純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ:グノーグレイヴ『体内変化』 > 粘土『アトリエジェル』

 あれから、柏原龍虎コンビはというと・・・

「なんで起こしてくれないのよ!サイアク~!」

 妹の月姫が翌日、寝坊して学校へ向かったのを見ていた。気だるさを覚えるも、朝の忙しさに月姫が自分の処女を失っていることに気付くのはもっと後の話になる。
 虎十太が夜遅くまで起きていたというのに、何故か虎十太には疲れがたまっていなかった。

「昨日やりすぎたのかな、やっぱり…」
「さあな…ふああ~。俺は眠いぞ」
「それはそうだよ……」

 龍崎もまた仕事である。深夜まで起きていた身体を無理やりにでもたたき起こして仕事に向かわなければいけないのだ。
 それを思えばまだ虎十太の方が気が楽である。
 学生気分である。

「いいか、虎十太。休みたい時は休んでいいんだぞ」
「それを真顔で言っちゃダメだろ」
「いいんだよ。学生の時は自由だぞ。何をやっても許される」
「ダメな大人だ」
「メリハリが重要なんだよ!良し悪しは後で分かることなんだから」
「そうか……そうなのか……?」
 
 龍崎と供に歩く虎十太。学生の時には分からないことでいっぱいだ。
 龍崎のいう言葉の意味を、虎十太が知るのも後の話である。

「なぁ。復讐は終わったけど……『ジェル』はあれで終わったなのか?」

 珍しく虎十太が聞きだす。『粘土』成分配合のジェルクリーム。人間を着ぐるみにする不思議な商品。

「いや、まだあるけど?」
「じゃあ久し振りに、幼馴染のアイツの家に行ってみようぜ」
「えっ――――」

 龍崎の表情が固まる。

「何年振りになるかな。俺たちのこと覚えているかな?」

 虎十太が遠い目をしながら昔を懐かしむ。
 あの、金髪の似合う、虎十太と同じ年だった少女の記憶……

      金髪美少女――

「アワワ…アワワワ……忘れるわけねえじゃねえか……お、俺の右頬が疼いてきた……きゃあああああああああああ!!!!」

 龍崎が発狂しながら昔を懐かしむ。
 あの、はじめて女性に引っ叩かれた少女の記憶……

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 二人が妄想する幼馴染――早見涼女―はやみすずめ―の思い出を―――
 



 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 でも、彼女の話を描くのも、もっと後の話……


『ええええええええええええええええええええええっ!!!?』
 

 Fin

「姉ちゃんのカラダで……イっちゃった……」

 絶頂というには軽い程度なのに、まるでその絶頂の波はその場に留まって、月姫の身体を火照らせる。男性のようにすぐに冷めることなく、体力がなくなっても快感だけは残って秘部をじわりと濡れさせる。

「はぁ~…はぁ~……すごいや、姉ちゃんの身体。乳首こんなに勃起してる……あっ」

 優しく身体に触れると、敏感になっている月姫の肌は、まるで触った一点に感度が集中して体温を高めた。

「ふぅっ…あんっ……あっ……すごい、スゴイ……今まで味わったことのない快感を、姉ちゃんの身体で味わってる……」

 一度イったことで虎十太の中にあった枷が外れたのか、進んで月姫の身体を弄りはじめた。
 男性との違いを確認するように、月姫の細い手を動かして大きな乳房を揉みほぐす。

「ン……ぁぁっ……きもちいい……」

 五本の指に流れるすべての神経が乳房の柔らかさに大満足を出す。男性では味わえない女性の柔らかさ。まるで指にくっついて放れないように、触れている間はその質感を味わえ、指が離れてからもプルンと揺れる質量に酔いしれる。
 一人でオナニーを始める月姫(虎十太)。もっと絶頂の快感を味わいたくて、一人で始めてしまった姿を龍崎は眺めていた。

「おあぁ……月姫が堂々とオナニーしてる…」

 妹のオナニーを覗き見なくても、龍崎の目にははっきりと月姫のオナニー姿が映っていた。やっているのは虎十太だけど、龍崎からは月姫にしか見えないのだ。
 記憶から読みこんだのかはわからないが、乳房を触り、乳首を弄る月姫のイヤらしい手付きを見ているうちに、龍崎もまた下半身が痛くなってきたのだ。

「月姫もこうやってオナニーするのか?なんだか、興奮してきたぞ!!」

 ズボンを下ろして自ら逸物を取り出し、扱き始める龍崎。荒い息を吐きながら、同じ部屋でオナニーを見せあう月姫(虎十太)と龍崎。
 その大きな逸物を見せつけて、目の前で扱いている兄の姿を見て、月姫(虎十太)は我に返ったように慌て始めたのだ。

「あっ……お兄ちゃん、なにやってるの?」
「ん?いやな、おまえが目の前でオナニー始めたからな。お返しに俺も見せてやらないと思ってな」
「い、いいよ、そんなの……」

 男性のオナニーを見慣れている虎十太にとって、なんの嬉しさもない。しかし、ここで止めろと言われると心切なくなってしまう。
 目の前にあるのは男性の性器。月姫の身体がまるで欲しているように、逸物を見て身体が疼いて熱くなっていくのを感じたのだった。

「…………………」
「んっ?なんだよ、その、淋しそうな顔はよ」
「そ、そんな顔してないよ」
「…ははぁん。さてはおまえ、セックスしたいんだろう?」
「っ!?」
「いいって、いいって。そりゃあ電気按摩ぐらいで満足できるわけないもんな!せっかくなら女性の絶頂だって味わいたいもんな!」

 虎十太の気持ちを理解しているとばかりに、龍崎は月姫に近づいてきた。
 目は血走って、逸物には血管が浮きあがっており、どっちがやりたいと言っているのか分からない。
 ものは言いようである。

「セックスしたかったら、お兄ちゃんに頼むんだ」
「え、ええ…?」
「さあ、早く言うんだ」
「ぅぅ・・・」

 勢いに押しこまれてしまった月姫(虎十太)。龍崎もまた月姫を押し込めたことにご満悦だった。
 キュッと目を閉じた月姫は、自ら両足を広げて股間を大開にして、蕩けたおま〇こを龍崎に左右に広げて見せつけたのだ。
 月姫の秘密の花園をマジマジと見る龍崎は、それだけで逝きそうなほどの快感が押し寄せてきたのだ。

      
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「うはぁ~…」
「お、お兄ちゃん……私と、セックスして」

 恥ずかしそうに目に涙を溜めておねだりする月姫に、龍崎の復讐の念は一気に消え失せていったのだった。


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「ちょっと、兄ちゃん!」

 月姫(虎十太)の上に龍崎が乗っかかる。女性の上に男性が乗るだけでも恐ろしい。電気の光が遮られ、自分よりも大きい身体の龍崎により、両手両足が封じられて身動きが出来ない。
 窮地の状況に陥れば、これから何をされられるのか期待よりも恐怖の方が大きい。

「おまえに今まで散々支払いをさせられた恨み、今ここで晴らす!」

 龍崎は龍崎で月姫に対して積もり積もった積年の恨みがあるらしい。男性に戻り、虎十太に月姫の『皮』を被らせたのも、月姫よりも虎十太ならば兄妹仲が悪くならないと考えたからであろう。
 虎十太にとってはとんだとばっちりであった。

「俺ェ?」
「おらっ、おまえは『月姫』なんだから、月姫の口調になれよ」

 復讐と言いながら雰囲気を楽しみたいのだろう。月姫(虎十太)に対して一分間の猶予を与えているようだ。
 言葉と裏腹に優しく応対する龍崎。
 姉の知らぬ間に龍崎の積もる余計な恨みが消えてなくなればいいと、男性として虎十太は自分が龍崎の恨みを変わりに受ける気持ちになった。
 とはいえ、身体は月姫のものだ。「ごめんなさい」という後ろめたいを抱きながら、勝手に月姫の記憶や情報から月姫になりきる。

「おにいちゃん、やめて……」

 瞳を潤ませて、可愛く龍崎を見つめる。様子が変わった月姫に龍崎は一瞬躊躇したものの、虎十太が月姫になりきったことを理解すると、恨みを晴らすように月姫の両足を持ち上げた。

「きゃあっ!?」

 まんぐり返しをされるように下半身だけが持ち上げられた月姫(虎十太)は思わずびっくりする。龍崎が月姫の大事なところを開いて見つめていた。
 ヒクヒク動く月姫の秘部。先程の快感が虎十太に代わってなお残っているのか、湿り気が増しており、土手を人差し指で押しこむと、とろりと愛液が染みだしていた。

「これが月姫のおま〇こかよ。自分がなっている時には見えなかったんだよな。結構グロいな」
「み、見るな、ばかぁ!」
「馬鹿だと!?それが兄に対する態度かぁ!」

 虎十太の時ならとらない態度を、月姫の気持ちになると嫌でもとってしまう。条件反射のようなものだ。

「わ、私の……、そんなところを見て、お兄ちゃんって本当に変態よ!さっさと放れなさいよ!(うわあ、兄ちゃんに盾突いてる、俺ってすげえ……)」

 怖いもの知らずという月姫の性格だ。兄の威厳もあったものじゃない。嫌いな人はとことん嫌う。それはたとえ兄妹であったとしても変わらない。
 月姫の抱く兄の態度は使いやすい男であった。恋人にならないけど、困った時には助けてくれる良いお兄ちゃん。親に相談できないお金の貸し借りも、兄の龍崎だけにはできた仲だ。恋愛対象ではないのだ。そんな兄が自分の秘部を覗いてくるのだから信頼は一気に下落する。
 反抗的になる態度。虎十太に取って龍に噛みつく虎のような口調になる自分に驚きながらも、その勢いを変えることはできなかった。

「くくく・・・、立派になりきってるじゃないか、虎十太。兄は嬉しいぞ……だが――!」

 そんな月姫(虎十太)に語りかける龍崎。見た目ではなく、今度は性格が虎になっている虎十太。じゃれるように身体をベッドに沈めて捻る月姫の身体を、龍の爪を立てるようにして決して放しはしない。両足を下ろして遂に身体に触れてくるのかと身構えた月姫(虎十太)に対して、龍崎は足の裏を押しつけてきたのだ。

「あうっ――!?」

      女の子に電気按摩は大変危険です

 蹴っているのだ。女性の月姫、その秘部を。龍崎の大きな足の裏で。
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 しばらく休んだ虎十太と月姫。

「姉ちゃん。大丈夫なの……血がいっぱい出たけど」

 処女膜を破った痕跡がシーツに付着している。洗うのも簡単じゃない。こればかりは母親に聞かなければ洗い落とすこともできなさそうだ。
 呆然と、シーツに染みついた鮮血と、自分の秘部を見つめる月姫。痛みを和らげるように秘部を擦って少しでも快感を交えながらつぶやいた。

「ああ、大丈夫だけど……アイツ絶対に分かるだろうな」
「えっ……?」
「まさか、月姫のやつが処女だったとはな……いつも男とつるんでいるけど、処女を守っていたとは健気じゃないか」

 自分のことを誤解していたように急に身体を抱きしめて悶える月姫。その様子に、虎十太は見る見る血相を変えた。

「まさか……、兄ちゃん!?」

 虎十太が月姫だと思っていたのは、月姫のフリをしていた龍崎だった。
 処女を奪ってしまって喜んでしまった自分を後悔し、急に月姫に対して申し訳なく思う。

「なにを言ってるんだ、虎十太!妹の処女を奪えるなんて弟として名誉なことじゃないか!」
「そんな名誉いらないって。・・・誰に!誰に対しての名誉なんだ!?」

 頭を抱えて悶える虎十太。頭の中でさっきまで月姫とヤっていた自分が、龍崎とヤっていたと思っただけで黒歴史化。

「それは違うぞ。おまえはちゃんと月姫とヤっていたんだぞ。言っただろ?俺が月姫の中に入っている間は、俺が『月姫』だって。それは見た目だけじゃなくて、月姫の情報をすべて取りこんで、記憶から月姫が昨日何があったのかだって思い出せるんだぜ?……ねっ?だから、喋り方だって簡単に月姫っぽくなるでしょう!」

 ニコッと笑って虎十太に説明する月姫(龍崎)。その笑顔に虎十太は騙されたのだ。

「ヒドイや、兄ちゃん…」

 姉ちゃんに怒られる。処女を失った月姫に、龍崎と供にボコボコにされてしまう。虎十太も言い返せないほどの同罪なのだ。
 月姫に嫌われてしまうのではないかと思うだけで目に涙が込み上げてくる虎十太。それは一種の姉弟愛以上の感情だ。
 弟だから月姫が虎十太を助け、男だから虎十太が月姫を守る。
 別に恋愛対象にならなくてもいい。結婚できなくて当たり前。でも、姉弟として、彼氏彼女以上に血の繋がりが深いのだ。

 誰も月姫が助けてくれなくなっても、虎十太だけは月姫を見捨てない。
 月姫が遠い所へ行ってしまったとしても、いつでも帰ってこれる場所を作っておいてあげよう。
 
 例えば――月姫が結婚して、家から放れて遠く離れた旦那のもとへ嫁いでいったとしても、それでも帰ってくる家はここしかない。
 旦那と喧嘩した、家庭がうまくいかない。でも、どこにも行く宛てがない。結果、外にいけない。ストレスがたまる。
 そんな姉の苦労や苦痛を分け合えるのは兄弟しかいない。相談、ストレスのはけ口、月姫の内に溜まったものをぶつけ合えるのは、龍崎と虎十太しかいない。
 兄、龍崎は働いており、金銭的余裕があるからバッグの一つぐらい買ってやることが出来る。
 そんな兄と違い弟、虎十太には金銭的に余裕がない。お金のかからない方法で月姫のストレスを取るのに最適なのは、相談を聞いてあげることだ。
 弟としての責務。姉を想う、虎十太の感情が爆発する。
 月姫を傷つけてしまった虎十太の眼から、涙を零して泣いていた。
 肩を震わせ、後悔に縛られる虎十太。

「泣くなよ。あーあ。だせえ顔がさら台無しに」
「うっせぇ!早く出てけよ!」

 慰めようとした月姫(龍崎)を虎十太が拒絶した。
 完全に見透かされている龍崎。月姫を想う虎十太の気持ちに、少しばかりやり過ぎたと思ったのか、言われたとおりに部屋を出て行こうとする。

「違うっ!姉ちゃんの中から出てけよ!」
「ああっ!そうだったぁ!」

 うっかりと、ここで天然ボケをかまされた虎十太。
 虎十太の怒りの眼差しが月姫(龍崎)に突き刺さる。まるで獲物を狙う野生の虎そのもの。
 もし今度下手なことをすれば、龍崎の生命が食われるかもしれない。と、身体の奥から警告音が鳴り響いていた。
 
「……仕方ねえな」

 月姫(龍崎)が観念したように、月姫の頭を両手で挟む。そして、まるで被りモノを外す様にぐっと顔を前に押しこんだ。すると、月姫の顔は龍崎から外され、中から龍崎の頭が飛び出した。
 身体だけは月姫だが、顔は龍崎。
 そのアンバランスな状態のまま、熱く蒸れた顔を冷ましながら、月姫の身体をずるずると脱いでいく。先程まで立派に膨らんでいた月姫の胸は、龍崎から引き剥がされると再び萎んでいってしまった。
 手も足も、月姫の身体の細さが龍崎の太さに戻っていき、龍崎が男の身体を取り戻していった。
 足を抜いた龍崎。目の前には久し振りに見た兄の姿があった。
 そして、兄の姿が元に戻った代わりに、姉の姿が『皮』に戻っていってしまった。
 龍崎の手で掴まれた月姫の『皮』。体重をなくし、軽々と持ち上げられている月姫に虎十太はまだ龍崎を許さない。
 月姫の姿を人間に戻した時こそ、龍崎を許す瞬間なのだ。

「はやく、姉ちゃんをもとに――」
「まぁ、そう言うなよ」

 虎十太の言葉を遮って龍崎は発言権を奪う。黙った虎十太に余裕の笑みを浮かべて、月姫の『皮』を差し出した。

「どうだ?今度はおまえが着てみないか?」

 龍崎は虎十太に対して、魅惑的な条件を突きつけてきた。


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 ズボンの奥から存在感を見せつける虎十太の逸物。月姫(龍崎)が弟の立派に反応している逸物に気付いた。

「やっぱりおまえも男だな」
「ちが・・・これは――っ!」
「妹でも喘ぐ姿に興奮するか!?それとも、妹に手を出している自分に興奮しているのか?」
「兄ちゃん――っ!」

 元は手を出すよう仕向けたのは龍崎の方からだ。いつの間にか論理が逆転しているじゃないか。
 虎十太は決して自分が姉に手を出すような男性ではないと思っている。可愛いと思っていても、それは兄弟愛で、決して恋人という愛情とは違う。

「まぁ、おまえが真面目だっていうのは分かっているけどよ。少しは馬鹿になったって罰は当たらないぞ?リラックスして、肩の力抜けよ」
「肩の力抜いてナニを……えっ?」

 力を抜いた瞬間に、月姫の体重がのっかかる。天井を見上げる虎十太の上に、月姫が顔を覗かせていた。
 笑顔で顔を下げた月姫。虎十太のズボンを脱がせて、天井にそそり立つ虎十太の逸物を取り出した。

「ちょっと、やめ……あっ!」
「うわぁ。カチンカチンに硬くなってるじゃん。おまえ、今日はまだ抜いてないな?」
「兄ちゃんは毎日抜いてるのか……」

 月姫の手で撫でられる逸物は普段、自分でしている時より数倍感じてしまう。
 他人に扱かれているせいからか、力加減も分からず、乱暴とも言える月姫の扱きに、痛みと疼きが合わさった新しい快感の刺激が襲ってくる。

「うわぁっ!」
「すごいな、虎十太。俺よりも感じやすいんじゃないか?……皮剥くぞ?」

 月姫の指先が、人差し指と親指で輪っかを作って皮の先端に包むと、ゆっくりと根本へと引っ張られていく。男性なら自分でしているはずの行為を、女性の、月姫の手でやってもらっていると思うと、虎十太の心臓音が高鳴る。
 皮がめくられ、亀頭の上を少しずつ根元の方へ下ろされていく。月姫の指先が雁首の部分にまで到達すると、ピンク色をした虎十太の亀頭が月姫の目の前に曝された。

「あぁぁ……恥ずかしいよ」
「なに女の子みたいな声出してるんだよ。女に陰部見られただけでなよなよすんなよ」

 月姫の声で喝を入れる龍崎に唸る虎十太。月姫にそう言われるとなんとも男として情けなくなってくる。
 男性として、頼りにされたい虎十太なのに、主導権は一向に月姫(龍崎)だ。そして、陰部を弄られている自分にふと情けなくなってしまう。
 だが、それでも感じてしまうのは男の運命だ。
 月姫の細い指先が逸物に絡みついてくる。剥かれた部分を月姫に見られている、と思っただけで、まるで虎十太の全てを見透かされてしまっている気持ちになる。
 先程の月姫(龍崎)が虎十太に陰部を覗かれた時の感覚を、今度は虎十太が味わっていると思うと興奮してくる。月姫(龍崎)も同じ興奮を味わったのだろうか。
 月姫の指先が、雁首から動き出して敏感になっている亀頭へと、撫で動く。輪っかを作った二本の指の形を変えず、女性の指の細さのまま伸ばされて自分の逸物を長くされていくようだ。

「んふふ……感じてる顔だせぇの」

 初めて見るいやらしい手つきをする月姫。綺麗な指先は、ピンク色の亀頭を撫でるように動き続ける。触られる亀頭からは、指先のほっそりとした感触と、それが生み出す快感で勃起しっぱなしだ。
 自分でするのとは比べものにならないほど気持ちいい。これが女性の手の感覚なのかと虎十太は改めて思い知った。

「だって……姉ちゃんの指、すっごく、気持ち良くて……俺、ほんと、我慢できそうにない!」

 止むことのない月姫の扱きに、亀頭から透明な先走り汁が溢れ出る。
 感じている吐息が虎十太の興奮を月姫(龍崎)に示しており、隠し通せるはずがない。恥ずかしさを感じて尚、イきたいという思いの方が強くなっていった。

「(姉ちゃんの手で……いきたい)」

 手コキによるフィニッシュを望む虎十太だが、それで月姫(龍崎)は満足できない。
 虎十太と同じように感じた月姫の身体が、逸物を扱き続けている間もずっと疼いて仕方がなかった。
 逸物から発する男性のにおいを敏感に感じ、頬を赤く染めているにも関わらず、自分の快感に目を閉じて喘ぐ虎十太に気付いてもらえなくて心淋しさを覚えてしまう。

 男って鈍感――――そんな気持ちを龍崎もまた初めて体感していた。

「虎十太、手コキなんかで満足しているのか?本当におまえは分かっていないな」
「ハァ……へっ?」
「もうお互い感じているんだし、最後までやっちまおうぜ」

 月姫(龍崎)の提案を頭で理解し、途端に表情を強張らせる虎十太。
 姉弟でセックスしようと言ってきているのだ。

「そんなこと、ダメに決まってるじゃないか!姉ちゃんの身体だぞ!」
「おまっ!手コキはオッケーで本番はダメって、ここはヘルスかよ?」
「そうじゃなくて、もっと兄ちゃんは姉ちゃんのことを思ってやってもいいんじゃないの?これは、姉ちゃんの身体だろ」

 兄の仕返しと言ってももう十分すぎるほど破廉恥なことをしたと思う虎十太。
 もう元は取り返せたと思うから、早く月姫を元に戻して、身体の中から出てきてほしいと弟ながらに思わずにはいられない。
 やっぱり、誰かに入り込んで身体を操るのはよくないと思う。
 それがたとえ、兄妹の仲であってもだ。

「なにを言ってるんだ!姉に手を出していいって言ってるんだぞ?俺が『月姫』だ!」

 それでも暴走状態のように自分を月姫と言い切る龍崎。手コキ以上先に進めない虎十太との壁に、兄弟ながらも溝が出来てくる。
 姉を想う虎十太と妹を貶す龍崎。

「おまえは龍崎だ。俺の兄ちゃんだ!」

 月姫を守ろうとする思いが強くなって、快楽に勝った虎十太が言いきる。月姫(龍崎)がまるで現実に醒めたような冷ややかな視線を向けたと思ったら、つまらなそうに静かに言った。

「そうか……。じゃあ仕方ねぇな」

 それは何かを企む策略の眼差し。
 敗北宣言でもなければ勝負はまだ終わっていない。
 どうしてもセックスしたいと考えている龍崎に抗うために、虎十太は勃起した逸物から意識が逸れる。それを月姫の手が縮こまるのを阻止するように未だに扱き続けていた。
 シコシコと、逸物を見つめていた月姫(龍崎)が顔を上げる。目を合わせた月姫の表情を見て、虎十太はドキッとした。

「虎十太」

 先程とは全く違う声色。男性口調よりも普段以上に女性口調の月姫の甘い声が虎十太を呼ぶ。

「ええっ?」
「あんた、どうして私のカラダを弄ってくれないのよ?私がいいって言ってるんだから、素直に受け入れなさいよ!」
「えっ、ちょっと、待って、どういうことだよ――?」

 言ってることは、龍崎と全く同じなのに、口調が急に変わって、本当に月姫が言っているみたいに話しかけてくる。
 態度の変化に慌てる虎十太。この状態でまさか、月姫の意識が戻ったんじゃないだろうかと心配になる。

「どうもこうもないでしょ。私が寝ている間に男同士でこんなコトして、タダで済むと思ってるの!?」
「ご、ごめん!姉ちゃん……」

 やっぱり姉ちゃんだと確信した虎十太。虎十太に対して叱りつけるのはもっともだ。寝ている間に身体を奪われ、知らない間に虎十太の逸物を扱いている状態だ。相当びっくりしたことだろう。

「でも、これは全部、兄ちゃんがやったことで……俺に責任があるというのは……少しだけで……」
「その割には、いい思いを随分していたみたいだけどね」
「ごめんなさい……」

 姉ちゃんの前ではウソが付けない。虎十太は謝りながら、視線を落として月姫に扱いてもらっている逸物を見つめてしまった。
 月姫は今も虎十太の逸物を扱いているのだ。龍崎の面影がない、月姫の手コキだ。

「(じゃあ……いま、本当に姉ちゃんが俺のチ〇ポを扱いてくれてるのか……っ!)」

 そう思っただけで再び淫部に勢いよく欲求が流れ込んでいくのを感じた。逸物はさらに固くなり、勃起した大きさや太さもさらにもう一回り大きくなった。

「すごい!虎十太、やればできるじゃない」

 月姫が虎十太の立派にそそり立つ逸物に歓喜していた。その状態で手を放した月姫は、自分の制服を急いで脱いで綺麗な裸体を披露する。
 淡く白い、きめ細やかな肌。背中に靡かせる髪の毛。ぷっくり膨らんだ乳房と中央に勃っているピンク色の乳首。
 虎十太もまた月姫の数年振りに明かりの下で見た裸姿に目を逸らすことが出来なかった。

      
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「……虎十太の見てたら、わたしのココもまた濡れてきちゃった」

 さっきまで虎十太の逸物を触れていた右手で今度は自分の割れ目を弄る。愛液で濡れている膣内からとろりと零れる蜜を流してさらに卑猥さを醸し出す。

「虎十太……姉ちゃんとしよう」

 月姫からの要望に、虎十太は先程までの拒否や拒絶が出来なかった。
 渇いたのどを鳴らして、これが夢でないことを確かめた。

「ね、ねえちゃん……本当に、いいのか?」
「……うん。いいよ。虎十太とだったら」

 虎十太に体重を預けるように倒れこんでくる月姫を支えてベッドに沈む。上で見下ろす月姫が、虎十太のはち切れんばかりの逸物の真上に自分のおま〇こを宛がった。

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 部屋を変えた虎十太と月姫(龍崎)。深夜とは言え、自分の部屋だと安心感がまるで違う。
 女性の部屋よりも男性の部屋の方が親も入って来ないと確信している月姫(龍崎)は、早速月姫の身体をニヤニヤ顔で見つめていた。

「細い身体だよな。でも、制服の上からでも栄える胸の盛りあがり。…良いよなぁ」

 妹の身体であるにもかかわらず、女性の身体と言うだけで欲情している龍崎。男性の部屋で自分の身体に喜ぶ月姫に、虎十太はどう対応していいのか分からなかった。

「なあ、虎十太。こっち向けよ」
「いいよ。勝手にやってろよ」
「冷たいなあ。いいのかぁ?そんな態度とってたら、お望み通りに勝手にやっちゃうぞ?」

      
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 嬉しそうに自身の身体を触りはじめる月姫(龍崎)。月姫の細い脚を持ち上げて色気たっぷりにしならせて見せる。

「ありえない脚の細さ!うふんっ~。スベスベの女子高生の生足ぃ~」

 脚のつま先から爪の伸びた指を添わせてあがっていく。太股をなぞってスカートの中に消えていく。

「ひゃっ…!パンティの上から触っちまった」 
「……」

 わざとだろ、と目を背けながらも、部屋の中で聞こえる月姫の声に嫌でも耳を傾けてしまう。お尻を突き出してその細い手でお尻を擦っているのだ。

「おい、見ろって虎十太。この張りのあるケツ」
「ケツって言うなよ、下品だろ?」
「信じられるか?俺にチンポがなくなってるんだぞ?こののっぺりした土手!かぁ~~っ!!」

 ベッドに座り込んで足を開いていく月姫(龍崎)。スカートの奥に隠れていたショーツの上から、月姫の股間を右手を使って上下に擦りつけていた。
 言葉は龍崎でも、その姿や仕草はどこから見ても月姫にしか見えない。先程のように暗闇ではなく、今度は電球の明るさの中ではっきりと見える月姫の制服姿でのオナニー。

「…………ゴクッ」

 一度のどを鳴らした虎十太。その音が月姫(龍崎)にも聞こえたのか、目を細めて虎十太を見つめていた。

「触りたいんだろ?」

 虎十太の心臓が高鳴る。

「なっ、誰が!あ、姉ちゃんの身体なんか触りたがるかよ」

 姉弟というものはそういうものだ。姉だからと、一人の男として姉を女性としての性の対象には見れない。
 虎十太もそうだ。
 お風呂で一緒に入っていたのは、虎十太が小学生低学年までで、それ以来月姫の方がお風呂に入ることを躊躇った。今にして思えば、月姫の方が男性の身体の作りを知ってしまったのかもしれない。
 一緒にお風呂に入らなければ女性の身体を見る機会など皆無。虎十太にとって長らく見ていない姉の裸姿を、今更になってみたいという気は起きなかったのだ。

「もったいねえなぁ。触っていいって言ってるんだから素直に喜べよ。おまえ、男だろ?」

 そんな虎十太に喝を飛ばす月姫(龍崎)。姉だからではなく、女性として月姫を見ろと言う。

「月姫のおっぱい、思った以上に大きくて柔らかいぞ?」
「ふ、ふーん」

 白々しい態度をとり始める虎十太。「仕方ねえな」と、月姫(龍崎)は身体を起こすと、虎十太に歩み寄ったのだ。

「おまえが草食男子っていうのは知ってたことだ。ここはひとつ、兄として引っ張ってやるとするか。ほれ」
「――っ!?」

 急に手を掴まれた虎十太。姉の手が触れたことすら久し振りで、その細く柔らかな女性の肌触りを感じたのも束の間、さらにもっと柔らかい、月姫の胸に自分の手を置かれたのだ。
 制服の上からでもブラをしていないので、その柔らかさは直接触っているのとさほど変わらない。月姫の胸の体温とその膨らみに触れた掌の体温が急激に熱くなっていくのを感じた。

「なななっ、なにするんだよ!?」
「いいから!手のひら動かしてみろよ」

 胸に手を置かれた状態で動いて見ろと強要する月姫(龍崎)。そんなことしたら月姫の胸がどうなるのかぐらい想像がつく。

「そんなことしたら、姉ちゃんのむね――」
「おう。おっぱいって柔らかいんだぜ?ぐにゅぐにゅかたち変えるんだぜ?」

 別段、恥ずかしがることなく発言する月姫(龍崎)。龍崎は形を変えるほどの大きな胸を触ったことがあるのだろうか?月姫の胸も、すこし力を加えればかたちを変えるほどの大きな胸をしていた。

「ほらっ、こんな風に揉んでくれよ――」

 虎十太の腕ごと胸を鷲掴んだ月姫は、細い指先を一杯に広げながら、バストを揉みだした。しなやかな指先とは結びつかない、乱暴な指先の動きに合わせて、乳房は形を変えていく。

「わっ!わっ!」

 月姫の胸と掌に挟まれた虎十太の両手から、なんとも言えない心地良さを感じていた。クニュクニュと、まるで崩れることのないプリンに触れて反動を返してくれるような月姫の乳房に、虎十太の大きな手のひらが自然と反応をするように乳房をゆっくり包み込んだ。
 押されるようにして乳房へと指先がめり込んでいく。制服の上からでも、指の間からはみ出した乳房の肉が押し出されてくるように皺を作っていた。

「んぅっ!おっぱいって、揉むだけじゃなくて、揉まれたって気持ち良いんだ」

 ヘンな声を出しながら、笑みを浮かべる月姫(龍崎)に、虎十太は何も言わずに胸を揉み続けた。柔らかい乳房が掌の中で形を変えていく。
 堰き止めていた理性が一度崩れれば、保つことは容易ではない。

「どうだ。お前ももっと触ってみたくなってきただろ?」

 もう一度月姫(龍崎)は問いかける。『もっと』という部分に期待を膨らませる月姫(龍崎)の呼びかけに、虎十太は、コクンと頷いて見せたのだった。

 


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 月姫は呆然としている虎十太を放って、一人部屋に飾られている姿見の前に立った。
 裸の自分の姿を映し出して、鼻の下を伸ばしているのが虎十太にもわかった。

「すげえ、本当になりかわれた。どこからどう見ても月姫じゃん」

 嬉しそうに、声を弾ませて喜ぶ月姫。自分の胸を下から持ち上げながら、優しく揉むように手の指に力を加えていく。

「やわらけえ。…感触も声も、全部月姫のものだ」

 虎十太を気にせずに、そのままオナニーをするように手を股の下に降ろしていく。

「ひゃんっ!」

 中指を立てて、スジをなぞっただけで、身体を震わせて喘ぐ月姫。自分でもびっくりするような感度の良さに驚くも、今度はゆっくり、優しく指の肉を添えて、すぅっと這うようになぞらせていく。

「くふぅ…ちょっと、馴れてきたぞ……。あはっ……んっ…」

 鏡に手をおいて、もたれかかるように身体を反らせながら、お尻を突きあげて指を秘部に宛がう。息のあがる月姫の表情はなんともイヤらしい。

「ンっ…はっ…んっ、……くぅっ……ぃぃ…あっ、んくぅ……」

 オナニーに没頭する月姫。夜中にオナニーする月姫を目撃する虎十太は、呆然としていながらも自然と股間を膨らませていた。姉もオナニーをするのか、まるで夢見心地の気分で月姫を見ていたのだ。
 そうしているうちに、秘部に添わせていた指をいつの間にか内側へ侵入させていたのか、ピチャピチャという水気の音が響き始めた。

「濡れてる…、アソコ。……はぁっ…、ああっ……」

 掻き立てられる欲求を素直に応じ、指の動きを激しくしていく。温かい湿った愛液が指に纏わり付きながら、指を侵入させたときの痛みに身体をピクンと跳ねらせる。
 しかし、痛みの後に溢れる粘液がさらに増幅し、それと供に快感まで高まっていく。

「ハっ…ハっ…ハっ…ンンっ…!」

 口を閉ざしても零れる呻き声。涎が垂れながらも顔を真っ赤にして秘部への攻撃を止めようとはしない。大きな快感の波が襲ってきた月姫にの身体が身体を大きくのけ反らせた。

「んぅぅ~~!!んんっ……んくぅぅぅぅ~~~~!!!?」

 ビクビクっと身体を小刻みに震わせ、鏡にもたれかかったまま全身を脱力する月姫。長い髪の毛が背中を流れ、床にまで零れそうになるのを身体が堰き止めていた。床に零れるのは月姫が零した愛液。潮を噴いたかのように、股下の床には愛液が散らばって零れており、大きさのまばらな水溜まりがいたるところに飛び散っていた。

「はぁ…はぁ……はぁ…んっ……はぁ~」

 女性はイった後の回復も早いというが、全力でイったはずの月姫もまた身体を起こして立ちあがったのだ。

「んあっ……チ〇コとはまるで違った感覚に止められなくなっちまった。うわぁ、すげえ愛液。ベチョベチョじゃん」

 がに股になって自分のイった後の股間をマジマジと見る月姫。女性として、姉として、虎十太は誰にも見せられないポーズを見せていいる月姫に恥ずかしくなった。

「おしっこみたい。女性っておしっこも飛び散るって言うしな――」
「姉ちゃん!」

 虎十太が遂に叫んだ。陰語を連発する姉に耐えられなくなってしまったのだ。
 月姫もまたようやく気付いたように虎十太に振り向いた。

「おっ、わりぃ虎十太。すっかり一人楽しんじまったな」

 馴れ馴れしく声をかける月姫。姉弟だから馴れ馴れしく言うのは当たり前なのだが、その男勝りの口調は今まで聞いたことのない声だった。
 まるで兄の龍崎と話しているようだ。

「姉ちゃん……だよな?」

 思わず問いかけてしまった虎十太。普通なら「なに馬鹿なことを言ってるの?」と、咎められるであろう愚問な答えを、虎十太は敢えて効かずにはいられなかった。
 月姫は月姫。そんな答えを――

「アハハ……!おまえは何を見てたんだよ。俺だよ、俺。龍崎だよ」

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 月姫の答えを聞いて、虎十太はリアルとはかけ離れた光景を見ているのだと理解した。

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 柏原龍崎―かしわばらりゅうざき―と虎十太―こじゅうた―は龍虎兄弟。
 名前だけ聞けば強そうな彼らだが、彼らの前には常に最強の敵がいた。
 それが、月姫―かぐや―であった。
 龍崎にしてみれば妹、虎十太にすれば姉の月姫は、両者双方の意見が分かれるほどの二面性の持ち主だった。

「あの我がまま娘。此間なんか『新らしいバック買って』って、都内のショップまで俺を連れてったんだぜ?しかも金は俺もち。『いいでしょう?私まだ学生だし~』とか言って、平気で三万円のバック買いやがったんだ!」
「三万円って、それはでかいな」
「だろ?人の金だからって容赦しないったらありゃしない!」
「だったら、ムリって言えばよかったじゃん」
「それがよ、これと決めたら急に猫なで声で、『おにいちゃん、これ買ってくれるの!?嬉しい、ありがとう~キャハッ!』とか言って店員から注目を浴びさせて買わざるを得ない雰囲気を作り出したんだよ!それで断ったら俺が悪いみたいになるだろ?」
「それはなるね」

      
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 状況を知らないで見たら、仲のいい兄妹がプレゼントを買ってくれるとばかりに思うだろう。それこそ月姫の思う壺だというのに。

「くう~なけなしの金があぁぁ!!」
「うーん、姉ちゃんはそんな風にするとは思えないんだけどな」

 悶絶する龍崎とは対照的な反応をする虎十太。月姫を援護しようとする優しい顔に虎の持つ威嚇や威厳はない。

「なにを言ってるんだよ、虎十太!だからおまえは眠れる獅子、子猫ちゃんって言われるんだ!!」
「名前負けしてるのは認めるけどよ……兄ちゃんだって変わんない――」
「なんか言ったか?」
「いや、別に」

 首を横に振って慌てて修正する。

「…僕の知る姉ちゃんは、優しくて、面倒見が良くて、頼りになる印象だ」
「それはな、猫を被ってるんだ。あいつは我が侭なじゃじゃ馬娘だぞ!俺たちの手に負えない悪魔だ!月に帰ってくれた方が清々するわ!」
「姉ちゃん、月の住人だったのかよ!?」
「いっそどっかに行ってくれた方どんなに楽なことか」

 姉や妹を持てばどこでもそんなものです。

「ああ!なんとかして仕返ししたい」
「ムリでしょう?僕たちの手に負えないんでしょう?」
「ぐぬぬ・・・」

 自分の言った台詞で返す虎十太にぐうの音も出ない。しかし、龍崎はピンと背筋を伸ばして改め虎十太に協力を求めた。

「そこで、力を貸してくれ、虎十太。俺とお前の力が一つになれば、天地だってひっくり返せる」
「僕たちにそんな力はないと思うよ?」

 龍崎が伝えた内容に虎十太はどこか胡散臭さを感じながら、しぶしぶ協力をするのだった。


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