純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ:グノーグレイヴ『他者変身』 > 鏡『お節介と学級崩壊』

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 紀子先生のカラダを使って陽斗を誘惑してしまった罪悪感はあったけど、これで陽斗は一線退いた。リーダーが下がれば自然と部下も後ろに下がるはずなので、これでクラスの問題はなくなったのだ。
 甘い息を吐き出しながら、火照った身体を引きづりながらも私はようやく自分の正義を貫いた満足感に包まれていた。

「じゃあ、これでもうおしまいよ。今度から授業の邪魔をしちゃダメよ」
「はい、先生」
「ん、素直な返事・・・?」

 今までのことが嘘なくらい素直な陽斗の返事だった。たったそれだけの返事なのに、私は何故か陽斗からの違和感を感じ取った。同じ子供だからかもしれない、大人につく嘘だって、今の私には危機感を覚えた。

「俺はもうしない」
「・・・・・・俺?」

 突如、陽斗が背にする扉が勢いよく開き、教室には大勢の男子クラスメイトが押し寄せてきた。私は目を見開くも、裸の状態でなにも抵抗できず、教室に入ってきたクラスメイト達に怯えることしかできなかった。

「あ、あんた達・・・」
「そうだぜ、今度から俺がリーダーだ!」

 そういうのは自称陽斗の一番慕われている忠臣、松尾飛翔―まつおつばさ―だった。飛翔だけじゃなく、かつて陽斗に仕えていた部下(女子から見ればパシリ)が私を囲っていた。

「陽斗だけ可愛がって羨ましいなぁ。俺たちも同じように可愛がってもらいたいな、先生」

 一斉にズボンを脱いで逸物を見せつける。亀頭を剥き出しにする男子たちの逸物が私を向いているだけでも阿鼻叫喚の地獄絵図だ。男子特有のにおいも香ってきていて最悪だった。

「う、うそでしょう・・・」
「行こうぜ、みんな!!!」
「たすけ――うぐ!?」

      嫌な子供たちだ(白目

 男子たちに押し倒されて私の身体に逸物を擦り付けてくる。息をするたびに男子のイカ臭さが鼻をついて気持ちが悪い・・・ッ。

「俺はおっぱい!」
「僕は先生の口マンコ!」
「ン゛ンン!!?」
 
 乱暴に口に咥えさせられる逸物に唾液を絡まされる。身動きが取れない状態で逸物を動かして必死に扱いている男子に私は涙を溜めて堪えるしかなかった。

「(私・・・レイプさせられてる・・・。男子に、好き勝手に弄られてる・・・)」

 正義感で陽斗だけを懲らしめるはずだったのに、数で相手にされたら勝てるわけないよ。好きでもない男子に身体を弄られて、触られて、痛くて、気持ち悪い・・・気持ち悪いはずなのに・・・。

「あれ?先生。もう濡れてるじゃん」
「(――――!!濡れてるって!?こんな状況なのに)」

 犯されてるんだよ!?男子に好き放題にされてるのに、身体が勝手に火照って、熱くなって、疼いてきちゃってるの!?そんなの、ウソよ・・・!ウソウソッ!待って!そんなの・・・認めたくない!!

「これだけ濡れれば入るよね?」

 おま〇こにまたおち〇ぽが入ろうとしてる・・・。合わさった時に響くイヤらしくくぐもった水音に、私は脳が麻痺してきてぼうっとしていた。
 ぐぐぐ・・・って、おち〇ぽが膣に入ってきている。肉壁を擦りながら愛液で滑り込んできた太いおち〇ぽが、私に悲鳴をあげさせる。

「ふぁあぁぁあぁぁ!!」
「ああ、俺たちのブツじゃまだ満たされないけど、先生のゆるゆるマ〇コは最高だぜ!」

 おち〇ぽが再び身体の奥を激しく揺さぶる。お腹の奥からこみ上げてくる快感に目の前がチカチカ光る。身体の中をおち〇ぽで満たすたびに、おち〇このことしか考えられなくなって、愛おしくなってきちゃう・・・。
 これが・・・かいかん・・・・・。

「先生!俺にも口で咥えてくれよ」
「ん゛んッ!ん・・・チュブ・・・チロチロ・・・れろ・・・」

 ああ・・・。おち〇ぽのにおいも心地よくなってる・・・。犯されることに抵抗を忘れて、もっともっと感じたいの。
 自分のために、気持ちよくさせてもらいたいの。

「う、お゛ぃっ!?締め付けが強くて、搾り取られッ・・・!!」
「ま、マジかよ!ヤバイって、中出しは!」
「無理!!助け・・・ぎ、ぎゃああ!!」
「~~~~ッッッん!!」

 あはっ・・・男子たちがみんな一斉に出しちゃってる・・・。でも、ダメだよ。まだ満足させてもらってないもの。
 もっとちょうだい。男の子の精液、私にかけてほしいの!
 もっといっぱい感じたいの!

「はーっ、はーっ、飛翔くんのおち〇ぽ頂戴・・・」
「な、なんか・・ヤバくね、先生・・・?」

 先程までとは打って変わって弱腰になってしまった飛翔くんだけど、関係なくおち〇こを取り出すと私のおま〇こに呑み込ませた。

「ああん!んぅんッ!はぁ・・んぅ・・おま〇こ・・いいっ!」

 勃起した飛翔くんのおち〇ぽを奥まで一気に飲み込み、身体を跳ねらせて何度もおち〇ぽを咥えたり吐き出したりを繰り返した。おち〇ぽを咥えながら腰を突き出して、スティックのように一回転振り回して遊んで見せた。男子たちが逆に引くくらい私は腰を振っていた。飛翔くんが尻に引かれながら呻いている様子を、陽斗は無表情な様子で見つめていた。

「せんせい・・・その腰使い・・ヤバい・・・!すぐにでちゃう・・!」
「うん・・・だしてぇ!せーえき出しなさい!おち〇ぽの数を増やして・・・もっとぉ!はっ、はっ、はぁぁん・・・」
「お、おれたちはとんでもない雌豹を呼び覚ましちまった・・・」
「ナパームもってこい、ナパーム!!」

 何時の間にか立場は逆転しており、男子たちは私一人に怖気づき、私が満足するまでおち〇ぽを差し出していた。精液を搾り取られては大量にぶっかけ、私を満足させるまで休むことを許さなかった。

「ひゃぅっ!!!あ、はぁぁああぁぁん!!」
「先生の膣内ひくひく痙攣してるぞ! もう少しだ、みんな!!」
「頼むぞ、持ってくれ、俺の相棒!!」
「いきそうなの、先生?」
「イク!!イクからああぁ!!全部ちょうらい!!あああん!!イクッ!いっくぅぅぅぅうう!!!はぁぁぁぁああぁぁぁああああ!!!!」

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  男子たちに精液をかけられながら、私は今日一番の絶頂を味わうことができた。汗ばむにおいが精液のにおいに変わるくらい浴びせられた私は、それからの記憶を覚えておくことが出来なかった・・・。



  
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「みなさん、静かにしてください!」

 翌日の学校は、いつも通りの学級崩壊真っ只中だった。紀子先生に向かって〇〇とかXXとか、子供とは思えないほどの隠語を使っているものだから、先生の方が顔を真っ赤にして出て行ってしまった。

「・・・(イライラ)」

 私もまた男子たちの態度にイラついていた。でも、今日の私は昨日までの私とは違う。先生を救うために、ううん、学園生活をもとに戻すための能力がある。

「あれ?紗南ちゃん、どこいくの?」

 友達の亜矢―あや―の言葉を聞かず、一人でいつものようにロッカーに腰かけている陽斗のもとへ向かった。

「・・・なに?」
「やめさせなさいよ」
「あいつらは俺のラジコンじゃねえよ。一声でぴたっと止まった方が気持ち悪いだろ」
「それもそうね・・・」

 つまり、止めるつもりはないってことだ。 試してみるわけでもなく、我関せずの態度を貫く陽斗の姿勢に私はこれ以上何も言うつもりはなかった。さっさと私は自分の計画を実行に移すだけだ。

「ああ、そう。先生がね、放課後に話があるみたいなの」
「・・・俺に?」
「そうよ。だから、ちゃんと放課後残ってなさいよ」
「面倒くさい」 
「いいから残りなさいよ!わかったわね!」

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 一方的に話を切って席に着く。亜矢が心配して声をかける。

「紗南ちゃん、関わらない方がいいよ?報復が怖いよ・・・」

 男子を統べる陽斗に何度も足を運ぶ私に亜矢が危険を教えてくれる。でも私は亜矢に心配しないようにと笑みを見せた。

「うん、大丈夫大丈夫!今日でこの五月蠅い授業もおさらばできるからね」
「?」

 そう、これで終わるんだ。女子が求めている平穏な授業を取り戻すんだ。子供みたいな男子にいいようにさせない。私は戦う――。

 授業が終了する鐘が鳴る。放課後になり男子たちは足早に学校を後にする。

「陽斗さん!サッカーしましょうよー!」
「今いく」
「ズゴー!!!」

 あいつ、私が言ったことを忘れやがった!記憶力ないんじゃない!?っていうか、人の話を聞いていたかさえ怪しい。

「紗南ちゃん、帰ろう・・・紗南ちゃん!?」
 
 亜矢のことを無視して急いで人目に付かないところに駆け込んだ私は、そこで『コンパクト』を使って紀子先生に『変身』した。


 
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 光が弱まり、目が慣れてきた。私はゆっくり目を開ける。今までとなにも変わらない部屋の様子だ。
 でも、なにか違和感を覚える。 
 ベッドに投げ出した状態の足の長さが、普段よりも長く思える。

「・・・え」

 そんなことありえるのだろうか?自分の足の長さが自分自身が分からないなんてことはない。
 ううん、足の長さというより、足のかたちを人は無意識に覚えている。 
 脹脛の肉付き、O脚のない細い脚、そして、極め付きは今まで一度も生えたことのない処理された足の毛の存在。
 自分の足には到底思えない。ううん、自分の足だと信じたくなかった。私は『ソレ』を否定から入ったのだ。
 私じゃない、と。強く思ったから――

「なに、この身体・・・?」

 ――身体が変わっていたことを容易に受け入れたんだ。
 事実、本当に私の身体は変わっていた。声も変わっていた。 私の部屋のなかで、光の中で私だけが変わっていた。ううん、私―倉田紗南―は変わってない。私の身体だけが変わっていたのだ。
『変身』していた。明らかに自分のものではない、大人の華奢な脚だった。私でさえ美しいと思う脚線を持っている。そんな脚が私の身体に生えていた。

「あ・・・声も・・・」

 声も当然違う。声変わりしてない私の高い声ではなく、落ち着きのあるお母さんのような声だった。どこかで聞いたことのある声なのに、私のせいか誰の声なのか分からないまま何度も発生を繰り返した。誰の声かわからないけど、間違いなく私の声とは明らかに違った。

「・・・胸も大きい。すごい、綺麗・・・」

 大きな胸。私にはまだない胸の膨らみ。服の上から突いてみるとプルンと、まるでゼリーのように揺れる胸は女性である私でも羨ましく思った。

「ブラをしてないんだ・・・。直接揉んでいるみたいだよ・・・」

 こんなに大きな胸を手に入れた私は心躍るくらいうれしくなって、何度か胸の柔らかさを確かめていた。本当に男性みたいな行為をしているけど、男性より女性の方が性への好奇心は強かったりするんだよ。特に性に目覚めたばかりの私にとって、大人の身体はまるで麻薬のように魅力的だった。
 誰もいないのだから服を脱ぎ捨ててその身体の持つ巨乳を直接見ると、乳首もピンと勃っていた。興奮が冷めやらない私がそうさせるのか、それともこの身体の持ち主が元々感度の強い女性なのだろうかわからない。でも、美しい身体を手に入れた私にとって、直接胸を揉むことで今まで味わったことのない心地よさを味わうことが出来た。

「はぁ~柔らかい・・・。手が止まらないよ・・・」

 弾むような弾力ある胸を中央に寄せて揉んでいる。私の手の動きに合わせて胸の形は変わり、そのたびに揉み心地が変わっていく。自分で揉んでいるはずなのに他人の身体だからか、揉まれる感触を味わうみたいで感じてしまっていた。

「そうだ・・・。この身体の持ち主って誰だろう」

 私はしばらくして、ようやくこの身体の持ち主が気になったのだ。ベッドから這って地面に下りた私は、恐る恐る部屋の鏡を覗き込んだ。
 私は言葉を失い驚愕した。

「・・・!せ、先生・・・私、宮内紀子先生になってる」

 私の姿は、担任の宮内紀子先生になっていた。私の部屋で私が四つん這いのままの大勢を紀子先生がとっていた。驚いた表情のまま固まり、私の心情を表情に鏡に映す。逆にいえば、その鏡には私の姿はどこにも映っていなかったのだ。
 覗き込んでいる私が映っておらず、映るはずのない紀子先生が映っている。そんな常識を逸脱した状況を理解するには、私の否定した考えこそ正当化しなくては前に進めなかった。
『変身』――。私はあの光の中で他人に『変身』したと、納得したのだった。

「先生に変身したんだ・・・」

 私は紀子先生の声でそうつぶやいた。今の私は誰から見ても宮内紀子先生だ。疑いようのないほどそっくりに『変身』してしまった私は、次第に心の奥から笑みが零れだす。

「私が先生になったら・・・きっと先生を助け出せる!!」

 私が憧れにしていた紀子先生になったんだ。美人になった私なら、陽斗だって余裕で倒せるもの!
 先生だって悪いんだよ。先生がもっと強く出て男子たちを叱れば、舐められることもなかったんだもの。学級崩壊なんて起こらなかったはずだもの。
 だから私が救ってみせるんだ。紀子先生の姿を借りて、陽斗に注意すればそれで終わるはずだ。
 私は自分の正義心を信じて行動することにした。この『コンパクト』は、私に力を貸してくれたのだと解釈した。

 他人に変身できる『コンパクト』。もしこれを悪い人が使えば、悪用されることに違いない。
 でも、手に渡ったのが私だから大丈夫。決してこの『コンパクト』を人々に困ることに使わないと誓います。
 だからお願いです、私に力を貸してください。――正義によって学級崩壊をもとの学園生活に戻してください。
 子供だから変身モノが大好きだった。
 私も魔法少女が好きな少女だということがわかって、つい照れ隠しを見せていた。

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「みなさん、静かにしてください!!」

 いまは授業中。皆が静かにノートをとって黒板に書かれた重要なところを映さなければいけないときだ。 
 テストに影響あるかもしれない、人生に影響あるかもしれない。
 それなのに、うちのクラスでノートをとっているのは、クラスの半数しかいない。
 もっと厳密にいえば、女子だけだ。
 男子でノートをとっている人は皆無だ。そして、授業であるにも関わらず、休み時間のようにゲーム機で遊んでいたり、席を離れておしゃべりしたりしている男子たち。まわりにちょっかいをして授業の妨げまでしてくる始末だ。
 手におえない。

「先生を困らせないで!」

 学級崩壊というのだろうか。宮内紀子―みやうちのりこ―先生の声も無情にもかき消される。
 
「・・・(イライラ)」

 授業なんか好きじゃない。勉強なんて学生にとって億劫だ。私、倉田紗南―くらたさな―もみんなと同じだ。
 それでも、先生の授業を妨害されることに対して面白くないし、授業の、眠気を誘う静かな空間と窓から入ってくる風の心地よさが好きな私にとって、男子たちの声が五月蠅くて仕方ない。
 机を叩いて、席を立ちあがると、私は大声で叫んだ。

「ちょっと男子たち、五月蠅いよ!もうちょっと静かにできなさいの!?」
「うわ、先生の仲間してやんの」
「正義気取りかよ、うぜえ」
「あんた達が悪ガキなだけでしょう!」

 男子からの非難の視線を跳ね除け、男子をまとめる人物に問い詰める。
 一番後ろの席であるにもかかわらず、その席に座っている生徒はいなかった。さらに後ろにあるロッカーに腰かけて静かに読書して、耳にはイヤホンをつけて音を遮り、周囲のことなどお構いなしと遮断している男子のリーダーで最悪の、水戸陽斗―みとはると―だった。
 イヤホンを外して私は男子たちの暴走を止めるように訴えた。

「あんた、男子たちのまとめ役でしょう!この状況をなんとかしなさいよ!」
「しらない。あいつらが勝手にやってることだろ?」
「勝手にやるわけないでしょう!あんたが入れ知恵したに決まってる!」
「入れ知恵?俺が小耳にはさんだのは、『宮内先生って、春日先生とできてる』って話をしただけだ。そしたら、『じゃあ、愛を深めてあげないと』って躍起になったんだ」
「はぁ?!」

 途端に扉があき、隣のクラスで授業を受け持っていた春日友城―かすがゆうき―先生がやってきた。

「おまえたち、授業中だぞ!静かにしないか!」
「おっ!本当にやってきたぞ、婚約者!」
「先生!甘えた声で『助けて』って胸に飛び込むチャンスだ!」
「早くやれよ!俺たちがお膳立てしてやってるんだぞ!」
「で、できるわけないでしょう!」
「大人をからかうんじゃない!」
「なに、できないの?それじゃあつまんねえだろ?」
「やっちゃう?」
「やろうぜ?」
「イイね!二人まとめてヤっちゃおうぜ!」
「なっ!」

 水鉄砲を出して先生たちめがけて襲い掛かる。たまらない宮内先生が教室から飛び出していく。

「う・・うぇぇぇん・・・びしょ濡れ・・・」
「先生、こっちに」
『ヤーイ!ヤーイ!ざまぁみろー!』

 男子にとって、大人の恋愛はからかい甲斐のある材料でしかないのだ。泣いて逃げる宮内先生を見て、私は悲しくなった。

「やめさせなさいよ!」
「知るかよ」 
「あんたが火付け役でしょう?どうしてそんなに無関係に装えるの?」
「実際無関係だろ?俺には関係ない」

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 自分が一切手を付けたわけじゃない。自分の言葉でまわりが反応し、行動を犯したことを予想できたとしても、実行犯が別にいるのなら、 そ の 事 件 は 自 分 が 犯 し た こ と じ ゃ な い 。 

「そんなの・・ひどすぎる!あなたは、なんとも思わないの?自分が悪いと思わないの!?」 
「あいつらに聞いてみろよ。先生を称えてるんだぜ?わざわざ自分が悪役にまわって、大人事情の愛を深めるなんて早々できるもんじゃないだろ?宮内先生だって、昼が寒い授業だった分だけ、夜に熱く燃え上がるんじゃねえか?くくく・・・」
「最っ低!」
「見方を変えれば正当性ある行為さ。お前も、自分がすべて正しいと思うなよ。いずれ自分の身体が傷つくぞ」
「余計なおせっかいよ!」

 私は怒って自分の席に戻っていった。私のことに忠告しようなんて何考えてるのか本当にわからない。
 水戸陽斗・・・私のとって最低最悪のクラスメイト。
 こいつをどうにかしなければ、授業が進むわけがない。このクラスがまともになれるはずもない。
 そのためには陽斗をどうにかしなければいけない。
 無関係だと自称している陽斗を、関係有にしなければならない。
 先生を泣かせていることを自覚させなければならない。
 そんな・・・こと・・・を思いながら・・・

「・・・なによ・・・。私にできることはなにもないじゃない・・・」

 私はこの状況に対して無害。無関係。
 部外者であり、首を突っ込んだところで泣いている先生に『お願いですから授業を進めてください』と、首を絞めるような行為を犯すことしかできない。
 先生をさらに苦しめてしまう。そんなの、私の胸も苦しくなる。
 私が大人だったら・・・私が、男子たちに言って聞かせられるような立派な大人になれたら、よかったのに・・・。

「無力だ・・・わたしは・・・助けられない・・・」

 先生を助けたくても、私は正義の使者じゃない。
 男子たちをやっつける力もない。男子たちを丸め込める力もない。
 だから学級崩壊なんだ。誰も崩壊を止めることはできないんだから。

「おい、雪合戦しようぜ!」
「石を詰めたら反則負けだからな!」

 廊下に飛び出し、校庭へ向かう男子たちを見送りながら、自習になった教室で私は静かに肩を震わしていた。


 
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