純粋とは矛盾色-Necronomicon rule book-

夢と希望をお届けする『エムシー販売店』経営者が描く腐敗の物語。 皆さまの秘めた『グレイヴ』が目覚めますことを心待ちにしております。

カテゴリ: グノーグレイヴ『他者変身』

 休みの日を利用して久志は俺の家に遊びに来ていた。

「例のものは持ってきたか?」
「ばっちりだ」

 久志は計画通りに一枚の写真を手渡した。そこに映っていたのは、今日体育館で試合を行っている女子バスケットチームの様子だった。
 わざわざ撮影しに休みの日に体育館に行った久志は、何枚か写真を撮って会場を抜け出してきたのだ。試合をしている女子バスケ部の子一人一人を写真に収めている。ベストアングルと言わんばかりに、現像した写真一枚一枚に女の子はその子しか映っていないように撮影されていたのである。

「おっ!この子――」

 俺が一枚の写真を手に取り、映っている女の子に思わず喉を鳴らしてしまう。

      写真加工

「――可愛い・・・可愛くない?」
「1年C組の櫻井日向子‐さくらいひなこ‐だな。身長169cm 体重45kgのSG。うちの高校の主力選手だな。100m走は平均タイム――」
「どこから調べてくるんだよ?」
「えっ?スリーサイズが知りたいって?」
「知りたいけどまだ聞いてないね」

 久志に対する調査能力に脱帽してしまう。俺はお気に入りの子を見つけると、『柔軟剤』を取り出して、ゼリー状の固形物を喉へと流し込んでいった。
 途端に感じる身体の熱さ。あまりの熱さに身体が溶けそうな想いだ。
 いや、実際、そうなっている。『柔軟剤』を飲んで俺の身体は”スライム状態”へと成り果ててしまったのだ。
 いつも通りのことだ。俺たち二人は既にこのことに慣れてしまっていた。

「よし、いいぞ。写真をよく見せてくれ」
「ほいよ」

 肉体という物質はなくなり、柔軟性物となった俺はタイミングを計り久志に合図を送ると、櫻井日向子の写真を見せてくる。
 身体の再構築が自由になったことで、俺は誰にでも変身することが出来るようになっていた。今やその時間はどんどん短縮して、被写体を見せてもらえばものの10秒でその写真にうつる相手を完璧に模倣することが出来るようになっていた。

「お待たせ」

      TSF堕ちしてますね…

 日向子に変身して現れた俺の出来栄えさに静かに賞賛するように久志は頷いていた。
 今回は写真だったが、テレビであれど俺は変身することが出来るようになっていた。テレビを通せば街角でインタビューを受けるOL、ニュースキャスター、お天気お姉さん、一般の子供からキッズアイドルまで、誰でも変身でき、そして久志と供にセックスをして汗を掻く。
 これが俺たちの休みの日のスタンスになっていた。

「重た・・・彼女、こんな胸を持ちながらバスケやってるのか」

 着やせしているのか、裸の日向子の胸は普段より大きく見える。俺はたわわに実った胸を揉みし抱きながら感度を確かめるように優しく乳首を摘まんでいた。

「実際はそんなに無いと思う。2~3割増しで誇張しているがな」
「あっ、おまっ!この写真加工しやがったな!」
「いいだろう。巨乳の方が俺は好きなんだ」
「あっーー」

 日向子に変身した俺に対して即座に襲い掛りベッドに襲い掛かる。強引で乱暴で久志の腕の中で抱かれる。
 良いように振り回される俺だが、久志に逆らわないのは――久志が労力を見合った女性を探してきて、変身した美女の快感を知ることが出来るからに他ならなかった。



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 若菜の身体でオナニーが済んだ後、俺は久志の提案で待たされることになる。なんでも、しばらくここで待っててくれと頼まれたからだ。
 なんで?と聞き返す暇もなく教室を飛び出した久志は全速力で学校を後にして、30分ほど経った後で同じ教室に戻ってきたのだ。
 大粒の汗をかき、手にはショッピングモールで買ったビニール袋を持って、俺に渡してきたのだ。この中身を買いにわざわざ駅前まで走ったか――

「なにを買ってきたんだ?」
「競泳水着だ」

 久志は俺に何の躊躇いもなく言い放った。わざわざ女性ものの、ハイレグ仕様だ。

「たぶん柊さんと同じサイズのやつ。着てみてくれ」
「こいつ、相当の変態だぞ」

 既に変態であることを隠そうとしなくなっていた。若菜(俺)に着せるために購入してきたその執念が逆に怖い。
 新品だけどピッチピチだ。伸縮性があるのはわかっているけど、こんな小さいサイズが着れるのかよ。

「なんなら、今からプールに行こうか。この時間なら誰もいないだろうし」
「空いてるのかよ!?」
「それは大丈夫。鍵盗んできた」
「変態で犯罪者だった」

 久志の言う通りに学校のプールを無断で解放し、中に侵入して着替えを済ませた。
 競泳水着と肌との密着感がすごい。全身で包まれている女性用水着に身体が無理やり抑え込まれてしまう。それにも関わらず、はち切れんばかりに無理やり収められている胸の膨らみに谷間がくっきり深く刻まれている。
 久志の買ったサイズは確かに切れた。それでも、キツい。乳首が中から押し上げてボッチを作っていた。

      透視眼

「来たか!」

 久志が着替えた若菜(俺)を見つけて手を振っていた。わざわざ自らも男性用の競泳水着を買ってきている丁寧さを見せつけている。

「うん、いいね。身体のラインがくっきりみえてエロいね」
「そういう事本人の前で言う?」

 若菜を前に言ったらドン引きだ。いや、もし柊若菜本人に競泳水着を着させようとしたら、若菜だってさすがに逃げるレベルだ。あえて親友だから言わせてもらう。

「お前、やっぱ変態だ」
「いいじゃないか。おまえは柊さんに成りすましているだけであって若菜じゃない」

 そうだ。俺は花野翔だ。柊若菜じゃない。
 
「若菜じゃないのに、女性ものの競泳水着を喜んで着て乳首を勃起させてる姿は俺より変態だろ?」
「そ、そういうこと言うのか?!」
「・・・敏感になってるくせに、本当は期待してるんだろ?」
「ばかっ。やっ?!」

 競泳水着に沿って指を這う久志が、股座に手を差し込みながら秘部を上から弄る。若菜の競泳水着に包まれた恥丘がくにくにと久志の指に擦り弄られて濡れていって力が入らなくなっていく。久志に腕を絡めて体重を預け、自然と顔を近づけていった。

「んっ・・・んはっ・・・んちゅっ・・・くふ・・・・・・んっ・・・・・・」

 舌を絡めるディープキス。俺は男でありながら、久志の行動を受け入れていってしまう。
 久志の指が敏感な部分を弄る度に、水に入っていないのにぴちゃぴちゃとイヤらしい音が響いてきていた。

「ちゅぅ・・・ちゅむ・・・ンっ・・・はぁ・・・こんなことして、誰か人が来たらどうするんだ?」
「気にする余裕あるのか?・・・俺はもうない」
「あっ!」

 久志が若菜(俺)の弄っていた部分を直接見始める。水着をずらして秘部を外気に曝し、愛液の滑りを指の腹にのせて糸を引いて見せていた。

「見ろよ。柊さんの身体・・・こんなにヌルヌルになってる。これじゃあプールに入れないな」
「・・・入るつもりだったのか?」
「さあ、どうだったろうな」

 久志は最後の最後で誤魔化してみせた。競泳水着を購入しに走り、プールを無断使用しているくせに、その目的をはぐらかすなんて悪いヤツだ。
 若菜(俺)に言わせる気なのか、おま〇こをこんなにしたやつの手の平の上で踊らされるのは悔しいが、それ以上に久志を求めてしまう身体が熱くなっていた。

「こ・・・ここまでしたんだから。ちゃんと最後までしろよ」
「最後まで?何をすればいいんだい?」

 そう言いながら水着から滾った逸物を取り出す。

「なにをして欲しいんだ?」

 勃起して亀頭を剥き出しにしてみせる久志。すでに先走り汁も噴き出しており、ヌルヌルの逸物をみているだけでおま〇この奥がきゅんと疼いていた。

「・・・こ、ココに入れてくれよ」

 自ら秘部を拡げて久志を招いて見せる。しかし、久志は気に食わなかったらしく、駄目出しを告げた。

「柊さんの身体になってるって自覚してるんだから、口調も柊さんになってくれよ。頼むよ~」
「え~・・・」

 散々俺を男として意識させていた癖に、ここでも突き放して若菜に成りすますように命令する。この時ばかり強気に見える久志に普段とのギャップを抱かずにはいられなかった。
 まるで、俺を通して本物の柊若菜を見ているようだった――

「(久志・・・お前・・・・・・)」

 そのことに気付いた俺はしばらく黙り、静かに若菜に成りすましていったのだった。

「・・・・・・宇田くんのチ〇ポ。私のおま〇こに挿入して・・・」
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 俺はスライムになっていた――。

 試しに買った『柔軟剤』を飲んだ瞬間、俺の身体は溶けて、液状の化物としてぶよぶよした魔法生物と化していた。
 場所が学校だったとはいえ、放課後だったことが幸いして見られている人物は少なかったのが幸いだった。

「唐突になんでこんな姿になってるんだよー!!」

 俺、花野翔‐はなのかける‐に対して親友の宇田久志‐うだひさし‐は叫んでいた。

「大声出さなくても聞こえてる」
「うおっ。脳内に直接声が」
「いや、直接喋っているんだ」

 スライム状態になっても、俺には目や耳、口といったものはどこかにあるらしく、見たり聞いたり、話したりすることが可能だった。

「人間の姿じゃなくなったくらいかな」
「楽観的だな、おい」
「ほふく前進すればちゃんと前に進めるぞ」
「おそ!!とりあえず、はやく人間の姿に戻れよ」
「おっ。そうだな」

 実際、購入した目的は別にあるのだが・・・使うタイミングを間違えてしまったと反省しよう。スライムの姿を見られても色々と厄介事が増えそうだし、いまは誰にも見つからないように元の姿に戻ることを第一に考えるべきだろう。

「ちなみに、どうやって戻るんだ?」
「確か説明書には、時間が経過するか、自分の姿を思えば自然と姿が戻っていくと・・・」

『柔軟剤』の解除方法を呟くと、久志は首を傾げた。

「時間経過はなんとなくわかるけど、後ろのはわかんねえな。自分の姿を想えば戻っていくってなんだそれ?それ戻ったっていうのか?」

 ニュアンスとして俺の説明が悪かったかもしれない。実際、描かれていた説明はこうだ。

 ――”スライム状態”では被写体の姿を想うだけで、その姿に形成していきます。

 一応、それが姿を急いで戻る方法なのかと思ったのだ。実際は”スライム状態”が解除される方法は時間経過しか書かれていない。しかし、緊急の場合のことを考え、但し書きのように書かれていた一説なのである。

「俺もよく分かんねえけど、とにかく相手の姿を想えば戻るって」
「ふぅん。・・・じゃあ、まあやってみてくれよ」

 とにかく、校内で”スライム状態”でいることは緊急事態なので、久志は何も言わず人間の姿に戻るよう催促した。俺は自分の姿を思い出そうとしていた。
 俺の姿、花野翔の姿・・・

「えっと、俺の姿ってどんなんだったっけ?」

 自分が一番分からないものである。その時――

「宇田くん」

 教室に誰かがやってきたようだ。後ろにいたスライム(俺)に気付かなかったようで、相手は久志に気付いて声をかけたようだ。

「ひ、柊さん?!」

 相手はクラスメイトの柊若菜‐ひいらぎわかな‐だった。委員長でクラス内でお嬢様と仇名がついている彼女が何気なしにこっちに向かって近づいてきていた。

「(マズいですよ)」
「(ヤベっ!隠せ隠せ)」

 俺と久志は隊列を入れ替え、久志の足元に身を寄せることで若菜から見て影になるよう移動した。足元に隠れる俺のすぐ近くに若菜がやってきた。

      お嬢様、学生だったのか。

「まだ教室に居たの?用事がないなら早く帰らないと勿体ないよ」
「柊さんこそ、まだ残っていたんだ」
「図書館でお勉強してたの。家でやるより集中できるから」
「へぇ~そうなんだ~」

 久志はまるで緊張しているように若菜と会話していた。その要因の半分は、俺が足元に居て気付かれないことを祈っているからだろう。
 若菜のようなお嬢様がスライムを見つければ、G-ゴキブリ-を見た様な断末魔をあげるのは必至だ。ここはなんとしても気付かれたくないと、久志は決して足元に気付かれることがないよう直立不動を保っている姿を俺は黙って見上げていた。
 その後も意味がありそうでない会話を交わしていく若菜。久志もまた早く行けという不愛想感を滲ませながら相槌を打っていた。それでも相手の気持ちに気付かない若菜におっとり感が溢れ出ていた。見た目と性格、仕草が相まっており、さすがお嬢様と言われる所以である・・・・・・・・・。

「それじゃあね」

 長々と会話した後に去る若菜。最後まで足元の俺に気付かなかった。俺は若菜が去った後でも久志の足元にくっつくようにその場に立ち尽くしていた。

「ふぅ~危なかったな。・・・翔?翔!?」

 一向に動かない俺に対して、様子がおかしいことに気付く。俺はポツリと、自分の目で見た彼女のスカートの中を思い出していた。

「薄ピンクのパンツ・・・えへへへ・・・」
「こいつ!裏山けしからん!」

 不可抗力、ラッキースケベ。偶然の産物で若菜のスカートの中が俺の頭から放れなかった。
 不幸中の幸い、想定の範囲外の出来事に一人悦に浸り、人間形態なら逸物フル勃起になっていただろう。

「もう許さん!早く元に戻れって」
「おう!」

 一刻も早く元の姿に戻るよう久志に促される。俺は頭が元に戻らないまま、人間の姿を形成していった。

「・・・はい、これで元通りっと」

 元通りに戻った俺。その姿を久志に見てもらう。すると、久志は言葉を失い硬直していた。

「俺の顔に難かついてるか?・・・・・・ン?それにしてもさっきからなんか声がヘンだぞ?なんだか、声がたけえ」

 軽くせき込んだ俺に喉の違和感はない。しかし、さっきから甲高い声がまるで自分の元の声に聞こえない。それに喉を抑える手も普段より細い気がする。”スライム状態”だったせいもあり、人間の姿に戻って裸になっているとはいえ、目線を落とせば目に入る胸の膨らみが、どこか普段の自分の姿と違って見えた。
 やべ。元の自分の姿に戻っていないのだと気付かされた。人間の姿になったとはいえクリーチャーのようになっていたらどうしようかと逆に心配してしまう。しかし、今の俺には自分で確認する方法はないので、久志がなにか言ってくれないと俺が今どんな姿になっているのか分からなかった。

「いい加減になんか喋ろよ。・・・久志?・・・・・・久志!?」

 呆れる俺に対して、少しずつ久志が肩を揺らし始める。硬直が氷解し動き始めた久志が、今の俺を見て断末魔の如く叫んでいた。

「お、おまっ、おまっ!!柊さんになってンぞ!!?」
「・・・・・・・・・へ?」

 俺は彼女の声で素っ頓狂な声を荒げた。

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 俺の目の前で気にすることなくオナニーを続ける彩夏(勝也)。それに唆されるように、愛液を指の腹に塗り付けて襞を弄り始める。一つの部屋に二人の彩夏が別々にオナニーしている光景を、もし本人が見てしまったとしたら軽蔑どころじゃ済まないだろう。
 愛しているからと何をしても良いというのは大間違いだと分かっていながら、ばれなければ良いという悪魔のささやきに耳を傾けてしまう。それは本当に、理性や自制をいとも簡単に通り抜けて、本能に訴えかけてくる。
 彩夏の声で、彩夏の身体で、彩夏になりきってオナニーをしてしまう俺は、あれから何度もイキ続けた。

「ふふふ・・・。だいぶ良い感じに濡れてきたね」
「えっ?」

 彩夏(勝也)が俺の手を引きベッドで押し倒す。同じ顔した同一人物がそれぞれ戸惑いと侮蔑な表情を見せていた。

      二人の彩夏

「じゃあ、最後は貝合わせしようか?」
「な、そ、そんなことして・・・・・・本人にばれたら・・・・・・」
「大丈夫だって、安心しろよ。倉田さんにバレることはないって。万が一にもばれたとしたら、その時は開き直って諦めればいいんだって」
「だけど・・・・・・」
「好きな人の快感を味わえて、いい夢見れただろ?最後にとっておきの顔も見せてやるよ」

 官能的に好感を示し、積極的に濡れた同じ形の秘部通しをくっつけ合わせてくる。次第に顔を近づけて唇を重ね合わせて舌を絡ませる。
 積極的な彩夏(勝也)を見て性格が違えばこれだけ雰囲気が違うのだろうか。美乳が揺れる彼女の裸体を見上げながら、秘部と秘部をぶつけ合わせて快感を貪ることにただ酔いしれるだけだった。
 彩夏(勝也)に任せて、受けに徹する俺。クチュクチュという淫らな音と喘ぎ声が、否応なしに響き合う。

「ふふっ、かわいい。乳首もクリ〇リスもビンビン♡」
「あっ、あっ!い、言わないで!」
「責めの倉田さんと受けの倉田さん・・・・・・どっちが好みか一目で分かるね!」

 どちらも俺たちが『変身』した姿だけど、本人だとしてもきっと遜色なくイヤらしい破廉恥な姿を曝すのだろう。そう思うだけで、頭がチリチリと焼き付けそうになっていた。

「ふふ、オマン〇コとろとろになっちゃったね。こんなに熱くなって、糸ひいて、感じちゃったんだね」
「はぁああ・・・・・・っ♡」

 オマ〇コを擦りつけ、打ち付け、塗り付け、突け合わせる――。じゅわじゅわと愛液が止め処なく溢れ続け、下腹部をベチョベチョに濡らしていくだけではなく、上半身を倒してディープキスや乳首舐めまで始めてくる。
 勝也の責め方はまるでレズを経験したことがあるような動きをしている。だけど、俺の目には彩夏の動きにしか見えないのだ。
 責め手の彩夏の姿を見ることは今しかないと、虚ろな眼差しでイク瞬間まで覗き見ていた。

「あはっ、あっ・・・あ♡ん・・・♡ちゅく♡ちゅぅ♡ちゅぅぅぅ~♡♡」
「はあぁぁ!!ん・・・ンぅぅ・・・!!ンーーーーー!!」

 彩夏の身体がイきたいと叫んでいる。それを止めることはもう俺には無理で、彩夏(勝也)にイかされる快感で身体が自然と持ちあがっていった。

「(もぉ、ダメだよ・・・俺、倉田さんの身体で・・・・・・間違いない、これが――)イ、イく、イクうううぅぅぅ~~~!!!」

 ビクビクと、大きく仰け反ったまましばらく時間が経過し、やがてベッドに深く沈んだ。俺は遂に彩夏のレズ行為を経験し、そして絶頂を体験したのだ。レズ行為でも十分感じるほどに敏感な秘部に驚愕し、もし男性の性器を挿入したらどうなってしまうかなど想像がつかない。
 そんな彩夏の身体事情まで知ってしまった俺は今まで以上に深い背徳感に目覚めてしまった。

「その様子だと先にイったの?まだ私はイってないのに」

 彩夏(勝也)は俺を尻目に名残惜しそうに自分の感じるところを指でかき混ぜて愛液を滴り落とす。そして、愛液が垂れる秘部を俺の顔に載せてきたのだ。

「最後に倉田さんの愛液の味を舐めさせてあげる」
「んぐむっ!?んーーっ!んうぅぅーーー!」
「あああぁんっ♡感じる。私の舌・・・感じるでしょ?私の味」

 しょっぱくて、ヌルヌルの愛汁――倉田さんの味が口の中に入ってくる。疲労感も忘れて舌の動きだけが早く動いていくのを感じた。

「あふっ・・・ジュブッ・・・ジュルッ・・・チュプッ」
「ああっ!倉田さんの口の中熱くなってて気持ちいい。オマ〇コ吸われて、愛液持っていかれちゃうの、たまらない!!」
「んぐっ・・・んっ・・・・・・ピチャッジュプッ、チュルルッ・・・んっ、ジュルッ、ジュルジュルジュルルッ!」
「ああんっ、あああああーーーっ♡♡ダメッ、イクッ♡私も、オマ〇コ舐められて、イっちゃうううっ―――♡♡♡」

 俺に舐められ続けた彩夏(勝也)が喘ぎながら絶頂へと到達した。同じ愛液を満遍なく浴びた二人の周囲にはむせかえるような愛汁臭が充満していたのだった。

「ハァッ・・・ハァッ・・・」
「ああっ・・・あはっ。気持ちよかったでしょう?まだ続けたいよね?私のこと、全身隈なく犯したいよね?」

 さらに面妖な微笑みを向ける彩夏(勝也)。まるで俺に対して全てを許してくれるような甘い言葉を投げかける。もちろんそうだ。全てを愛したいという気持ちは俺の中に存在しているのは確かだ。彩夏のことを犯せるのなら、この狂った空間で何時までだって愛し続ける・・・。

「じゃあ、こっち来て。私のこといっぱい犯してぇ~♡」

 片想いの相手からベッドに誘われる。俺はそんな表情を向けられて――俺は次第に倉田さんに対する恋愛感情というものを失くしてしまったのだった。



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 勝也を包んだ光が消えていき、その場から姿を現したのは、倉田彩夏だった。

「・・・お前だけじゃないんだぜ。彼女を好いていた人間はな」

 俺と同じように、彩夏に変身した勝也が立っていた。
 本物に引けの取らない、完璧な倉田彩夏の容姿がニヒルに嗤う。
 どこか下卑た表情を浮かべる彩夏(勝也)の異変を俺は気付いてしまった。

「なっ!おまっ!?」

 驚く彩夏(俺)の声。それもそのはず。何故なら、彩夏(勝也)のお腹――本人にはなかったはずのお腹――は異様な膨らみを持っていたのだ。
 食べ過ぎという横に太らんだお腹ではなく、子宮の中から膨らんで風船のように丸みを帯びた姿はまさに妊婦のようで――彩夏が子供を孕んだらこのようなお腹になるのだろうかという想像を掻き立てる姿で俺の前に現れたのだ。

「その腹って、誰の子だよ!?」
「当然、俺の子に決まってるだろ?産むことは出来ないけどな」
「へ、変態だ!!!」

 妊婦の姿で変身するなんて誰が想像するだろうか。同一人物とはいえ、妊婦というだけで雰囲気が違って見えるのは何故だろう。
 そもそも俺は彩夏のことが好きだけど、妊婦の姿を想像してはいなかった。彼氏彼女の付き合いがいいのに、妊婦という現実感に拒否反応を示してしまうせいで、彩夏(勝也)の妊婦姿を見るのは耐えられなかった。

「今すぐ変身を解け!さもなければ失格にするぞ」
「失格とはなんだ!彼女のどんな姿でも受け入れるというおれのスタンスを殺す気か?」
「な~にが『おれのスタンス』だ!勝也の都合のいい姿にさせられているだけじゃねえか!貧乳キャラを巨乳にするとか、性格を変えてるとか、それもう別人だから!!公式はぜ~ったい認めないぞ!!」
「はあぁ???妊婦はいずれ来る女性の姿じゃねえか!彩夏さんだって妊婦になるんだぜ?成史みたいなお子ちゃまは未だ赤ちゃんはコウノトリが運んでくると信じてると思うが、――実は男の女が夜な夜な肉と肉をぶつけ合わせて作ってるんだぞ。その結果、女性のお腹はこんなに大きくなるんだけどな」
「言うなよ!!!見たくない!知りたくない!!真面目でいさせてくれ!!」
「というわけで・・・ごめんなさい、児島くん。私、お腹の中に渡部くんの子供がいるの」

      精神攻撃

「急に倉田さんに成りすますな!精神攻撃で陥れようとしても騙されないんだかあああ!!(泣)」
「しっかりダメージくらってるじゃないか・・・」

 呆れながらも彩夏に変身した勝也は、好きな人の身体を弄り始める。


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「俺、倉田さんのことが好きです。付き合ってください」

 放課後に片想いの倉田彩夏―くらたあやな―だけを残して告白する児島成史―こじませいじ―。夏休みの前に告白するのは男子生徒の思い出作りの一環である。成功するかしないかで学生時代の勝ち組と負け組に分けられると言っても過言ではない。俺の心臓は夏の日差しと同じくらい熱くなり、セミの鳴き声のようにうるさかった。しかし、

「ちょっと待ったあぁぁぁ―――!!!」

 蝉が逃げ出す大声が響き渡り、もう一人の男子生徒が勢いよく教室に現れる。クラスメイトの渡部勝也―わたべかつや―だった。決して勝也と仲が悪いわけじゃないが、勝也の表情は俺に対して憤りを見せていた。

「児島、なに抜け駆けしてるんだ!勝手なことは許さないぞ!」
「うるせえ!勇気ある一歩を踏み出した者が勝利をつかみ取ることができるんだよ」
「男の友情と女、どっちを取るつもりだ!」
「答えるまでもないだろうが!」
「この裏切者がぁ!天誅!」

 ポカ。ポカ。ドス!ゲシ。ゲシ。

「イタタ!ムードがぶち壊しだああぁぁぁ!!」

 同じ人を好きになっている勝也に黙って告白したことがばれたのだ。
 まるで俺の告白を邪魔しているようにしか見えない。彩夏も俺たちのやり取りを唖然としているだけだった。

「こうなったら俺も告白してやる」
「ついでで告白してんじゃねえよ!」
「倉田さん。俺もきみのことが好きです。俺と付き合ってください!」

 突如参戦してきた勝也に負けるわけにはいかない。俺もまた彩夏に振り向き、腕を差し出して頭を下げた。

「いや、俺と付き合ってください!」
「おれと付き合った方が児島より楽しいです!」
「俺と付き合った方が渡部より幸せになれます!」
『さあ!どっち!?』
「ごめんなさい。どっちも嫌です」

      振り回されるマドンナ

 彩夏から二人同時に撃沈される。夏休みの前に告白し、玉砕されるのは男子生徒の思い出作りの一環である。
 逃げるように教室から飛び出していった彩夏に取り残された俺と勝也は冷静さを取り戻していった。

「このような結末になってしまって・・・なにがいけなかったのでしょう?」
「お前だあああぁぁぁ―――!!!」

 俺が勝也を殴りにかかる。

「人にせいにしてんじゃねえよ!成史がもっと格好良かったらなにがあろうと倉田さんはお前を選んだろう。所詮まだ恋愛度が足りなかったんだよ」
「恋愛度って・・・頭ゲーム脳かよ・・・」
「成史の力不足だな。おれが入ってくることを想定していない時点で計画不足だ!」
「告白時に乱入してくるとか、勝也が空気読めない奴だと思わなかったよ」

 友達付き合いを改めて考え直さなくてはいけないのではないだろうかと、俺は悲しい気持ちになった。

「そもそもおまえはどこまで計画して付き合おうとしていたんだ?」
「そりゃあ・・・夏休みだし、どっか遊びに行って、買い物行って、話をしたり、休憩して、手を繋いで・・・」
「ハッ!」
「鼻で笑われた・・・」
「まだまだお前は青いな。計画が煮詰まっていない。そんな何処か分からないところに連れて行って倉田さんが笑顔を見せるわけがないだろう!怖い怖い、彼女の心はブルブルだ」

 誘拐するわけじゃないんだけど・・・。いったい勝也は俺をなんだと思っているのだろう。

「いいんだよ、俺たち若いんだから、無茶とか無計画でもそれなりに楽しめるから」
「ホントウに~?ダイジョウブ~?アンシンできる~?」

 煽るような口調と表情で俺を挑発してくる。

「なんだよ。じゃあ、勝也ならどこ連れてってなにして遊んで倉田さんをもてなすんだよ」
「そんなの簡単じゃねえか!」

 勝也が提示する夏休み最高の想い出とは――カップル必見のおすすめデートスポットは――

「ラブホいってセックス」
「最低だ、こいつ!!はっきり言いやがったし!!」

 四六時中そんなことしか考えていないのだろう。恥を捨ててしまった男の末路は悲しいものである。
 こんな勝也だ。今まで女性に縁があるわけもなく――

「だいたい手も繋いだことないのにセックスとか、それこそ無謀じゃないか?」
「おれは大人の階段をのぼるぜ。三段飛ばしでな!」
「その自信はどこから来るの?」
「フフ、常に脳内シュミレーションで臨機応変に対応できている俺に死角なし。いつでも恋愛を始める準備は整っているぞ」
「・・・お前、財布の中にコンドーム入れてるだろ?」
「っ!?ひょっとして見たな!?おれの大金をくすねようと画策したな、この泥棒!!」

 犯罪者に仕立てようとするな、正真正銘の性犯罪者が。

「こんな中途半端な男に倉田さんがくっつくわけないだろう。もし倉田さんが逆レイプを望んだとしても成史は拒むつもりだろうな?」
「飛躍し過ぎだろ。もしもの話とか虚しくなるだけだろ。倉田さんが襲い掛かってくるとかあり得ないだろ」
「まったく、ここでもおれや倉田さんを言い訳にしているとか恥ずかしくないの?おまえは本心を隠しているだけだ!倉田さんの裸を見るのが怖いんだ!」
「違う。未成年だし、法律を破ってまで彼女を傷つけたくないだけだ」
「法は破るためにある!」
「遂に法を否定しやがった。危険分子が」
「ばれなければ犯罪じゃない」
「罪を犯せば必ずばれるぞ。やめとけやめとけ」
「法に従っていたらなにも出来ないぞ。そこを乗り越えた先に楽しみがあるわけで――」
「法の下に自由や平等があるものじゃないですかね。その中で楽しみがあるわけで――」
『うーーーーーー!!!!』
「成史なんかと倉田さんが付き合わなくてよかった!」
「勝也と倉田さんが付き合わなくてほんとよかった!」
「なんだと!」
「なんだよ!?」
「よーし!じゃあ、ここではっきりしようぜ!」
「ん?なにを?」
「おれと成史のどっちが倉田さんと付き合うのに相応しいかってことを!」
「・・・・・・・・・はっ!?」

 唐突に、俺は勝也に勝負を挑まれたのだった。
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 海藤結弦がいない後で起こった、前川先生と生徒たちのやり取りである。
 結弦が保奈美に『変身』して悪戯を起こした花壇での排尿騒動は、保奈美に生徒達との大きな障壁を作り上げてしまっていた。
 見損ない、裏切り、信頼度ガタ落ち、モラルの無さの指摘。つまり、先生として視ることのできない侮蔑な眼差しを突きつける。
 授業が終わるとすぐに生徒たちは保奈美の元へ駆けつけ、自分の見た事実を真実に暴言を吐きかけた。多くの目撃証人を出した一件は保奈美に不利な状況にさせ、慌ててスマホで写真や動画を回した生徒たちがいたことでさらに強固な証拠が出来上がっていた。

「ほら!これってやっぱり先生ですよね!」
「ち、違うのよ。私はそんなところ行ってないの!」
「でも、それを証明する人はいないんですよね?」
「最低だ!こんな先生に教わってたのかよ」
「先生やめろ!雌犬!」

 その時間、休みだったのは保奈美だけであり、トイレに立った一回以外、誰とも会っていない。それなのに、前川保奈美らしき人物がその時間に花壇前に出没して、生徒たちが大切に育てた花を滅茶苦茶にしたというのだ。その形跡の後も現場にはしっかり残されていた。

「先生」
「教頭先生」

 保奈美は居合わせた教頭先生が鬼のような形相で睨んでいるのを見て、顔色を青くした。そのまま腕を握られると引っ張られるように生徒たちの波をかき分けるように退散させられる。

「今すぐ職員室まで一緒にきてもらいます」
「ま、待ってください!教頭先生!」
「説得できると思ってるんですか?いまの先生に叫ばれる生徒の声が聞こえますか?」

 教頭先生の言う通り、生徒たちは保奈美を罵り叫んでいる。勝ち組が負け組を罵倒するように、生徒たちは束になって年上の保奈美を蔑んでいた。そんな立場に追いやられて聞く耳を持つわけがない。負け組はなにを言っても負け組で生徒たちは聞く耳を持ってはいなかった。

「今のままでは先生にとって辛いだけですよ。生徒と距離を取ることも時に必要です」

 しかし、それは先生の立場である以上苦渋の選択になる。学校の教師が生徒と放れることは保奈美にとっては何よりも辛いことだった。何故なら、保奈美は生徒一人一人のことを心配して、大事にしていたからだ。
 生徒にどう思われようと関係ない。怖い先生と思っていても、保奈美自身は生徒の為に思って尽くしていた。生徒を自分の子供のように親身に接して、愛情にも近い愛を与えてきたつもりだった。
 そして、それは今でも変わらない――。

「信じてください、教頭先生!私はやっていないんです!決して、嘘じゃないんです!」
「誰も信じてなどいない!!」
「ぅぅ・・・」

 崩れ落ちる保奈美の腕をそれでも引っ張ろうとする教頭先生。しかし、まるで意気消沈した様にその場に膝をついて表情を曇らせる保奈美に、優しい言葉をかける者など一人もいなかった――


「待ってください」


 ――いや、いたのだ。この状況でただ一人、保奈美を援護するように立ち塞がる女子高生が現れたのだ。
 クラスは二年C組。普段無口で友達と付き合わず、一人本を読んでいる印象しかない生徒である。
 保奈美は彼女の名前を思い出す。

「なんだよ、片霧。お前は現場を見てたのかよ?」
「あんな先生をまだ信じてるの?」
「・・・・・・私も前川先生を信じてません。そして、あなた達も信じてません。私が信じるのは証拠のみ」

 彼女はそうはっきりと言った。

「あなた方の動画も写真も、すべて携帯で撮影されています。それは証拠としては決して弱い」

 生徒たちが一斉に素っ頓狂な声を荒げた。

「編集したって言うのか!こんな短時間に、それは無理よ!」
「馬鹿か!そんな手間やるひど俺たちは暇じゃねえぞ!」
「だとしても事実です。それ以上に決定的な矛盾をつけば証拠能力は劣ります。それとも他にカセットテープで録画した人はいないんですか?」

 カセットテープという聞きなれない言葉に困惑する。学校にそんなものを持ってきているはずがない。しかし、状況証拠が物語っている以上、彼女の言う『決定的な矛盾』が無ければ覆ることは容易ではなかった。

「あるって言うのか?写真以外に、先生がその場にいなかったって言う証拠が」
「今は可能性でしかないけれど・・・・・・」

 彼女は改めて、保奈美に振り向いた。あるものの提示を求めたのだ。

「先生。ハンカチを持っていますか?」
「ええ・・・持っているわ」

 保奈美はポケットからハンカチを出し、彼女に手渡した。そして、生徒たちを前に掲げてみせた。

「あなた達の発言から、先生は事を済ませた後にハンカチで拭いたと言っておりました。しかし、それが本当だとしたら・・・・・・」

 生徒たちは口をそろえて言っていた証言。そこから矛盾を見つけ出すための道具こそ、今回保奈美のハンカチだった。
 トイレットペーパーでもポケットティッシュでもなく、先生のハンカチで後処理をしたという事実を確かめるように、彼女はハンカチに顔を埋めて鼻で大きく息を吸い込んだ。

「う、ウソだろ・・・信じられない・・・」
「そこまでする?」

 それを見て、悲鳴をあげる生徒たち。しかし、ハンカチから顔を放した彼女は未だ水滴が付いて濡れてしまっているものの、凛とした涼しい表情を崩していなかった。

「誰か、私以外に確認したい人はいますか?」

 自分以外にも同じように確かめたい生徒を探すように一歩近づいたが、生徒たちは一歩退いた。

「濡れているじゃない!」
「匂いが飛んだのかもしれないだろ?」

 生徒たちは自分の証言を疑わずに叫び続ける。彼女はさらに証言を崩すように、ポケットから理科準備室に備品として置かれていたはずのリトマス紙を取り出した。

「では、すぐにでもリトマス紙に当ててみましょう。渇いてもいないなら、リトマス紙に当てればアルカリ性が含まれていれば色が変化するはずです。もし、変化がなければ中性。そのハンカチはただの水って判断ができます。それがより確実な検査結果だと私は思います」

 真実に近づくために一つ一つ理論で責めていく彼女に生徒たちの何人か呻き声を上げていた。ハンカチとリトマス紙。二つを手にした彼女が合わせるようにくっつけさせて色の変化をしばらく見続けた。
 検証の結果。いつまでもリトマス紙は色の変化を見せなかった。
 保奈美は息を呑んだ。

「教頭先生っ!」

 教頭先生が彼女に近づく。彼女はハンカチを教頭先生に渡し、リトマス紙の実験を確認させた。

「・・・・・・中性。これは・・・・・・ペロ」

 教頭先生が保奈美のハンカチに染み出す水滴を指に付着させて舌で舐めていく。
 生徒たちはドン引きした。

「み、水です!これはただの水です!」

 保奈美が手を洗った時に使ったハンカチ。水の勢いを強く出し過ぎたせいで普段よりも水滴を多く含んだ分だけ、結果的に自らを救う証拠に成し得たのである。
 100%立証できる事件は数少ない。ゆえに、合理的疑いを越えて有罪を立証しない限りは無罪が鉄則。疑わしきは罰せず、なんぴとも犯罪の積極的な証明がないかぎり、不利益な裁判を受けることがないようにすること。


『招き対峙する裁判劇場-act trial order-』――彼女によって開かれた裁判劇は中立で忠実な判決を下す。その正義は被告人を守ることである。彼女は検事であり、弁護士であり、無作為に暴挙暴言で叩く悪意の敵だった。


「この謎が解けない限り、先生を黒だと言うことは断じて出来ない!これ以上先生を疑うのなら、新たな証拠や供述を用意しなさい!」

 彼女が叫ぶ。その姿は同じクラスメイトですら見たことがなく、一同が言葉を失って無に帰っていた。保奈美を叩くことを止める者、またある者は彼女を標的に罵り、またある者は彼女の言う通りに証拠や再供述の準備を始めようとするものまで現れる。
 しかし、それでも彼女は再び争い続ける覚悟は出来ている。彼らの悪意が終わるまで――。

「だけど、あなた達の証言が間違っているとは思わない。これだけ多くの人が同じ間違いをするのはおかしい。きっとこれは、なにかあるのよ」

 いや、既に彼女にとって生徒たちには興味を示さなかった。譫言の様に独りつぶやいていた。
 生徒たちもまた被害者。この学校で何かが起こり始めていることを予感していた。今回救えた生徒はほんの一握りでしかない。しかし、ちゃんと生徒たちは保奈美に頭を下げて自分のした行動を詫びていた。

「先生・・・・・・私たち・・・・・・」
「いいのよ。分かってくれたら」
「俺たちも、騒ぎをでかくして・・・・・・変な噂を立ててしまって・・・・・・」
「急げ、火消し隊!今すぐ全校放送で注意を呼びかけろ!」
『ごめんなさい!先生!』
「大丈夫よ。分かってるから」

 噂は飛び出てしまっている以上、すぐに消えることは出来ない。しかし、生徒たちが反省して外に漏れることを最小限にしようとしてくれる行動を見せてくれることに、保奈美は感動を覚えていた。
 今まで通りの関係に戻れる可能性を示してくれたことに、教頭先生も表情を和らげていた。

「教頭先生。お騒がせいたしました」

 頭を下げる保奈美に、教頭先生は首を横に振る。

「私は初めから先生のことを信じてましたよ」
「ウソつけ!」

 生徒が野次る。
 そして、一番の功労者に保奈美は改めて頭を下げた。生徒だろうが関係ない。
 困っている人を救う気持ちに、上も下もないと保奈美は思ったからだ。

「ありがとう。片霧橙子-かたぎりとうこ-さん。助かったわ。先生の無実を証明してくれて、先生嬉しい」
「でも、まだ謎があります。私は解けない謎に興味があるだけです」

 決して口では人付き合いが苦手な印象を受ける。
 しかし、彼女――橙子の表情は保奈美と同じように普段よりも綻んでいるように見えたのだった。


 Fin

 ――後日談というか、今回のオチ。

「琴音」

 授業が終わり、帰宅するために席を立った琴音に愛莉から声をかけられた。

「今日部活休みなんだ。久し振りだし、一緒に帰らない?」

 美味しいガレット屋を見つけたの、と買い食いをしながら楽しく帰宅することを疑っていない愛莉に、琴音は申し訳なさそうに断った。

「ごめん。今日は帰るね・・・」
「えっ・・・どうして・・・・・・?」

 琴音の表情になにかを察する。

「琴音。具合悪かったの?保健室一緒に行こうか?」
「やめて!!」

 身体を触れた瞬間にビクンと震えた琴音の様子はなにかおかしい。しかし、それを愛莉に隠すようにゆっくりと歩を進めていく。
 まるで、ついてこないでと言わんばかりに体調を悪そうにして身体を引きずっていた。

「琴音・・・・・・」

 隠し事をしている琴音に、愛莉は教室で立ち尽くしていた。でも、すぐに我に返って琴音の後を追う。こういう時だからこそ親友が悩みを聞いてあげなくちゃいけないと思ったからだ。

「琴音!!・・・・・・あれ?」

 しかし、驚いたことに琴音の姿は廊下で見ることはなかった。愛莉が目を離した数秒の間に琴音は忽然と姿を消してしまったのだった。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 琴音が向かった場所は教室から出てすぐの女子トイレだった。
 我慢できなくてうずくまる身体でなんとか個室トイレに入り、鍵をかけることでようやく安心するように一回大きく息を吐きだした。

「はぁぁ~~~立つとすぐに抜け落ちてきそうだよ」

 琴音はスカートの中をまさぐり、ショーツの上から今にも抜け落ちそうになっていたモノをなぞった。ショーツの中で盛り上がっている物体。普通の女子生徒にはない謎の異物が琴音の体内はいっており埋まっているようだった。
 琴音が体調を悪そうにしていた原因はこれだ。琴音は入れ直すために一度ショーツを脱いいく。すると、ソレはひとりでにツルンと抜け落ち、床に落ちて転がってしまった。
 ソレはアナルストッパーだった。アナルを拡張する道具を何故か琴音は自ら仕込んでいたのである。

「ああ・・・腸液でビチョビチョになってる・・・・・・。これが琴音ちゃんの腸液なんだ・・・・・・」

 そんなことを言いながら琴音は恥ずかしく口を塞ぐ。誰かが聞かれてたらマズいと思ったのだろう。急いでアナルストッパーを広い、再び自分のお尻の穴に挿入する。
 幸いなことに大便も出る様子もなく、ローション代わりに濡れている尻穴は簡単に挿入できるまでになっていた。

「ううぅぅん~~。お、お尻にはいってくるぅぅ~~!あ、あはぁ・・・へ、ヘンになる。これ、きもちいい~~」

 その顔はとてもいい笑顔だった。腸の中を押し上げるアナルストッパーに琴音の身体が開拓されていくのを感じた。

「んほおおおおおぉ~っ⁉」

 お尻に太いモノを咥えこまされ、反射的に腰が跳ねた。これ以上自分の手じゃ薦めないと思い、お尻に挿したまま壁にアナルストッパーを当てつけ、腰をさらに押し付けていく。そうすると、アナルストッパーだけがどんどん奥深くまで突き進んでいく。

「おっ、んほっ、おほおぉ・・・・・・んあっ、あっ、あーっ・・・・・・」

 呼吸するのも一苦労のように、天を仰いでお尻に力を込めていた。しかし、おかげでお尻の穴からアナルプラグは顔をのぞかせている。しっかり琴美のお尻の穴に挿入されたのである。
 脚がガクガクと震え、もどかしげにお尻が揺れる。否が応でもお尻の穴を満たす異物感に琴音は悶えていた。アナルストッパーが子宮を押し上げ、お腹が苦しい感覚を再び与えていた。
 お、お尻の穴がいつまでも締まらなくて拡がったままになってる感じを今日一日ずっと一人で感じていた。

「お尻ぃ、おかしくなるぅ・・・・・・!くぅぅ~~~っ!!!」

 油断しているとまた抜け落ちそうになって腸内からゆるゆると出てきてしまう。それを止めようと力を踏み込むと、アナルストッパーはまた腸内へぬるぬると挿入ってくる。その繰り返しが琴音に魅惑的な感覚を与えていた。

「う・・・うんちが出たり入ったりしてる、みたい・・・・・・いやあぁぁん・・・・・・はあぁぁん・・・・・・」

 お腹がゴロゴロなるのもそのせいだ。行き場のなくなった大便が生成されていくのを感じる。しかし、再び挿入してしまった以上抜きたくない想いの方が強く、琴音は急いで帰ろうと家路に向かう。
 しかし、その歩幅は普段より全然遅い。気を付けて歩いているとはいえ一度公園に立ち寄って、ストッパーを入れ直し、ファーストフード店に立ち寄ってお手洗いを借りて、ストッパーを入れ直す。

「らめぇぇ・・・・・・もぅ、あるけにゃい・・・・・・おしりぃぃ・・・・・・ジンジンしゅるぅぅ~~うんちぶりゅぶりゅでちゃいしょう~~~」


 歩き続けた琴音の脚は、自らの腸液と愛液の滴りでびしょびしょになっていた。
 限界を感じる身体のまま、なんとか家まで辿り着くよう踏ん張って帰るのだった。


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「はぁ・・・はぁ・・・」

 琴音ちゃんの身体でアクメに達した俺は火照り続ける身体の疼きが未だ抑えきれずにいた。琴音ちゃんには悪いけど、彼女の細い指では満足いくものではなかった。もっと太いバイブを挿入して、本気の絶頂を味わいたかった。
 琴音ちゃんの身体には際限がないのか、イっているはずなのに、どんどんと欲求が膨れ上がっていく。
 とろりと滴る愛液が乾くまで、しばらくは休んでおかないとこのカラダで暴走してしまいそうだった。

 そんな俺を見ながら琴音ちゃんは俺の制服から唯一残っていた形見の『鏡』を取り出していた。俺の『変身』道具であり、誰かに持ちだされるとしたら、例えそれが琴音ちゃんであったとしても許されることじゃない。

「な、なにするんだよ、琴音ちゃん!?」
「いいから、黙ってみてなさい」

 琴音ちゃんが何かを決意して目を閉じる。そして、彼女の身体が眩しい光に包まれる。
 何度も『変身』してきたから分かる。これは――

「琴音ちゃんと『鏡』が共鳴しているっ・・・!?」

 琴音ちゃんが誰かに『変身』しているのだ。『鏡』を使い、他人に『変身』することを琴音ちゃんが厭わない理由が俺には分からない。
 いったい誰に『変身』しているのか――そんな疑問は光が消えるとすぐに導き出された。
 琴音ちゃんが『変身』した姿が誰なのか――そんな答えは誰よりもすぐに分かっていた。

「お、俺だと・・・・・・!?」

 そう、琴音ちゃんは海藤結弦の姿に変身していた。俺たちはお互いの姿を入れ替え、『変身』したのだ。

「そうだよ。この方が海藤くんも興奮するでしょう?」
「それって、どういうことだよ・・・・・・」

 わざとらしく聞いてみる俺に、不敵な笑みを浮かべて近づいてくる結弦(琴音)ちゃんは、興奮冷めやらないとばかりに見せつける勃起チ〇ポを向けて、力任せに俺の上に覆いかぶさった。

「海藤くんのチ〇ポで私を犯してあげるって言ってるの!大人しくしなさい!」
「ひぃぃぃっ!!?まっ、本気なのか!?」
「マジよ。大マジっ!感謝してよね、私の処女をあげるんだから!」

 俺たちはお互いの姿を入れ替えて、セックスしようとしていた。
 自分を犯すことに目を輝かせる結弦(琴音)ちゃんは、今まで見せたことのないくらい生き生きとしていた。



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 俺は火照った身体を引きずりながら誰もいなくなった教室へと連れていかれた。
 事の発端は、俺が屋上で「はっくしゅん!」とくしゃみをしたことだった。体温と気温の温度差が違い過ぎたせいで一瞬温度調整ができなくなってしまったのだ。
 室外ではこれ以上は支障がきたすと判断した琴音ちゃんの気遣いだろう。

「ここでやりましょう」
「あ、ありがとう・・・」
「勘違いしないでよね!自分の身体で風邪ひかれたくなかっただけよ」

 照れ隠しのように俺の制服を乱暴に脱がしていく。自分と全く同じ制服。そして、まったく同じ下着を見て琴音はさらに驚いていた。

「・・・・・・この制服ってどうやってできてるの?」
「よくわかんない」
「下着だって同じ素材でできてるじゃない・・・本当に海藤くんが穿いてたわけじゃないのよね?」
「同じサイズはたぶん穿けないと思う・・・」
「それもそうね・・・」

 琴音ちゃんの手で下着とソックスだけにされた俺はドキドキだった。今まで琴音ちゃんに近距離まで接近したことは一度だってなかった。
 姿が変わるだけでここまで気を許してしまえる者なのか、興味本位然り、本能をくすぐる玩具を見つけた子供のような無邪気さを見せながら、俺に警戒心を全く持っていないのが不思議でならない。
 琴音ちゃんは本当に、自分に目がない、

「待って。私も脱ぐわ」
「琴音ちゃんも!?」
「その方が海藤くんも興奮するでしょう?」

 スルリと、制服が肌を擦れる音が耳に響く。そして、琴音ちゃんは自分で制服を床に落として俺と同じように下着姿を教室内で曝していた。

 全く同じ体型をした二人。全く同じ容姿をした琴音ちゃんと琴音(結弦)。
 同じように息を呑み込み、同じように二人感嘆の息を吐きだした。

「綺麗・・・・・・」
「私もそう思う」

 琴音ちゃんも自画自賛の芸術。それはまるで、突如現れた鏡に映し出されたようにお互いが相手の身体を見つめている。俺が舐めるように琴音ちゃんを見るように、琴音ちゃんも舐めるように琴音(結弦)を見ている。
 見られるってこういう気持ちなんだと、視線が刺さってゾクゾク感がたまらなかった。

「まるで鏡ね・・・」

 琴音ちゃんがやっていて俺に身を寄せ合う。そして、何を思ったのか、胸を押しつける仕草をし始める。ブラに宛がい乳首を擦りつけて、何度も乳房を揺らしていく。

「ん・・・はぁ・・・」
「・・・・・・なにやってるの?」
「胸の柔らかさも同じかと思って」
「気になる?俺の身体?」
「それはそうでしょう?光の屈折とか、目の錯覚を利用してるのかなと思って」

 そこまで考えているのか・・・・・・でも、そんな理屈じゃなくて、この現象は『変身』なんだよな。
 俺が一番理解していることだ。説明できないけど、この身体は琴音ちゃんそのものだって理解できる。
 琴音ちゃん本人が確かめようと、俺の勃起チンポはどこにも出てこないはずだ。
 それが分かると琴音ちゃんは身体を放した。
 解放された小動物のように、俺は緊張を解いて身体を楽にした。

「じゃあ、次は四つん這いになって」
「えっ?えええっ!?」

 琴音ちゃんは俺に要求する。言うのは楽かもしれないが、実行するには想像以上に難易度が高かった。

「早くして。別に恥ずかしいことじゃないでしょう。恥ずかしいのは私なんだし」

 そうかな。確かに姿は琴音ちゃんだけど、やる身としては恥ずかしいんだけどな。

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