純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ:グノーグレイヴ『入れ替わり』 > 粉薬『病院でパニック』

 病院内では夜な夜な患者たちが集まり、一人の看護師を曝し上げにしていた。

「こいつが私たちの身体を入れ替えた張本人よ。ほんと、酷い!」

 男性なのに口調は女性の太めの男性。身体検査で医師から緊急入院を申告されたその男性は、突如『粉薬』による入れ替わりに関わってしまった。そう、今この身体にいる人物はもと看護師。今や看護師の身体と供に男性は病院から飛び出る様に消えてしまい、残された重い身体を引きづる様に、光梨に対する怒りを露わにしていた。
 当然、光梨もまた別の人物と入れ替わっている雄太でもなく、別の人物である。これからオナニーをしようと思っていたところで訳も分からず目隠しをされ、猿轡をされ暗闇の中身動きできずにつれてこられたのだ。まわりの声と野次が自分に向けられている恐怖に、ビクつきながら弁明した。

「ちょっと待てよ!俺は関係ない!俺だって被害者だ!俺は矢澤敏久――やざわとしひさ――っていう――」
「うるさい!アンタが誰だって関係ないのよ!私たちの身体を奪ったアンタを絶対に許さないわよ!・・・そう、ちょうど私たちにもイイモノが付いていることだしね――」

 嘲笑うかのように取り出した男性の逸物。もと看護師は何をするかと思いきや、光梨の口を開けて男性の逸物を無理やり咥えさせた。

      
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「むぐぅーーっ!うぇぇ!」
「ほーら!アンタのその可愛いお口で、私のチンカスまみれの小さい肉棒でも咥えなさいよ。もちろん、歯を立てたりしたら生きて帰れないわよ?そのつもりで私に奉仕しなさい」

 どS口調の男性が光梨の頭を持ってガンガン奥へと逸物を突き刺す。洗っていない男性の逸物の臭さとチンカスの感触が口の中に味わされ吐き気が込み上げてくる。

「うごぉ・・ぐっ・・ぐちゅぶ・・・むが・・ん・・ぅ・・ぇぇ・・」
「ああ、サイコウ!一度私も可愛い娘を犯してみたかったのよね。男性しか味わえない特権。たまらないわぁ」

 犯罪を『犯せる』のも男性のみだ。男性の身体を手に入れたモノ達からは次々と歓声が飛び交っていた。

「次は私よ!」
「いや、俺だ!」
「ハイハイ、順番ね!順番!」

 ブ男(看護師)が仕切り、次々と光梨(敏久)の口の中に老若の男性の逸物を咥えさせる。目隠しをされている光梨(敏久)にとっていつ終わるか分からない恐怖。口の中に挿入され、口内を犯される感覚を身体に覚えさせられる。

「うはは!なにこれ?超キモチイイんですけど!こんな老人になっても元気になれるなんて、男ってホント単純よね!?」

 老人(女患者)もまた男性の初めてのフェラに思わず笑いを込み上げていた。光梨の舌で転がされる亀頭に、ペロペロとざらつく感覚が気持ち良すぎて、我慢できずに漏らしてしまっていた。


「ちょっ、はやすぎない!?踏ん張りきかないんですけどー・・・まっ、いっか!」
「ふごごぅ!!?うっ・・うぅぅっ!」

 チンカスだけじゃなく、精液まで注がれる光梨(敏久)。まるで、この世のものとは思えない苦さが込み上げて来て、思わず見えない瞳の奥から涙が込み上げてきた。
 助けを求めてくるような状況じゃない。普段、助けるはずの看護師が自分を犯しているのだ。
 聖者が悪で悪者が正義の入れ替え世界。

「ねえ、みてみて。こんな小さいボクも、こんなに立派に勃起してるわよ?」
「ほんと!まだS学生でしょう?大人の世界を見るには早かったってことね」

 面白おかしく喚く男性(看護師)達が、男性の逸物を見せあいながら談笑している。
 立派なものはなにもない、狂った世界。

「ちょっと、将大―しょうだい―くんの真似でもしてみようかな?・・・ねえ、お姉さん。ぼくのオチ〇チ〇もこんなになっちゃったんだ」
「ウケる!超似てる~!」
「だから、お姉さんの舌で・・その・・舐めてくれないかな?ボク、こういうの初めてで・・その・・」

 光梨(敏久)に主導権を渡すつもりなのか、鼻の先で少年のにおいを感じる。光梨(敏久)にとってもう逃げられないと察した状況、お望み通りに男性の亀頭を舌で舐め掬ってやった。

「んああっ!」
「ちゅっ、ちゅく・・んんっ・・」

 毛も生えていない少年のチ〇ポを優しく咥える。それだけで少年は悲鳴をあげていた。

「ちゅぷ、ちゅく・・んぅ・・ちゅ、ちゅぷぅ・・・んくっ、んっ、んん・・・」
「ふぁぁ・・うんっ、あふぅ!んぅぅっ・・!」

 女の子のような可愛い声を荒げて悶える少年。光梨の舌でオチ〇ポを放さないように激しく扱き始めた。

「ちゅくぅ・・ぢゅぶっ、ちゅる、ぢゅぷす!ぢゅく、ぢゅむ・・ちゅくん!」
「あっ、ああああっ!んんっ!は、激しい!も、もうダメ・・あっ!」

 亀頭だけを咥え、舌で絡めるように舐めまわし、竿全体をすぼめた唇で強く扱き続けた。その結果、少年の身体にまった無しで口内射精をした。

      
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 今度は少年が精液を迸る。その量は先程の老人よりも多く、とても濃いものだった。

「ぷはっ・・げほっ!んふ、んふっ!」
「うわっ、きったない~!」
「見せないで飲みこんでよ」
「んん~。もう私たちも精液飲まずに済むと思えば、ちょっとは報われるのかも。アハハ!」

 咽た勢いで口の中に溜まった精液が吐き出される。それを見てまた罵倒される。
 そしてまた、別の人が光梨の口を犯す。
 今度は上の口だけじゃく、下の口も。
 男性なんかよりも女性の方が陰湿なしっぺ返し。光梨の身体に人権はないとばかりに汚し、穢していく。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 また、光梨が処刑されている手術室だけではなく、他の場所でも淫らな行為は行われている。
 分娩室。生まれたばかりの赤ん坊が分娩台に眠っている。
 その中で一つ、あまりにも大きな身体が分娩台に横たわっていたのだ。

「あー」
「な、なんだ?」

 青年が分娩室の中に入ると、20歳を超えた成熟した身体が分娩台にねむっていた。

      
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 それは、他でもない若林春奈の身体だった。小平奈那子の親友の彼女が、下着もパジャマも外して憐れな姿で青年を見ていた。

「あぅあぅ・・だぁー」

 春奈の声だけど、言葉を喋っていない。それは、春奈と生まれたばかりの赤ん坊の身体が入れ替わったせいだ。今の春奈に言葉は通じない。身体は成熟していても頭は赤ん坊。おしっこも我慢できずに垂れ流す状態だ。

「ひっぅ・・・えぐ・・」
「うわああ!」

 青年が下を覗く。すると、赤ん坊が床で泣いていた。この子の方がまだ言葉として分かるくらい表情と合わさり訴えかけていた。

「た・・しゅ・・け・・て・・」

 一言一言ゆっくりと、動かない下と唇で呂律が回らないのを頑張って紡ぎ発音していた。
 青年は、赤ん坊の姿をしているこの子こそ、入れ替わった女性なのだと理解した。

「ぃゃぁ・・わたちのからだ・・・かえひて・・」
「返せったってな・・」

 この青年はふらっと分娩室に寄っただけで、入れ替わった原因も分かっていない。
 どうやって入れ替わったのかも分からないのに、泣いて縋る赤ん坊に困り果てていた。

「おねがいちまちゅ!おねがいちまちゅ!どうかもとにもどちてくだちゃい!」

 赤ん坊に縋られる。青年ははっきりと、この場にやってきた理由を告げた。

「ごめんな。おれ、ロリコンだからさ」
「・・・ひぇ?」
「赤ん坊の姿を見て、ムラムラしちゃってさ。見ろよ、これ。とっても大きいだろ?」

 ズボンを下ろし、いきり立った逸物を赤ん坊(春奈)に見せつける。赤ん坊(春奈)は言葉を失うほど驚愕していた。

「普通なら入らないと思うんだけどさ、今のこの赤ん坊って、立派な女の身体じゃん?この胸もま〇こも触り放題じゃね?」
「ま、ましゃか・・・やめなしゃい!しょんなことして、ただで済むと思ってるの!?」
「構いやしねえよ。だっておまえ、まだ赤ん坊じゃねえか?」
「―――っ!!?」
「力もないガキが喚いたところでなんの意味もなさない。俺は好きにやらして貰うぜ!」
「だ、だめぇぇ!!」

      
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 青年が春奈(赤ん坊)に逸物を突き刺す。途端に赤ん坊が大きく喚いた。

「うええぇぇん!!わあああぁぁん!!」
「うるせえな。でも、いま看護師読んでも無駄だぜ?看護師なんてこの病院にはもう残って無いかもな」
「やめなしゃい!はなしぇ!!」
「うおっ!泣けば泣くほど、膣の奥が締まって良い感じだぞ。もっと泣かせてやろうかな?この無意識に抵抗する感じがたまらないんだよ」
「うわあああぁぁん!!ああああぁぁん!!」

 泣くことしか出来ない春奈(赤ん坊)の身体を関係なく弄る。乳房を揉み、乳首を弄り膣の奥を突き続ける。

「はっ・・泣きながら、下の口は感じて濡れてきてやがる。愛液も垂れ零しか。たまんねえな」
「やめて!わたちのカラダ、穢さないでぇ!」

 青年の行動を止めることもできない赤ん坊(春奈)とい春奈(赤ん坊)。男性が激しく腰を突く度に響き渡る泣き声に、分娩室で眠る赤ん坊たちもツラレルように泣きだした。

「うるさいな!よく見ておけ!いずれおまえ達も俺が全員もらってやる!光栄に思うんだな。生まれてすぐに処女を喪失できるんだからな!ハハハ!」
「くるってる・・狂ってるよ!」

 青年の表情は既に暗闇に映らないほどどす黒く堕ちていた。この世のものとは思えない醜態な顔を健気な赤ん坊に見せつけ、見せしめとして犯される。
 赤ん坊(春奈)の手でどうにかできる問題じゃなかった。

「きゃっ、きゃっ・・びぇぇ・・・」
「おっ。感じて悶える表情たまんねえ・・。やべ、イキソウだ」
「やだぁ!やめて!ナカにだしゃないで!」
「うっ・・はっ・・はぁっ・・あっ・・やべ、くる・・・イク!あっ・・・」

 男性が精液を吐き出した。最悪なことに中に出し続け、春奈の身体でも収まりきらない量をぶちまけて外にも噴き出していた。


「ふぎゃあああ!!!びえええええん!!」

 お腹の中に溜まる違和感に、赤ん坊が耐えられるわけがない。生まれてすぐの健気な子供が穢される。こんな悲劇が他にあるだろうか。
 自己の満足感のために、自分の身体よりも子供の精神を犠牲にした青年に対して、赤ん坊(春奈)は怒りを覚えていた。

「お・・おぼえてなしゃい!ぜぇったいに、アンタをゆるしゃないんだから!」

 怒りで睨むその眼差しは殺意を剥き出しにしていた。視線で串刺しにできるなら、間違いなく青年を刺し殺していた。

「はっ!やってみるんだな」

 それでもその少年は余裕の笑みを浮かべる。

「その時には、また俺は別の人物にでも入れ替わっているだろうけどな」
「―――っ!?」

 青年に向けていた殺意が、ぽっかりと空を開けて空洞を作る。
 力が抜けたように地面に這いつくばった赤ん坊(春奈)は、無力を実感して赤ん坊の泣き声を分娩室に響かせていた。


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「や、やめろ!彩夏に手を出すな!」

 かすむ視界の中で宗市は彩夏に叫ぶ。誰か分からない者に彩夏の姿を奪われ、ましてや真里(彩夏)本人をイかせるためにやってくるなんて、狂っている。
 やりたいことだけやって、どこかへ行こうとする彩夏を病室から出すわけにはいかなかった。

「彩夏を元に戻せ!」
「何を言ってるんだよ?これはもう俺のカラダだよ。だから、俺がなにをしようと勝手だろ?」
「お前のモノじゃない!彩夏の身体は彩夏のモノだ!おまえの言うとおり、今はおまえが彩夏の身体を持とうと、彩夏の身体を傷つけたら、俺が許さない!」

 宗市が兄として、妹を守るために彩夏(のどむ)を追い込む。

「美しい兄妹愛だねえ。でも、いいのか?俺を殴ったら、おまえが妹さんを傷つけることになるんだぞ?」
「誰が殴るか。このまま大人しくしていてもらう。身体が入れ替わる原因を突き止めて、彩夏の無事が確認できるまで――」
「おうおう。時間がかかりそうだねえ。そんなに待ってられねえからよ。良い子でベッドの上で眠ってろよ」

 既に一触即発の状態。だが、宗市が病室の扉を背にしている以上、彩夏(のどむ)が出るには宗市を飛び越えていかなければならない。彩夏との歳の差が決定打であり、事実彩夏が宗市に喧嘩で勝ったことは一度もない。
 だから、宗市も今回勝てるという自信があった。強気に攻め、果敢に猛威を奮い、彩夏(のどむ)が好き勝手しないよう気合で押し通すしかない。
 彩夏からにやける余裕の笑みが消えるまで。

「ん――――?」

 一瞬、動いた彩夏の手。その手に握られたナースコール。宗市が気付き、叫ぶ前にナースコールは押された。

「何のつもりだ?」
「くくく・・・」

 ベッドから出た宗市に対して、宣言通りベッドの上に戻そうとしているのか?ナースコールを使い、看護師を呼ぶために?
 なにか腑に落ちない。しかし、それ以上に彩夏(のどむ)にもリスクがある。
 果たして看護師が、宗市をベッドに戻すことと、彩夏(のどむ)を外に追い出すことのどちらを優先するだろうか。下手すれば敵を増援するような行為だ。子供の身体に大人の体力じゃ勝てるはずがないのは自明の理。
 だとすると、やってくる看護師は彩夏(のどむ)の味方と考える方が自然だった。

「(彩夏が浮かべる余裕の笑みは味方の増援だからか…それならやってくる看護師にも警戒しないとな」

 宗市が前だけじゃなく、後ろにも気を付けながら彩夏(のどむ)を威嚇する。決して臨戦態勢を崩さず硬直状態を保ち続ける。そして――。

「狩野さん。どうしましたか?」

 看護師が入ってきた。それは普段の対応で、決して彩夏(のどむ)を味方するような様子はなかった。

      
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「何をしてるのですか?」

 ああ、きっと第三者には兄妹喧嘩にも見えるのかもしれない。宗市が必死に食い繋いでいる状況を、扉の前でただ眺める看護師の登場に、ますます彩夏(のどむ)の目的が分からなくなってくる。

「おい、お前……いったい、どういうつもりだ?」
「くふふ……」
「なんでナースコールを押した!?彼女はお前の仲間じゃないのか!!?」

 宗市が叫ぶと突然、急に眩暈に似た感覚が宗市に襲いかかってくる。

「うぐっ!?」

 ひどい頭痛と吐き気。高熱にうなされ、グルグルと視界が回り出す。

「な、んで……急に……」
「おまえ、いま部屋の外はどうなっているのか分かってないんだろ?」

 彩夏の声でありながら、その声は低く、宗市でも妹の声とは聞き寄れなかった。

「いまこの四階は『粉薬』で充満してるんだよ。扉さえあけば入れ替わる『粉薬』が宙を舞う。今頃、四階の病人、見舞い人、看護師、動物まで至る所で入れ替わりが起こってるんだよ」
「なん…だ、と。じゃあ――!」
「そう。おまえも誰かと入れ替わりが始まろうとしてるんだよ。いったい誰と身体が入れ替わるか楽しみだろう?」

 自分の精神が肉体から放れていく感覚が高まる。彩夏の声が次第に聞き取れなくなっていく。

「ぅぅ…」

 バタンと先に看護師が倒れていた。彩夏(のどむ)の言うとおり、これから本当の地獄が訪れようとしている。

「そういうわけだ。じゃあな、真っ当な人間。これでおまえも 俺 た ち の 仲 間 入 りだな」
「まっ、待て……」

 彩夏の声のする方に手を伸ばす。しかし、視界は揺れ、宗市の意識が遠のく。
 宗市が伸ばした手の先に広がる青空。宗市はもう二度と見ることが出来ないのかもしれないと予感していた。

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 真里(彩夏)に出してしまった宗市は戻れないという危機感を覚えていた。
 やってはいけないことだと分かっているのに、犯してしまった罪悪感。それを促した彩夏の姿をした真里…のはず。
 しかし、真里は絶対にそんなことを言うはずがない。自らの身体を犯すようなことを彩夏に促すはずがない。
 彩夏もまた被害者だ。彩夏の姿をした何者かの甘い蜜に誘われただけの被害者だ。

「……おまえは……誰だ?」
「ええぇ?」

 彩夏(真里?)はとぼけるように宗市の話を聞いていた。

「何言ってるの、おにいちゃん。彩夏と入れ替わったのは、お母さんだよ?だったら、ここにいる私はお母さんでしょ?」
「そうよ。彩夏の言うとおり私はあなた達の――」
「そう言うのなら――」

 彩夏(真里)の話に重ねるように、宗市は言葉を紡いだ。

「――俺の名前を言ってみろ」
「……」
「彩夏の名前は俺が言っていたから分かるとしても、彩夏は俺のことをお兄ちゃんとしか言ってなかった。それにこの部屋は母さんが用意したから、俺の名前を示すものが用意されていない。言わば俺の名前を示すものはどこにも提示されていないんだ。それでも、もし、おまえが俺の母親だと言うのなら、俺の名前を言ってみろ!!!」

 そう。身体が入れ替わったことを証明することを証明するのは困難なものだ。今でも彩夏が真里という証明も疑わしい中、宗市が信じるのが血のつながった家族だからだ。
 人間が夢と現実を無意識に証明するように、家族は絶対に信頼できる関係でなければならない。
 それが、名前だ。呼び方だ。愛称だ。
 他の誰でもない、特別な関係が言い合える仲だ。それは、たとえ姿が変わっても変わらない。
 絶対の証明になる。

「くす・・・くすくすくす・・・・・・・」

 肩を揺らして笑う彩夏(真里?)。いや、彩夏の姿をした別人。

「なんでバレたかな?いや…そりゃあバレるよな?記憶を継いでるわけじゃないし」
「ヒ――――ッ!!!?」

 真里(彩夏)がみるみる青ざめた。何者かが自分の姿を持ち去っているのだ。母親ならと安心していた彩夏にとって、別人だと分かった瞬間恐怖が全身を駆け巡っていた。

「あなた、誰!!?なんで私姿をしてるの!?お母さんは?」
「ごちゃごちゃ五月蠅いんだよ。きみ、この身体の持ち主でしょ?彩夏ちゃんって言うんだ。可愛いね~」
「やめてよ!私の身体返してよ!」

 既に化けの皮が剥がれた彩夏は真里の真似をすることなく男性口調で彩夏をせせら笑う。近くで自分の顔を覗かせる彩夏に真里(彩夏)は固まってしまっていた。

「違うよ。今は私が彩夏でしょ?どこからどう見ても狩野彩夏だよね?」
「きゃあああ!!」
「やめろ!彩夏に手を出すな」
「五月蠅いな!病人!」
「ぐぎゃあああ!!」
「お兄ちゃん!」

 彩夏は宗市の目を抉るように二本の指を突き出した。辛うじて目をつぶって避けた宗市だが、彩夏の爪が宗市の目をかすったのか、視界が真っ赤に染まっていく。赤い涙を流して宗市は悶絶していた。

「おにいちゃあん!!」
「こりゃあ手術代と入院代がかさみそうだね。無駄な抵抗しなければ余計な手間をかけることが無くて済んだのに」

 彩夏に悪気はない。むしろ、これからすることを邪魔するようなことがなくなり、手間が省けたと思っているほどだ。

「さあ、ここからが始まりだよ、彩夏ちゃん。自分の身体で、散々なりたかった大人のきみを犯してあげるよ」

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 彩夏は衣服を脱ぎだして裸になった。ベッドに倒れるように肩を掴まれた真里(彩夏)は、顔を覗く自分の顔を見上げると、大きな悲鳴を喚いたのだった。




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「悪かったな。彩夏」
「お兄ちゃんのバカ!もう知らない!」
「俺は信じるぞ。おまえは彩夏だ!よし、お兄ちゃんが一緒に協力してやるぞ!」

 彩夏を尻目に宗市は状況に困り果てていた。
 彩夏と真里の姿が入れ替わっており、未だに彩夏の姿をしたはずの真里が姿を現さないのが疑問だった。気付いていないはずはないと思うが、確証もない。真里の姿をしている彩夏がいる中、ナースコールで看護師を呼ぶわけにもいかず、真里が彩夏の姿をして宗市の病室にやってくることを待つしかない。

「本当なら俺が歩いていってやりたいけど、俺も病人だしな」
「うん。いいよ……気持ちだけでも嬉しいよ。お兄ちゃん……」

 ようやく泣きやんだ真里(彩夏)だが、未だ赤い顔をしていた。
 内心穏やかではないのは彩夏の方だ。入れ替わりの当事者で、しかも宗市よりも幼い。ここは宗市がしっかりしてやらないと彩夏が逆に不安になってしまうと、お兄ちゃんであることの責任として、彩夏を悲しませないように一回頭を撫でてやった。

「あっ……」

 真里の声で小さい驚いた声をあげた。
 真里の髪質とはいえ、彩夏と似ているような気がした。
 潤いのある、透き通った長い髪。流れるような髪のベールを掻き混ぜると、真里(彩夏)はさらに赤い顔して俯いていた。

「おにいちゃん……」
「なんだ?」

 肩を震わせながら真里(彩夏)は言葉を紡ぐ。それは恐怖と不安から助かりたいと、救いを求める告白だった。

「おにいちゃんは、優しいよね?お母さんが帰りが遅くて、いつも私たち二人でご飯食べてたよね?片付けも一緒で、テレビの時間も一緒にいてくれて……お兄ちゃんがいたから、彩夏、淋しくなかったよ……」
「そうだな。仕事とはいえおかあさん、夜遅いからな」

 宗市は仕事の大変を知っているから真里の考えも分かる。しかし、彩夏にはまだわからない。家族がいないことに悲しんだこともあった。だから、宗市は極力彩夏のまわりにいつもいようと思っていた。彩夏が大人になり、真里のことを許せる年齢になるまで宗市が面倒みようと思っていた。
 その矢先の宗市の病院だ。
 いったい、彩夏は宗市が入院し、真里が夜遅くまで仕事で帰れない時、なにを思い、なにをしているのか気が気じゃない。一人でお留守番もいったい何時まで許されるものだろうか。非難を受けるのは彩夏ではない、この狩野家そのものだ。

「わたし……家でお留守番してるけど、本当は淋しかった……。おにいちゃんがいつもいてくれたから淋しくなかったのに、おにいちゃんがいなくなったら、家が急に大きくなったように感じて、一人が淋しくて、夜怖くて、眠れなくて、泣いちゃう日もあったんだよ」
「……ごめんな。おれ、何の力にもなれなくて……」

 頭を撫でながら非難を甘んじて受けようと宗市は覚悟していたが、彩夏は髪の毛をくしゃくしゃになるくらい首を横に振って宗市の謝罪を否定した。

「違うの!おにいちゃんは、私の力になってたんだよ!私、そのことにようやく気付けたの!」
「えっ・・・」
「お母さんがいなくても、私は平気。でも、おにいちゃんがいないと私ダメなの。私、お兄ちゃんのことが……好きだから」
「彩夏……」

 それは本当に告白だった。妹からの告白に目を丸くしていた。

「おかしいよね?私たち兄妹なのに、おにいちゃんのこと、好きになるなんて……それに、いまは私の方が大人でしょ?そんな大変な時に告白なんて……ダメだって分かってたけど、今しか伝えられなくて……」

 そう言って彩夏は真里の服を脱ぎ始めた。
 上半身だけじゃなく、下半身も。身ぐるみを全部脱ぎ、生まれたままの姿になった真里(彩夏)は、宗市の上に跨った。

      
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「えっちしたい…。お兄ちゃんと」

 ドクンと心臓が高鳴った。入れ替わって大人の身体を手に入れたからか、彩夏は既に女性の心得を知っていたのだ。好きな異性を求めるように逸物の上に身体を持っていき、腰をおろせば逸物が膣内に沈むところまで来ていた。

「彩夏!待て……。早まるな」
「どうして?わたし、大人になったんだよ?お母さんの身体だけど、子供もきっと生めるはずだよ?」
「違うんだ、彩夏!おまえは本当に……それで満足なのか?」

 愛情という感情で動く彩夏を宗市は必死に踏み止めらせる。

「おまえは、自分の身体で俺を求めようと思わないのか?この身体は、俺たちのお母さんの身体じゃないか。彩夏のモノじゃない!」
「今は私の身体だもん!もうエッチ出来るもん!」

 一人で宗市を思いながらオナニーをする彩夏だが、自分の身体じゃ宗市を満足させてあげられないことに薄々気付いていた。

「私の身体じゃ、まだダメだもん…全然、オナニーしても気持ち良くないし、成熟しないし……おっぱいだって、大きくならない。…これじゃあ、おにいちゃんを満足させられない…。どうしても、何年か待たないと……私は本心を打ち明けられなかった」
「俺は待っていられたぞ」
「私が待っていられなかったんだよ!!!」
「――――っ」
「お兄ちゃんが好きで好きでたまらなかったことを、ずっと隠してたことが限界だったんだよ!!求められたら、応えられるように努力したけど、全然成長できなかった!!こればっかりは仕方ないじゃない!時間が経たないと解決できないんだもん。…残酷だよね……わたし、もっと早く、おにいちゃんを知るために生まれてきたかった……」

 泣きそうな声で心中を打ち明ける。彩夏は妹でまだ子供だ。大人になろうと背伸びしても、――人は時間を飛び越えて成長できない。

「でも、そんな私でもお兄ちゃんに告白できる千載一遇のチャンスを手に入れたんだよ!お母さんの身体なら、お兄ちゃんに応えてあげられる!私たち、一つになれる」

 しかし急成長する方法なら間違いなく、ある。狂気に感じようとも、身体が入れ替わったという現実を受け入れさせすれば、彩夏も大人の仲間入りができる。頭脳は子供だろうが、そんな大人は世の中に大勢いる。見た目と中身が伴わなければならない理由など一つもないのだから。
 だから、彩夏の想いは成就する。宗市が受け入れさせすれば、彩夏と一つになることができる。

「バカ野郎!」

 それなのに、宗市は彩夏を叱咤した。上に乗ったままの真里(彩夏)は目を丸くした。

「お兄ちゃん……?」
「俺たちは……家族じゃないか。もとから一つじゃないか」

 家族愛と呼ばれるように、家族で一つだ。既に彩夏が一つになりたいと望むのなら、既に一つになっていることを思い出させようとした。

「違う!家族でも、お母さんは私の気持ちなんか全然理解してくれなかった!家族でも一つになんかなれない!いいえ、本当は誰も、なに一つ理解なんかできない!一つになれるのは、身体が繋がった異性としかありえないよ!」

 真里は彩夏を犠牲にして仕事に勤めていた。悲しませていた状況に、家族が分裂してしまったことに嘆く。だけど、それは違うと宗市が嘆く。

「気付いてくれ、彩夏!お母さんは俺たちに何不自由ない苦労をさせるために、家族を犠牲にしてきたんだ」
「はぁ?なにそれ?家族を犠牲にしてきているのに、私たちのことを考えてのことなの?酷い責任転嫁じゃない!」
「違うんだ!彩夏が思っている淋しさや悲しみは、時間が解決してくれることなんだ。いずれ来る家族の未来の幸福のために、今を犠牲にしてしまっているお母さんの苦労を理解しろ!おまえだって、本当はお母さんと遊べないことが淋しいんだ!」

 一緒にお風呂に入れないことが淋しいんだ。一緒に食事を採れないことが淋しいんだ。

「その反動が俺を好きになるしかなかったんだ。俺を好きになることで、その淋しさを隠している」
「――――っ!違うよ!!ちがうちがう!!」
「歪んだ愛情なんだ。俺を恋愛対象になっちゃ駄目だ」
「私はお兄ちゃんのことが好きなの!!」
「俺は…彩夏を愛してる。だから、彩夏を大事にしたい」
「――――っ!」

 兄妹でしか分からない辛さがあるのなら、兄として妹を慰めよう。
 それが血のつながった家族ならば尚更、身体で繋がらなくても心で繋がっている。
 切っても切れない関係。身体で確かめあう必要もない美しい関係。
 不変の家族愛。

「……ほんとうにおにいちゃん……私のこと愛してる?」

 唇を震わせながら彩夏が確認する。宗市は強く頷いた。

「ああ。彩夏が信じた俺を信じろ」
「フフ……」

 真里(彩夏)が笑った。口元を横に伸ばし、涙を一粒こぼして宗市の答えを受け入れた。

「じゃあ、やめた。私の想いは未来に取っておくね。必ず、おにいちゃんを振り向かせるんだ。こんな可愛い妹を振ったことを後悔させるんだ」
「それは、未来が楽しみだ」

 真里(彩夏)が仕方なく身体をずらし、宗市から降りようとした。しかしその時、真里(彩夏)の背中にズシリと体重がのしかかったのだった。


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 宗市がしばらく一人で部屋でくつろいでいると、慌てた様子で病室に入ってくる人物がいた。
 真里であった。

「あれ?母さん。どうしたの、いったい…?」

 仕事で忙しいはずで普段は見舞いに一日二回も来ない真里が、再び宗市を訪ねてくるのは珍しかった。
 息を切らして走ってきたのか、エアコンの効いている病院内で汗をかいてやってくるなんてどんな全力疾走だったのだろう。

「はぁ・・はぁ・・お・・・にいちゃん・・・」
「は?」
「おにいちゃん!!」

 真里は宗市の母親である。にもかかわらず、お兄ちゃんと言いながら泣きながら宗市の元までやってくる。
 いい大人が見せてはいけない姿だ。

「うわあああん!!おにいちゃあああんん!!」

 ベッドの縁に寄りかかって泣き喚く真里は、まるで子供化したように人目を気にせずワンワン泣きじゃくっていた。
 真里の声で間違いないはずなのに、宗市にはまるで妹の彩夏が泣いているように聞こえた。

「……まさか、彩夏なのか?」
「ヒック……えぐ…………うん……」

 泣いても宗市の声は真里に届いたのか、コクリと頷いて宗市の質問を肯定した。
 宗市は一度安堵した。もし、否定されたら、それこそ真里の人格を改造されたとかのレベルで問い詰めなければならなかった。そのレベルになる前に踏みとどまってよかったと、――目の前にいるのは真里の姿をした彩夏なのだと納得すると…。

「ええええええええええええええ!!?」

 次の瞬間には同じように悲鳴をあげていた。
 母親の、真里の姿をした妹、彩夏なんていったいどこの家族にありえると言うのだろうか。姿が入れ替わったとでも言うのか?

「うぅぅ。わかんない。家に帰って、塾の準備をしてたら、やけに目線が高くなって、鏡で見てみたら……私の映っているはずの鏡に……おかあさんが映ってた!」
「なんだよ。それ?マジで訳分かんねえぞ」
「どうしよう。塾に遅刻しちゃう!真奈ちゃんが待ってるよ」
「いやいや、そんな心配する前にまずは自分の身を心配してだな――!」

 宗市が話せば話すほど、目の前にいるのが真里ではなく、彩夏だということが分かってくる。
 見た目は真面目な大人なのに、頭脳はまるで小学生に戻ってしまったように幼くなってしまっていた。
 真里でもなく、彩夏でもない別人にも思える。
 宗市は掻き立てられる不審を拭い去る様に、真里(彩夏)を呼んだ。

「なに。お兄ちゃん……」
「いや、本当におまえは『彩夏』なのかってさ……」
「えっ……本当だよ!私、狩野彩夏だよ!」
「でもさ……」

      
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 宗市が真里(彩夏)の上着を肌蹴ると、大人のイヤらしいブラをつけた成熟した身体だお目見えした。
 宗市にとっても真里の身体を見たのは久し振りである。包まれた白衣の奥にそびえる二つの巨乳に目が釘つけになっていた。

「きゃ、きゃあああ!!?」
「俺の知る彩夏はこんな身体してたっけ?」

 宗市の質問にショックを受ける彩夏。自分が彩夏だと言う証明が、身体で証明することが出来ないのだ。
 見た目は母親の真里である以上、宗市が彩夏の言葉を受け入れがたいのも一理あるのだ。

「お兄ちゃん!ほんとだよ!私、彩夏だよ!信じてよ!」
「でもな……母さんが冗談を言ってるだけかもしれないし……」

 万に一つの可能性が残っているレベルじゃない。億に一つの可能性だろう。真里はそこまで愚かじゃない。
 しかし、宗市の言葉を真に受けてしまった彩夏が涙いっぱいに溜めて悲しそうな顔をしていた。

「うう・・・お兄ちゃん・・・どうしたら信じてくれるの?」

 まるで捨てられた親猫のような淋しそうな目をしている真里(彩夏)。それだけで彩夏だと言うことを頷けてしまうが、宗市ははぐらかしながら真里(彩夏)に提案した。

「そうだなあ……」


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 真里は今までで一番驚愕していた。
 自分の身体が、娘である彩夏の姿になっていたのだ。いつ入れ替わったのか分からない。
 別れた時から症状が現れたのだとしたら、今頃、本物の彩夏は慌てふためいているだろう。

「へへ。お嬢ちゃん可愛がってやるぜ」

 そんな娘の心配をする前に、今は自分の身を守らなければならない。
 真里自身を守ることが彩夏の身を守ることに直結している。身体が彩夏になってしまっている以上、彩夏の肌を傷つけるわけにはいかないのだ。

「や、やめなさい!放しなさい!」
「うわぁっ。ガキのくせに強気な態度に出ちゃうそのギャップ萌え~!」

 見た目が子供では態度や対応まで相手を突き動かすのか、彩夏(真里)の声では相手をただ悦ばせるだけだった。力でも敵わない。無理やり手首を持って強引にベッドまであがらせると、着ていたスーツを脱がせ下半身を丸裸にさせた。

「きゃあああ!!」
「本当に子供の身体だよ。ツルペタ。まだ陰毛だって生えてないぞ」
「それもあと10年もすれば、発育が良くなるんだろ。まったく、女はガラリと変わるもんだな」

 明菜も水那も彩夏の身体を見つめてニヤけていた。自分の身体と比べているように、彩夏の身体を触ってくるのを拒むことも出来ず、弄られて悲鳴をあげることしかできなかった。

「やあ!触らないで!彩夏のカラダを・・・ああっ!」
「あはっ。なんだか色っぽい声をあげてきたぞ。ひょっとして、こんな幼い身体でも感じてきてるんじゃない?」
「感じるだなんてそんなこと――」
「それはそうだよね?その年齢ならまだ身体を開発したことだってないんでしょうね」

 男女それぞれの手が彩夏の清らかな身体に泥をつける。面白半分、冗談半分で汚されていく彩夏の身体を守ることもできずに弄ばれることに、真里は強い憤りを感じていた。

「いい加減にして!私はあなた達には屈しない!!」

 身体を入れ替えた副作用なのか、他人の迷惑をも顧みなくなった者たちの杜撰で悲惨な現状。それを治すのも医者の努めだと、強い拒絶で彩夏に触れさせないように屈服させる。

「・・・ほんとすごいね、先生。そんな姿になっても態度を改めないんだ」

 明菜(真澄)が彩夏(真里)を称賛する。身体を入れ替えられ、困惑と供に湧きあがる不安と絶望に打ち勝つ強い意思表示ができるのは流石看護師長である。
 しかし、それでも変えられないのは現実。結果のみが重視される不条理な原因――。

「でも、先生。さっきからこの女のカラダ、濡れてきてるんだよね?」
「――っ!!?」
「それってどういうことか分かります?このカラダは、もうヒトリ遊びを知っているってことなんですよ?」

 彩夏の露出した下半身からは、確かにイヤらしいお汁が染みだしていた。それは、熱くなった彩夏(真里)の体温を急激に奪うのに相応しかった。
 何故ならそれは、真里にとって認めることが絶対にできない事実だったのだから。

「ち、違う――!!」
「何が違うんです?この身体がイヤらしいことの証明じゃないですか? 先 生 自 身 の 意 志 じ ゃ な い の な ら 」

 真里にとって彩夏は可愛い愛娘である。そんな彩夏が夜な夜な一人遊びをしている事実を、認めるわけにはいかなかったのだ。

「これは……私のせいなの………」

 だから、彩夏の身体が火照っているのは、彩夏のせいではなく、自分自身が感じているせいだと認めるしかない。
 それしか彩夏を救う方法がないのだから。

「へえ…。じゃあ先生は感じているのに嘘をついていたってことですか?どMですね」
「……」

 彩夏(真里)の威圧が瞬く間に消失していくのを感じた。身体を弄られて感じてしまっていることに気付くと、咳をきったように快感が疼きだしてしまっていた。

「あ…あああっ……」
「他人の身体の快感は自分の身体と違って新鮮でしょう?」

 彩夏の身体は真里に忘れていた、快感の新鮮さが残っていた。触られたらくすぐったく、弄られたら痛みが生じる幼い身体は、まだ男性を受け入れるような態勢にはなっていなかった。しかし、弄られたことのない身体は少し触られただけで簡単に濡れてしまうほど感じやすかった。
 真里に忘れていた身体の疼きが、彩夏の身体を通してふつふつと湧き上がっていた。

「だ、だめよ……。そんな強くされたら……ぁっ」

「あはは・・・。なんだか、すっかり感じている雌女の表情になってるじゃん。俺ももっと幼い身体と入れ替わって自分で肉体を開発していきたかったぜ」

 水那も女子高生の身体を自ら弄りながら、彩夏(真里)の身体を舐めあげていく。女子と身体を交えたことのない真里は目を丸くしながらも、潤んだ唇の柔らかさと舌独特の硬さが這いずって行く興奮に、閉じているおま〇こから愛液がポタポタと滴り落ちてきた。

「そろそろ俺の出番だな。みなぎってきたぜ」

 彩夏(真里)を持ち上げたままの男性が、ようやく待ち侘びていたように下半身を露出した。
 既に勃起したおち〇ぽは、彩夏の膣口を軽く擦りながら、身体を揺すりながら弄んでいた。

「あぅっ…あああっ!ダメだって、言ってる――!」
「おまえが駄目だって言ったところで関係ねえんだよ!俺が好きにやらせてもらうんだからよ!」

 子供の彩夏の力じゃ、男性の手を振り払うこともできない。
 結局は暴力なのだ。彩夏の身体に、男性の熱く煮え滾った肉棒がめりこんでいった。

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 狩野宗市―かのそういち―は目の治療で二、三日の入院を余儀なくしていた。
 しかし、すぐに治るものなので、それほど落ち込んでもなく、検査入院程度の気持ちで病院生活を過ごしていた。

「早く良くなってね」
「すぐに良くなるからな(キリッ」

 妹の彩夏―さいか―に気を使われると病院生活ももどかしい。

「短い入院とはいえ、彩夏と離れ離れに過ごさなくてはいけない時間はむしろ永遠とも思える長い時間だ。これが二人の仲を引き裂く神の悪戯なのか・・」
「頭も見て貰った方がいいかもしれないわね」

 母親の真里―まり―は私立病院の看護師長だ。いつも帰りが遅くなってはいたが、病院の中でならいつでも会える。
 俺たちは病室内で家族だんらんな時間を過ごしていた。
 特に母親がいる時間は俺たちにとってとても珍しい。心なし、彩夏も普段よりもはしゃいでいるように思える。

 それに、もちろん俺も同じだ。

「この時間が永遠に続けばいいと思うのだったかっこまる」
「アハハ」
「私、そんなにあなた達を見捨ててないわよ」

 もちろん、時間は有限。俺たちの団欒の時間もまた終わりを告げる。

「あっ。そろそろ帰らないと塾に遅れちゃう。真奈ちゃんが待ってるんだ」
「そうか。もうそんな時間か」
「じゃ、私は彩夏を玄関まで送りながら仕事に戻るとしようかしら」

 各々別れを決めて次の方向へ歩き始める。

「じゃあね~。お兄ちゃん!」
「良い子にしてるのよ。わかったわね」

 部屋を出でいく彩夏と真里。
 次に扉が開くのはおそらく翌日になるだろう。

「・・・はぁ~~。誰か見舞いに来いよ~!!」

 所詮俺も、友達がいない一匹狼だった。


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 次は俺だ。
 新渡戸葵のカラダを抱けるという期待に胸ふくらませた雄太が、次に目を開けると、先程いた場所とは違っていた。
 部屋は同じだ。しかし、見ている視界が違ったのだ。
 葵(鷹丸)と一緒に裸で抱きあっていたはずなのに、二人は雄太と放れた場所にいた。葵のほかに、光梨の姿も見えた。先程まで雄太のカラダだった女性が、今は眠るように目を閉じていた。

「おい、なに眠ったふりしてるんだよ?せっかくこれからだと思ってたのによ」

 何が起こったのかも知らない葵(鷹丸)は一人で不満を口にしていた。このまま一人オナニーでも始めてしまいそうになっている葵(鷹丸)も、光梨も、今の雄太は客観的に見ることができた。
 つまり――この部屋に残る人物で、二人を同時に見ることができるカラダは一人――

「おっ。目を覚ましたのか?俺のカラダさんよ?」

 葵(鷹丸)が雄太を見て、ほくそ笑んでいた。雄太ではなく、鷹丸の姿を見て言ったという表現が正しかった。

「(お、俺……男に戻っちまったんだなぁ…)」

 両手を前に見比べ、ごつごつとした太い手が震える。光梨のような細く白い手ではなく、男性に戻ったことを痛感させられる。

「(俺の楽しみがあああああっっ!!消し飛んだあああああっっっっ!!!!)」

 しかも、同性のカラダへと入れ替わったのだ。それならまだ自分のカラダに戻った方がマシだった。誰が好き好んで全然興味のないカラダへ入りたいと望んだのだろうか。
 わなわなと怒りに身震いした。

「おい、聞いてるのかよ?『葵』さんよお?」

 葵(鷹丸)の呼びかけに顔だけを向ける。ニヤニヤと嘲笑っている同盟同士が、今の雄太とは決定的な差を見せつけていた。
 自分だけが楽しんで、雄太に女性の快感だけを与えるように命じ、結果すべてを手に入れた葵(鷹丸)と、なにも出来ずに男性に戻された雄太。天と地とも離された差が、雄太に怒りの矛先を向けさせる。

「へへ。おまえが寝ている間に俺は俺で愉しませてもらったぜ?だからよお、そろそろ本物のおち〇ぽが欲しくてたまんねえんだよ。このカラダだってさっきから疼いて仕方ないんだよ。まったく、イヤらしい身体だぜ。俺がおち〇ぽ欲しがってるんじゃなくて、おまえのカラダが欲しがってるんだろうな。だから、俺は欲に素直に受け入れてやるぜ。……ああ!はぁん!私のおま〇こに、鷹丸さんの太くて長いおち〇ぽ。ジュボジュボ咥えさせてください!もうわたし、おち〇ぽなしでは生きていけないわ!」

 ベッドの上で開脚しながら鷹丸(雄太)の肉棒を待ち喚く葵(鷹丸)。その姿ですら今は憎い。

「(こいつ……何も知らないで……自分だけがのうのうと女体を愉しみやがって!!)」

 きっと鷹丸にとって、葵の醜い姿を本人に見せることで、興奮に酔っているのだろう。だらしない姿を見せつけられたら本人だったらたまったものじゃない。目を背きたくなる姿を見せる快感はとても愉しいことを知っているから。
 だからこそ、憎い!!!

「見てえ。おち〇ぽのこと考えてたら、お汁が溢れてぐちょぐちょになってるのよ?挿入れてみたいでしょう?とっても気持ちよくしてあげられるわよ?おもいっきり膣内でしめつけて・あ・げ・る・か・ら・うふっ☆」
「そうか……だったら。そうさせてもらうんだな」
「……えっ?」

 勢いにまかせて即座に葵の視界を奪うようにアイマスクを装着させ。そのまま葵(鷹丸)を窓越しまで連れていった。

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 目隠しをしている間に、光梨という看護師ではなく、入れ替わっている事実だけを告げていた雄太。その話を聞き入れ、すっかり意気投合した光梨(雄太)と葵(鷹丸)は、早速、看護師のカラダを手に入れたことで先輩と後輩のレズプレイを始めていた。

「先輩。見てください。私のカラダに、こんなデキモノができちゃって。ぐすん」

 光梨(雄太)が下半身に装着したディルドーを葵(鷹丸)に見せると、葵(鷹丸)は目を丸くしていた。

「それって、まるで…おち〇ぽじゃない……。光梨さん。アナタ、ひょっとして……」
「はい。私、実は男の子なんです。見た目は女の子ですけど、本当は男の子なんです」
「そう…なの……?」

 そんなはずがない。明らかに作りモノのディルドーなのに、男子だと言い張る光梨(雄太)。だが、そういうことで自分が男の娘だという設定にした方が盛り上がるの雄太だった。

「でも、先輩は私を受け入れてくれますよね。だって、私は先輩のこと……本当は大好きですから」

 光梨の口から大好きと告げられて、満更イヤな気持ちにはならないのは鷹丸も一緒だ。葵の笑みで光梨を受け入れると、唇を交えて甘い声を荒げた。

「チュ……ほんとうに……あなたはそんなことを隠そうとしてたの?バカね……。むしろ、私もそうだったらいいわって思っていたのよ」
「えっ……じゃあっ!」
「うふぅん……。ちゅっ…ちゅむ……ん…私も、大好きよ……」
「ハァン……。せんぱぁい!」
「ちゅく…ちゅぱ……ふっ…ん……んぅ……」
「あっ…くぅ……ん…んむぅ……ちゅぱくちゅ……」

 キスを何度も交わしてお互いの唾液を飲みこんでいく。裸で病院のベッドでカラダを抱き寄せ、お互いの胸を押しつけ合いながら熱い抱擁でカラダを火照らす。

「ぁっ…せんぱぁい。……私の乳首が先輩の乳首に擦られて……ふぅんっ!」
「わたしも……くぅ…。硬くなってる乳首が、ビリビリと擦れて、気持ちいいわよ……」

 光梨のカラダを撫でながら、腕をゆっくりと下に降ろしていく。そうして、光梨の腰につけたディルドーを掴むと、シュッシュッと葵の手はリズムよく扱き始めた。

「はあぁぁっ!せんぱぃ……そんな…いやぁっ」
「んふ…。気持ちいい?」
「はひ……せんぱぁい~」

 ディルドーでも、まるで本物のおち〇ぽのように優しく扱う葵(鷹丸)に、思わず乗ってしまう光梨(雄太)。それだけじゃなく、葵(鷹丸)は扱いていたディルドーを口に咥えて窄めると、顔を上下に動かして疑似フェラを光梨(雄太)に見せつけていた。葵が自分のおち〇ぽを美味しそうに咥えてしゃぶっているのを上から見下ろす。本物だったら間違いなく既に射精しているだろう。

「先輩…きもちいいですぅ。気持ちよくて、私のアソコ、もうヌレヌレになってますぅ」

 光梨(雄太)が興奮し、光梨のカラダは疼きっぱなしだった。おま〇こから大量の愛液が噴き出し、滴っている状態だったが、葵(鷹丸)はそれを外すことを許さなかった。

「んぷぷぅぅ……っはぁ…。じゃあ、はやく光梨さんのおち〇ぽ入れてくれるかしら?」
「えっ?」
「ナニ?まずは私を満たすのが後輩の役目でしょう?早くしなさい、徹底的に気持ち良くしてもらうわよ」

 結局、先輩後輩は譲れず、葵(鷹丸)ですら光梨(雄太)よりも上の立場で命令してくる。
 快感を欲して、先走る本音に、雄太はがっかりしていた。

「……ハイハイ。わかりましたよ」

 疲れた声を見せたのは僅か一瞬。やるからには徹底的にやる。

「先輩。私が気持ちよくしてあげますからね」
「えっ?」

 腰を持ち上げ、バランスを崩した葵(鷹丸)を仰け反らせると、硬くなった(もとより固い)ディルドーを葵(鷹丸)のおま〇こに突き挿したのだった。


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 だした・・・。
 射精した、という感覚を初めて味わった。

 女性だった葵にとって、男性の射精感などわかるはずがない。
 わかる機会があったとしても、葵の方から知ろうとも思わなかった。
 それが、こんなかたちで――

 患者の石橋鷹丸となって、強制的に射精『させられる』とは思ってもいなかった。


「はぁ…はぁ…」

 ものすごい放出感。体力の疲労と一緒に汗が滲み流れ出る。
 疲労感と射精感が時間と供に収まっていくと、勃起していた逸物もまた縮こまっていってしまう。
 でも、絶頂に到達した時に、性器に我慢していた精液を放出する時の達成感は女性の絶頂よりも高いかもしれない。
 それが、鷹丸(葵)の思ったことだった。
 息を整えながら、しばらく続く無言。目隠しをされているので、視界を奪われ、自ら取ることができない鷹丸(葵)は、落ちつきを取り戻していくと今度は、その無言の間が気になった。

「……光梨さん…?」

 先程まで聞こえていた光梨の声。耳元で聞こえた女性の声は、急に聞こえなくなっていた。

「光梨さん。どこなの?いるんでしょう?なにかいいなさいよ」

 声の大きさ、手の感覚から、光梨の手、光梨の責めたてで鷹丸(葵)はイかされたのだ。なじってもおかしくないはずなのに、急に聞こえなくなった光梨の声に鷹丸(葵)は怖くなったのだ。むしろ、罵ってくれた方が安心する。この部屋を出て、誰かに伝えて広められることの方が怖かったから。
 入れ替わったという事態より、葵のプライドやメンツが傷つけられることの方が、葵には怖かったのだ。疑うのなら最悪の事態を想定する。鷹丸(葵)は葵が部屋から出ていってしまう事だけはどうしても避けたかった。

「光梨さん!おねがい!いるんでしょう?返事して!」
「はい。そんな大声で呼ばなくてもここにいますよ」

 光梨の声が聞こえ、ほっと胸をなでおろす自分がいた。しかし、その逆に――

「光梨さん……っ!あなた、なんてことしたの!信じられない、最低……不潔よ!」

 強制的に射精『させられた』事にプライドが傷つけられ、それを後輩である光梨にあたる。

「おまえな。そんな縛られた状態で身動きできないでいてよく強気で出れるな」

 葵(鷹丸)の声も聞こえ、やはりこの部屋には鷹丸(葵)含め三人がいる。先程の無言が嘘のように会話が生まれ、不快な笑い声が木霊していた。

「まあ、いまさら弱気になっても面白くないからな!どうせもう、元には戻らないんだし」
「な、なによ。そんなことないわよ!きっと、元に戻るんだから!」
「さあ、どうだか~?」

 入れ替わったことを受け入れられず、未だに微かに残る希望に縋ろうとしている鷹丸(葵)。そんな鷹丸(葵)を表して、ベッドに縛られていた手枷が外されていく。

「えっ?」
「縛られるのは趣味じゃないだろう?ほらっ、自分でアイマスクも外してみろよ」

 両手を縛られていた枷を外され(それでも、右足はギブスをつけているが)、少しでもいいから自由を増やす。
 口から悲鳴を上げるだけだった先程の状態から、両手を解かれてアイマスクを外せるようになった。
 視界が戻るのなら、言うとおりになるしかなく、鷹丸(葵)は両手でゆっくりアイマスクを外した。

「――――ひぃっ!!?」

 久し振りの光を取り戻した鷹丸(葵)が見た光景は――自分にも生えているオチ〇チ〇の模造品をぶら下げた、光梨の全身裸の姿だった。


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