私、文月可憐―ふみづきかれん―は水泳部に所属してまもない新入生です。
 先輩たちに泳ぎを教わりながら、自己ベストを目指して日々練習の毎日を送っていました。
 しかし、私が部活に編入して間もなく、長年顧問をしていた先生が急に辞めて、新たに若いコーチをお呼びした時から、この部活はおかしくなってしまったのです。

「お、おかしいです。こんな練習方法?」
「なにがおかしいんだ?」

 私は先輩達を差し置いてコーチに詰め寄りました。むしろ、コーチの練習法をただ鵜呑みにするように聞き入るだけで私以外誰も反論をしなかったのです。

「だって、練習方法に・・・せ、セックスって書いてあるのは・・・明らかにおかしいです!」

 そう、コーチが渡した紙には、プールに入る前にコーチとセックスをしなければならないと描いてあったのだ。これは明らかに職権乱用で、常軌を逸した文章であった。

「セックスはいいぞ~。体力がつくし、泳ぎに対する羞恥心も消し去るだろう。きみ達が本領を発揮し実力を示すには、セックスしかないんだ!」

 熱く力説するコーチであるが、その背景には明らかに若い子とセックスしたいと公言しているようなものである。

「ふざけないでよ!みんなもおかしいとおもうでしょう!?」

 私はみんなに賛同を求めた。ワタシがその発言を待っていたかのように、コーチがニヤリと口元を吊り上げ、皆もコーチと同じように口元を吊り上げた。

「はい!私はコーチの練習方法に従います!」
「わたしも、コーチの言っていることは間違っていません!」
「み、みんなっ!?」

      48cfe984.jpg

 信じられませんでした。私の言っていることが間違っているのでしょうか?
 私以外は皆、コーチの指示に従い、言葉を揃えてコーチを持ち上げていた。

「コーチ!私を一番にセックスしてください!」
「イヤよ!私が先っ!コーチ、私の処女を奪ってください!」
『コーチ!!』
「先輩・・どうしちゃったんですか!?」

 私がおかしくなったのでしょうか、水着を脱いで、上半身を裸になって乳房を露出する先輩たち。秘部をなぞり、愛液を滴らせて大事なところを見せてコーチを誘惑する。そんな先輩達を私は見たくなくて、目を背けて叫ぶしかなかった。

「これが現実だよ、可憐ちゃん。きみ達はただ、俺の言うことを素直に聞けばいい」
「ウソよ・・・先輩達があなたの言うことを聞くわけがない・・・!こんなのウソよ!」
「・・・そうだな。ウソのようなホントの話だろ?俺の魂が先輩たちに乗り移っているだなんてよ」
「えっ・・・」
「おかげでやりたい放題だぜ。若いピチピチの女子高生が俺にセックスを望むんだから笑いが止まらない!」

 コーチが本性を露わにして私に下卑た笑みを浮かべる。
 こんなことありえるのだろうか、私以外のみんながコーチの意のままに操られている・・・?そんな事実を、私に受け入れろと言うのか、なんて現実は残酷なんだ!

「じゃあ、顧問が急に辞めたのもあなたの仕業なの?!みんながおかしくなったのも!」
「だとしたらどうする?いや、もう、遅い。夜な夜な一人ずつ生徒を残しては憑依してオナニーするのは格別だった。おかげで一人一人の『力量』も分かることができたしな」
「死ね!おまえなんて人間の風上にも置けないわ!」

 先輩たちを汚し、穢した分だけ私はコーチを貶していった。

「最低だ!人間の屑だ!」
「どうとでも言え。お前の侮蔑の眼差しが俺にとって最高の快感だ」
「変態だぁぁ!!」
「さあ、もういいだろう・・・おまえ達、言うことを聞かない新人に教育を教えてやるがいい!」
「あっ!!」

 コーチの一声で一斉に私に視線を向けた。
 先輩たちが今まで向けたことのない鋭い眼差しで私を射抜く。私は身を竦み、その場に動けなくなってしまったのだった。


 
続きを読む