純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ:グノーグレイヴ『スライム・寄生』 > 柔軟剤『理解できない軟体動物』

 『スライム』男に取り込まれた三人は、好き放題に自らの身体を弄られていた。
 暇なときは一人だけ。機会があれば三人で。
 もともと授業をサボっていたこともあり、学校から特に連絡が来ることもなく、誰も彼女たちが何をしているかなど気にすることもなかった。

「おっ……俺が揉みすぎておっぱいでかくなってきたんじゃないか?感度も良くなってきた気がするな」

 杷瑠もまた学校をさぼりお昼時になったというのに、家のベッドの上で身体を弄り続けていた。
 起きてから既に三回はイっている身体は、感覚が麻痺しており、『スライム』男が彰の身体で買ったバイブを挿入すると、痛いのか気持ちいいのかすら分からない状態に陥っていた。

(ひぎぃ……!も、もうやめて……やだぁ……)

 あれから、『スライム』男と同居を続けながらも身体の主導権を何度も奪われる杷瑠は精神的にも限界が近かった。彰や奈津も同じような境遇にあっているのだろうか、そう思うと不憫でたまらない。
 知らない男によって犯される親友たち。全ての原因を作った杷瑠だからこそ、助けたいと思いながらもどうする事も出来ない。
 意識すら溶けてなくなってしまいそうになるのを何度も堪えてきたのだ。今回もまた杷瑠は朝から続く快楽地獄に何度も堕ちそうになっているのを耐えてきた。

「俺は三人の中なら一番お嬢ちゃんのことが好きだ」

 杷瑠(『スライム』男)はそう言った。とても不名誉なことだと杷瑠は思った。

「(私以上にいい人はいるから、早く出てってよ!)」
「感度はやっぱり彰が良いかな。でも、奈津のおしとやかな性格は街の男性にけっこう人気があってね、何度も世の男性の心地良さを味あわせてもらったよ」

 杷瑠の知らないところで意識を移動させれば彰と奈津に移動できる『スライム』男。考えればわかることだ。杷瑠が主導権を握っている時には別の身体に移動していると考えれば、けっして杷瑠が『スライム』男から主導権を握れることなど一度だってないのだ。目に浮かぶ、親友の無残な姿を想い、杷瑠は目頭が熱くなった。

「(あなた、最低よ――!)」

 杷瑠の叫びを無視して『スライム』男は語る。

「だからかな。残ったきみは他の二人よりも大事にしている気がするんだよ。ほらっ、オナニーはしても援助交際とかはしないだろ?俺が残った最後の良心だと思う。光栄におもいなよ」
「(汚すなら……私だけにすれば良いのに……)」

 救いの言葉を掛けたみたいだったが、杷瑠の心は全く報われない。むしろ、汚すならとことんまで汚してくれれば良い。綺麗な部分がなくなるまで、おま〇この色が黒くなるまで使い続けてくれた方がまだ良かった。

「それはお嬢ちゃん良いすぎだよ。人生これからだろ?どん底から一気に駆け上ることがきっとあるさ」
「(あんたなんかにいわれたくない!)」
「くはっ、ごもっともだ」

 杷瑠(『スライム』男)は高笑いした。出会った時とは比べ物にならないくらい元気になっている彼。そんな彼に説教されるなんて屈辱しかなかった。

「そんなに親友が心配なら、みんな呼んでやるよ!」

 『スライム』男からの提案に杷瑠はゾッとした。『スライム』男は分裂した中なら自由に行き来できる。ということは奈津や彰を自由に操作することが出来るのだ。
 心配だからと思ったところで、杷瑠が思ったところで『スライム』男の管轄内だ。

「(い、いい……。やっぱりいいよ!)」
「そうかい?……でも……」

 杷瑠(『スライム』男)がニヤリと笑う。次の瞬間に家の呼び鈴が鳴った。
 杷瑠がビクッと方を揺らして扉を見ると、奈津と彰が家の中に入ってきたのだった。

「あ……あ……」
「おっはぁ~、杷瑠。遊びきたよ」
「ん?どうしたの、杷瑠?」

 二人が笑顔で杷瑠に近づく。張り付いた笑顔の裏側にどうしても『スライム』男の面影が見えてしまう。

「どうして私が家にいるって分かったの?」
「えっ?学校にいなかったからでしょう?」
「せっかくなので学校を抜けだして遊びに来たって訳です」

 奈津と彰の口調はいつも通りのはずなのに、鞄から遊び道具を取り出すと、杷瑠の目が大きく見開いてしまった。
 数々のバイブやローター、ディルドが入っていたのだ。

「ひっ!」
「ねえ、今日はどれ使う?」
「そうね、これなんかどうかしら?クリのところにブラシで擦られるようなくすぐったさがあって私は好きです」
「おっけ~。これね」

 彰がバイブを取り出すと、二人は服を脱ぎ始めた。

「……あなたでしょう?あなたが二人を操ってるんでしょう!」

 杷瑠が『スライム』男に対して叫ぶ。
 二人の動きがピタッと止まった。

「私の中から抜け出して二人のもとに行ってるんでしょう!」

 タイミング良く入ってきたのも『スライム』男が準備していたに違いない。杷瑠は身体を強張らした。

「せっかくの親友同士。仲良くやればいいじゃん」

 彰がニヤリと笑う。

「あなたがしたいだけじゃない!わたし達はそんなことしたくない!」
「そんなことないわよ。私は杷瑠とこうしてやりたかったの」
「あっ――!」

 奈津が杷瑠の上に乗る。その軽さに驚きながらも、奈津が杷瑠の身体を舐め始めると杷瑠は小さく悲鳴を上げた。

「やめっ、はあ……やめてぇ……」
「どうして?杷瑠だってこんなに感じてるのに?ほんとは一人でえっちなことしてたんでしょう?においですぐ分かるんだから」
「ちがう……わたし、あいつにやらされて――」
「でも、いま感じているのはダレのせい?」
「い、いま……?」

 杷瑠の中に『スライム』男がいないのだから、奈津や彰に触れられて感じているのは……他でもない、杷瑠自身。

「(わ、わたし……二人に弄られて感じてるの……?)」

 急に意識し出すと、杷瑠は
真っ赤になってしまった。

      
みつどもえ

「わっ。杷瑠のアソコから愛液が零れ始めたよ。舐めちゃお……ちゅっ…くちゅり……んんっ……すごくイヤらしい味」
「やだぁ……あき……舐めないで……」
「やめないよ。だって私、はるの味好きになりそう……もっと奥まで舐めさせて」

 彰が舌を杷瑠の中まで入れてくる。ザラザラした舌の感触が入口付近を舐め取ると、身体中がゾクゾクと震えてきていた。

「杷瑠の乳首、凄い勃ってますね。可愛い乳首ですこと……かぷっ」
「ひぅっ!」

 奈津が乳首に甘く噛みつき、チューチューと吸われると、杷瑠もイヤイヤながらも感じてきてしまう。

「もうこの際、気持ち良くなればそれでいいじゃない。余計なこと考えずに私たちも感じさせて」

 ブラを外し、奈津と彰も一糸纏わぬ姿になった。奈津が杷瑠に差し出すように乳房を目の前に持っていくと、杷瑠は目を閉じて奈津の乳房を求めて口を開けた。

「あっ、そうそう。んっ……きもち、いい……」

 奈津にされたように、杷瑠も奈津の乳首を咥えてチューチュー吸ってみる。プクリと硬さを感じながらもコリコリとした舌触りが妙に心地良い。まるで赤ん坊に戻った時のように、奈津の乳首をただ吸い続けていた。

「はる……はるっ……!あっ…はっ・・・はあ~っ・・・」

 それだけなのに、奈津が喘いでいる。ワザとらしく思えるのに、その表情は本当に感じているように色っぽい。
 そんな声を聞いているだけで、杷瑠の身体が熱くなっていた。

「はる!私もおっぱい触って!いっぱい弄ってぇ~」
「うん……」

 彰の胸を手を伸ばし、好き放題に弄っていく。杷瑠の手の動きに合わせて左右それぞれ形を変える彰の乳房は、揉んでいる杷瑠の方が心地良くなってしまうくらい気持ち良かった。

「あぁ、はる……はあっ!・・あんっ……そこもっと……あっ・・・揉んでよ……んんっ」

 彰の声が杷瑠の理性を壊していく。

「(私が……二人を感じさせてるんだ……)」

 もっと強く、もっと感じさせるように二人を弄る。

「あっ・・・あっ・・・あっ・・・いいっ・・・はる、私・・イッちゃいそうっ……!」

 彰の手が杷瑠の肩を強く掴む。 それはまるで、自分が男性で、彰と本当に彼氏彼女の関係になったかのように行為を促す流れそのものだった。

(挿入れたい……彰の膣内を犯したい)

 そんな叶わぬことを杷瑠は思うようになっていた。そんな表情を見た奈津が鞄からあるものを取り出した。

「杷瑠。みて、ディルドーなんだよ」

 奈津が見せたそれは腰パンにペニ〇バンドを付けたものだった。黒い作りものの逸物が怪しく光り、杷瑠の心を魅了した。

「あっ……」
「これで彰を犯してあげて」
「……うん」

 奈津に言われるまでもなく、杷瑠は自らディルドーの突いた腰パンを装着し、彰に向けて立派に生えた逸物を見せつけた。彰もまた目を蕩けさせて杷瑠を見つめていた。そしてゆっくりお尻を向けて四つん這いになると、ぐしょぐちょになった自分のアソコを杷瑠に見せつけた。

「はぁ……はぁ……」

 男性になったかのように息が荒くなる杷瑠。とうとう杷瑠は彰の腰を掴んだ。
 その細い腰はとても温かくて柔らかかった。

「ふんっ――!」

 杷瑠が腰に力を入れてディルドーを彰の膣に押し込んでいく。ズブズブと挿入したディルドーは、彰の膣内を抉り擦り、奥までびっちり入り込んでしまった。


      侵し犯され

「んあっ・・・あっ……あっ…あっ・・・」


 彰が震えながら歓喜する。杷瑠が腰を揺らす度に上下に揺れるおっぱいを眺める。


「はあっ…はあっ…はあっ…」


 杷瑠は息を荒くしながら彰を必死に突き上げた。彰はガクガクと揺れながら絶頂まで上り詰めていた。

「あっ……はうっ、あっ……あ・・・きちゃうっ……!」

 
 彰がイク瞬間まで杷瑠は腰を突きあげた。

「くはぁっ・・・あ・・・ああ、あうっ、くはっ・・あぐっ・・・いっく……」


 彰が思い切り後ろに仰け反る。涙を流して歓喜した彼女が遂に絶頂を迎えた。 

「いくっ!…いく、イク………『イクウウウウゥゥ―――――っ!』」 

 彰がイった瞬間、彼女だけじゃなく、奈津もまた絶頂を迎えていた。
 『スライム』男によって繋がった快感が、奈津にまで伝わっていたのだ。それはつまり、奈津だけじゃなく、杷瑠もまた同じである。

「はうあっ!!……あっ……あっっ……はぁ……っ!」

 腰を震わせながら、男性であったなら間違いなく彰の膣へ出していることだろう逸物を抜き取る。ぬちゃっと彰の愛液でベトベトになったディルドーを見ながら、杷瑠は一人ニヤリと笑った。

「ふぅ……男だけじゃなくて女の快感も同時に味わえるなんて最高だな。なっ、お嬢ちゃん」

 いつの間にか杷瑠の中に『スライム』男は帰ってきていた。しかし、それがいったい何時だったのかは杷瑠自身もわからない。理性が崩壊した時なのか、それともずっと前から理性を操作されていたのかも朧だ。
 しかし、裏で杷瑠は自分が親友を犯してしまったという罪悪感に苛まれていたのだった。

「(わたし……なんてことしちゃったの……?)」

 ベッドに倒れる奈津と彰にどうしたらいいのかわからない。

「気持ち良かったぁ、はる……」
「今度は私のに挿入れてくださいー」
「(いや……こんなの……)」
「うん。いいよ。次は奈津を犯してあげる」

 そんな杷瑠(『スライム』男)と二人を見て呆然とする杷瑠を、扉の前で見つめる人物がいた。
 朝倉真衣だった。

「(真衣!?)」

 こんな場所に訪れた風紀委員に杷瑠は驚きを隠せない。しかし、真衣の様子は普段と違い、縺れる奈津たちの姿を見ながらニヤニヤと笑っていたのだ。
 その表情につられて、奈津たちも同じように笑って見せた。

「よぉ。遅かったじゃねえか」
「まあな。お利口さんには視線が厳しくてな。抜けだすのに苦労したぜ」
「(……えぇっ?)」

 まるで男性の様な口調で奈津たちと会話する真衣。
 それはまるで、真衣も――

      
浸食拡大

「小島さん。私にもあなたのおち〇ぽで犯してほしいの!」

 真衣もまた制服を脱いで下着姿になると、杷瑠の前で自らの身体を弄り始めたのだった。
 真衣もまた、『スライム』男に浸食されていた。
 杷瑠の目の前は真っ暗になった。

続きを読む

 授業の終わりを知らせる鐘が鳴る。彰の身体を堪能した『スライム』男は行動を開始した。

「ふぃー。さて、もう一人の連れ……、奈津ちゃんっていうのか。その子も『仲間』に入れちまうとするか。仲間はずれはよくないしな」

 『スライム』男は次に奈津に狙いを定めたようだ。たとえ奈津が学校にいなくても、親友である彰の記憶を辿っていけば奈津の家でさえ容易に行くことが出来るのだ。
 と、その前に彰(『スライム』男)はその場に気を失ったまま眠っている杷瑠を起こす。

「おい、起きろ」

 杷瑠の身体を少し乱暴に揺すると、杷瑠は起きて目を開けた。

「……あれ、アキ?……ここ、がっこう……?」

 杷瑠は自分のいる状況についていけていない。

「なんで私、制服を着てるの……?夢遊病かなぁ」

 当然だ。杷瑠は昨日の疲れから今まで眠っていたのだ。『スライム』男が杷瑠として制服を着て、学校に向かい、体育館倉庫に連れ出したのだから。

「それはよ、俺が連れてきてやったんだよ」
「えっ・・・?」

 杷瑠は彰とは思えない男性の口調で話す親友の姿を見る。にやりと笑う親友に、杷瑠は昨日の記憶を思い出すかのように真っ青になっていった。

「あ、あ、あなた……」
「そうだよ。昨日まであんたの身体に入っていた奴だよ」

 『スライム』男に気付いた杷瑠は悲鳴に近い声で叫んだ。

「ママだけじゃなくて彰にも取り憑くなんてサイテーよ!出てってよ」
「なんだよ。あんたの身体から出ていっただけじゃ満足できないのかよ」
「彰にも奈津にも手を出さないで!私の前から姿を消して!」

 『スライム男』と関わりを持ちたくない杷瑠は必死に声を荒げる。杷瑠の生きる世界から『スライム』男という邪魔者が拭い去るまで杷瑠は安心できないのだ。

「俺とあんたが出会っちまったんだから仕方ないよな。どうせお嬢ちゃんだって最初は世の男性を金と性欲の道具としてしか見てなかったんだろ?だから簡単に身を売って金に出来たんだ」

 遊ぶ金が欲しいから、手頃なもので高値に取引できるブルセラショップの魅力を杷瑠は知っていた。
 だから『スライム』男は杷瑠のことを屑という。お金を手に入れることは簡単なことではないことを知っているから。

「そ、それでも、あなたが私の家庭や親友を壊していいなんてことがない!仕方ないなんて、そんな理由で乗り移って満足してるなんて、あなたは人間の屑よ!」
「まぁ、好き放題にやってきたお嬢ちゃんなんかに理解できるわけないさ。その結果の末路だろ?」

 お互いを理解する必要はない。『スライム』男の欲しいのは杷瑠の身体と、蓄えられた知識。別の人間に生まれ変わるために知るべきものを一方的に全て手に入れる。

「それに、あんたにはもう止めることなんか出来はしないさ」
「――あっ」

 『スライム』男の声に杷瑠ははっとした。しかし、怒りを急に抑えたところで既に遅い。急にいきり立った身体から力がふっと抜けたと思うと、杷瑠は『スライム』男と同じようにニヤニヤした表情を浮かべた。

      38935e96.jpg

「いまから奈津の家に行こうよ、杷瑠」
「うん!それで私たちの仲のいいところを見せつけようよ。ぐひひひ!」

 杷瑠の口から出る下卑た嗤い声。たとえ口調は杷瑠のものでも、彰(『スライム』男)に同調する様子から、杷瑠とは別人の姿が表立っていた。

(まただ……!)

 杷瑠は心の中で思う。再び主導権を奪われ、奥へと抑え込まれた自分。
『スライム』男は彰に移動したとしても、杷瑠の中にも残っていることが――。

続きを読む

 翌日――
 学校では朝から全校集会が開かれていた。内容はなにもなく、校長先生のありがたいお話を聞くようなものだ。
 そんなものに出る生徒の気がしれないと、杷瑠は講堂を抜け出して誰もいない廊下を歩いていた。

「ちっ。せっかく早起きしたっていうのに全校集会なんてツマンネ。これじゃあ今までの杷瑠ちゃんと変わらないな」

 独り言は廊下の静けさに響いて大きく反響する。自分の音を他人のように言い、その声は女性の声でありながら男性のように汚く吐き捨てていた。しかし、杷瑠は突然ニコッと微笑む。

「ううん。そんなことないわよ!私は昨日生まれ変わったんだもの。きっとおじさんと私のウマが合うのよ!ウフッ♪」

 誰かと話をしているかのような杷瑠の会話。見えないおじさんとの一人二役を演じる杷瑠はいま、本当に一つの身体に二つの心が入っているのだった。
 『スライム』男。昨夜、母親の洋子の身体を堪能し、娘とのレズ行為に更け存分に杷瑠の身体を弄んだ男は、疲れ果てた杷瑠の身体の中へ再び帰って来たのであった。
 しかも今度は杷瑠の意識を押し込めていることもあり、杷瑠の身体を完全に使いこなしているのだ。
 杷瑠の声も聞こえない。つまりいまこうして喋っている言葉はすべて『スライム』男の言動である。
 学校と言う懐かしい場所で女子の制服を身に付け歩いていることに『スライム』男は興奮する。スカートのすぅすぅと通る風の隙間から股間がじわりと熱くなるのがわかった。

「はぁ~、おじさんに弄ばれた身体がまた疼いてきちゃう。早く学校でみんなの前でオナニーでもやってみたいなぁ。楽しみだなあ~。ウシシシシ……」

 絶対に杷瑠が言わない様な事を良い、行わないことをやらせて見せることに快感を覚える『スライム』男。自分に迷惑がかからない、『誰か』の身体ならここまで人は残忍になれるのだろうか。

「おっ?」

 そんな杷瑠(『スライム』男)が杷瑠の記憶から顔馴染みの相手を見つける。親友の彰だ。

      
サボリ仲間

「アキ!」

 手を振って杷瑠の口調になって声を掛けると、彰はびっくりしながらも声を掛けた相手が杷瑠と気付くとホット胸をなでおろしていた。

「ハルか。朝からびっくりさせないでよ」

 欠伸をしながら声を返す彰。とても不機嫌そうだった。

「びっくりしたのは私だよ。珍しく朝からいるのね」
「悪い?家にいると面倒だから仕方なく来ただけよ」

 不本意だけど学生であるなら学校に行かなければならない。ひょっとしたら親にそう言われたのかもしれない。

「杷瑠も珍しいわね。こんな朝早くに学校に来るなんて」
「うん。寝てないから」
「寝てないでよく学校に来るわね?学校着ても寝てるだけで先生に怒られるだけじゃない。漫画喫茶いって寝てた方がよっぽどマシよ」

 誰にも邪魔されないしと、まるで家に帰らない家出少女のことを軽く言う彰。奈津はまだ学校に来ていないのだろうか。いつも一緒のメンバーとは言え、顔を合わさないということはそういうことなのだろう。
 杷瑠にとっては好都合であった。

「(この女も可愛いじゃねえか。口は悪いが気が合いそうだ。こいつも『仲間』にしておくか)」

 杷瑠の表情が綻ぶ。早速行動に移した。

「ねえ、彰。せっかくなら一時間目もサボっちゃおうよ」
「別に良いけど。どこに身を潜める?」
「そうね……」

 杷瑠は一人先導を歩き出す。彰も黙って付いてきているのが分かる。前を歩く杷瑠は後ろにしっかり彰が付いてきているのを感じるとこっそりとほくそ笑むのだった。

続きを読む

 パジャマに着替えた杷瑠は濡れた髪を乾かそうと下へ降りて再び脱衣所に戻った。洗面器に備え付けてあるドライヤーをオンにして、水分と一緒に記憶がなくなるようにと懸命に髪を乾かしていた。
 隣にある浴室からはシャワーの音が聞こえる。洋子がまだ入っているのだろう。長湯しない洋子にしては珍しいと杷瑠は思ったが、タオルで髪を拭きながら洗面器から放れようとした。

 ――そのとき、浴室の方からお母さんの変な声が聞こえてきた。

 杷瑠は足をふと足を止めて、気になって浴室に近づいていくと、洋子の声がドア越しに聞こえてきた。

「そうだよ。しばらく俺の下に潜ってろよ。この身体はもう俺のもんだぜ……へっへっ。ようやく拝める時が来たってもんだ。……うあ、あはんっ……。すごいぜ、このカラダ……ガキの娘と違ってすげえ敏感じゃねえか。ウエッヘッヘ……」

 洋子がいったい何を言ってるのか、杷瑠にはよくわからなかった。でも、急に安らんだ心が静かに警告を鳴らし始めていたのが分かった。

      
浴室でのママの不思議な言動

「大きな胸もくびれたウエストも全部俺のもんだ。うほっ、お尻を付きだしちゃって、はしたない格好だねぇ。でもこのポーズ、俺は結構好きだぜ~。エロい曲線描いていて、客にもそうやってお近づきしてるのかな?」

 杷瑠がそっとドアを開ける。すると、母親が鏡にお尻をむけてイヤらしく誘っている仕草をしていた。その表情はさきほど杷瑠が浮かべていた笑みをみせている。シャワーがかかって濡れるお尻に指を添わせて洋子の大事なところを弄っていた。

「シャワーが熱いのか、それともこのカラダが熱いのか……、忙しくてもスタイルを維持しているだけまだ30代前半って言っても通用するな。まったく惜しいよな。俺ともっと早くに出会ってたら幸せにしてやれたのに。だが、いまこうして俺と出会えたんだから、好きなだけおまえを幸せにいじくって喘ぎらせてやるよ。くひぃーひひひーーー!!」

(マ、ママじゃない……っ!)

杷瑠の聞いた声は、明らかに今までと違うものだった。洋子の変貌に怖くなり後ずさりした杷瑠は、足元に転がっている体重計に躓いた。ガシャンと大きな物音が立ち、その音で洋子がドアを開いて杷瑠の存在に気付いた。
「あら、杷瑠そこにいたの。お母さんと一緒にお風呂入りましょう」

 まただ。先程の独り言が嘘のように、杷瑠に対していつもの口調で洋子は手招きをしていた。先程とは違い、杷瑠は普段の笑みを見せるお母さんに対して、 
 

「い、いい。後で入る」

 いまは一緒にお風呂に入るという気が起きなかった。

「あら、そう。お母さん、すぐに上がるからね。湯冷めしないようゆっくりお風呂に入りなさい」

 そう言って洋子は扉を閉めた。杷瑠は再び駈け出して受話器を手に持った。短い距離でも全力で走れば息が切れる。
 今度は近くに洋子はいない。警察に連絡すればきっとすぐに助けに来てくれる。

「――たすけて!私のママが変な男に乗り移られたの!!」

 そう叫べば良いのだ。それで杷瑠は助かるのだ。……でも、

(急に優しい声かけてくれたりするし、どっちなの……)

 今だって杷瑠を襲うこともできたのに、急に母親らしく娘を心配する洋子に、警察に電話をかけることができなかった。もし間違っていたとすれば、杷瑠は洋子を捕まえてくれと電話をしていることになるのだ。助けてほしくても母親を逮捕させてしまうと考えると、どうしても後一歩を踏み出せない。もっと確固たる確証が欲しかった。

「…………」

 杷瑠は静かに受話器を押す。すると、洋子がタオルを巻いて洗面所から出てきたのだ。

「杷瑠。いま良いお湯加減だから入りなさい。その間にお母さん料理作ってあげるわ。遅い時間だけど、せっかくの家族団欒を楽しみましょう。お母さん、腕に縒りをかけちゃうわ」

 グッとガッツポーズを決める洋子。その若さに思わず微笑んでしまった杷瑠だった。料理が苦手な母親だけど、手料理を作ってくれるなんて言ったのは杷瑠も久し振りだった。その嬉しさに思わずお風呂場の件を許してしまいそうになっていた。

「うん。ママ」

 杷瑠はお風呂に入り、身体を温めた。待ち遠しくも身体を綺麗に洗う。お風呂に入ってから20分ほどであがると、台所では洋子の作った黒こげ野菜炒めとお味噌汁とご飯が並んでいた。

「ごめんね。失敗しちゃった」
「本当にヒドイ出来栄え。……でも、私の嫌いな人参が入ってないから評価してあげる」

 杷瑠は嫌味を言いながら洋子の作った料理に口を付けた。美味しくはなかったけど、お母さんと食べる夕食に杷瑠は癒されたのであった。



続きを読む

 しばらくすると杷瑠は身体を起こした。大きく伸びをすると、欠伸を殺して気だるい身体をベッドから下りた。

「う~ん!じゃあそろそろ帰ろうか、杷瑠ちゃん」

 杷瑠の身体を起こしたのは当然、杷瑠の身体を奪った『スライム』男だ。杷瑠の身体からボンテージスーツを脱いで鞄に入れると、今まで杷瑠が着ていた制服や下着を手に取った。

(帰るって、どこに?)

「何を言ってるんだい?帰るって言ったらきみの家だろう?」

 さも当たり前のように杷瑠(『スライム』男)は言う。記憶も読んだ『スライム』男にとって、どこが杷瑠の家なのかなんて分かって当然だ。目をつぶってでも帰ることが出来るだろう。
 でも、杷瑠にとってプライベートの家に見知らぬ『スライム』男が入ってくるなんて恐怖以外の何物でもなかった。

(お願いだから、もう十分満足したでしょう?私の身体から出てってよ……)

「まだきみはこの身体が自分のものだと思ってるの?くくく……。本当に笑いが止まらないよ。もう一度言うよ。――この身体は『私』のものよ!!アーハッハッハ!!」

 杷瑠の声で杷瑠とは違う高笑いを見せる。でも、それが今の小島杷瑠なのだ。心の中でどうすることもできない杷瑠本人は、否定したくても出来るような状況じゃなかった。本物が偽物に押し込まれる。
 偽物の入っていた瓶に蓋をされて入れ替えられた杷瑠をどこの誰が見分けられるというのだろう。
 杷瑠の穿いてきた下着を見てニヤリと嗤った。

「『私』の下着なんだから当然タダで持ち帰っていいよね♪」

      5768701c.jpg

 一度杷瑠が売ろうとした下着を、『スライム』男は杷瑠の身体ごと手に入れてしまった。杷瑠の身体に下着を再度身につけてしまった。

「これは『私』のお気に入りにしよう!私の愛液がいっぱい染みついたショーツはきっとクサい臭いを嗅がせてくなるんだろうなぁ~。うわっ、なんか冷たい」

 『スライム』男は杷瑠に更なる性癖を与え、オナニーを愉しむかのように呟いた。足にまとわりつく愛液を気にすることなく杷瑠(『スライム』男)は着々と制服を着替えていく。着替えるのもお手の物。普段女性ものの制服を着ているかのような素早さに、あっという間に杷瑠の制服姿が完成した。

「どう、杷瑠ちゃん?これで普段通りになったでしょう?」

(……ぁぅっ……)

 鏡に映る杷瑠の姿。普段見ている自分の姿を見て泣きそうになっていた。
 自分が着替えた訳じゃない。誰かに着替えさせられた制服姿。
 悦ぶようにその場で一回転し、スカートを翻して女の子っぽいポーズを決めて見せた。

(うわあああああああぁぁぁぁん~~~!!!)

 杷瑠は泣いた。大声で泣いた。今まであげたことのない声で、子供の戻ったようにグジュグジュと顔を崩して泣いた。

「チッ、うるせえなぁ。泣きやめよ。たくっ」

 不機嫌になる表情。怒りをあらわにする口調。
 ホテルから外に出て家路に向かう途中で杷瑠は眠ってしまったのか、気が付いたら家に到着していた。精神的ダメージが大きかったせいか、その味が不味くていったい何をしているのか最初分からなかった。

(ケホッ、ケホッ……。なに?)

「起きたのか……ぷはぁ~」

 口から煙を吐く杷瑠(『スライム』男)。煙草を吸っていたのだ。

「杷瑠ちゃん煙草吸えるんだぁ。煙草美味しいよね~。でも俺にはちょっと軽かったから、少し重いやつに変えさせてもらったよ」

 赤〇を美味しそうに吸っている杷瑠(『スライム』)男。しかし、杷瑠にとっては重く、咳込んでしまい気持ちが悪くなってきた。それでも耐えなければならないのだ。自分の身体を取り返すまで。

「美味いなぁ~!味覚も変わるのかな?俺が末期の時は全然味がしなかったよ」

(……ケホッ……わ、私もそう思う。煙草は、もっと心がまともの時の方が美味しいと思う)

「わかってるねえ~杷瑠ちゃん!」

 悦ぶように煙草の火を消しまた付け始める。杷瑠が身体の心配をしたのはこの時初めてだ。こんなに煙草を吸って大丈夫なのか、煙草がこんなに不味いものだと今まで分からなかったのだ。
 感覚が麻痺していたのだ。もしやり直せるのなら取り戻したい。

(……煙草を吸う前に戻りたい。身体を取り戻したい。正常な心に戻りたい……)

「うひゃひゃひゃ!!」

 ぐっと舌が痺れる。もし舌だけでも動かせるのなら、舌を噛んで自殺したい。そう思えるほど後悔していた。
 こんな下種な男に身体を奪われた自分が許せないから。

(ごめんなさい……ママっ!)

「さあて、煙草も吸って身体も楽になったし、またオナニーでも再開しようかなぁ~!今度は水着やブルマもあるしね♪オナニーの材料は際限ないぜ。ぐひひひぃ~~~!!」

(いやああ!!)

 『スライム』男がまた杷瑠の身体でオナニーを始めようとした時、玄関のドアが開いた音が聞こえてきた。

「ただいま」

 そして、玄関から帰ってきた女性の声。杷瑠の母親、洋子―ようこ―が帰ってきたのだ。

続きを読む

 小島杷瑠は自分の身体が自分の思うように動かなくなったことに驚いていた。その表情すら自分の思うように動かず、表立つことはない。
 代わりに浮かび作る自身の表情は、身体を見渡して鼻を伸ばしている男性の様なニヤけた表情だった。

「うひひ、おっぱいでけえなぁ~。最近の高校生はこんなにデカイのか?」

 杷瑠は怪しい笑みを浮かべながら両手を胸に持っていくと容赦なく揉み始めた。

「おぅっ。感度も良いねぇ~。ちょっと触っただけでピリッときちゃった」

 自身の乳房をイヤらしく愉しげに揉んでいる杷瑠。当然それは杷瑠がやっていることじゃない。杷瑠の中に入ってきた、『スライム』がやっていることだ。
 でも、お風呂場に取りつけられた鏡には杷瑠が一人で自分の胸を揉んでいる様子しか見えない。決して自分の意志じゃないと言ったところで聞き入れられるはずがなかった。

(なっ・・・なんで?身体が動かないの!?勝手に身体が動いてる?なんなのよ!?)

 杷瑠が心の中で叫んだ。するとその声は『スライム』に聞こえたのか、胸を揉む動きを辞めると杷瑠に向かって語りかけてきた。

「あはは、俺がキミの身体の中に移動したんだよ!」

(じゃあ、さっきの『スライム』、あなたなの?)

「ふんっ、その通りさ。ちなみにあんたが格好良いと思っていたあの男性も元々の俺じゃない。俺は40代のさえないサラリーマンだった。ストレスやうつ病と戦いながらも結局会社の方からリストラされ、生きる意味を見失っちまった。
 そこに大金さえ払えば何でも手に入るというサイトを見つけてよ。『柔軟剤』を手に入れた俺は好き放題に他人の体内に入り込んでその身体を思い通りに動かすことが出来るようになった!」

 彼は今までの経緯を杷瑠に教えながら、その不幸のどん底から手に入れた道具を使って無差別に人を傷つけているのだ。先程の男性は果たして『生きている』のか、『萎んでいる』のか、未だに息をせずにその場に倒れていた。 

(『柔軟剤』・・・?)
「そうさ。『柔軟剤』は飲めば自分の水分をドロドロにした体内から抜け出すことが出来る優れ物さ。つまり、あんたがさっき飲んだ水分は俺自身のことさ」
(あの……ぶにょぶにょした感覚が……まさか――!)

 人があんなにドロドロしたゼリーのような感覚になることがあるのだろうか。だとしたらそれは人ではない。
 杷瑠は吐き気を覚えても喉を鳴らすことも出来なかった。


「ぐひひ!信じられなくても今のこの身体の主導権は俺にある。だから、いくら身体を動かそうとしても無駄だぜぇ。これからは俺があんたの代わりに肉体開発に励んでよるよぉ~~~。ひひひひぃ!!!」

 杷瑠はまたしても下品な嗤い声を風呂場に木霊した。杷瑠は心の中で真っ青になっていた。

(そんな・・・・。今すぐ私の身体から出てけ、出てってよ!)

「へへへ、それはできない相談だな。この身体は今までのどの女より感度が良さそうだ。しばらく楽しませてもらうぜぇ」

 杷瑠の叫びも虚しく『スライム』男は再び鏡の前で杷瑠の自慢の胸を揉み始めた。

――むんずっ!ぐにぃっ!もみもみぃ~っ!

 杷瑠の胸が自らの指の動きに合わせて大きく波打っていた。

「くうううぅ~~~っ!凄え弾力だなぁ。若い乳肉だけあって、中までギッシリ詰まってるクセに、弾むようなこの感触はこの年齢ならではだよな!まったく、これだけ発育した乳だと、この小さい掌じゃ片手に余るどころか両手ですら揉みきれねぇぜ」

 あー、と感嘆のため息を吐きながらぐい、ぐいと強く揉んでいる。その乱暴な強さに敏感な身体が感じてしまう。

(やだっ・・・・・・もう、やめてよっ!!!)

「せっかく鏡の前に立ってやってるんだ。自分のオナニー姿を高みの見物でもしてろよ。こんな機会滅多にないだろ?自分の……うふっ、私の破廉恥な姿♪」

 鏡の前でニコッと笑うスライム男。それにつられて杷瑠の表情もニコッと笑っていた。普段浮かべる杷瑠の笑みだ。

「へぇ~。俺は記憶を勝手に読むことができるんだけどよ、杷瑠ちゃんってオナニーは毎日しているようだな。ブルセラにシミ付きショーツを売るんだから同然か!でも、本当はオナニーが好きなだけなんだよね?初めてオナニーをしたときの気分を忘れられないんだよね?自分のアソコを自分の手で汚す感覚はどうだった?最高に気持ちよかった?」

(やだっ!言わないでっ!!)

 記憶を読まれた杷瑠は悲鳴にも近い声で拒絶する。しかし、杷瑠にとって『スライム』男のいう言葉は事実であり、杷瑠が目を背きたかった本心でもあった。
 オナニー狂の淫乱女という事実が、杷瑠を身震いさせた。

「あははは!どうやら本当らしいな!それじゃあ、俺にもその感触を味わせてくれよ、杷瑠ちゃんもまたオナニーがしたいんだろ?」

 『スライム』男に言われた瞬間、杷瑠の中にドクンと大きく胸が高鳴り、とろりと愛液が伝って流れた。
 杷瑠がそれに気付いて腰を落として足をがに股で開くと、なんともだらしない格好した杷瑠の姿が鏡に映った。お相撲さんのような態勢で股を割りながら、その手を太ももではなく、付け根にあるアソコを擦り始めたのだ。

「はああああ~~!」

 眉間にシワをよせ、口は大きく開き涎を垂らしていた。

「んんっ~。こんなに敏感な感触が他にあるか?まったく、あんたの身体はエロエロだなぁ。とってもイイ~。たまんないぜぇ~!」

 ちゅびくちゅっ、と指でアソコをかき混ぜながら、シャワーのお湯ではないねっとりとした液体が絡みつく。その量に比例して杷瑠(『スライム』男)の声が大きくなっていった。

「はぁん、んはぁんっ、はああああんっ!!!」

 鏡に映る自分のオナニーを強制的に見つめる杷瑠。オナニーをしている自分の姿が喘ぎ、狂うように悦ぶその表情は見るに堪えないヒドイものだった。

(ぅぅっ、お願い、もうやめてっ!そんなことしないで!!!ああぁっ……)

 杷瑠もまた声を震わせる。杷瑠(『スライム男』)が敏感な部分を扱いており、杷瑠もそれに乗じて不本意ながら感じている。身体の主導権は奪われても、感覚だけはスライム男と繋がっているのだ。これ以上されたら、本当に逝かされちゃうと、杷瑠は慌てて叫びだす。

(ちょっと・・・・・お願いっ、これ以上はやめてっ・・・・・はぁん!!)

 杷瑠の声を聞いた『スライム』男は杷瑠の絶頂が近いと勘付き、鏡にうつる自分の姿を見つめて語りかけるように行為を進めた。

      4eb3d09b.jpg

「はぁん~っ。私は、ほんとうにイヤらしい女子高生~。でも辞められないわ。だってオナニーが大好きなんだもん!それでオジ様たちが喜ぶならもっとエッチな私を見せてあげないとね~~~!」

(いやっ!いやあっ!)

 杷瑠の口調で語りかける杷瑠(『スライム』男)は先程よりもさらに早く指を動かす。胸を激しく揉み扱き、指を膣壁に激しく擦りつけた。今まで以上に大きな刺激が身体に溜まり快感が昂っていた。

「はああんっ、あああああんっ!!私のイクところ、見てえ!イク、イク!イクぅぅぅぅんっ!!!」

(きゃあああああぁぁあああぁぁ――――!!!!)

 シャアアア――――!!!!

 シャワーの水音とは違う音が大量に噴出した。

「はぁ~~~、杷瑠ちゃんのオナニーは最高だなぁ。男と比べて感度が全然違うし、それにこの身体、相当見込みがあるよなぁ~~、ぐへへへへっ!!!」

 杷瑠(『スライム』)男は下卑た不快の嗤い声をあげながら、身体はたくさんの刺激を受けたため少しの間だけ休憩をはさんだ。




続きを読む

 小島杷瑠―こじまはる―、中森奈津―なかもりなつ―、大鳥彰―おおとりあき―は常に風紀委員の朝倉真衣―あさくらまい―に目を付けられていた。煙草に火を付けたばかりの三人は真衣に見つかりいい気はしなかった。

「またあなた達はこんなところで煙草吸って。良いと思ってるの?」
「なんであんたの許可が必要なのさ?」
「別に許可のことを言ってるんじゃないわよ!私だってあなた達と喧嘩したいわけじゃないの。ただ同じ女性として身体に悪いことは辞めた方がいいと思って忠告するだけよ」
「余計なお世話よ!あんただってどうせみんなと同じように『忠告する私、素敵~』とか思ってる性質でしょう?そういう偽善マジうざいんですけど~」
「そうやってなにもかも嫌なことだと耳を塞いで聞き捨てていたら、いつか本当に大事なことを言ってることすら聞き逃しちゃうよ?・・・どうしてそんなにイライラしてるのよ?もし悩みがあったら私も相談に乗るから打ち明けてよ」

 なんとか必死に煙草を辞めるように説得する真衣に対して、奈津は静かに煙を吐いた。すぅ~っと鼻を通るメンソールライトのにおいが奈津は好きだった。

「――朝倉さん」
「なに?」
「わたし達、悩みなんかないんです。イライラだなんてしてないんです」

 奈津の答えに真衣は目を丸くした。

「じゃあ、なんで煙草なんか吸うの?」
「悪いことをしてると、目を付けられるでしょう?朝倉さんは先生に『良い』目で見られている。対してわたし達は、『悪い』目で見られている。ベクトルが違うだけで、結局目立っていることには変わらないじゃないですか?」
「目立ちたいから私は良いことをしているんじゃない!……はっ!」

 真衣は自分が言ったことにようやく奈津の真意が分かったのだ。彼女たちにとって悪いから吸っているのではなく、もちろん、ストレスで吸っているわけでもない。それが既に癖になっているのだ。

「ね?わたし達も目立ちたいから悪いことをしているんじゃないんです。ただ、煙草を吸わないといけないようになっちゃってるんです。悪いことをしたくなっちゃうんです。だから、治すなんて出来ませんよ?」

      52956785.jpg

 分かっているけどやめられない。性分だから止められない。全てを受け入れて吸っているのである。

「あなた達……」

 果たしてそれは、真衣となんの違いがあろうか?忠告する真衣と煙草を吸う奈津。やっていることは『変わらない』。

「それとも朝倉さんは、私たちへの忠告を辞められますか?そうしたらわたし達も煙草を辞めますよ?」
「あなた達が煙草を辞めれば自然に私も忠告を――」
「わかんないかなぁ~。わたし達が言ってるのはそういうことじゃないっしょ?」
「そうしたらまた今度は別の『悪い』ところを見つけてまた忠告するでしょう?わたし達じゃなく、また別の『標的』を見つけてさ」
「――っ!」
「そう。私が言ってるのは、風紀委員を辞められますか?」
「そんなの……」

 形成は逆転する。真衣が下がったところで三人集まればまた三倍の力でその場を押しとおすことが出来る。一度態勢を立て直すべく、真衣はこれ以上何もいわずに三人のもとを去っていった。その表情は今にも泣きそうになっていた。

(悲しいね、奈津……)
(なにが?)
(悪いことを分かっているのに止められないなんて)

「――――」

 すれ違う二人の会話。奈津はまた授業をさぼって煙草に口を付けたのだった。


 その日、三人は学校を抜けだして街に出歩いていた。行く宛てもなくぶらぶらと歩くだけだが、いい時間つぶしにはなる。学校で辛い勉強をするよりよほど有意義である。
 時間はすぐに潰れて下校時刻に差し掛かる。夕方に近づき日も傾き始め、早い会社では終了時刻になったのか、まばらに駅前の人出が多くなっていくのを感じた。

「さて、ここいらで帰るとしましょうか」

 杷瑠がそう言うのも、下校時刻では一足先に先生が見回りに駅前に来る時刻でもある。学校をさぼっている組としては一番迂闊に出歩いてはいけない時間帯に迫ってきているのである。
 三人は家に帰る為にそれぞれの家路に向かい始める予定だ。

「杷瑠。今日もまたやるの?」
「もち!だって金ないし~。下着一枚で1万なら楽っしょ~」
「あまり取り過ぎないようにしなさいよ」
「わかってるって。生かさず殺さずに稼がせてもらいます~」

 杷瑠だけはその場に残ってメールを送る。ブルセラショップに行って相手に直接下着を渡すのである。その報酬として現生を貰う。それが杷瑠のやり方だ。その為にブルセラショップに足を運ぶ。そしてメールを見て買いに来たお客を待ち続けるのである。
 しばらくすると、杷瑠のメールを見て下着を買いに来た男性が現れた。
 その男性がまさか、杷瑠含めた三人の運命を変えるとは予想だにしていなかった。

続きを読む

↑このページのトップヘ