私は気を失ってしまったらしく、目を覚ました時には夕方になっていた。
春休みは最悪な形で終わりに向かう。出会いを楽しみ、別れを悲しむ心境の変化を私は受け入れられずにいた。
「夢・・・じゃないのよね・・・」
夢だったらいいのに・・・。しかし、夢だったら私は気を失うこともないだろう。足取りは重く、頭は整理が間に合わず、ガツンガツンと頭痛は容赦なく襲ってくる。
こんな状態でいったいどうやって新学期を迎えればいいのだろう。
リビングに下りた私にお母さんはびっくりした顔を見せていた。
「恵美、どうしたのよ、その顔。 風邪?」
「うん・・・そんなもの・・・」
ちらりと視線を流せば、横には菜摘がいる。私を見て鼻で笑うようにすまし顔でお母さんお手伝いをしていた。
「お風呂入れる?」
「入れるよ」
「先に入って来なさい。今湧いたばかりだからあついお湯よ」
「そう。じゃあ入ろうかな」
私はお風呂に向かう。すると、
「私もお姉ちゃんとお風呂入る!」
菜摘が大声でお母さんに駄々をこねていた。私が振り返ると、お母さんは無言で菜摘の我儘を了承していた。
「お願いしていいわね?」
普段なら私も抵抗を見せずに軽く返事をするだろう。でも、間が空いた後、私は頷いた。菜摘がトタトタと寄ってきて一緒に脱衣所に入る。
「・・・てっきり否定するかと思ったのに」
ニヤニヤと私の顔色を伺いながら本音を漏らす菜摘に成りすましている男性。お母さんには見せられない、私だけに見せる下卑た表情だ。
「変な気を起こしたら菜摘の命はないんでしょう?」
「物分かりが良いじゃないか!でも、頭は理解できても本能的には抵抗あるんだね。どうして普段みたいにすぐに頷いてくれなかったの?菜摘、悲しいなぁ~」
「こいつ・・・」
調子乗っている彼に、苛立ちを隠せない。しかし、きっとそれが彼の狙いなんだろう。再び私に首を絞められて家庭内の私の居場所をなくさせるつもりなのかもしれない。
ストレスを溜めながら彼の言いなりになるしかない。私は服を脱いで裸になる。

「へえ、綺麗な身体だね、お姉ちゃんって」
「あなたに言われても嬉しくないから」
「ムフフ・・・私もお姉ちゃんみたいに綺麗になれるかなぁ~」
鏡の前で発育もしていない胸を両手で揉み始める。
「あんっ、あぁん」
「やめてよ・・お母さんに聞こえるでしょう?」
「んふふ。どう使ってもいいじゃない。このカラダは俺のものなんだし」
「・・・・・・」
菜摘の身体を自分のものだと言い張る彼を私は浴室に入っていった。
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春休みは最悪な形で終わりに向かう。出会いを楽しみ、別れを悲しむ心境の変化を私は受け入れられずにいた。
「夢・・・じゃないのよね・・・」
夢だったらいいのに・・・。しかし、夢だったら私は気を失うこともないだろう。足取りは重く、頭は整理が間に合わず、ガツンガツンと頭痛は容赦なく襲ってくる。
こんな状態でいったいどうやって新学期を迎えればいいのだろう。
リビングに下りた私にお母さんはびっくりした顔を見せていた。
「恵美、どうしたのよ、その顔。 風邪?」
「うん・・・そんなもの・・・」
ちらりと視線を流せば、横には菜摘がいる。私を見て鼻で笑うようにすまし顔でお母さんお手伝いをしていた。
「お風呂入れる?」
「入れるよ」
「先に入って来なさい。今湧いたばかりだからあついお湯よ」
「そう。じゃあ入ろうかな」
私はお風呂に向かう。すると、
「私もお姉ちゃんとお風呂入る!」
菜摘が大声でお母さんに駄々をこねていた。私が振り返ると、お母さんは無言で菜摘の我儘を了承していた。
「お願いしていいわね?」
普段なら私も抵抗を見せずに軽く返事をするだろう。でも、間が空いた後、私は頷いた。菜摘がトタトタと寄ってきて一緒に脱衣所に入る。
「・・・てっきり否定するかと思ったのに」
ニヤニヤと私の顔色を伺いながら本音を漏らす菜摘に成りすましている男性。お母さんには見せられない、私だけに見せる下卑た表情だ。
「変な気を起こしたら菜摘の命はないんでしょう?」
「物分かりが良いじゃないか!でも、頭は理解できても本能的には抵抗あるんだね。どうして普段みたいにすぐに頷いてくれなかったの?菜摘、悲しいなぁ~」
「こいつ・・・」
調子乗っている彼に、苛立ちを隠せない。しかし、きっとそれが彼の狙いなんだろう。再び私に首を絞められて家庭内の私の居場所をなくさせるつもりなのかもしれない。
ストレスを溜めながら彼の言いなりになるしかない。私は服を脱いで裸になる。

「へえ、綺麗な身体だね、お姉ちゃんって」
「あなたに言われても嬉しくないから」
「ムフフ・・・私もお姉ちゃんみたいに綺麗になれるかなぁ~」
鏡の前で発育もしていない胸を両手で揉み始める。
「あんっ、あぁん」
「やめてよ・・お母さんに聞こえるでしょう?」
「んふふ。どう使ってもいいじゃない。このカラダは俺のものなんだし」
「・・・・・・」
菜摘の身体を自分のものだと言い張る彼を私は浴室に入っていった。
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