純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

タグ:スク水

 冬休み。
 両親も会社へ出掛け、妹の美由紀-みゆき-は部活に行き、一人家を独占してリビングでゲームをやって優雅な一日を過ごしていた千林幸二-せんばやしこうじ-の耳に、誰かが帰ってきた音が聞こえたのだった。
 この時間なら妹だろうと、特に気にかけることもせずゲームに集中していた。
 リビングにやってくる美由紀と視線を合わせることもない。それが普通とばかりに美由紀も自分の部屋に行くだろうと思っていた。
 しかし――、

「お兄ちゃん」
「あぁん?」

 珍しく呼ばれた俺は集中力が切れてチラッとだけ視線を美由紀に向ける。すると、そこには冬だというのにスクール水着を着ている美由紀の姿があった。

      冬なのに水着というギャップ萌え

 部屋の中が暖かいからなのか、寒そうな様子もなく俺に対してポーズを決める美由紀。まるで男を挑発するように胸を張ってスク水に覆われた大きな胸を強調させていた。

「なんて格好してるんだよ!親が帰って来たらどうするんだ?」

 jkの妹が男を挑発する態度を取れば親は激怒するだろう。俺は兄として厳格に叱るも美由紀は余裕とばかりに鼻で笑っていた。

「困るのはお兄ちゃんだよね?」
「美由紀だって困るだろ?」
「別に。私は困んないもーん」

 まるで他人事と言わんばかりに美由紀は言い放つ。

「だって、私には関係ないことだし」
「どういうことだ?」
「だって、この身体は美由紀ちゃんじゃないもの」

 面白おかしく笑う美由紀の雰囲気が本人のものとは違う様に思える。
 むしろ、こんな恥ずかしい格好の中、人生が楽しそうな明るい表情をする美由紀に、俺の知っている人物の面影を垣間見る。

「ま、まさか・・・美咲-みさき-か?」
「よくわかったね、幸二」

 半信半疑で名前を呟いたのがまさかの当たりだったということの方が俺にはびっくりだ。
 美由紀にしか見えないその人物は、会社の同僚の打瀬美咲-うたせみさき-だという。彼女の口から最近、誰にでも『変身』できるコンパクトを手に入れたらしく、実際、お局に『変身』した様子も見せてもらったこともある。
 同僚というだけで二人の秘密だが、まさか会社が休みの日にも会いに来るとは思ってなかった。
 美咲-いもうと-の姿で・・・どこで調べたんだよ。

「脅かすなよ」
「興奮した?」

 俺を驚かすことを楽しむために美咲に『変身』したのだろうか。悪趣味である。

「ば、馬鹿いってんじゃねえよ。妹の身体なんかに欲情するわけないだろ?」
「ふぅん。強がり言っちゃって」

 近づきながら美由紀(美咲)の胸の谷間を覗かせるように水着を指にかけて開いて見せる。
 態度とは裏腹に俺の逸物はズボンの奥からムクムクと生地を押し上げていた。

「素直に本音を言ってくれたらこの身体で今日はセックスさせてあげようと思ったの――」
「興奮しました。すいませんでした。欲情しました。セックスさせてください」
「素直でよろしい」

 お局の時もそうだったが、美咲の言うことを聞けば俺は誰とでもセックスさせてくれる。
 美咲が言うには、「自分が傷ついているわけではないからいつでもセックスさせてあげる」とのこと。
 なんという役得だ。

「でも、間違えるなよ。俺は妹の身体に欲情したわけじゃない。近親相姦という滅多にお目にかかれないシチュエーションに欲情したんだ」
「あーはいはい」

 自分の家で、リビングで、妹の身体とセックスする。
 そんなシチュエーションで興奮しないわけがない。
 ズボンだけ脱いで勃起した逸物を取り出すと、がっつくように美由紀(美咲)を抱きしめた。


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 彼女を救う――他人が人を救うにはどれだけの労力と時間が必要なのだろう。
 勝手に助かったり、自分で助かる方がよほど楽だ。
 助けを必要としていないというのが最も質が悪く、不変を望むことや永遠を信じることと同類の悪質さだ。
 不幸な現状を幸福と勘違いしていることの罪を認識させなければいけないために、自分を客観的に観られる状況を作り出す。そして佳奈ちゃんが救済信号を出したところで――俺が彼女を救い出す。
 それを可能にするアイテム、『鏡』という道具なのだ。
 この道具は相手のことを想い耽ると、相手に変身する道具だ。つまり、上記にあたる、自分を客観的に観られる状況を作り出す――ということが可能になるのだ。

 俺が佳奈ちゃんの『鏡』になる。それが可能になるアイテムなのだ。

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 目を開けると、『鏡』に映るのは俺の姿ではなかった。コンパクトケースについた小さな『鏡』に映る小顔で整った愛らしさのある幼女の顔。その顔は隣に住む少女、宮村佳奈の顔であり、俺が思い続けた彼女の顔である。
 顔だけじゃない、姿見を見ると、身長から体重、容姿から髪の毛まで何もかも変わっていた。
 綺麗な身体。
 微かに漂うシャンプーの香り。
 物足りなさを覚える肉感。
 細い手足。
 彼女を見て可愛いという言葉が出てくるのは人の本質ではないだろうか。小動物、愛くるしさ、動作、仕草・・・子供を見て自分に足りないモノを称賛する大人たちの感想こそ、純粋で素直な美しさを秘めている。
 子供の時に分からないことを、大人になって失ってしまう。それに気付いた時には遅すぎるため、後悔だけが残ってしまう。
 だから、彼女にはそんなことをさせてはならない。佳奈ちゃんの持つ素晴らしい才能を俺が引き出してあげなければならない。
 誰からも愛されることを武器に、誰よりも快感を得てもらいたい。
 それが彼女にとっての幸せなのだから。

「あ・・・あ・・・私は宮村佳奈。・・・・・・うん、佳奈ちゃんの声になってる」

 声だけじゃない。自分の動作すべては佳奈ちゃんの手足。自分の仕草すべては佳奈ちゃんの行動になる。
 佳奈ちゃんが学校に行っている間にまさか誰かに成りすまされているなど夢にも思わないだろう。商店街に足を向かえば佳奈ちゃんの行動として認識されてしまうのは他者変身者にとって快感ではある。危険との隣り合わせにこそ快楽はあるが、危険は常に最低限に留めておきたいと思う俺にとって、買い物は常にネット通販に任せ、人との繋がりを断つ自分の部屋こそ最低の牢獄かつ最高籠城なのである。
 誰も居ない、誰も来ない環境で佳奈ちゃんのために用意された特別な部屋。大好きな人の為に俺が用意した部屋の中で思い存分才能を開花させることが出来るはず。
 まるでAVを撮影する部屋のように用意された玩具を使って思う存分彼女を快感に落としていく。

「まずは服を着ないとね」

 そのための衣装。『鏡』を使用すれば服装もまとめて変身できるけれど、それは勿体ないと裸の状態で変身した。
 彼女に身に付ける衣装をタンスの中から引っ張ってきて、目を見張る衣装の数々の中で今日の一着を決定する。

「今日はスクール水着にしようかな~」

 当然だが、この『鏡』を手に入れてから俺が佳奈ちゃんに変身しない日はなかった。衣装を集め出し、買っては着てを繰り返し、何巡目になったかは分からない。私服から運動着、制服、メイド服、えっちな下着・・・大好きな人に買っ―プレゼントし―たものを身に付けてもらうことはとても嬉しいことだとわかった。そんな彼女は俺の着せ替え人形のように毎日違った衣装をこの部屋で着ては鏡に映して一人ファッションショーを楽しんでいた。

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 鏡に映った姿をつま先から頭までじっくりと視線を往復させた。スクール水着を着た佳奈ちゃんが部屋の姿見に映っている。

「やっぱり佳奈ちゃんはスク水が映えるね。SKって言っても通じる可愛さがあるよ」

 肌に張り付くスクール水着で身体のラインがはっきり分かる。物足りない膨らみではあるものの、女性用のスクール水着を見につける佳奈ちゃんを観賞しているだけで早くも俺は股間が疼いてくるのを感じていた。
 辛抱ならない。この可愛い佳奈ちゃんの身体でさっそく楽しませてもらうことにしよう。


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 親友の健太が『飲み薬』を使い由紀に”憑依”したことを知った亮が、普段とは別の快感を求めてセックスを要求する。

「まず、普段ってどうしてたの?」
「えっ?」

 思わず訪ねた由紀(健太)に亮が思わず口籠る。普段やっていることをわざわざ口で伝えるのは少し小っ恥ずかしくなってしまう。

「普段はなんとなく雰囲気を作って、キスをしたら・・・こう・・・手で愛撫しながら脱いでって・・・」
「うむ。実に普通だね」
「ほっとけよ」
「まあ、聞かなくても記憶を読んで知ってるんだけどね」
「じゃあ聞くなよ!」

 思わず突っ込んでしまった亮の目の前で、由紀(健太)は大胆に服を脱いでいく。制服姿である由紀に興奮を覚えていたのにもう脱いでしまうのは亮にとって淋しさを覚えてしまう。コスプレをやりたいと伝えていただけに、やっはり普段と同じように裸になってしまうのでは物足りなさが欠けてしまうのではないだろうか。
 しかし、制服を脱いでいる由紀の肌は何かに遮られてまだ見えない。どうやら制服の下にもう一枚何かを着ているようだ。

「おっ?」

 それは紺色のスーツ。ナイロン生地に包まれた由紀の身体は、制服よりも露出が多いスク水姿を覗かせていた。

「スク水か!うわぁ、懐かしい!」
「そう?」
「よく見つけてきたな!つうか、まだ持ってたんだ」
「一回家に帰って箪笥の奥に仕舞ってあるのを着てきたんだ、制服もね。それにしても、悠木さんは時間が経っても体型が変わらなくて良かったね。まだスク水が着れることの方が珍しいよ」

 スク水とスカートの由紀を見るのは亮も中学生以来である。体型が当時から変わってないとはいえ、当時のままの姿を再現していることにさらに興奮を覚えてしまう。

「胸はきつくなってるだろ?俺たちが学生の頃はまだ胸がなかったはずだしな」
「そうだね。胸はきつくなってるよ。でも、この体型を維持できてるんだから、それなりに食事制限はしてるんじゃない?」

 亮だっていつまでも子供ではない。身長も増えたし体重も増えた。それに合わせて服のサイズを変えているのに対して、由紀は何時までたっても身長も体重も変わらなかった。しかし、女性としての魅力が上がっている。制服を着ていても子供ではなく大人に見えるのは、やはり大人の魅力が出てきたことの証明ではないだろうか。スク水の奥できつそうにしている胸の谷間はくっきり見えるほどだ。しかし、余分なお肉はお腹にはなく、くっきりとスリーサイズが分かるほどの膨らみとくぼみがはいっている。
 彼女として申し分ない由紀の姿に、亮はさらに興奮を覚えていくのだった。

「なあ、早くしてくれよ。もう、いいだろう?」
「あっ、ちょっと待って」

 スク水スカートでも襲い掛かって来そうな亮を静止させ、由紀(健太)はスカートを床に落としてしまった。床に落ちたスカートで由紀に残ったのは、スク水と、その下に穿いてある黒のパンティストッキングだった。

「ストッキング穿いてたのか!?」
「うん。亮。こういうの好きだと思って」

 スク水姿の由紀にパンストを穿いた究極の着衣フェチシズム。大人の魅力と子供の想い出を兼ね揃えた最強のコーディネイトをした由紀に思わず亮は吠えていた。

「はい、これで完成。どうかな、亮?」

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 赤い眼鏡をかける由紀。眼鏡スク水ストッキング姿の由紀は、普段の20倍可愛く見えた。

「そうだよ!これ!これを求めてたんだよ!生足じゃ物足りない。スク水も好きだけど、ストッキングも大好きなんだよ!だったら一緒にすればよくね?両手は肌色、両足は黒色、身体は紺色に包まれた究極の着衣フェチだよ、これ!!!眼鏡無しでもイケるけど、眼鏡をかけると知的、性的、安心感が増幅する。大人の女性に見えながらもスク水を着ているそのギャップ!!視力の悪さをハンディキャップにこちらからも愛でたいという感情が生まれるのは必然!!そのストッキングは大人の強がりかな?それとも子供の背伸びかな?大人であり子供でもある、子供でもあり大人である。それが、パンティストッキングスク水眼鏡っ娘!!!完璧のギャップ萌えええええええ!!!!!」

 熱弁する亮が高々と拳をあげるのを由紀(健太)は温かく見守っていた。

「普段がどれだけ物足りなかったかよくわかったよ」
「早くやろうぜ。俺、もう我慢できねえぜ」

 先に全裸になって逸物を見せつける亮。そのデカさは普段よりも膨れ上がっている。由紀が見せるフェチズムに性的興奮を覚え、弄っていないのに逸物を勃起させる。

「わかったよ。じゃあ、お風呂いこうか」

 こんな状況でさらに引き延ばす由紀(健太)。スク水が最も栄える浴室へと二人で向かっていった。



 

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 晶は変身した榎嶋桃子の胸を揉み始める。小学生にしては十分すぎる柔らかさを味わえる乳肉。
 弾力ある乳肉を何度も揉みほぐし、そのたまらない感触を楽しむ。 

「ん・・はぁ・・はぁ・・けっこう、感じてきやがる・・・ひょっとして、オナニーの経験ありか。女の子は・・やることが早いな」

 スク水越しとはいえ乳房を揉む気持ちよさは変わらない。生地に擦られ、押さえつけられる感触はスク水ならではで切なくなる。桃子(晶)は桃子のベッドへ寝ころび、集中する為に目を閉じながら、スク水の中に手を入れて乳房を直に揉み始めた。
 さらに直接的な刺激が身体全体に襲い掛かり、知らず内に息があがっていった。

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「すごい・・いい・・・。はぁ・・んあぁ・・手が止まらない・・・」

 成人男性では味わったことのない刺激を、小学生の身体で味わっているのだ。部屋の模様も変え、完全に小学生の匂いを残す部屋の中で大人の階段を昇る『真似事』をしているのだ。
 回春している自分に思わず笑ってしまう。
 他人に変身する能力を得た『鏡』。自分の姿もまた自由に変えられるのなら、自分と言う確固に収まることが出来ずない。

 ――それならば、まだ俺は人間らしいと、晶は思った。

 学生の身体で遊んでいるくらいがちょうど良いのかもしれない。
 理想と妥協の狭間で世界は完成しているのだ。
 ならば、『世界』もまた――


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 『世界』は変わり続ける。
 人が望む様に、人が望む形に。 

 成長、進化、発展――

 そんな言葉通りに、自由自在に、『変身』するんだ。
 変幻自在に
 ならば、俺も『世界』と同じになればいい。

 ――変身、変態、変化。

 そんな言葉通りに、変幻自在の力を手に入れれば良い。
 この『鏡』を使い、俺の『世界』を一変させよう。

「大丈夫、やれば出来るさ。世界中に住む何千億の生命の中で、たった一人を救うのだから訳はないはずだ」

 たとえば、明日世界が滅ぶのだとすれば、『世界』は誰を残す?
 たった一人だけを選び後は知らん顔して滅ぼせばいい。一人でも生きれば『世界』は生きる。また新たな発展を残して急成長が望める。

「俺を選べ、『世界』。俺の望む世界を作れ!そうすれば、『世界はみな幸福に包まれる』!」

 秋津晶―あきつあきら―が『鏡』に宣言する。そして、『鏡』はそれに答えた。
 『鏡』は世界を映す鏡となった。 溢れんばかりの光が『鏡』から飛び出し、流星となって夜空を駆け巡った。


 そして晶が望むよう改変し、世界は一変した。


 
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「はぁ、気持ち良かったぁ・・・」

 余韻を楽しんだ後、俺はひょいっと身体を起こす。普段と違う円谷良子の身体はとても華奢でしなやかだ。身体も柔らかく、すっと身体を起き上がると早速この身体で外に出てみようと思った。
 円谷良子が現れたと聞いたら町内ざわつくだろう。
 服を選ぶように箪笥の中を荒らし始めた。

「きみ・・・女性ものの服を持ってるの?」

 女の子、もとい宇宙人が聞いてくる。

「それは、コスプレ用のをだな」
「うわあ・・・」

 ドン引きしていた。宇宙人がドン引きって規模がでかい。

「誰にも使う当てのなかった服が遂に陽の目を見ることが出来るんだぞ!周りの目なんか気にしない!まずはこのゴスロリメイド服を――」
「うわぁ・・・」

 本当に箪笥から出したところで、今まで見たこともない表情で女の子は固まっていた。俺に驚いているのか、それとも社会にそんなフリフリのゴシック&ロリータファッションがあることに驚いているのか、難しいところだ。

「いいか。こんなゴテゴテの服だけど、良子ちゃんが着れば何でも可愛く着こなすんだぞ!白も良いけどやっぱり黒。ガーターベルトとカチューシャのデザインに即買いしたんだ」
「後者を選んだな!卑怯者!」

 やはり前者だったか。俺の好みが理解できなくてもいいわ!

「ねえ。もう少し普通の服にすれば?そんな服着てたら良い意味でも悪い意味でも目立っちゃうよ?」
「あん?普通の服こそ持ってねえよ」
「逆にそんな幼女服こそ買い辛いじゃん!」

 ロリータだから幼女か。良い線だ。実に惜しい。

「そりゃあ、プレゼントとか笑いの取れる贈り物とか、色々いいわけできるだろ?」
「だよね!本当に着たくて買う人なんかいないよね!」
「・・・・・・」
「・・・えっ、あれ?着ると残念な人だと見られるからゴシック(残酷)ってついてるんじゃないの?」
「どんな自虐ファッションだよ!」

 しかもゴシックのカッコよさをこいつ知らなすぎ。もう少しファッションについて勉強しろ!
 俺はゴシック&ロリータ大好きです。
 最近池袋でも原宿でも見なくなったな。絶滅するんじゃないぞ!誰か着てくれ、頼むから!!

「そういう時こそ『鏡』の出番だよ」

 女の子がさり気なく言った発言に俺ははっとする。

「そうじゃん!その手があった!」

 言おうとしていることが分かったのだ。
 俺がイメージすることで、円谷良子になった。『衣装と一緒に』。
 イメージしたものはすべて変わる。この『鏡』は衣装も変えられるのだ。俺が変身した時に服装が元のままじゃなかったのはそういう事。どこに行ったのかなどつまらないことは聞く必要がない。妄想すればまた作れるだろう。
 早速コンパクトを取り出し、『鏡』を前に目を閉じる。

(女性ものの服・・・女性の服・・・良子ちゃんに一番似合うと思う服は――――)

 俺は想像していくと、今まで着ていたステージ用の衣装とは違った付け心地に変わる。服を着ているが重さは衣装のものより軽くなり、肩が大分楽になった。
 俺は目を開ける。鏡の前で自分が妄想した衣装を映す。

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「バッチリ・・・」

 セーラー服になっていた。女子高生と言っても十分通じそうな良子ちゃんの容姿だ。鏡の前でわざと笑って見せたり頬を膨らませてみせたりするが、テレビで見ているよりもさらに親近感が湧いて輪をかけて可愛くみえた。

「どうしてセーラー服なの?男性の思考は分からないよ」

 宇宙人にはセーラー服の良さが分からないのだろうか。私服よりもセーラー服は魅力だぞ。
 若さとか、青春とか、淡い恋物語とか俺は思い出す。

「いいなぁ・・・。あの頃に戻ったみたい・・・」
「どの頃だよ!」

 まったくである。宇宙人につっこまれるなんて宇宙漫才でも始めようかな。
 と、また本編が次第にずれていく。修正修正・・・。

「ねえ。この『鏡』の前ならどの服でも取り出せるってこと?」
「取り出せると言うよりも、妄想がしっかりと形をなしていれば大丈夫だよ。一応、大まかなファッションはメモリーに入っているからね」
「ふぅん・・・」

 俺は感慨深くうなずくと、再びコンパクトを開いて鏡を覗いた。そうして目を閉じると、様々な衣装に変更していった。
 見ることはできない、良子のブルマ体操服や、白のゴスロリ、アメカジ、着物・・・

「うはぁ。凄い。何着ても似合っちゃうよ。良子困っちゃう~♪」
「そういう妄想してるんでしょう?」

 ナース、パジャマ、チャイナ服、ライダースーツ、メイド服、バニーガール、小悪魔系、下着、etc・・・
 呆れたを通り越して、様々な衣装が出てくる俺に女の子は心底感銘を受けているようだ。

「凄いね。妄想爆発だ」

 流石にここまで来ると、衣装に包まれて映る良子に再燃してしまう。外に出る前にもう一回身体を触っていっても遅くはないだろう。

「あっ、そうだ!」

 せっかくだからと、身体のラインが綺麗に見えるピチピチのレオタードにしよう。そうすれば触った時の感触が違うのではないかという期待が出来る。
 鏡の前で身体にぴったりの服を妄想する。下着に変わって身体にぴったりと張り付く衣装に変化していった。そうして衣装の変身が終わり目を開けると、良子の身体は全身ピッチリと衣装に包まれていた。

 スクール水着だった。

「あっ、それ知ってる!プールで使うんでしょう!」

 宇宙人でも知っているらしい。スクール水着は宇宙を超えて人気だ。・・・いや、本で読んだだけかもしれない。
 それでも良子のスクール水着だ。興奮しないはずがない。やっぱり俺が妄想した服だ。そのまま擦っただけでも摩擦でくすぐったい。

「・・・・・・」

      
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 鏡に映った俺の表情がイヤらしく嗤う。閃いたと言わんばかりに俺はスクール水着のまま駆け足でお風呂場へと移動した。

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「直美は泳がないの?」
「だるいしぃ。肌、焼きたくないしぃ。今日は日陰で見学してるわ」
「そうなんだ。じゃあ、私は一人で泳いでくるね」

 晴天の霹靂。雲一つない青空。
 空の色をうつすような綺麗なプールで倉科愛美―くらしなまなみ―は泳ぎ始める。
 それを見ながら授業をサボる、中田直美。
 授業に真剣に打ち込む生徒と、暇そうに時間が過ぎるのを待つ生徒。

「はぁ、だるいわ」

 時間が過ぎるのを待つだけで何もすることもなかった直美は、少しだけうとうとと眠り始めていた。

「きゃあ!」

 その直美を起こしたのは、急に荒げた愛美の悲鳴を聞いたからだ。

「愛美!?」

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 準備体操もして怪我のないよう行う増田先生の授業で、愛美が急に足をつったのか、深いところで溺れるように暴れていた。

「倉科さん!待ってて、今助けにいくわ!」

 先生もジャージを脱いで水着になると、急いでプールに飛び込んでいった。愛美のところまですぐに泳ぐつくはずの増田先生の綺麗な泳ぎが、途中で止まった様に動かなくなった。

「がはぁっ!」

 息つぎができなくなった様な声を荒げて顔をあげた増田先生が、次の瞬間、急に溺れ始めたのだ。

「た、たすけ・・・がぼごぼぉ!!」
「あっ・・あっ・・!」

 溺れた、というより、沈められたように。
 プールの奥に沈められた増田先生と、同じようにプールの奥底に沈んでいく愛美。

「きゃあっ!」
「うわああっ!」

 それだけじゃない、プールで泳いでいたクラスメイト達が、次々と同じ状況に陥っていった。
 身の危険を感じて、急いでプールから出ようとした生徒たちも、岸まで辿り着くことなく生徒たちも沈んでいった。
 真面目に授業を受けていた生徒がプールに消えてしまい、残されたのは直美だけだったことに罪悪感に似た恐怖を覚えていた。

「た、助けに行かないと・・・」

 この場に残ったら自分にも危険があるかもしれないと言う無意識の行動だった。着替えることもせずにプールから飛び出していく直美。助けに行くと言う名目で、本当はこのまま皆を残して直美は逃げたかった。再び危険な場所に近づくことに抵抗があった。だから、もし直美がこのまま誰にもあわなかったら、直美は半狂乱で学校から飛び出していたかもしれなかった。

「あっ!」

 プールを出ると、富田志郎―とみたしろう―先生がいた。この時間授業がないのか、それとも偶然なのか、プールの脇で立ち見していた志郎に、直美は声をかけた。

「先生!あの、み、みんなが・・・溺れちゃったんです!」
「そうか」

 直美とは逆に冷静に言う志郎に、直美はその手を掴む。

「お願いだから、私と一緒に来てください!」

 志郎を引っ張りながら直美がプールに引き返していく。引っ張られる志郎の手は、まるでプールの水のように冷たかった。




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 邦広は明に『皮』の使い方を教えた。
 明の帰ってくるのを待っている邦広は既に魁人の『皮』を脱いでスタンバイしていた。

「デュフフ。ロリは好きだけど、貧乳だと面白くないもんね」

 巨乳の方が大好きな邦広である。すると、ガチャリと扉が開き、母親の妃月がやってきたのだ。

「待っていたぞ。さあ――」
「ひゃあ!だ、ダレ!?」
「・・・・・・へっ?」
「人の家に勝手に上がり込んで、破廉恥なものを出して・・・どこの人なの!?」
「なにを言ってるんだ、・・・明?」

 明が妃月の真似をしているのかと思っていたが、その雰囲気は殺伐としていた。むしろこのまま放っておいたら、本当に邦広は不法侵入で逮捕されてしまうかのような勢いであった。

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「うちの娘を知っているの?ああ、怖い・・・。きっとストーカーなのね」
「・・・おいおい」
「警察に連絡を――ひぅ!」

 妃月が今にも警察を呼ぼうとしていた時、小さく悲鳴をあげてぶるぶる震え出した。 身悶える妃月がしばらくして落ち着きを取り戻すと、先程のような険しい表情が一変してにこやかに微笑んでみせた。

「・・・おにいちゃん」

 妃月の口から発せられると違和感があるものの、どうやら明が妃月の意識を抑え込んだみたいだった。ほっと胸をなでおろした邦広が再び椅子にすわりこんだ。

「はぁ、やっぱり明か。びっくりさせるなよ」
「びっくりしたのはこっちだよ。お兄ちゃんから脱いで裸になってるんだもん」
「そりゃあ、早くやりたいからな」

 椅子に座っている邦広が胸を張る。股間から生えた逸物もまたテントを張っていた。

「そうなんだ・・。私もおにいちゃんをびっくりさせてあげようと思って準備してたんだけどな」

 妃月(明)の発言に耳をピクリと動かす。サプライズがあるのならと邦広は自分の楽しみよりも明の楽しみを聞きかえした。

「ほぉ、それはいったいなんだね?」
「それはね・・・ジャーン!」

 ニコリと笑った妃月(明)。そして、後ろに隠した手から持ち上げてみせたのは、自分の使用している小さなスクール水着だった。





 
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 邦広が明の記憶に植え付けた、兄の魁人を襲いたいと言う願望は、翌日から目に見えるようになっていた。
 朝起きた魁人(邦広)を見る明の目がどこかおかしい。まるで兄ではなく、男性として意識している目で見るように、頬を赤らめて恥じらいながら視線を逸らしている明に、魁人(邦広)はほくそ笑んでいた。

「どうしたんだ、明?おまえ、なんかおかしいぞ?」
「ふえ?な、なにが!?」
「なにがというか、全部」
「そ、そんなことないもん!普通だよ!?」

 近づいただけでさらに顔を赤くしている。まるで憧れのアイドルを目の前にしているファンのように、見たいはずなのに、真っ直ぐ見れないじれったさに手をもそもそと弄ってみせていた。

「でも、明?おまえ、熱があるんじゃないか?」

 頬に手を置いて体温の差を比べてみる。「ヒッ!!?」と、明が呼吸を止めて固まっていた。

「うん、熱があるかもしれないな。熱冷ましのタオルでも後で持っていってやるよ」
「あ・・あ・・・っ!」

 感極まって言葉が出ない。 ダッシュで魁人(邦広)から間をとった後に――、

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「誰が、お兄ちゃんの好きなスク水で過ごすもんか!!!」
「誰もそんなこと言ってない・・・」
「魁人も明に変なことを教えないでほしいわ」
「えっ、俺が悪いのか!?俺が悪いのか!!?」
 
 家族で過ごす暇な休日。
 その中でも少しずつ、兄妹の関係が変化し始めていっていた。 



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 魁人になりすまして美玖とのセックスを堪能した邦広は、そのまま魁人の家にまでやってきた。
 そして何食わぬ顔して扉を開けると、 「ただいま」と言って家の中にあがったのだった。

「(当然だろ?俺は新城魁人なんだからよ)」

 自分の家に帰るのは当然だと、魁人本人になりすますことに決めたのだ。モテる男の人生を手に入れた邦広は、人生が変わったかのような興奮を覚えていた。

 ドタドタと走る音が聞こえてくる。そして、玄関に顔を出したのは、魁人の妹の明―めい― だった。

「おかえりなさい、お兄ちゃん!」
「お、おう」

 ぎゅっと抱きついてくる妹の健気さに逆に驚いてしまう。邦広の時に美玖は絶対に抱きついてこなかったのだ。

「(くぅ、これだよ、これ!妹って言ったら可愛さがなくちゃウソだよなぁ!)」
「い、いたいよ、お兄ちゃん~」

 心の中で涙を流しながら感動する魁人(邦広)は、自ら明を抱き締めに行ってしまう。小さくて柔らかい女の子の身体に触れながら、兄妹の仲睦まじさを表していた。

「いい加減にあがりなさい、魁人」
「あっ」

 いつの間にか背後で見ていた母親の妃月―ひづき―が冷ややかな目で兄妹を見ていた。

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「仲良くするのはいいけど、明もいつまでもお兄ちゃんって言ってないで友達の一人くらい作りなさい。もう中学生になったんだから友達くらい作らないと困るでしょう」
「いいわよ!私にはお兄ちゃんがいれば誰もいらないもん!」
「魁人も明を甘やかさないで頂戴ね。これだからいつまでたっても明は一人で自立できないのよ」

  家庭内で繰り広げられる悩みもありそうだ。中学にあがったばかりだというのに、未だに明は誰とも友達を作ろうとしていなかったのだ。いじめられていたこともあり、不登校になっていた明が中学に入ったら変わると思っていたのだが、実際は未だに変わっていなかったのだ。

「学校なんか行かなくても勉強はお兄ちゃんが教えてくれるから平気だもん!」
「それじゃあ学校がつまらないでしょう?いつまでもお兄ちゃんがいると思ってたら大間違いよ」
「ぶぅ~。明が泣いていたら、お兄ちゃん中学校まで飛んできてくれるよね?」
「お、おう」
「ね?」
「はぁ~。いつまで口約束で明をごまかすのよ。まぁ、いいわ。いずれ明も知る日が必ず来るでしょうし。お兄ちゃんも明のお守りは楽じゃないってことをね」 

 リビングで食事を用意している妃月が兄妹に食事を済ませるように促す。

「お兄ちゃん、ご飯食べたら勉強教えてね。明、将来お兄ちゃんのお嫁さんになるからね!」
「お、おぅ(すごい、ブラコンだなぁ・・・)」

 その気迫に圧倒されながら、魁人(邦広)は明と一緒に食事を済ませた。この勢いでお風呂まで付いてくるのではないかと予想していたが、明は先に勉強の予習のために一人二階へと上がっていったのだった。



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