純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ:グノーグレイヴ『憑依・乗っ取り』 > 飲み薬『ひょうい部NEO』

 星永学園内をひた走る義也は思う。

「まったく、貴明に付き合うといつも碌なことがないんだ」

 憑依部として活動する度に、大切なナニカを失っていくことを義也は勘付いていた。
 常識とか、良心とか、背徳感とか・・・。
 そんな、日常で最も大事にしているものが憑依部には希薄で、皆が持ち合わせているものが、当然持っているものが、持つべき感情が、一つ一つ自分の中でなくなっていってしまうのではないかという恐怖心を抱いていた。
 女の子に”憑依”して喜んだり、楽しんだり、遊んだり、弄んだりすることで捨てていく感性。
 男性としての尊厳、男性としての誇り、男性としての強さ。男性としての自信を――。
 女性への冒涜。女性への思いやり。女性へのいたわり。女性への慈しみを――
 全部捨てて自己中心的思想と自尊心だけを持った憑依部の末路は悲惨な結末しか見えないではないか。

 義也も同じだ。自分だけは違うと――貴明たちが女の子たちに”憑依”している間、自分だけは違うと自尊心を保ち、憑依部の副部長として部活そのものを守り、貴明を支えるという名目で自分を守り続けてきた。
 部員たちによって傷つけられた女の子達への謝罪もまた部員をまとめる副部長の仕事。しかし、”憑依”そのものに取り憑かれた貴明とは違う義也だからこそ、誠意を込めて女の子達に謝れることを義也は誇りと思っていた。
 だけど、そんなことは実は関係なかったのだ。貴明も義也も同じ”憑依部”であり、義也が”まとも”に見えたところで部活のメンバー一人でも異常者に見られれば全員が異常者なのである。
 常識人も異常者も、それは義也が決めることではない。他人が決めることであり、他人の評価が義也という人格者なのである。だから、義也がなんと言おうと、義也もまた異常者なのである。

「――――っ!?」
「あっ」

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 義也とばったり会ってしまったのは、倉田彩夏だった。義也の顔を見た瞬間に彩夏の顔が強張ったのを見て、全てを物語っていた。
 嫌われているのではない。怖がられているのだ。
 義也という人間は、他人に恐れられているのだ。

「ちが・・・さっきは、その・・・・・・」

 どんな言い訳を言おうとしても、そんなものが通じるはずがない。何故なら、義也が星永学園にやってきていること事態異常な行動なのだから。
 言葉なんて出るわけない。謝罪で許されるはずがない。罪を償えるはずがない。相手を傷つけたのは自分のヤってしまった行為なのだから。

「(ちっ、そんな女々しいことを考えてるんじゃねえよ。お前は俺の心の友だろ?)」

 心の中で貴明が声援を送るも、義也まで通じることはない。

「(ドンッと構えろ。やっちまったことは仕方ない。次に切り替えて締まっていこう!)」
「五月蠅い!そんなだから破たんしてるんだ!俺には貴明みたいな考えは出来ない。誰かに嫌われることを放ってはおけない。炎上は怖い。夜道を一人で歩けないようなことを起こしたくはない。”普通”の人生を過ごせれば良かったのに・・・どうして俺は、誰か人を傷つけてしまったんだろう」
「(義也。お前は”普通”だ。優しすぎるほど”普通”だ。面白くないほど”普通”だ!俺が言うんだから間違いない。だからそうくよくよすんな)」
「人を傷つけるのが・・・”普通”の人のすることかよ・・・?」

 彩夏の泣きそうな顔を見て痛みを覚える義也。共感してしまう感受性を持ち合わせているだけに辛さがある。
 泣きそうな顔を見たくない。そうやって『逃げてきた』義也にとって、真実を突きつけられることが何よりも怖かった。

「(はぁ。仕方ねえな)」

 そう言って貴明は―――――義也の中から消えていった。

「えっ、貴明?」

 説得を受け入れられない義也に痺れを切らして怒って帰ってしまったのか。義也が呼んでも貴明が返事をすることはなかった。
 辺りを見渡し貴明を探そうとするも、当然空中を揺蕩う姿が見えるわけもない。完全に見失った義也は貴明を見失った。

 ――パシっ

「えっ?」

 逆によそ見していたせいでがら空きだった右手に温かい感触が伝わってくる。驚いた義也が視線を向けると、倉田彩夏が義也の手を握りしめていたのだ。
 まるでこれから、「お巡りさん、この人です」とでも言わんばかりの力の入った握りしめに、義也の心臓が飛び跳ねた。

「あっ、はっ、放して!悪かったから!」
「・・・・・・」

 彼女は怒っていた。睨みを利かせる上目遣いに義也は緊張し、振りほどこうとした手が汗ばんでいるのを感じていた。それでも彼女は義也の手を放さなかった。松村杏以上に気迫で義也を圧倒し、根負けした義也を引き連れて水泳部の部室へと入っていく。

 ――ガチャリと、鍵をかけて義也を監禁させる。誰も逃げられないようにするために。誰も入ってこれないようにするために。

 彩夏と一対一になった義也にとって、既に軍配はあがっている。義也の負けだ。相手の領域で相手の陣地に閉じ込められた危機的状況で義也が出来ることは謝罪することしかない。
 憑依部副部長としての責務を果たし、彩夏に対しての精一杯の謝罪を込めて。

「ご、ごめんなさい!俺が悪かった。さっきは調子づいたんだ」

 図に乗って彩夏を傷つけたことに謝罪する。謝っても許してもらえるとは思えないが、それくらいしか義也に出来ない。
 警察に捕まることを覚悟しながら、後悔だけが頭の片隅に残り続けた。

「あなたが悪いんです・・・夢なら良かったのに・・・」

 傷つけられたことに対する恨み節を項垂れた状態で聞いていた。微かに聞こえる布の擦れる音が、義也の耳に残り続けた。

「あなたが悪いんです・・・知らなければよかったのに・・・」
「・・・・・・」
「私がこんな変態だったなんて」
「えっ・・・!」

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「毎日部活に専念して、実力で相手を捻じ伏せて、勝って相手を見下して・・・再戦しても勝てないって相手を甚振って、時間の無駄と練習の無意味さにぐちゃぐちゃになった相手の顔を見ることに何の苦痛も感じなくなってきた私を、あなたは問答無用でいじめてきた。今まで私に負けた人がした表情を私に教えてくれた。その時気付いたの。あなたじゃない。私がそれを望んだんです」

 唐突に彩夏が語り始めた自己破壊願望。エリート故に堕落することを望むその都合のいい観測に、義也は逆に我に返った。

「違う!それはきみの考えじゃないんだろ!貴明!きみがいるんだろ!やめてくれ!これ以上人の意志を壊さないでくれ!」
「ううん。ちがうよ。これが私の意志なの。自分が甚振られて初めて気が付いたの。いじめられるのが私好きなの。今まで甚振る姿を見て共感していたの。私は勝つことしか知らなかったから。負けることが出来なかったから。負けることがこんなに快感だなんて知らなかった」

 有無を言わさぬ強制操作に日常を破壊された被害者でありながら、救われたことを喜ぶ彩夏は異常者だと義也は思った。
 誰よりも完璧で、美しいプロポーションを持つ彼女が義也だけに打ち明ける告白。生粋のマゾヒスト。そんな彼女もまた”普通”の女性なのだ。

「ウソだ!!!俺は認めない!そんなのはただの哀れみじゃないか。俺を救おうと都合のいいことを言わせているだけじゃないか、貴明!!!」
「逃げないで」
「――っ!!」

 両手で頬をなぞる彩夏と面を合わせる。どんなに叫んでも、どんなに泣きたくても、どんなに苦しくても、それが”普通”の生き方として絶望することを強制する。
 人生は思うようにいかず、うまくいかず、敗北感が溜まり続ける。
 決して特別ではない生き方を。楽しい生き方が出来ない義也にとって、分かっていても変えられない苦痛を抱えてこれからも生きていく。

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「一緒に堕ちましょう。あなたに私のすべてを捧げたい」
「馬鹿やろう――――!!!」

 叫んだところで義也は自分の運命を変えられなかった。


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 夕焼けの陽が沈み、辺りが暗くなると、星永学園に残って部活動していた生徒たちが帰り支度を始めていた。
 何気なく一日が終わり帰っていく生徒たち。杏(貴明)とすれ違い「さようなら」と言って帰っていく女子生徒を振り返る。

「・・・これで部員全員を帰らせたね」
「ああ。そうだな」

 義也と杏(貴明)もまた、憑依部の本日の活動は終了した。学校に帰って身体に戻り、家路に着かなければならない。憑依部の活動はまだまだ長い。

「貴明はすぐに帰れるんだよね?だったら早く先生の身体から離れなよ。もう、取り憑く必要ないんだから」
「うるさいな。お前こそ早く帰れよ。俺と違って『生身の』身体なんだからよ」
「・・・貴明が帰ったことを確認した後でね」
「・・・・・・うっ」

 常に貴明と供に行動をしていた義也だからわかるのか、貴明の思惑を察知して中々この場を離れようとしない。
 いや、むしろ自称常識人の義也だからなのか、立つ鳥跡を濁さぬよう、貴明がこれ以上の悪さをしないように見張っているようにも見える。

「そう言えば貴明。演劇部の宝城さんとなにか話をしてたよね?あれはいったいなんだったの?」

 まさにその通り。貴明の目論みが明るみになるのも時間の問題だ。

「ちっ。そこまで気付くとはさすが義也だ。だが、あと一歩遅かったな!」
「はっ!?」

 職員室の前を通り過ぎた時、義也に一瞬の悪寒が走った。突如として睡魔に襲われる義也。この睡魔は意図的に作られた睡魔であり、突然のだるさや急な眠気に義也は経験があった。
 そう。これは、この睡魔は――

「なにを・・・かん、がえて・・・・・・」
「先におねんねしてな」

 口元を釣り上げて不敵に笑う杏(貴明)の声が遠のき、義也の意識はここで途切れた。



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「うしし。今日はどこの部活にいこうかな~」

 憑依部の小西安人―こにしやすと―は貴明たちとは別の部屋で演劇部の活動を眺めていた。
 全員が見世物の劇を練習しており、本番が近いのか制服ではなくドレスを着こんで演じる本格的な取り組みだ。
 その眼は真剣であり、額に汗を滲ませて役に演じる部員までいるほどだった。
 しばらくすると、部員たちから緊張の糸が取れ、タオルで汗を拭いながら談笑し始めた。

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「今日はここまでにしましょう」
「部長。お疲れさまでした」

 部長という女、宝城千尋―ほうじょうちひろ―の掛け声により、部員たちは今日の部活を終了し、掃除と片付けを始めた。
 安人が注目したのは千尋だった顧問がいない部活の中で部員をまとめる気迫と劇を完成させる責任を誰よりも強く持ち、安人とは真逆の女性のように思えたからだ。表情に出る気品さと地に足つける重さを、安人が崩したくなったのだ。
 隙を見て千尋の背後に回り込むと、安人は千尋の身体に吸い込まれていった。

「・・・・・・んっ」

 ピクリと震えた千尋だが、それは一瞬のことだ。まさかその一瞬で安人が身体の中に入っているなど予想もしていないだろう。

「部長、どうしました?」
「・・・?いえ、なんでもありません」

 悪寒が走ったとはいえ、気にすることでもない千尋は部長として片付けを後輩に任せて先に着替えに戻ろうとした。それは、演劇部としては普段の光景だ。掃除をすませる後輩たちを残して、女子更衣室に戻ろうとする。

「(あ、もう帰ろうとするんだ)」

 憑依していた安人は千尋の見る視界で状況を見渡すことが出来た。彼女の考えていることは分からないが、身体から得られる情報は共有できるようになっていた。しかし、今回の安人は憑依した意識を減らし、千尋に気付かれることなく憑依できたことで、未だ彼女の意識を残した状態であり、主導権すら握らせていた。彼女にとって安人が潜んでいようが普通に生活できるレベルである。しかし、いまの安人には一つだけ千尋に影響を与えることが出来た。

「(ちょっと待てよ)」

 安人が思ったことで、ピタッと千尋の足が止まった。

「えっ・・・・・・?」

 急に自分の足が止まったことに、千尋自身も驚いていた。

「私、どうして足を止めたのかしら――?」
「(もう少し、後輩を見て行こうぜ)」
「・・・・・・」

 千尋は突然踵を返し、壁にうつかりながらその場に静止した。
 そして、チラチラと後輩たちの姿を覗きこんでいた。安人の意思に感化され、千尋の思考が変化していた。
 普段は先に帰る部長―ちひろ―が居座ることで、後輩たちも掃除に手を抜けないで困っていた。

「部長、どうされました?」
「私のことは気にしないでいいわよ」
「はぁ、そうですか」

 後輩たちもそう言われると渋々戻って掃除に取り掛かるしかない。部長の見ている中で掃除を黙々と終わらせていった。

「私、どうして今日に限って後輩たちのことをきにしてるのかしら。普段はこんな事しないのに・・・?」

 一番困惑しているのは他ならない千尋であった。普段と違う行動を取っていることに違和感を覚える千尋だが、今日に限って後輩たちの動向が気になるのだから。盗み見る様に後輩を見る千尋の視線で、安人は後輩たちを覗き見ていた。

「(むっはぁ。一年生たち可愛いな。将来有能間違いなしだな)」
「はぁ・・・はぁ・・・」

 安人が興奮すると、千尋も次第に息が上がってくる。後輩を見ながら欲情していることを誰かに知られるわけが行かないと、千尋はグッと表情を崩さないよう険しい顔を見せていた。

「部長。掃除おわりました」
「そう・・・お疲れさま。先に帰っていいわよ」
「では、お先に失礼いたします」

 着替えを済ませて先に帰る後輩たち。珍しく部員の最後に残った千尋がようやくその場から立ち退くように更衣室に入っていった。

「・・・いったい、なんだったのかしら・・・」

 自分の行動を思い返しながら不可解と首を捻る千尋。自分の思考がまさか安人に支配されているとは思っていない。着替えを始める千尋を誰よりも近くで見ている安人が、ドレスの奥に隠れていたブラに包まれた豊満な美乳を見て雄叫びをあげていた。

「(すっげえ。部長のおっぱいでかすぎるな!女性ってこんな視線で胸を見るのか?足元なんて全然見えないぞ。よくハイヒール穿いて転ばなかったな)」

 自分の着替えを自分の目で覗かれているだなんて誰も思わない。安人の興奮に気を止めない千尋は誰も居ない更衣室でドレスを脱ぎハンガーに掛けると、自分の制服に手を伸ばした。
 このまま着替えを終わらせるつもりの千尋だが、安人はそれを阻止しようとする。

「(おっと。もう着替えを終わりにするの?そんなことさせないぜ。ドレスと一緒に下着も脱げよ)」

 制服に手が届く瞬間、千尋の手が止まり、ゆっくりと自分のもとに戻っていく。そして、無意識にブラのホックを外して美乳を露出させると、ロッカーの中に仕舞い、次にお揃いのショーツも足から外して丁寧にロッカーの中に置いていた。
 女子更衣室で全裸になった千尋。

「(鏡に自分の姿を曝して)」

 安人の意思に従うように、千尋は鏡ついたドレッサーまで歩いていく。そして、全裸の自分の姿を映したところで、急に我に返ったように恥ずかしがった。

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「な、なんなの!どうして私、下着を外してるの?こんなところ、誰かに見られたら、馬鹿みたいじゃない」

 慌てふためく千尋は少しずつ気品さを失くしていき、天然キャラに見えてくる。学校の更衣室で無意識に全裸になり、鏡の前に立つ姿は実に滑稽であり、安人は心の中で一人昂ぶらせているのだった。ドレスの上からでも分かる通りに白く透き通った彼女の肌が徐々にピンク色に染まっていた。健康的で無駄な肉付きもない彼女のスタイルを自分で曝している様はどこか自分のプロポーズに対する自信と過信さえ見えてくる。
 後輩にはなかったスタイルを思い出し、部長になるためには並々ならぬ努力を怠らないことが必要だと、安人は心の中でそう辿り着いた。

「はやく着替えよう」

 踵を返す千尋。しかし、安人の狙いは既に千尋にとって最悪の方向へと進んでいた。

「(あっ、ダメだよ。元に戻って)」
「・・・う、うぅぅ~~?」

 急に千尋は自分でもわからず、鏡に向き直る。そして、じっと自分の裸体を鏡に映し出す。
 改めて見る自分の身体に少しずつ欲情する千尋。後輩たちとは一回り身体が大きいことをコンプレックスにも抱いたことがある中で、部長としての責務を果たしていた日々。強靭な筋肉と女性としての肢体を崩すことなく劇まで辿り着くことが出来た。
 だからこそ、可愛い後輩にも負けない美しいスタイルを完成させることができた。
 そんな身体を今になって愛撫したい。そういう想いが駆け巡った。

「(オナニーしたい。オナニーしたい。オナニーしたい)」

 と、いう美談ではなく、安人が告げる自慰行為。強制的に千尋にこの場でオナニーをさせようと企てる。

「・・・オナニーしたい・・・。でも、ダメ。部屋に帰ってからじゃないと、誰か来たらどうするのよ?」
「(誰か来たらやめれば良い。言い訳なんかいくらでも出る)」
「・・・そうよ。誰か来たら、やめればいいじゃない。自分でそのくらい管理できるわ」
「(今は抑えきれない感情を吐き出そう。もう我慢できない)」
「ハァ・・・我慢、できない・・・身体が疼いちゃって・・・はぁん・・・ダメなのぉ~!」

 部長としての威厳はなく、ただ自分の我儘を曝け出した千尋はその美乳を揉みし抱き始めた。



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 先生の愛液塗れになった義也であったが、下半身は萎れることことなく勃起状態が続いていた。

「貴明。俺のおち〇ぽだってもう我慢できないよ」

 肩で息をしている杏(貴明)に向けられた逸物をズボンから取り出す。彩夏での疲れをもろともしないように勃起した逸物を見せる義也は、椅子に座ると杏の身体を抱きしめた。

「・・・・・・先生っ!」

 手を回すと背中にかかったホックを外し、勝手にブラジャーを取り外していく。ブラジャーに包まれていた杏の大きな乳房がエアバックのように飛び出してきて、義也の顔に優しく包み込んだ。鼻を鳴らしてにおいを嗅ぐ義也に、逸物はさらに天井に向かってそびえ立つ。

「すぅ~はぁ~・・・・・・先生の匂い~ぬくもり~たまらないよ」
「ちょっと、やめなさい。くすぐったいってば」

 クスクスと笑う杏(貴明)だが、嫌がっている様子ではない。杏(貴明)でさえ、先程イったばかりの身体で疼きはまだ冷めていない。逸物を挿入したいというように愛液を充満させているのだから、いま杏(貴明)が腰を滑らせれば簡単に義也の逸物を呑み込んでいくに違いない。

「まったく、しょうがないわね」

 杏(貴明)が腰を逸らしてお尻を浮かせる。そうすると自然と義也の逸物が滑り込んだ。

「先生を満足させなさい。わかったわね」
「わかったよ」

 義也が了承すると、杏(貴明)が腰を下ろして逸物を呑み込んでいった。

「ん・・・・・・はぁあああん!!!」

 ヌルリと亀頭を包み込む膣内の温かさ。そして、愛液に満ちた空間のねっとりさが二人の息を熱くさせた。

「ハァ・・・ハァ・・・先生の膣内すごい、あつくて・・・きもち、いいよ」
「くふぅん・・・あっ、あっ、布施くんのおち〇ち〇・・・とっても大きいわ。私の膣内を満たしてく・・・」

 痛がる様子もなく、竿の付け根まで全部飲みこんだ杏の膣内を義也は全体で味わっていた。太腿に座らせる杏(貴明)の体重を感じながら、二人は挿入した快感を共有していた。どちらが先に動くかを目で合図しながら、呼吸を合わせるように息を整えていた。
 そして、義也が杏の身体を持ち上げた。

「あん・・・ああぁん!」

 腰が浮くと杏(貴明)がたまらず声を喘いだ。体内に埋まっていた逸物が外に抜け出そうになる感覚に声を震わせながら、それを思わず引き留めようと膣内が蠢く様を感じていた。しかし、逸物が外に出そうになったところで再び一番奥まで押し付けられる。再び体内が逸物に埋め尽くされることに頭からビリビリと電気が伝っていた。

「うぅん・・・あっ、あっ、あぁん!」

 パンパンパン――と、何度も同じ動作を繰り返し、杏の身体が上下に揺れる。それと同時に杏の乳房が義也の顔に上下に当たる。身体が落ちる瞬間とタイミングがずれながら、追うように乳房が義也の顔を撫でていく。乳首の硬い感触が鼻に当たりながら、義也の目の前で流れる姿は圧巻だった。

「先生、俺、もう出すよ」

 義也が先にイこうとした瞬間。杏(貴明)が「ま、待ちなさい」と声を荒げた。
 何事かと思った義也に杏(貴明)が不敵な笑みを浮かべた。

「このタイミングで俺は引っ込むぞ」
「えっ、また?」
「当然だろ。後はお前に任せる」
「ちょっ、それは困る――」

 彩夏のように杏の意識を蘇らせようとしている貴明だが、先程とは状況が違うことに義也は一瞬躊躇した。
 彩夏のように愛撫のみとは訳が違う、既に本番が始まっているのだから一万円以上の差があるのは自明の理。許す許さないの問題ではなく、許されない問題なのだ。
 しかも相手は先生。常識では覆らないこの状況下で杏の意識を呼び覚ますのは自殺行為の何者でもなかった。
 しかし、貴明はやろうとしているのだ。義也に任せてこの状況を楽しもうとしているのだ。

 無理を無理と言うことくらい誰にでも出来る。それでもやり遂げるのが優秀な人物――。

「ち、畜生!!!」

 ――それでも、義也は叫ばずにはいられなかった。

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 席に着いた義也。これから杏(貴明)による特別授業を開こうとしているみたいだが、一体なにをするつもりなのか。

「義也くん。これから貴方には女性の神秘を勉強してもらいます」

 義也のもとにやってきた杏(貴明)は机の上に座り込み、股をゆっくりと開いていった。
 股の先に覗く紫色のパンティ。上品なシルク生地に包まれた彼女のイヤらしい部分に義也の目が釘付けになっていた。

「はぁん・・・うぅん・・・」

 義也の前で焦らしながら腰を振りまわし、ショーツをゆっくり捲っていく。じっくりと見えつつある彼女の秘部が見えるようになるまで義也は瞬き一つしなかった。

「見えた――!」

 彼女のパンティに守られたおま〇こは、まだ黒光りにもなっていなかった。あまり使い古していない彼女の秘部に義也は驚いた表情を浮かべていた。

「えっ、先生ってしょ――」
「処女じゃありません」
「すみません」
「でも、独身です。夜な夜な一人が寂しいの」

 貴明により杏の事情を聞く義也。独身とは思えない身体付きをしているが、それを頷けるように彼女の指が一本開いた秘部の中へと飲みこまれていった。

「うん・・・はん・・・はぁん・・・あん・・・」

 入りやすそうに飲みこまれていく彼女の指。出たり入ったりする指には少しずつ彼女の愛液が付着していく。

「うわ、エロッ」
「はぁん・・・あんっ・・・あぁんっ、ああん」

 次第に声が大きくなっていく杏(貴明)。目を閉じて快感に没頭する貴明が、杏の巨乳を揉みし抱いていく。
 それを目の前で見える義也にとって、例え貴明がその身体を操っていようが、目の前にいるのは星永学園の先生、松村杏以外の何者でもない。彼女がこんな姿を義也に見せることなどあり得ないので、ラッキーというよりも奇跡に直面しているようなものである。

「俺はいったいどうしたらいいんだろう・・・」

 このまま没頭している杏(貴明)が満足するまで待ち、絶頂まで眺めていてもいい。しかし、それでは義也は満足できない。
 義也は自ずと椅子を引き、腰を下ろして頭を杏の股ぐらに合わせる。そして、机まで顔を前に進み、さらに彼女との陰部までの距離を縮めていった。


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 校舎に潜入した義也(と貴明)。夕暮れの時間で部活動以外の生徒はいなく、人気がないとはいえ、油断は決してできない。

「お願いだから、貴明は静かにしていてね」

 姿は見えないとはいえ、貴明の勝手な行動が気になる義也。その不用心さが気を散漫させる。

「大丈夫だって。俺の姿は『幽体』部員以外誰にも見えないだろ。むろん、お前にもだ」
「声だけ聞こえるのは俺だけなのか?」
「それくらいの調整にしてある。義也以外に俺の声は聞こえないよ。だが、お前の声はこの校舎に聞こえてるぞ」
「うるさいな。貴明の声の大きなに俺の声もつられちゃうんだよ。あまり俺に話しかけないでくれ」
「へっ。俺の心配をするより自分の心配しろよ。制服も全然違うんだからよ」
「わかってるよ――――あっ」

 貴明と話しかけながら歩いていると、曲がり角で現れた先生と鉢合わせしてしまう。
 至近距離なだけあり、先生も一瞬きょとんとした顔を義也に向ける。しかし、義也もまた年上の女性の顔を見た瞬間に固まってしまっていた。

「おい、義也。逃げるぞ。おい、義也!」
「あっ、あっ・・・」

 小心者の義也。急にばつが悪くなり、耳鳴りが響き、声が上擦りながら後ずさりしてしまった。

「きみ。ここの生徒じゃないわね?その制服って、確か――――」
「うわあああああ!!!」

 反射的に先生から翻し駆け出していく義也。しかし、「待ちなさい」と、先生も正義感を見せるように義也を追いかけていく。

「逃げなきゃダメだ!逃げなきゃダメだ!逃げなきゃダメだ!逃げなきゃダメだ!」

 捕まったら最後。警察に通報されて、学校に連絡が回って、親に連絡が伝わり、謹慎処分は免れない。
 思わず逃げ込んだ教室の扉を締めて、さらに自分の指に力を入れて思い切り扉を施錠するように押し込んだ。

 ガタン。ガタンガタンガタン――

「ひっ!」

 義也の身を隠した教室を開けようとしている音が聞こえる。義也は思い切り扉を掴んで離さなかった。

 ガンガンガンガン―――

 義也の力と反発するように、扉を開けようと必死に引く相手に義也は食いしばっていた。

「なんで、こうなるんだよ・・・」

 貴明のせいで、いつも被害を被るのは義也だ。貴明なんて相手に見えないし、気にならないから無害だ。しかし、そのせいで現状義也が追い込まれている。
 涙目になりながらも徐々に追い詰められる義也。扉が開き、相手の腕が義也に伸びてくるのを見るのは、差し詰めゾンビ映画のような恐怖感を覚える。
 絶体絶命――

「貴明――――!」

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 義也と彩夏(貴明)が向かった場所は、校舎ではなく、別館に建てられている屋内プールだった。
 キャンバスが大きいだけあり、部活動の内容も一流アスリートを育成する施設や資材もしっかり確保している高校である。
 しかし、屋内プールに来たとはとはいえ、今の時間は部活中のはず。水泳部が練習していてもおかしくない時間である。

「貴明。屋内プールに来たのはいいけど、俺が入ったらまずいんじゃない?」
「そんなことはないさ。こっちこいよ」

 彩夏(貴明)に連れられて施設内に入る義也。しかし、今は誰の姿もなく、泳ぐ生徒は一人もいなかった。部活動は休みなのか、それにしたら結構な幸運である。

「誰も居ない・・・」
「この子水泳部の部長でさ、『本日の部活は休み』って部員全員に連絡しておいたんだ」
「彼女が!?」

 見かけによらず驚きである。貴明が選んだのはただ好みの娘に憑依したのではなく、『水泳部の部長』に憑依したのだった。校門前で下校していた生徒たちの中にはショルダーバックを抱えていた子もいた。きっと彼女たちが水泳部だったに違いないと、義也は貴明の策略で何も知らずに部活を休部した水泳部たちを憐れに思った。
 幸運は作れる。何も知らないことが幸せなのかもしれない。

「よし、ちょっと義也ここで待ってろよ」

 彩夏(貴明)は突然、義也を置いてプールから引き返していく。慌てる義也が声を掛けた。

「どこいくのさ」
「プールのある場所でまずやることは、着替えにいくことだろ?」

 彩夏(貴明)は女子更衣室に向かって歩き出していく。着替えにいくってことは、彼女の水着姿が見られるということ。義也は男ながらに少し期待してしまい、彩夏(貴明)の歩を止めることは出来なかった。
 消えていく彩夏(貴明)。残される義也。しばらく待っていても帰ってこない彩夏(貴明)に手持無沙汰になり、辺りを見渡してみると、足元には彩夏のショルダーバックが置かれていた。

「・・・え?・・・え?」

 彼女のショルダーバックを持って行かずに着替えに行くと言った貴明に義也は困惑する。着替えのバックは此処にあるのに、いったい何に着替えようというのだろうか。

「ちょっ、貴明?いったいなにを――――」
「お待たせー」

 タイミングよく帰ってきた彩夏(貴明)。その姿を見て義也は驚愕する。

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「なんだ、この格好は!!?」

 明らかに学校指定とは程遠いエロ水着を着て帰ってきた彩夏(貴明)。ブラもビキニもなんの意味もなさずに隠すべきモノが丸見えになっていた。

「いやぁ。前からこの学園の娘たちに憑依する機会を狙っていたからな。前もって下準備は済ませていたんだよ」

 おそらく貴明が用意していた隠し道具の中にその水着も用意されていたのだろう。それを取りに行って着替えてきたのだ。
 それにしても、さすがの義也にもその水着は刺激的過ぎた。エロ下着と同じエロ水着。実用性皆無で大事なところが見えているにも拘わらず、水着を付けていることで裸とは違う興奮を与えてくれるのは何故だろう。
 水泳部の部長であるなら納得できる、スタイル抜群の彩夏に、エロ水着を身に付けるという爆弾投下に、義也の興奮は一気に高まってしまう。
 完全な不意打ち。嬉しい誤算。貴明の狙い通りに義也は翻弄されていく。

「ふふ。ズボンの上からでもわかる。チ〇コ膨らませてる」
「か、からかうなよ」

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 彩夏(貴明)の見る目がイヤらしい。単純で分かりやすい性格をしている義也だからこそからかい甲斐がある。貴明だからこそ義也のことを知り尽くしていると言ってもいい。

「今なら、彼女のカラダでお前のことを慰めてやるぞ」
「それは・・・」
「誰も入ってこないし、気持ちいいモノ、まだ持ってきてあるんだけどな」

 貴明の持ってきた隠し道具はまだエロ水着だけじゃないらしい。
 その言葉を聞いた瞬間、義也の心がぐにゃりと歪んだ。

「(だってこれは仕方がないこと。これは俺だけが望むことじゃない。貴明も望んでいるんだ)」

 彩夏のカラダを使いたいこと。
 彼女のカラダで慰めたいこと。
 彼女のカラダで感じたいこと。
 彩夏のカラダを弄りたいこと。

「(二人が望んでいることなんだ)」

 と。
続きを読む

「よいかぁ!!我がひょうい部は、誇り高き伝統のある部活である!そんじょそこらの部とはわけが違う!誇りを持った行動を取れ!!」

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 千村貴明―ちむらたかあき―と布施義也―ふせよしや―が結成したひょうい部の活動は長く、その功績が認められ多くの部員たちが今日も顔を出していた。
 熱い口調で『憑依』を力説する貴明に理解を示す同志たち。一致団結力はどんどん増していった。

「ひょうい部はただの部活ではない。――――NPO法人だ!!!」
「申請通ったの?」
「で、部長――」
「俺は部長ではない。――――CEOだ!!!」
「・・・言いたいだけじゃないか」
「CEO。今日はどこにいきやす?」
「うむ。今日はだな――」

 義也のつっこみを無視して話を進める貴明と部員たち。黒板には貴明が目を付けていた高校の名前が描きだされていた。

「・・・・・・星永学園!?偏差値は常にトップクラスで、スポーツや芸術関連にも力を入れている国内有数のエリート校じゃないか」

 義也でも知っているその名に、部員たちがざわつく。各分野においても多くの有能な人材を輩出している高校にこれから潜入しようというのか。

「そうだ。普通の俺たちには手の届かないエリート校。そこに通う美女たちと”お近憑き”になるって寸法だ」
『やったー!!!』

 部員たちは歓喜し、手を掲げて盛り上がっている。しかし、そう簡単にうまくいくのかと、心配する義也は一人、気が気ではなかった。
 支給される『飲み薬』。部員たちに貴明自らが配っていくのを見て、電車ではなく幽体となって行くつもりらしい。神保市から結構距離があるとはいえ、幽体になれば障害になるものはなくなる(壁。車だけじゃなく、体力、スピードにおいても)ので、あっという間に星永学園に到着することは出来るだろう。
 最後に義也に配られる。しかし、貴明の表情が不意に変わる。

「あっ。終わっちまった」

 箱の中は空。一人分足りず配り終わってしまったのだ。

「嘘でしょう!?」
「わりぃ、義也。お前は電車で来てくれよな。俺たちは先に行ってるから」

 貴明の日頃適当でやってきたつけが回ってきているにもかかわらず、どうして義也がそのつけを払わされるのか。
 むしろ、部員ただ一人の常識人である義也を残して先に部員達(貴明含め)を行かせて大丈夫なのか、いや、大丈夫なわけがない。他校によからぬ迷惑行為をするに違いないと、義也が口を「ちょっと待って」と言おうとした時には、部員たち全員は『飲み薬』を飲み終え、床に突っ伏した状態でバッタバッタと倒れていったのだった。
 むろん、そこには貴明の姿もあった。

「ち、畜生!!!」

 呑気に寝顔を見せる貴明の顔を蹴り飛ばしたくなる衝動を抑えながら、義也は急いで星永学園へと目指していったのだった。






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