る。そして朝比奈先生も同じ人物を瞳に映していた。

 ――驚愕した表情で、一瞬言葉を失ってしまっていた。
 朝比奈先生が見るもう一人の生徒は――

「あ、あなた――!!?」
「先生、どうしたんですか?」

 准(蓮)が素早く言葉を遮る。すっと立ち上がり、満面の笑顔を朝比奈先生に向けた。

「私達がどうして教室に残っているか不思議な表情してますね?」
「・・・ちがう――」
「でも、それを言ったら先生だってどうしてこんな場所にいるんですか?授業始まっちゃいますよ?クラスメイト達が待ってますよ」
「わ、わたしは先生じゃな――!」

 タイミング良く鐘の音が鳴り響いた。朝比奈先生の声が再びかき消された。

「あ、・・・た……レ!?なんでわた――――!!」

 朝比奈先生の怒声よりも鐘の音が大きく聞こえる。鳴り響くその音に耳を傾け、鳴り終わるまでには心をすっかり落ち着かせてしまった。
 それは、一つの方向性を決めたこと。
 鐘が鳴り終わった時には、准(蓮)はすべてを悟ったのだ。

(――こいつ、朝比奈先生じゃないな)

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 窓からのぞいたグラウンドには、ちょうど鐘の音と供に黄色い運動着を身に付けた朝比奈先生が現れたのだ。授業が始まり、生徒たちと一緒に体操を始めるだろう。
 つまりこの朝比奈先生は偽物。おそらく麻生に渡した『鏡』で朝比奈先生に変身したのだろう。
 そんな必要があるのは、学校の中でたった一人だけだ。

(――准本人か)

 久美子を心配で教室に戻ってきたというところか。しかし、先に麻生と出会ったことで変身させられたのだろう。
 ……本人は気付いていないのだろうか。背丈も緑色の髪の毛も服装も違うのに、別人に『変身』させられたなんて普通は信じられないだろう。
 つまり准にとって朝比奈先生と言われていることが理解できないだろう。しかも准の姿をした人物が目の前にいるのだ。混乱しないはずがない。
 そこで准(蓮)はさらに悪戯を思いつく。准本人に対して悪戯を決行するのだった。


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 廊下を准と一緒に歩いている俺だけど、その足取りは校庭に向かっているのではない。もと来た道を戻っているように、更衣室から教室へ歩いていっているみたいだ。

「ねえ、どこ行く気なの?」
「教室よ。久美子待たせてるの」

 准は久美子と待ち合わせをしているみたい。でも、それは言い換えれば久美子の元へ皆が集合しているに他ならない。
 俺にとってとても都合が悪いことだ。久美子は先に准(蓮)と会っているはずだ。それなのに、准が向かってしまっては准(蓮)と准が鉢合わせしてしまうことになってしまう。教室から移動していてほしいなんて都合のいい解釈をしない。
 教室にいるであろう准(蓮)と久美子のもとに准本人を送らないために、俺は残り短い距離を最長距離へと変えなくてはならない秘策を考える。

「飯塚さん?」
「もう、早くしないと授業始まっちゃう。麻生くんは先に校庭行っていいわよ」
「あっ……、それは困るんだよね~……」
「……ん?」

 一度立ち止まった俺に振り返った准も、踵を返すと一人で教室へ向かって行ってしまった。
 俺は准の後ろ姿に向かって、蓮から預かっていた『鏡』を差し向けた。『鏡』には准がばっちり映り込んでいた。
 その『鏡』に映る人物を変身させるのなら――こういう使い方だってできるはずだと、俺は准に向かって言った。

「――グレイヴ、グレイヴ、朝比奈先生になあれ!」


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 一真(佳代)がキッチンに入ると佳奈がすでに料理支度を始めていた。どうやら今晩は二人で料理を作るようで、佳奈は一真(佳代)を見て微笑んだのだが、その表情が一瞬で覚める。

「姉ちゃん?まだ裸なの?」

 不思議と言う表情で一真(佳代)を見る。

「ううん。今日は裸でやろうと思ってね」
 
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 嬉しそうな声で佳奈に答えると、エプロンを手に取り裸の上から身につけた。佳代の裸エプロン。エプロンの奥で乳房が見える一真は、鼻の下を伸ばしていた。このままでは再び愛液が垂れてくる気がしたが、そんなことは全く気にせずに佳奈の隣に近づいた。

「エプロンは服の上から着るものだよ?」
「まだ佳奈には大人の魅力は分からないかなぁ?」
「?」
「こんな姿、本人にばれたら殺されるからなあ。……佳奈も今日のお姉ちゃんの格好は誰にも言っちゃ駄目だからね。お姉ちゃんと約束よ」
「??」

 唖然とする佳奈を横目に、佳代(一真)の不器用な包丁さばきが飛んでくる。

「お姉ちゃん、下手になったね」
「うぐぅ」

 その日の夜食は、悲惨なことになったのは言うまでもない。

 ・・・・・・・・・。 
 
 一方その頃、人を気にしながらようやく浜の自宅に帰った俊祐と一宮(佳代)。


「ただいま」
「おーおかえり」

 居間から母親の声が聞こえる。家計簿をつけていてまったく俊祐のことなど見ていない。好都合。俊祐は冷蔵庫からドリンクとポテトチップスを取ってくる。

「佳代は先に俺の部屋にいってて。ドリンクとつまみ持ってくるから」
「ありがとう」

 とはいったものの、初めて来る自宅に俊祐の部屋が何処かわからない。

「基本は二階よね?」

 二階の上るとさらに三部屋ある。とりあえず一宮(佳代)は手前の部屋を開ける。

「えっ?」

 扉を開けると、女性の部屋。明るいピンクの壁に黄色いカーテンが目に着き、中央には一人の女性が一宮(佳代)を見て固まっていた。

「あの…っ?お・ね・い・さ・ま……?」

 佳代(一宮)も止まる。先に動きだしたのは、制服を着た女性の方だった。

「きゃああああああ!!!!!」

 家の外まで響く歓喜の声。

「一宮和也!!!どうして私の部屋に来てるの!!!???」

 握手をして一宮(佳代)に近づく女性。その勢いに完全に圧倒されてしまう。階段を駆け上がり、女性、麻希子に俊祐が話す。

「姉ちゃん!!!!落ちついてくれ!!!近所に聞こえるだろ!!!!」
「俊祐!!あんたの知り合いなの!!?……そう、お姉ちゃん今まで俊祐のこと馬鹿でネクラでもやしっ子な草食系だと思っていたけど、見直したわ。私に紹介して!!!?」

 誉めているようで、ぼろ糞の言われよう……

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「ああ、後でね」

 俊祐の部屋に入り扉を閉める俊祐と一宮(佳代)。

「おかああああさあああああん!!!俊祐が―――――!!!!」

 扉の奥で麻希子が勢いよく階段を下りて行った声が聞こえた。

「ごめん、浜くん」
「俺が部屋を言わなかったせいだよ。気にしないで」
 
 持ってきたドリンクをコップについで一宮(佳代)に渡す。二人は一杯だけ口に付けた。

「……で、これからどうするの?」

 俊祐が佳代(一宮)に聞く。

「友達の家に泊めてもらう。きっと優子なら私のこと分かってくれると思う」

 思った通り、佳代は一宮の姿でまた外を出歩くつもりだ。ここからは一真の言うとおり、佳代が連絡した相手に、『鏡』を使って再度佳代になりすまして連絡をする手はずになっている。
 一晩、外で野宿をして身体的精神的にたたみかける。秋とはいえ冬の到来を感じるこの時期に一晩過ごすのは容易ではない。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「……やめといた方が良いよ。俺の家みたいに仁科さん家にも迷惑がかかると思う」
「あ……」

 俊祐の提案に、「それもそうだね」と小さく呟き、肩を震わせる。一宮(佳代)からすすり泣く声が聞こえてきた。

「じゃあ、私どうしたらいいの?一晩野宿なんて耐えられない」

 俊祐の家は一時的なもの。すぐに外に出なければいけないのに、居場所がなければどうすればいい?身分証もなければ明かすことも出来ない状況では、屋根のある部屋で眠ることなんて容易ではないのだ。

「……俺の家に泊まっていいよ」

 俊祐が提案する。一宮(佳代)は真っ直ぐに俊祐を見た。

「浜くん……」
「もう俺の家には知れ渡ってるし。ああ見えて、内緒にしてくれと言えば結構口の固い人なんだ」

 「だから一晩くらい泊めてあげる」と言う前に一宮(佳代)は俊祐を抱きしめていた。

「ありがとう!!」
「宮村……」

 硬い胸板に押しつぶされそうになるが、流れる涙は何故か佳代の匂いがした。 


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「あいつ、昼休み帰ってこなかったけど、午後もサボるのかね?」
「ね?」

 しししと笑いながらクラスメイトが理科室に入ってくる。なにを隠そうこの二人、俺の親友の林浩太―はやしこうた―と清水直人―しみずなおと―だ。

「誰のことを言っているのかね?」
「おう、永森!早ぇじゃねえか」
「まあな。ちょっと回収するものがあったんでな」
「回収するもの?あったのか?」
「おう、ばっちし」

 ふうんと言って席に着く。俺は放れて二人の目を盗みながら、『人形』を見る。『人形』は回収した髪の毛を入れており、理科の教師、野口小枝子―のぐちさえこ―の姿になっている。
 白衣も着ている。中を見るとピンセットやらスポイトやらの小道具が一緒に入っていた。これも使えるのだろうか?
 だとしたら、理科の授業は楽しくなりそうだった。
 皆が集まったと同時にチャイムが鳴り授業が始まる。普段通り始めていた授業に、永森が行動を開始する。

「では、光合成によってでんぷんが出来ているかをみてもらいます。今からピンセットで薄くつまんだ葉に、中にヨウ素液が入ったスポイトを垂らし顕微鏡で見て貰います。これを……えっと……」

 小枝子が誰を指名するか迷っている一瞬の隙を突き、『人形』を使って林浩太を指名させる。

「林。ちょっと出てこい」

 指名されれば生徒は黙ってついていく。小枝子に呼ばれ教壇の前に立つ。

「このスポイトで・・・、葉に、ヨウ素液をだな・・・」
「・・・・・・?」

 先程と小枝子の声色が変わった。何故か浩太のことをうっとりしながら見ている気がした。

「垂らして、色をつけてくれ」
「はいはい」

 スポイトでヨウ素液を垂らす。その間も小枝子の浩太を見る視線は厭らしい。

(どうして?こんな時に身体が疼いてきちゃった・・・)

 我慢しなければいけないのに、その感情はどんどん強くなる。浩太を見る視線が表す様に、小枝子は長い時間をかけていじられていた。

「先生。出来ましたよ?」
「んっ・・・、そ、そうか。じゃあ、その葉を顕微鏡に刺して見てくれ」
「俺がやるんですか?」
「そうだ。あ、とは・・・おねがい」

 託された以上、浩太は顕微鏡にセットして中身をみる。紫色した葉緑素が口を開けて何かを欲しそうに動かしている様に見えた。

「おお、見えた、せんせ、え――!?」

 浩太が一瞬ぞくっとした。先程まで離れていた小枝子がすぐ近くまで寄っていて、浩太のお尻をなぞったのだ。

「どうした?まだ見えないか?」
「いえ、みえ――っ!」

 慌てふためく浩太。教壇で小枝子の動きが見えないにしても、先生のなぞり方が浩太が今まで体感したことのなかった感情を揺さぶる。

「(先生、あの――)」
「(静かに。皆に気付かれるぞ)」

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 脅してるように聞こえる小枝子の楽しげな声。左目でクラスメイトを見ると、全員が感想を聞こうと期待している目で浩太を見つめていた。そんな状態でもし感じてしまったらと思うと、浩太の股間は膨らんでしまう。
 それを見越して小枝子は行為を進め、お尻をなぞっていた手を前に持ってくる。ズボンの上から小枝子の手が逸物を撫でる。
 顕微鏡を見ているようで、浩太は両目を閉じて声を殺していた。小枝子に撫でられるだけで爆発寸前に膨らんでいた。

「(あ、あ、)」

 と、小枝子があと一歩のところで手を引く。浩太が顔を真っ赤にしながら小枝子を見た。悪魔のような笑みを浮かべて放れていく小枝子。

(可愛い子ね)

 そう思いながら大人の余裕を見せる。

「はい、ありがとう。どうだ?見たいやつ、他にいないか?」

 ここで終了?浩太は悶々としながらも、声に出すわけにはいかず、黙って引き下がっていく席について俯いていると、直人がその様子に気づき何があったかを聞きだそうとしていた。
 生徒は積極的に手を挙げない。小枝子が再び指名する。

「じゃあ、清水。お前出てこい」
「えっ、俺?」

 急に指名された直人が驚く。再び出てきて教壇の前に立つと、顕微鏡を覗いてみる。
 後ろに小枝子がくっつき、背中に軟らかい感触が当たる。
 さらに浩太に続きお尻をなぞると、直人が飛びあがった。
 
「えええっ!」
「(静かにしろ)」
「――――」

 直人もまた静まり、小枝子の成すがままになっている。上下に腰を動かし、たわわに実った乳房を押しあてる。そして、おもむろにズボンのチャックを下ろすと、小枝子は逸物を取り出した。長くて太い直人の逸物はすっかり熱くなっており、小枝子が触っただけで敏感に反応した。

「っっっっ!!」

 二、三度擦っただけで爆発しそうな直人の逸物。一人喜ぶ小枝子は出させようとさらにスピードをあげる。

「先生!なにやってるんですか?」

 声があがる。梶田紗智―かじたさち―が行為を止めた。

「なんだ?」
「直人くんの様子が明らかにおかしいです!それに、あまりに距離が近すぎます!」

 決して何をしているか見えているわけじゃない。しかし、直人の様子から察したのだろうか。
 小枝子は直人を解放する。直人は慌ててズボンのチャックをあげると、一目散に席に戻っていった。

(…………私の行為の邪魔をする生徒は――)

「梶田。今から実験やるから手伝ってくれ」
「?はい」

 紗智を指名し教壇の前に立たせる。ここからは急遽取り入れる第二の実験だ。今度は男性ではなく、女性で楽しむとしよう。
 そう。誰であれ、小枝子の授業を邪魔する者は――

(――許さないわよ)


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