純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ:グノーグレイヴ『時間停止』 > 時計『時間をはかろう』

「先生。おまたせしました」

 俺と先生だけの美術部は、美術室の隣にある資料室を使って行っていた。元々青木先生の部屋だったが、いろいろ忙しく、俺が部活に出ない日に入ることはほとんどない。青木先生が部屋の鍵を俺に渡してあるので、実質俺しか入ることが出来ない「隠し部屋」となっていた。そこに青木先生を招待する。先生は足を進めたが、俺が用意したマネキンを見て唖然としていた。

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「こ、これは……!!?」

 今朝から行方不明になっていた山崎知恵。
 早退したはずの小松彩夏。
 同じく行方をくらましていた三枝詩織先生に、忽然と消えた新田澄子。

 青木は状況を把握して俺を睨んだが、既にそんな脅威に臆することはなかった。

「どうです?俺の自慢のコレクションです」

 先生もなにかを言いたげだったが、静かに彼女たちに近づくと、ゆっくりと肌に触れた。

「動いていないのか、いったい、どうして?」

 怯える青木先生がもどかしく、俺は三枝先生の身体をぎゅっと強く抱きしめた。

「抱きたければ抱いても良いんですよ。好きに出来るんですから考えるだけ損ですよ」
「し、しかし――」

 俺は新田澄子の裏に回ると、一歩一歩彼女を持ち上げて歩いて見せた。

「ほらっ、せんせい。そんな無理しなくても、学園No.2の新田さんで抜いてあげようか?それとも、三枝さんの方が好みですか?」
「おれは――」

 答えを出さない青木に痺れを切らす。

「じゃあ仕方ありません。先生は絵に描いた餅でも眺めていて下さい。俺が楽しみますから」

 俺は四人を中央にまとめさせ、四人に囲まれるようにして座った。裸の彼女たちだ。小松彩夏の舌を出させてうなじを舐めらせと山崎知恵が肩に胸を押し当てる。三枝詩織とキスをして、新田澄子にフェラをさせる。

「うはっ、すげえ。唇がいろんなところに這ってる。どう?先生?絵になるでしょ?」

 その光景はまさにハーレム。誰もが羨む光景に、

「ハァ……ハァ……」
「青木先生?」

 逸物を取り出した青木先生は、すでにはち切れんばかりに膨らんでいた。

「俺も、混ぜてくれ」

 先生が堕ちた。俺はニヤリと笑った。


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 学園No.2の新田澄子は野球をしていた。
 活発で勝気の女の子。確かに山崎知恵とは正反対の性格かもしれない。でも、だからこそアウトドア派のイケメン達には好評なのかもしれない。ピッチャーとして次々と男子を三振に打ち取る澄子の前に俺が現われた。 

「新田さん」
「はい?」

 突如現れた俺の登場に、澄子も動揺していた。さらに、

「俺が打ったら、一発やらして」
「ふぇ?」

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 俺の言動に言葉を失っていた。言葉を理解し、借り狂ったように猛突進する男子達。

「ふざけんなああああああ!!!!」
「てめえツラ貸せやあああああ!!!!」
「ち〇こへしおるぞ!!!!!」

 押し寄せる彼らだったが、静止する様に澄子が大笑いをした。

「あはは。おもしろいねえ。恨みっこなしの一球勝負よ」

『そんなぁ』と引き下がる男子。俺はバッターボックスに立つ。ピッチャーマウンドでキャッチャーとサインを合わせる。

「ちなみに、私が勝ったら何してくれるの?」
「一発やらしてやるよ」
「あははははは!絶対いや!……ミュウミュウの財布かバッグね。一番高い奴買ってもらうからね」
「絶対いやだあああ!!」

 澄子が運命の一球を振りかぶって、投げました!


「――時よ、止まれ」


 時が止まり、動きが止まり、ボールが空中で静止していた。俺にかかればナックルだろうが、ジャイロボールだろうが意味がない。直球ど真ん中のスローボール。暴投である。

 
 バシン、バシン、、バシン、、、(←エコーボイス)


 強振バッドがボールに直撃した音が響く。だが、止まった世界ではボールは動かない。投げ終わったポーズで髪をなびかせている澄子。

 澄子は自分が打たれたことにさえ気付いていない。何が起こったのかもわかるはずがない……。


「そして時は動き出す――」

 
 ボールはグラウンドを通り越し、フェンスを超え、林の中へ消えて行った。


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 知恵先輩と供に並ぶ彩夏。知恵よりも重い彩夏の身体を運び終えた俺は、二人の動かない姿を見ながら笑ってしまった。

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 自分の部屋ではない。学校内で隠し部屋があるというのは疑問に思うだろうか?でも、なにも部屋を隠しているわけじゃない。秘密の部屋を知っているのは、なにも俺だけじゃない。

「先生」
「将隆。どうした?」

 俺が声をかけ、担任の青木先生が振り向いた。

「小松さんが早退しました」
「おお、そうか。いやな、連絡がないままいなくなったと聞いていたから心配していたんだ。ありがとう」

 やはり担任も心配していたのか、思わず笑ってしまう。彩夏の居場所は俺だけが知っている。

「……先生?」
「ん?なんだ、将隆?」
「部活をやろうと思いますから、部室開けますね?」

 俺が言うと、先生は「おおっ!」と笑みを浮かべて喜んだ。

「開かずの扉だった『あの部屋』を久しぶりに開けるんです。では放課後。……先生。期待して待っていてください」
「幽霊部員の部長じゃ芸術が泣いているぞ!」
「ええ。もう数体の『マネキン』は運んでありますで、一緒に絵を描きましょう」
「意欲に湧く生徒は嫌いじゃない。先生楽しみにしてるぞ」

 楽しげに笑いながら廊下を歩いていく先生。俺はその後ろ姿を愉快に眺めていた。


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 次の休み時間になる。学園No.2の新田さんに会いに行こうと立ち上がる。だが、その前に

「ねえ、ちょっと!」
「はい?」

 俺の前に珍しい来客が尋ねる。と、言っても同じクラスだ。更に言うなら今日最初にあった人物だ。
 小松彩夏だった。

「ちょっと私と付き合ってくれない?」

 要件を言わず外に出て行く。何事かと思いながらも、なんとなくわかってしまうから怖い。

「やれやれ」

 一悶着ありそうな感じがするが、その時は全速力ですり抜けよう。


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 目が覚めた時には8時を過ぎていた。

「ヤバッ!」

 8時15分からHR―ホームルーム―だ。それまでに教室にいなければ遅刻扱いである。高校生と言うのはどうしてこんなにも朝が早いのだろうか?部活をやっている人たちなんて一体何時に家を出ているのか教えてほしいくらいだ。朝が弱い奴の為に10時登校を義務付けするよう要求したいくらいだ。
 だが、そんな悩みも昨日で解消した。着替えをしながら左腕に腕時計をつける。左右にそれぞれ二つずつあるボタンの内一つを押した。すると、表示画面が時刻から「0:00:00」と、まるでストップウォッチの様な画面に変更される。
 まさしくその通り、俺は続いてスタートボタンを押した。


 ――瞬間、全ての音は消え去り、無音の世界が広がっていた。


 全ての時は刻むことをやめ、また小鳥、車、人間すべてが一つの光景の一描写の動きで止まっていた。
 小鳥は空中で翼を広げながら止まり、車は排気ガスを青信号を前に停車している。
 これが、グノー商品『腕時計』。腕時計をつけた者以外は全て止まる道具だ。俺にとって時間などあってないようなものだ。期限など無限に等しく、弱肉強食の世界の動物に於いて最速の足を持つ世界王者になった。
 止まった街で動いているのは俺と、腕時計のストップウォッチだけだ。「9:59:59」になると強制解除になってしまうが、そこまで行くことはまずありえないだろう。まぁ、買って一日目だから断言できないが……。


 世界は止まっていた。


 しかし、こうして止まった街を見渡してみるとやはり人間の表情とは豊かなものだ。友達と会話しながら笑っているもの、欠伸をして目に涙を溜めているもの、忙しそうに走っているもの、
 と、コンビニの前でたむろしている女子高生がいた。よく見れば同じクラスの小松彩夏―こまつさいか―だった。確かに女子を引っ張るグループのリーダーであり、先生の評判は良ろしくない。それでも、高校生とは思えない化粧の上手さや最先端の髪型やファッションセンスを取り入れるアグレッシブさが、小悪魔のように彼氏をとっかえひっかえ変えている彼女の魅力の一つだろう。
 まあ、俺にはよく分からないが、確かなことが一つある。彩夏が可愛いということだけは同意しよう。寄り道だ。俺は彩夏に近寄って声をかけた。
 
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「おはよう。・・・なんて、声もかけたことないもんな」

 当然返事はない。俺を見ていない顔のまま止まっていた。俺は彩夏の髪を触る。青い艶のあるパーマのかかった髪だ。

「すっげぇきめ細やかな髪。いくらかけてるんだよ?でも、触ってるだけで気持ち良いもんだな」

 サラサラな髪をぐしゃぐしゃにする。手を放し、少し乱れた彩夏の髪だけが先程と変わっただけだった。俺はそのまま手を彩夏の唇に持っていった。口紅がついていて、煌めくピンク色の唇をしていた。

「潤んだ唇……こんなんでキスされたら男子はたまらないだろうな」

 「まぁ、頂くけどね」と独り言をつぶやいた後、唇を合わす。俺と唇を合わしても全く抵抗しない。甘く軟らかい唇が触れただけで快感だった。もちろん、抵抗もしないけど受け入れもしない。我慢できず舌を刺し入れても閉じた歯はまったく開けない。何度も舌でノックしても、白い歯を撫でるだけで彩夏の舌が出てくることはない。

(まぁ、当然と言えば当然か。…………部分解除するか?)

 という選択もあったが、今は朝だし、そう言う気分に今一歩でならなかった。唇を放した俺は口紅のついた口を腕で拭う。制服に彩夏の口紅がついた。俺は最後に彩夏の穿いているスカートを脱がした。細い身体の彩夏は、フックとジッパーを外しただけで簡単にスカートは足下に落ちた。すると、スカートの奥にあるショーツが俺の目の前に見えはじめた。

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「おい、高校生が穿くようなもんじゃねえだろ?これは教育指導が入るな」

 今時の女子高生は厭らしい。だが、鑑賞するだけなら十分絵になる。しばらく彩夏を見た後で俺はその場を離れた。もちろん、彩夏のスカートを手に持ったままだ。

「スカートは机の上に置いておくから、彩夏も早く来た方が良いよ。じゃあね」

 でも、そんな姿で学校に来たら生徒指導に止められるだろうなあと思いながら、俺は彩夏のスカートを持ちながら登校する。もちろん、彩夏の香水の匂いが染み込んだ甘いスカートを嗅ぎながら。
 
 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 学校に到着し、時の固着を一時解除すると、止まっていた歯車が動き出し、音が戻ってきたように賑やかくなる。耳が麻痺したようにちょっとした声が五月蠅く感じるからいけない。
 誰も時が止まっていたことに気付いていないのだ。何事もなかったように会話を弾ませる生徒たちを見ながら、優越感に浸っていた。
 時刻は8時8分。余裕すぎる登校だった。

「将隆!いつの間に来たんだよ?絶対遅刻だと踏んでたのによ」
「なに言ってる?余裕だろ」

 無二の親友、石上彰―いしがみあきら―が飛んでくる。机に座って軽く話をすればHRが始まり先生が顔を出す。出席を取って一日の挨拶を始めるのはどこの学校も同じだろうか。 
 と、しばらくすると勢いよく扉が開き、遅刻してきた人を全員が見た。

「はぁ……はぁ……」

 小松彩夏だった。俺はニヤリと笑ってしまった。

「遅刻だな、彩夏……って、おまえ、なんて格好してるんだ?」
「―――――」
 
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 先生が呆れている。彩夏は制服にブルマだった。スカートを穿いていなかったのだ。

(それはそうだな。俺が持ってきちゃったんだから)

 彩夏は何も言わず席に着く。だが、机の中に入れられたスカートを見てさらに顔を赤くして周りを見渡していた。
 どうして引き出しの中に入っているのかも分からなければ、誰がこんなことしたのかという怒りも表情から見て取れるが、残念ながら分かる筈がない。その行動自体、俺をただ喜ばせるだけである。

「――――っ」

 彩夏の目が俺を見る、しれっと回避して時計に目を落とす。

「…………あれ?」
 
 タイムストップ機能を見ると、「1:10:35」という表示になっていた。寄り道したが家から学校は片道20分の距離だ。そんなに時間を使っただろうか?調べようにも止まっている時は全ての時計は止まっているため、体内時計しか確かめようがない。ひょっとしたら流れている時の早さが若干違うのだろうか?
 そうだとしても、一日経てばリセットされるらしい。あまり気にせず、これからも使い続けて行くだろう。


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