純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ:グノーグレイヴ『入れ替わり』 > VR『意志が目覚めるキャラクター』

「やめて・・・」

 再び私を跨いで騎乗位の体勢を取るミズキはおち〇ち〇を握りしめると自らの女性器にピタッと当てつけたのだった。そして、私の訴えもむなしく、ミズキの膣口はいとも簡単におち〇ち〇を咥えていき、膣奥まで呑みこんでいった。

「ひゃあぁあああぁぁぁぁっ!!!?」

      これはVR?

 温かく湿った膣の中に肉竿が一気に貫いても、痛みを感じることもなく、むしろ外来種に興味を示してきたように締め付けてきた。まるで甘い蜜の匂いに誘われた蝶のような心境だった。温かく居心地のいい空間が突如牙をむいて出られなくなると、その熱が逆流してくるかのように熱く訴えかけてきたのだ。
 チクチクするうねりを敏感に捉えながら、私は耐えられない快感に悲鳴をあげたのだ。

「感じる?先端がコツ、コツって当たってる部分。そこが膣の一番奥にある子宮口よ。瑞樹のおち〇ち〇が私の奥まで届いてるってことよ?」
「これが・・・子宮口なの・・・?」

 亀頭がお口で押されている感触がした。このお口の先に子宮があって、精液を流し込むように出来ているんだ。
 ミズキの子宮はおりてきて、さらに亀頭を圧迫してきた。引っ込もうと腰を動かすことも出来ず、ただ息苦しい感覚をおち〇ち〇は悦んでいた。

「ふあああぁぁぁ~~~ん!!!」

 グググと、ミズキの膣が収縮して肉竿に密着している。こんなことされたら動きたくても動くことは出来なかった。

「おち〇ち〇が膣に食い込んで・・・本当に握られてるみたい・・・」

 先程の手で握られているレベルの比じゃなかった。膣全体で締め付け、握って、圧迫を加えてくる。伸ばそうと思えばどこまでも伸びていけそうなおち〇ち〇が、限られた空間の中で爆発しそうなほど勃起しているのがわかった。
 縦に伸びるだけじゃなく、横に伸びて膨らむことだってある。血流が溜まってどんどん硬くなっているのに、その逃げ場を限界まで制限して密着するミズキの膣内は、気を抜いたらすぐに暴発してもおかしくなかった。

「くすくす・・・女の子って我慢できなくなると垂れ流しちゃうのに、男の子って自分のタイミングで射精できるんだもんね。射精を我慢するってどんな気持ち・・・?」

 そんなのわからない。ただ、いまは出しちゃいけないっていう本能が感情を抑え込んでいるようだ。お〇ん〇んがビリビリ痛く、刺激が何度も襲い掛かっている。女の子の身体だったら愛液を滴らせているに違いなかった。
 必死に耐えている私だけど、知ってる――。

「でも瑞樹は知ってるでしょう?ここからが本番だってこと♪」

 ――セックスはこれからが本番だって。挿入したおち〇ち〇を咥えただけで終わるわけではない。ミズキの身体が上下に動いてピストン運動を開始した。

「ひゃぁん!これっ!ぎゅって感触が!ああ!」

 膣に握られたおち〇ち〇が、今度上下に扱き始める。手コキとは全然違う。ヌレヌレのローションの中でめちゃくちゃに転がされる感じが逆に蕩けそうだ。
 ミズキは胎内を滅茶苦茶にされて痛いはずなのに、涼しい顔をしながら私を歪に見つめ続けていた。

「これが男の子がセックスする感覚よ」

 ミズキの粘膜に擦られ続けて、ゾクゾクと快感が込み上げてくる。柔らかくて、狭くて・・・・・・、でも、どこまでも沈みこんでいく感じのする膣内を何度も打ちつけていく。

「ひゃああぁん!あはああああっ!ヤバいヤバいヤバいヤバいいいいっ!!そんなに激しくされたら・・あひっ!ふぅぅん・・・・・・ひぃいんっ・・・・・・!か、感じすぎちゃう――!!」

 おち〇ち〇がミズキの動きに合わせて持っていかれそう。引き千切られそうなまでに引っ張ってくるのに、抜けそうになったらまた深くまで一気に咥えこむ。外気の涼しさが懐かしく思うほど、亀頭は真っ赤になっている――そう思うほど、おち〇ち〇がミズキの膣内で熱く滾っていた。

「イキそうなのね?もうイっちゃうの?だらしないおち〇ち〇!わがままなド変態ち〇ち〇♪」

 そう私を貶しながらもトロトロに溶けているミズキの膣内。ゆっくりと腰を持ち上げていきながら、私にしっかり見せつけるようにしつつ、亀頭だけを咥えた状態で動きを止めた。

「うふふっ・・・・・・安心して。私がちゃーんと気持ちよくしてあげるから・・・・・・一緒に気持ちよくなろう、瑞樹・・・・・・」

 にっこりと、私に笑みを向けている。

「ミズキっ!」

 私の声に合わせて、ミズキは腰を下ろした。

「んああっ!深ぁいいぃっ!ん、奥まで突き破られそうっ!!」

 ミズキが甘い吐息を濡らしながらつぶやいていた。

「身を委ねて?全部してあげるから・・・・・・私に任せて・・・・・・。私のおま〇この中・・・・・・いっぱい感じて」

 膣の中を転がして、上下左右に振って見せたり、腰で円を描いて見せたり――。
 限られた空間の中で弄ばれるおち〇ち〇がはしゃいでいる。先端がもう限界だと知らせていた。

「またすごい快感くるのおおっ!いくいくいく!」
「まだイっちゃダメ・・・」

 膣奥を締め付け、亀頭を刺激しているのに、ミズキは私をイかせてはくれない。
 突然、射精感でいっぱいだった頭の中が急に醒めたようにクリアになっていき、射精が遠のいた。それでいておち〇ち〇は勃起状態を維持していて辛さを物語っていた。

 私自ら射精することをやめてしまったのだ。

 ここはミズキの空間。私の意識もミズキによって好きに変えられてしまうことに気付いたのだ。

「なんでええええ!!イカセてよおおお!!」
「あなたは私が管理してるのよ。私がイイって言うまではイカせてあげない。焦らして、我慢して・・・それから射精するのが気持ちいいの・・・」

 ミズキはソレを体験しているから知っている――。私が描いて-おしえて-きたことだから。

「瑞樹だって知っていたんでしょう♡」
「そうだけど・・・・・・でも・・・・・・!」

 それを自分自身が体験するなんて夢にも思ってなかった。こんなにセックスが気持ちいいなんて。

「もっともっと感じるの!限界まで!精神が壊れちゃうくらいまで発狂して!」

 ミズキの声とともに私は半狂乱になって泣き叫んでいた。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あああああっ♡イ゛カ゛セ゛て゛え゛え゛え゛え゛♡♡♡おち〇ち〇苦しいのぉおおお♡♡射精させてほしいのおぉおおおおぉぉぉ♡♡」

 大きなストロークでミズキがおち〇ち〇を出し入れしながら、喘ぎ声を漏らし続ける。私は必死にミズキに訴えかけて、イク瞬間まで滾ったと思った熱意はまたスタートに戻されてしまう。ミズキがイクまでに私は5回はアクメに達しているだろう。そのくらい私たちの余裕の差は歴然だった。

「このままじゃ、おち〇ち〇おかしくなっちゃうのおおおおっ!!」

 脳と身体の波長が合わず、寸止めされていたおち〇ち〇が苦しみ痛み出す。その痛みでさえ、ミズキの体重を乗せた腰使いに快楽へと変えられる。

「あひぃいいいいんっ♡♡きゃああああぁぁぁ♡♡♡うごごおおおおぉぉぉ♡♡♡だめだめだめっ♡もうらめなのぉおおおおっ♡♡イカせてええぇえああああああ♡♡♡」
「辛いのね、瑞樹・・・いいわ。出してっ・・・私のなかっ!一番奥に射精してっ!んっす、んくぅうう・・・・・・っ!」

 ミズキが許可を出した瞬間、私の中の抑えきれない感情が爆発して、一気に噴き出した。

「しゃせー!しゃせー!びゅくびゅくさせてぇええ!!やぁああんっ!射精ひたいぃいいっ!!精子解放しゃしぇてええ!!ひぃいいいんっ!!」
「ふふふ・・・おち〇ち〇ギンギンにして私の膣内ですっごい跳ねてるのが分かる。よく我慢したわね。射精させてあげる」
「はやく!射精させてえぇえええ!!」

 膣内がうごめき、子宮口が吸い付いてくる。膣の中でビクビクしていたおち〇ち〇に被りつき、亀頭ごと精液を吸い上げる動きをしていた。さらに締め付けを解放しながらシコシコ扱き続ける。
 その甘い刺激に、私は限界を迎えた。欲望のままに、衝動を抑えきれずに大量の性欲を吐き出した。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁああああーーーーーーーっっっ♡♡♡」

 びゅくっ!びゅるるっ!びゅくんっ!どぷぅっ!どぴゅっ!びゅくぅっ!

 射精を、子宮口が受け止めていく。亀頭を咥えて、細いがで精液を啜りあげていった。その感覚に、射精が止まらなかった。

「イイぃ~はぁああああぁ!!溜まってたモノがばくはちゅしゅるのぉおおお!!」

 私の射精に対してミズキが喘ぐ。膣奥を押しつけながらグリグリと腰を動かして、恥骨にクリトリスを擦りつけていた。まるで私の快感を、自分にも共有しようとするようだった。

「ああああダメダメダメッ!!すごいのキちゃうぅっ!キモイイイ快楽キちゃうううぅぅ!!」
「イクイクイクイク、イっちゃううぅううううう!!!」
「ふぁああああああっ!!射精とまんにゃい・・・とまらにゃいよぉぉぉ。」

 おち〇ち〇から大量の快楽の塊が噴き出して止まらない。それが精子に変わって吐き出していくみたい。
 比べ物にならないくらい長い絶頂感。やがて、ミズキの身体もぶるるっと腰を震わせていた。

      搾り取られる精液

 目もくらむような快感の中、ミズキがアクメに達するのを、おちんちんを通してはっきりと感じ取った。

「すっごい量♪こんなに出るなんて・・・いっぱい我慢したもんねぇ・・・全然止まらないわね♪」
「あふぇええっ~おちんちんばかになっちゃったぁああ・・・・・・」
「気持ちよさそうな顔しちゃって・・・体液美味しいわぁ・・・」

 甘く響く、ミズキの絶頂の声を聞いて・・・・・・たまらない満足感を覚えていた。

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 私は一番幸せだった。生まれてきた私が幸福とはなんなのか知らなかったから。
 親が一番不幸だった。生まれてきた私が幸福とはなんなのか知らなかったから。
 彼女は幸せにはなれなかった。生んだ私が幸福とはなんなのか教えられなかったから。
 それでも彼女は不幸にははらなかった。生んだ私が不幸とはなんなのか教えなかったから。


 私の名前は萩野瑞樹-はぎのみずき-。銀行員のお父さんと専業主婦のお母さんの順風満帆な暮らしの中で私はなに不自由なく過ごしていた。
 今どき専業主婦の母親なんていない。クラスメイトの親は共働きの家がほとんどだ。そのせいで世間知らずで未だにテレビのニュースの情報を鵜呑みにしているくらいのママと、昔ながらの亭主関白のパパだ。
 うちは時代錯誤も甚だしい家庭で育ったのだ。クラスメイトと話が噛み合わないことが何度もあって、『瑞ちゃんはおかしい』とさえ罵倒されたこともあった。


 私がおかしいの・・・?
 おかしいのは私なの・・・?


 私は生まれてから思っていたことがあった。他の家とは何かが違う、我が家は常識外れしている中で育てられた。
 両親の面白エピソードはそれだけじゃなかった。
 小さい頃から学校なんか行かなくても許してくれた。将来仕事なんか就かなくても、特にお金の面で困ることはないと豪語していた。
 引き籠ること前提に生活することを幼い時から親に許されているのだ。だから私は思うのだ。


 逆にヒクんだけど・・・


 そのせいなのか、私は度々学校で騒動を起こす問題児でもあった。私は友達付き合いが長く続かないのだ。
 友達の大切にしていたモノを壊したくなる衝動に駆られ、そのまま実行してしまう癖があった。

 ガラス細工、リボン、お皿、カード、etc…

 割れるものは割り、小さいものは隠し、失くし、奪い――宝物というものを壊していった。
 その度に友達は泣いて、母親は謝り、私はすました顔をして、翌日から私はひとりぼっちになっていた。
 私が学校に行きたくないことをパパは最後まで渋っていた。引き籠りとして生活する私に対して、

「なにかをやり始めなさい。食べて眠っているだけの生活ならお父さんは許さない」

 それが条件だった。
 パパが恐れているのは、世間体が怖いのだ。私にはよく分からない。

「うん。わかってるわ、パパ。私はそんな生活しないわよ」

 初めて私はパパと繋がれたと思った。しかし、私はママとはいつまでも意見が合わなかった。

「ねぇ、ママ」
「なに、瑞樹?」
「他人の家はもっと苦労しているのに、なんでママは許されるの?」


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 年を重ねてくる度に私のなかに芽生えていたどす黒い感情はより漆黒のものになっていた。
 中学生にあがった頃にはこの年で引き籠って生活している私が近所からはおかしいって言われていることに気付いていた。
 両親との会話もなく、ぐれていたり、好き勝手に遊び呆けている時間が多くなった。
 小学生の時から続けていた、ソシャゲやネット漁り、絵を描くだけじゃなく、その頃には外に出て一人でゲームセンターで遊んでいるようになった。親は引き籠っている生活はよくないと、外出することに何一つ文句を言わなかった。
 それだけじゃなく、私に必ず千円札を握らせてくれていたのだ。昼食と遊びに使う金額で千円もあれば十分だった。千円札を丸々使いこみ、夕暮れの時間になったら帰宅する。それが私の日課になっていた。


 その日は私が帰宅すると、仕事からお父さんも帰ってきていた。

「瑞樹ちゃん。今日の夜ご飯どうするの?」
「一人で食べるから出来たら置いといて」

 この頃はもう親の意見は聞かず、自分一人でご飯を食べるようになっていた。

「・・・そんなこと言わずに、お母さんたちと一緒に食べない?」

 食卓で静かに待っているパパの顔があった。厳格な顔で私を睨んでいるのがわかったけど、今はそういう気分じゃないのだ。

「食べない。ほっといて」
「そんな食事があるか!食卓に付きなさい」

 その言葉を聞いてパパはキレた。机を叩き大きな音を立てて私を威嚇していた。
 その怒りが私に伝染するように、輪をかけて大声をあげて私も対抗した。

「うざい!二人と食べるくらいなら私いらないから!」
「なんだと!誰に向かって口答えしてるんだ、瑞樹!」
「私仕事するから入ってこないで!」

 音を立てて扉を閉めて自分の部屋に閉じ籠ってしまう。友達だけじゃなく、家族でさえ私は上手く付き合うことができない。
 コミュニケーション障害だ。私が真っ当な生活が出来る未来が予測できないし、親と同じ生活を過ごせる自信も私にはなかった。


 だから私は引き籠っていた6年間で自分の進む道を決めていた。コミュ障でも関係ない、自分の居場所を自ら開拓していったのだ。
 子供心に、自分がどうなりたいという夢を描いていた。それを形にするのは楽しかった。高校生になった自分-ミズキ-を描いて、異世界に旅に出る話を描いたこともあった。その話は途中で終わったけど、いつか続きを描きたいと思ってまずは別の話を描くことを優先しながら独断で勉強していた。


 絵を描くことだけは私を夢中にさせた。実際のところ嫌いじゃないけど好きでもなかった。


 下手だった絵も6年間も描いていれば上達するもので著しく成長した私の絵は注目を浴びるようになっていた。
 SNSを始めたことで思った以上に反響が貰えていき、着実に頭角を現していた。いっぱいイイネしてもらえて病みつきになった時もある。本当にいまの世の中って面白い。
 現在――私は有名な同人作家になっていた。みんなに気に入られる作品を描くために日々ネタを探して絵を描く毎日だ。
 絵だけじゃなくて顔も出してるから喜んで買ってくれるオジサンも多い。私の漫画が広告として張り出されることもあるから顔は知らない人も作品は知ってるかもしれない。

 私は同人作家になるという道をこの年で完成させていたのだ。

 人生はどう転ぶか分からない。他の人が高校受験、大学受験と資格だ試験だと頭を悩ませる傍らで実力だけで成しあがった人がいることを忘れてはいけない。運とタイミングも良かったと思うくらい、社会は不平等で出来ている。
 私の歪んだ思想や歪んだ感情は、作品の題材にするにはうってつけだったのだ。それはまるで、『普通』という枠では抑えきれない多彩なジャンルの中から自分の幸福というものがなにかを見つけること。
 ある人には不幸でも、ある人には幸せに見える不思議な錯覚。幸せを壊したいという破壊衝動を表現するうってつけの場所、私の居場所を見つけたのだ。

      悲惨なヒロイン・・・

 辿り着いたジャンルは凌辱モノだった。

 ”触手”で子宮破壊も描いたりもした。
 ”寝取り”で好きな彼氏を奪うのも背徳感あってたまらなかった。
 ”奴隷”にして調教する気持ちもわからなくない。
 みんなで一緒に”野外乱交”も・・・etc…。

 純愛を描いたこともあったけど、過激なモノ描くと反響がよかった。可愛い少女がボコボコにされると悦んでくれる人が多かった。
 今では私の描くミズキはすっかり汚れキャラとして定着してしまっている。可哀想と涙を流しながらお金を払ってくれる男の人に私はうっすらと笑みを浮かべていたほどだ。
 私が抱く破壊思想と同人誌の相性は抜群だった。
 次回挑戦するなら”催眠”がいいかな。チートアイテム使って常識変化させたり、認識できなくするのが面白そう。
 こうみえて私も”快楽落ち”させたい男の子の願望が分かるようになってきた。可愛い女の子が滅茶苦茶にされるのは見ていて可哀想だと思うけど、悔しいけど描くのが止まらないのね♪
 それでお金になるんだもん♪いったい誰が傷ついているって言うのかしら?


 ミズキに迷惑をかけているわけじゃない。ミズキを傷つけているわけでもない。ミズキが悲しんでいるわけじゃない。可哀想だとキャラに感情移入している男の人もいる、私にはその気持ちがよく分からない。――だって、ミズキは”絵”じゃないの!


 自分の境遇に対する負の感情、衝動、咆哮、猛烈を爆発させて描く作品は気持ちよかった。そして、そんな作品が評価されるのだから世界は歪みに満ちている。

 ――それが私の作品の原動力だった。


「・・・・・・・・・胸が痛まないのか?」


 パパは私がやっている同人活動を知り、家族会議でそう言った。
 悪いことをしている自覚がないのに責められる謂れはなかった。それを認めてしまったら私は二度と立ち直れなくなってしまう。

「良心の呵責を持ってないのかと聞いている、瑞樹?」
「私のやってることは誰にも迷惑かけてないよね?むしろ、私はもうこの年で稼いでいるじゃない」
「お金のことを聞いているんじゃない、瑞樹。この内容はなんだ?未成年がふざけた絵を描くんじゃない!」

 同人誌を机にバシバシ叩いてボロボロにしていく。
 私がなにをしたって言うの?両親に反対される理由が分からない。
 常識とか、当然とか、普通の上で成り立つ世界なんて私には合わない。

「株や為替でもやったらいいんじゃない?一発当てれば億万長者になれる可能性があるなら普通やるでしょ。人より早い閃きと行動力があれば、やっていくことはそんな難しくないしね!」
「やってないじゃなくてやらないのよ。お母さんはそんなの怖くて出来ないわ」
「俺は瑞樹をそんな風に育てた覚えはない!」
「パパもママも自分の意見がすべてのように押し付けてこないで!会社に働いてお給料もらうより、私は自分の好きなことして遊んで生きていきたいのよ!分からないでしょ、私の気持ちが!なら言わないでよ!!」

 パパがブチ切れて私の顔に平手打ちした。身体は飛び、地面に倒れて私の頬は赤く染まっていた。
 それと同じくらい、パパの表情は激情していた。

「調子に乗るな!子供の分際で親に指図するな!!」
「もうやめてください!」

 私とパパの間にママが割ってはいる。その顔は涙で崩れているのに、震えた身体を引きずりながら前に飛び出していた。

「元はといえばお前がちゃんと躾けないからこんなことになったんだ!!」
「瑞樹は私の子よ!どんなことがあろうと、私は瑞樹を守ります!」
「甘やかした結果だろう!いっそのこと寮にぶち込んで躾けてもらった方がましだった」
「そんな横暴なこと絶対反対です!」

 私のことで始まる家族喧嘩。それは何回も見た光景。
 どうしてお金もあって苦しまず生活できるのに、家族同士で苦しまなくちゃならないのだろう。
 両親は私の才能を決して評価しなかった。


 本当に、嫌な家族だ――。
 でも、いまの私がいるのも家族のおかげなんだ。この家じゃなければ私は作家になることは出来なかっただろう。
 ――この時、私は初めて親に感謝した。

「パパもママも知らない」
『えっ・・・』

 それだけを言い残して、私は部屋に閉じ籠ってしまった。そして、一枚の絵を描こうと思った。
 むしゃくしゃする。今日も一枚絵を掲載-か-いてから寝ることにしよう。


 愛用のタブレットを開いた時、それは突然起こったのだ。
 白紙が白い光に変わり、普段と違う輝きを見せていたのだ。

「(なに?)」

 最初は目の錯覚だと思った。でも、私の目が白い光から離れなくなって、それは段々と大きくなっていったのだ。
 光に吸い込まれると思った瞬間、私は意識を失ってしまったのだ。


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