純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ:グノーグレイヴ『入れ替わり』 > 人形『愛しの人形を略奪』

 呆然としていた学(彼)が椅子から起き上がった。その表情はとても清々しい様子だった。

「さて、こんな素晴らしい身体をくれたんだ。僕だけが満足するわけにはいかないから、きみにもシテあげるよ」
「えっ?なにするの?いや、こないで!」

 私の姿が近づいてくることに恐怖ですくんでしまう。でも、私が動くことは未だ椅子に縛られているから出来なかった。
 学(彼)私の毛足の間に身体を入れて蹲ると、ズボンのチャックを勝手に下ろし、パンツの中から自分の肉棒を取り出したのだ。

「うぅぅっ!」
「アハハ!自分の手で逸物を弄られる感触はどうだい?細い手で弄られてすぐにイきそうな表情をしているじゃないか!」

 私の表情を愉しそうに見てくる。嫌でも感じてしまい勃起してしまう、私の身体についた男性の性器。

「おねがい…静まって……静まって……」
「無理に決まってるじゃないか。もともとこれは僕のモノだぞ?どうやって弄ったら気持ちよくのか、僕自身が一番知ってるんだよ。それに、こんな可愛い女の子の手で触られたことなんか一度もないしね。おそらく今までで一番気持ち良い手コキのはずだよ」

 シュッシュッと、私の手が逸物を扱く。汚い逸物を容赦なく握り、激しい動きで私を絶頂へ誘う。

「あっ、あっ、あっ、ぅぅ……」

 このままやられたら、イってしまうのは時間の問題だった。やめてほしくてたまらない。
 でも……

「これが……男の人の感じ方なんだ……」

 逸物を扱いてもらうと喜ぶ男性の感情。気持ちよくて仕方がなく、腰を引いてピクピクと痙攣する。彼氏にやってあげると女性のように喘ぎ声を漏らしていた。
 まるで手コキしてもらうことが嬉しいように、逸物を勃起させてくるので、つい私も手コキしてしまう。
 彼氏から見れば、私はこうやって手コキしているのだ。

「あっ……ああぅ……」
「んっ?なんかさっきまでと様子が変わったね。抵抗が和らいだ?」
「あっ――!そ、そんなことない!」
「へえ……。そういえば、きみこういうこと初めてじゃないんだよね?一体どこまでやったことあるの?」
「かぁ――――!」
「ごめん、言えないよね!?じゃあ、せっかくだし、手コキよりもっと気持ち良いことしてあげるよ」
「えぇっ?」

 上目遣いで見ていた学(彼)が私の逸物に視線を落とす。すると、なにを思ったのか大きく口を開けて、私の口で亀頭を咥えこんだのだ。

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「ちゅっ…ちゅぅ…ちゅぶちゅぶ……」
「やああ!なにしてるの!?やめてえ!あぅっ!」

 私の口で亀頭を舐める。私の唾液が付着するのを、私は止めさせるように静止させた。

「フェラチオは嫌なのかい?」
「そ、それは……」

 学(彼)は逸物から口を離して私の顔をじっと見つめる。その口の端からは涎がしたたり落ちていた。
 もとの自分の身体が私にフェラチオをするなんて考えられない。
 でも、そんな私もフェラチオの経験はある。彼氏が最も喜んだこと。亀頭を口に咥えて、じゅぼじゅぼって顔を上下に動かしながら窄めると、彼氏はたまらずに奇声をあげていた。
 私には彼がどんな気持ちで叫んでいたのかわからなかった。ああ、気持ち良いんだなって思うくらいしか思えなかった。それを今、私は経験できる。
 ――ドクンと心臓が高鳴った。

(だめ、そんな……誘惑に負けちゃ駄目!)

 男性の姿になっても女性として、わき起こる男の欲求に対して必死で抵抗していた。目の前にいるのは私じゃない、私に変身した男性の思い通りにさせたくなかった。

「こんなに勃起して……身体は素直だよね?」
「おねがい、やめて!そんなことしたら、わたし――!」
「ねえ、お願い。私にフェラチオさせてほしいの」
「っ!?」

 急に学(彼)が私の口調で頼みだした。彼がお願いする声は、他でもない私そのもので、どこからみても私がフェラチオしたがっているようにしか見えなかった。

「もう私、身体が熱くて……おち〇ぽ舐めたくて仕方ないの。お願い!おち〇ぽ舐めさせて!」
「いや…わたしの真似しないで!あっ…ああっ…」
「クンクン……あぁぁ…くさい男のにおいが私の鼻を刺激するの……今すぐ舐めて気持ち良くしてあげるのに、拒むんなら仕方ないかな……?」

 無情にも時は待ってはくれない。これを逃したら、私は彼のフェラチオの気持ちを味わえない。自分がフェラチオをしている様子はどんな風に映るのだろうか。
 ――――ドクン。心臓が高鳴った。
 学(彼)の赤くで潤んだ唇を見ているうちに、「その口で逸物をしゃぶってほしい」という欲求を押さえ切れない。私の女性の心が、男性の身体に屈服したのだ。

(だめ、そんな……誘惑に負けちゃ駄目!)
(ごめんなさい…)

 私は顔を背けた。

「………ヤダ」
「どういうこと?」

彼は私の言葉にピクリと反応した。

「くわえて……」
「え?聞こえないけど」
「くわえて…ほしい」
「何を?」
「お……おち……を……」
「きみは男だろ?そういうことはもっとはっきり言わないと伝わんないよ!」

 怒ったような口調の学(彼)だけど、その目は決して怒っていなかった。いや、笑っていた。まるで私が屈したことを愉しんでいるように。
 私は恥ずかしさで死にそうだったけど、それ以上に咥えてほしい、という欲求のほうが強かった。

「お、おち〇ぽを……僕のチ〇ポを咥えてよ!!」
「アハハ!それほど言うなら仕方ない。じゃあ、いただきまーす」

 学(彼)はまた私の口調に戻り、再び逸物に口を近づけていった。そして舌をその先端に這わせる。ペロリっとペニスの表面を舌の先端がなぞり、くすぐったい刺激が発せられて、私の身体を震わせる。
 ゾクゾクとした震えは寒気というより興奮を覚えた。

「あ、あぁ……」
「あ…もう先っぽからがまん汁が出てる……ちゅぅちゅぅ……ん……んぅぅ…はむっ…」

学(彼)は口を大きく開けて、私の逸物をくわえ込んだ。初めて経験するその気持ちよさに、今度は私が椅子からのけぞり倒れそうになっていた。

「じゅるじゅる……ぬぷ、じゅるるっ、びちゃ、ず、ずずぅっ……」

 ……卑猥な音が室内に響き渡る。私がつい視線を落として下半身を見ると、上目づかいで私を見つめる学(彼)と視線が合った。学(彼)は、以前は自分のものだった逸物を美味しそうに咥えて、忙しく顔を上下に動かしていた。
 これが私が彼のおち〇ぽをしゃぶっている姿なんだ。とっても、イヤらしいよ…。

「んっ…んふっ、ん…ちゅ…ちゅく……はぁん…ちゅ、ちゅぶちゅぅ…」
「あっ、あっ、あっ!」

 私の彼もこんな声を荒げていた。これが、男性の気持ちなんだ。なんて気持ち良いの?ときおり大きく出っ張る、学(彼)の頬がいやらしい。女性を支配している気分。
 すごくたまらない。

「んん~、あ、あ、あ、んああ~っ!」

私は我慢できなくなってしまった。そしてそのままイッてしまったのだった。

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「あっ――!」

 私が思わずイッてしまった。次の瞬間、顔を下ろすと、私の顔が彼の精液で汚れていた。
 私は私にぶっかけてしまったのだ。急に冷める私の興奮と、訪れる罪悪感。
 なんてことをしてしまったの……?

「すごい量。とっても煮え滾ってるね」

 顔についた精液を引きはがし、そのまま口に持っていく。

「あーん……くにゅくにゅ……ん…ゴクン」

喉を鳴らして精液を飲み込む学(彼)。私は目を疑った。

「も、もしかして飲んじゃったの?」
「そうだよ」

 その口の端からは、とろりと白い液体が滴っている。学(彼)はそれに気づくと、もったいなさそうにペロリと舐めていた。私の舌が彼の精液を掬って、口の中で味わって飲みこんでいた。
 今の私は吐き気すら覚えた。

「あなた、もともと男性なのに、どうしてそんなことができるの?」
「だって、今の僕は女性だもの。女だったらそんなこと当たり前じゃないか」

 彼にとって、もう姿も心も女性なのだ。私としてなりきり、私として振る舞うために最後の仕上げに入る。
 私の縛られた紐をナイフで切り、私を紐解いたのだ。

「えっ、どうして……?」
「じゃあ、隣の部屋に行こうか。逃げたら私、この場で首を斬るからね!」

 笑顔で宣言する学(彼)に、私に拒否権はなかった。



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「う、う~ん……」

 光の眩しさがなくなり、目が覚ました私の顔をもう一人のわたしが見ている。
 驚いた拍子に椅子がガタンと動く。縛られていることも忘れているくらいびっくりしてしまう。

「うふふふ、目が覚めた?」
「……え?」

 目の前のわたしが、両手を腰に当てて、私のことを見下している。それに、おじさんってどういうこと?おじさんだったのは、彼のはず。私じゃない。

「どういうこと……え?声が――」

 耳がおかしい。自分の声なのに、声色が明らかに低かった。ソプラノではなくテノール、女性ではなく男性の声を発する喉に、喋り辛さを覚えて仕方がない。どうなっているの?
 そんな私に、わたしは鏡を向けてくる。

「自分の目で見てみればいい」

 わたしが差しだす手鏡には、私の姿はなく、消えた男性の姿が映っていた。目の前で私に『変身』したはずの彼が、鏡の中で私の前に呆然としていた。私の姿はどこにもない。じゃあ、私はどこ?わたしの姿はどこ?
 『わたし』は……ダレ?!

「…えっ?えっ?えっ?」

 私が鏡を指差すと、鏡に映った蒼ざめた彼が私を指差す。私が頬に手を当てると、彼も頬に手を当てる。私とまったく同じ行動を取る男性。寸分のずれもないその動きに導かれる結論は一つだった。

「これ……わたし……?ほんとうに…おじさんになってるの…?」
「そうだよ!僕たちは入れ替わったんだよ、あーっはっはっはっ!!!」

 私の声が嬉しそうに笑う。部屋中に高らかな声が響き合う。

「入れ替わった?それって、どういうこと?」
「あの『人形』は僕たちそっくりに作られたものだ。僕はきみの人形を、そしてきみは僕の人形を。互いの姿をした人形で姿を入れ替えたんだ。それってつまり、どういうこと変わるよね?」

 『人形』によって互いに変身してしまった。姿が変わってしまえば、いくら本人でも身分証明書はなんの意味も持たない。姿が入れ替わった事実を誰が理解してくれるのだろう。いいえ、私自信が理解できない事実を誰が理解してくれるのだろう。
 分かっているのは、私に変身した彼だけだった。
 
「今から僕は君として生きていく。これからは僕が新谷学だ!」
「返して!私の身体返してよ!」
「残~念。この身体はもう僕のものだ。きみにはこの『人形』がない限り今更どうすることもできないよ」

 わたしのポケットにニ体の『人形』を仕舞う。肌身離さず持ち歩くように、決して誰の手にも触らせないようにするように『人形』を隠した。私の目にはもう『人形』を見ることができなかった。

「お願いだから!バイトに戻らないと、店長やバイトのみんなが心配するから!」
「心配いらないよ。きみの代わりに僕がバイトに行ってあげるから。きみの家はもうココ。そして僕の家はきみの家。きみのパパもママもこれからは、僕のモノになるんだからね」
「やだ、そんな……返して、元に戻して!」

 彼の言う話を鵜呑みにするわけにもいかず、ひたすら元に戻す様に頼み続ける。
 縛られている私の精一杯の抵抗に、ついにわたし(彼)は怒ったように酷い剣幕で私に殴りかかった。

「五月蠅いんだよ!!!!」
「う……うえぇぇええぇえ!!!」
「聞き分けの悪い子は嫌いだよ。きみももう事実を受け入れなよ。その姿を見て一体誰がきみが新谷学だってわかるのさ?きみの知り合いに10人問えば10人が僕のことを新谷学だって言ってくれるよ。それとも、きみの両親に直接会って問いかけた方がきみには一発で理解できるようになる?」
「うわああぁぁぁあああ!!!」

 私の口から告げられる残酷な現実。芸能界に誘われ、のこのこやってきてしまった私は、絶望に染められてしまった。
 顔を拭うこともできず、鼻水を垂らした彼(私)の顔がぐしゅぐしゅに潰れる。そんな私の酷い顔を、わたし(彼)が最後まで嘲笑っていた。



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 今日も大勢の人でにぎわう都心、阿知賀原。
 電気街をウインドウショッピングし、同人誌を立ち読みする。オタクの色が強いこの町には、コスプレをしてメイド喫茶のビラ配りをしてくる可愛い女の子も大勢いる。
 私、新谷学―しんたにまなび―もこの一人だった。

「どうですか?カフェ・ガーデニアで休んでいきませんか?」

 黒い翼を生やした女の子の格好でビラを配る。コスプレをしているのに恥ずかしさはまったくない。これがこの町の風物詩というものだと思う。町には町の姿があって、私もそれに貢献しているのだと思って、むしろ光栄だとも思っている。
 まあ、強いて言うなら、鞄からはみ出すビームサーベルや同人誌の山を持って帰るオタクを見ると、彼らよりは恥ずかしくないんじゃないかと思うけど(笑)
 そんな私の姿を写真に収める人もいれば、喫茶店に足を運んでくれるご主人さまもいる。大変だけど、店にも利益を出していると思うし、やりがいがあるから私はいまの仕事が好きだった。

「ガーデニアで休んで行かれませんか?」

 私が差しだしたチラシを一人の男性が受け取る。男性はチラシと私の顔を交互に見ながら、私に話しかけてきた。

「きみ、可愛いね」
「えっ?あっ、はい。・・・ありがとうございます」

 お世辞にも声をかけられることは日常茶飯事なので、営業スマイルでお返しする。男性はしばらく黙りこんでいたけど、

「きみ、覚えていないんだ・・・」
「はい?」

 小声でつぶやいた言葉が私の耳には届かなかった。男性が急に笑顔になった。

      
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「僕ね、こう見えてアイドルのスカウトなんだよ。きみ、今の仕事やめてうちに来ない?」
「えええ!?」

 突然の話に思わず声が裏返ってしまいました。
 アイドルのスカウトなんて初めて声をかけられました。あまりの緊張と昂りで心臓の音が跳ねあがりました。

「そそそ、そんな、アイドルなんて私できませんし・・今の仕事で十分です」
「きみみたいな娘が表舞台に出てこないなんてもったいない!こんな話もう二度と来ないかもしれないよ?いいの?」
「だって・・・そんな・・・」
「話だけでも聞いてみない?それからでも諦めるのは遅くない」
「・・・仕事中ですから」
「ああ、待って!すぐ!十分とかで終わる話だよ。休憩時間もそんなにないの?今の仕事辛くないの?」
「いえ、休憩時間は無くはないです。・・・わかりました。話だけなら」
「そうかい!よかった。じゃあ、僕の事務所あそこのビルの6階だから。休憩時間になったらちょっと来てよ。いいね?絶対だよ」
「え、ええ~」

 苦笑いで男性が去っていく姿を見つめる。あれくらいスカウトは押しが強くなければ生き残れないのでしょうか。ビルがすぐ近くだから、ここで顔を出さないと後々面倒なことになりそうだった。十分くらいの話なら、聞いておいても損はないと思った。

「なに、芸能人にスカウト?やるじゃん!」
「そんなんじゃないよ~」

 それに、気持ちで反対していてもやっぱり芸能人にスカウトされるって、女の子にとって嬉しいことだった。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 休憩時間に入った私は、皆の目を忍んでこっそりビルへやってきていた。
 6階までエレベーターを使い、ドアが開くと事務所らしき扉が一つ覗いていた。

「失礼します」

 私はノックをしてドアを開ける。すると、私の目に飛び込んできたのは、電気の消えた真っ暗闇の室内だった。
 留守なのだろうか、人の気配も、しないとても静かなものだった。スカウトしておきながら私を待っていないなんてちょっとショックだった。

「いないんだ・・・ふぅ」

 ドアを締める。陽に当たる私の影が、突然伸びる様に大きく突きだす。
 背後を振り向くと、私をスカウトした男性が後ろに立っていて、私の口にハンカチを押しつけてきた。
 声をあげれず、大きく呼吸した私は、ハンカチに染み込ませたクロロホルムを大量に吸い込み、急激な睡魔に襲われてその場で意識を失ってしまった。


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